「軽量・コンパクト・スポーティ」
GSF1200の後継モデルとして登場した初代バンディットことBandit1200のGV77A型。
GSF1200のトレードマークであった薄いタンクはそのままに直線基調となったダブルクレードルフレームが特徴。
驚きなことにあの超ショートホイールベースだったGSF1200から更にホイールベースが縮められ1430mmになりました。
相変わらず引っくり返るのかと思うかもしれませんが、スロットルポジションセンサーによる点火タイミングとキャブ変更によりトルクピークを少し上げて元気さは持ちつつも扱いやすい特性に・・・それでもかなり過激な方ですが。
そしてバンディットといえばコレとも言えるSモデルもカウル造形がシャレた物に。
油冷ビッグネイキッドというスズキの道を邁進したわけですが、ここでちょっとした豆知識。
詳しい説明はGSX-R750の系譜で書いたので割愛しますが油冷というのは
『走行風に加えてオイルでも冷却』
という空冷の発展形といえる形なので空冷と見分けが付きにくい・・・そう思っている人も多いかと。でも油冷エンジンである事を象徴している分かりやすい部分はちゃんとあるんです。
それはエンジンヘッドとクランクを結んでいるこの太いホース。
これはエンジンヘッドからクランクへオイルを戻す為のバイパス。
油冷というのは空冷と違いシリンダーヘッドへオイルをジェットで勢いよく大量に吹くのでオイルの回収が大変。
空冷と同じ様にカムチェーントンネルから戻そうとすると間に合わず、フリクションロスや撹拌による性能低下を招いてしまう。
しかしだからといって専用の通路をブロックに設けてはせっかくのスリムさが台無しに・・・そこでGPマシンにも関わっていた岡本さんは閃きました。
「中を通すこと無理なら外を通せばいいじゃない」
そうやって生まれたのがこの太いバイパスなんです。
つまりこのバイパスこそ油冷の証であり、油冷の命綱でもあるわけです。
主要諸元
全長/幅/高 | 2140/765/1100mm [2070/765/1220mm] |
シート高 | 775mm |
車軸距離 | 1430mm |
車体重量 | 214km(乾) [218kg(乾)] |
燃料消費率 | 26.5km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 20.0L |
エンジン | 油冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 1156cc |
最高出力 | 100ps/8500rpm |
最高トルク | 9.5kg-m/6500rpm |
変速機 | 常時噛合式5速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70-17(58W) 後180/55-17(73W) |
バッテリー | FTX12-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
JR8B |
推奨オイル | スズキ純正 エクスター |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量4.6L 交換時3.3L フィルター交換時3.5L |
スプロケ | 前15|後45 |
チェーン | サイズ530|リンク110 |
車体価格 | 819,000円(税別) [848,000円(税別)] ※[]内はバンディット1200S |