「ライディングインパクト」
先代でも言いましたが新生Zのデザインにおいて”ワルであること”が非常に大事だったわけですが、それが突き抜けた形になったともいえる三代目のZ1000/ZR1000D型。上の写真は初年度カラーでヘビ柄シートが大きく話題になりましたね。
最初に変更点をあげると
・1043cc/136馬力の新設計エンジン
・剛性30%UP&3kg減の新設計アルミバックボーンフレーム
・新開発ホリゾンタルリアサスペンション
・新型ラジアルマスター&キャリパー
・ファットハンドル
・フルデジタルメーター
などなどスーパースポーツを剥いただけというストリートファイターの文化をそのまま反映させたような形になりました。
フレームがエンジンの横を通らず上を湾曲するように避けて通ってるツインスパーともいえるバックボーンフレームに、リアサスペンションが水平に付いている。
さらにスロットルバルブも楕円形状。
カワサキらしい独特性あふれる中身なんですが、これらは車体の幅を抑える事でニーグリップしやすくするため。
だから厳つい見た目してるけど跨ってみると実は結構細い。
もう一つオマケで面白いのがスロットルへと続く吸気口。
ハニカム形状で強度をキープしつつ大きく開けることで吸気音をライダーに積極的に聴かせる構造になってる。吸気音を積極的に聞かせる手法は昨今では珍しくないけどカワサキは先駆けてやっていたんですね。
そんなD型が掲げるライディングインパクトを最も象徴するであろう部分はそのポジション。
こういう肩肘張って乗る感じは演出なパターンが多いんだけどD型はワイドハンドルも相まって本当にこんな感じ。
マスフォアードなのも相まってエンジンにしがみついて走ってるんじゃないかと錯覚を覚えるほど。
ただやはり話題になったのはデザイン。
とんでもない形だったアイデンティティである四本出しマフラーが更にとんでもない形になり、Zガンダムのようだと言われました。
他にもサイドシュラウドやアンダーカウルも更に尖ったわけですが、これはZのフォルムを現している形だったりします。
ついでに言うとシートカウルの下にはフォルムではなく本当に文字としてZを掘っている。
デザインを最優先に開発されたモデルだからここまでの思い切りの良さというかデザイナーの好き勝手に出来たんでしょうね。
見て衝撃、跨って衝撃、乗って衝撃というサードインパクトじゃなくてトリプルインパクトなD型。シートも攻めてるので尻へのインパクトもありました。
主要諸元
全長/幅/高 | 2095/805/1085mm |
シート高 | 815mm |
車軸距離 | 1440mm |
車体重量 | 218kg(装) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 15.0L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 1043cc |
最高出力 | 136ps/9000rpm |
最高トルク | 11.2kg-m/9600rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後190/50ZR17(73W) |
バッテリー | YTX9-BS |
プラグ | CR9EIA-9 |
推奨オイル | カワサキ純正オイルR4/S4 または MA適合品10W-40 |
オイル容量 | 全容量4.0L 交換時3.2L フィルター交換時3.8L |
スプロケ | 前15|後42 |
チェーン | サイズ525|リンク112 |
車体価格 | 1,134,000円(税込) |