Z1000/Ninja1000の系譜

Z1000
(ZR1000F/G)
-since 2014-

2014年式Z1000

「sugomi」

新生Z1000としては四代目となるF/G型。

最大の変更点は何と言っても誰が見ても驚くだろう顔で、LEDヘッドライトになったんだけど一般的なLEDとは違いリフレクターレスタイプだから目の玉みたいで表情がある。

LEDヘッドライト

内側2つがローで外2つがハイになってるんですが、よく見るとLEDヘッドライトの上にメーター兼ポジションライトが付いてる。一部で先代の守護霊とか言われています。

このZ1000からモチーフが虎から黒豹に変更。2011年ZX-10Rもモチーフと同じですね。

 

そんなZ1000のD型で凄いなと思うのはプログレッシブな(初期は柔らかく奥で踏ん張る)動きをするビッグピストンフォークとを始めとしたSSと同じ装備を施してる事もそうなんだけどそれよりも細部へのこだわり。

ビッグピストンフォーク

OPのスライダーやガードは勿論のこと、これまでと同様トキコ製ラジアルマウントキャリパーに至るまでKAWASAKIと刻まれている。

こういう細かい所にまでデザインが行き届いてる事に感心するんですが、同時にトキコがよく許したなっていう・・・トキコって日立グループですよ。川崎重工・日立製作所・三菱電機の連合繋がりなんだろうか。

エンジンガード

ちなみにTOKICOの文字はここにあります。

 

他にもギア比の変更やエンジン出力の見直しが入ってるんですが、F/G型(GはABSモデル)は初代から変わらずルックスに重きを置き、磨き上げたモデルといっていいかと。

話が少し戻りますが、先代で書き損ねたホリゾンタルバックリンクサスペンションについて少しお話。

ホリゾンタルバックリンクサスペンション

これは要するに見て分かる通り、今までスイングアーム下からリンクを介して縦に付いていたリアサスペンションをスイングアームの上からリンクを介してほぼ水平に付けたサスペンションの事。

今となってはZX-10Rなどのスポーツモデルでは当たり前の装備となってるわけですが、これの何が良いのかというとメリットは2つあります。

 

一つは車体下のスペースが空くことでマフラーレイアウトの自由度が増すということ。

マフラー

厳しくなっていく規制への対応でどんどん大きくなっていく腹下のプリチャンバー(いわゆる弁当箱)のスペースを確保するため。ついでに排気から離す事で熱の影響を小さくすることができる。

 

そしてもう一つはマスの集中化。

マスの集中化というのは要するに重いものは可能な限り重心に近づける事で、持つ部分よりもボールを当てる先のほうに重心があるバットをイメージすると簡単なんですが、正しく持って振った場合と反対(重心を手に)に持って振った場合、どちらがより俊敏に動かせるかといえば反対に持った時ですね。

マスの集中化というのはこれで最近のバイクのリアがどんどん短くなってるのもこれが理由。SS(というかレーサー)の場合はスリップストリーム対策もありますが。

ホリゾンタルリアサスペンション

話がそれたので戻しますが、この独創的なサスペンションはそのマスの集中化つまり車体中心に近づけるためにやってる狙いもあるという話。

 

 

Ninja1000
(ZX1000L/M)
-since 2014-

2014年式Ninja1000

合わせて紹介で申し訳ないんですが、Z1000がモデルチェンジという事で二年しか経ってないNinja1000も合わせてモデルチェンジされL/M型となりました。

「Z1000が無かったら出ていなかった」

と言われておきながらトラコンKTRC(Kawasaki TRaction Control)やエンジン出力をハイとローに切り替えれるモードセレクタを装備。

Z1000の派生モデルだったのに僅か二代でZ1000より豪華装備なるっていう。

プリロードアジャスター

ビッグピストンフォークは流石に付かないみたいですが、代わりにとっても便利なリモートプリロードアジャスター付きリアサスペンションに。

ニンジャ1000

その他にもミラーやウィンカー、スクリーンやカウルなど細部が変更されてるんですが一番大きいのは純正OPの拡充でしょう。

純正OP

車体に合わせた専用パニアケースは格好良いですね。格好良いし安心だし値段は別にしてもツーリングメインなライダーにはありがたいOP。

イグニッションキーで開閉できるっていう純正の強みを活かしたサイドパニアケース。脱着も楽ちん。

 

2016年モデルではZ1000/Ninja1000共にスリッパークラッチが採用され、クラッチ疲れとおさらば出来る快適性になりました。

主要諸元

全長/幅/高 2045/790/1055mm
[2105/790/1170~1230mm]
シート高 815mm
[820mm]
車軸距離 1435mm
[1445mm]
車体重量 220kg(装)
[230kg(装)]
燃料消費率 -
燃料容量 17.0L
[19.0L]
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1043cc
最高出力 137ps/9800rpm
最高トルク 11.1kg-m/7300rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YT12A-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品10W-40
オイル容量 全容量4.0L
交換時3.2L
フィルター交換時3.8L
スプロケ 前15|後43
[前15|後41]
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 1,199,800円(税込)
[1,285,200円(税込)]
※[]内はNinja1000
※ABSモデル(G/M)は+1kg&+63,800円

系譜図

Z1 1972年
900Super4
(Z1/A/B)
Z900
(A4)
Z1000A 1976年
Z1000
(Z1000A1/2)
Z1-R 1977年
Z1-R/2
(Z1000D)
Z1000MK2
(Z1000A3~)
Z1000J 1981年
Z1000J
(Z1000J)
Z1000R
(Z1000R)
Z1100GP 1981年
Z1100GP
(Z1100B)
Z1100R
(Z1100R)
GPz1100 1983年
GPZ1100
(ZX1100A)
ZR1000A 2003年
Z1000
(ZR1000A)
ZR1000B 2007年
Z1000
(ZR1000B)
ZR1000D 2010年
Z1000
(ZR1000D)
Ninja1000 2011年
Ninja1000
(ZX1000G/H)
ZR1000L/M 2014年
Z1000
(ZR1000F/G)
Ninja1000
(ZX1000L/M)
ZX1000W 2017年
Z1000/R
(ZR1000H/J)
Ninja1000
(ZX1000W)
ZX1002K 2020年
Ninja1000SX
(ZX1002K)