XE75/XE50(XE75/XE50) -since 1976-

XE50/X75

ミニマムオフことXE50と75。

XLなら知ってるけどXEなんて知らないって人は多いんじゃないかな。というのもXEという名前が付いたバイクは後にも先にもこのXE50/75だけだから。

基本的にはCBベースだけど、キャブの小径化、四速ミッションなどで低速寄りにチューニング。更にタイヤを前後インチダウンさせリアをワイド化とちゃんとオフ走行を念頭に置いた変更が加わってる。

XL50-S

1978年にミッションの五速化、フロントアップフェンダー、アンダーガードの装着といったモデルチェンジが入って車名もXE50-2/XE75-2に。

ちなみにこのXE50はTL50という兄弟車が居ました。

TL50

これは前後サスが強化されリフトアップされたトライアル向けの原付。

先に発売され成功していたTL125やTL250を追うように登場したTLシリーズの末っ子です。

更に言うと海外に目を向けるとXL75/XL100そして果ては北米向けに作られたモトクロッサーXR75(競技用)までありました。

XR75

今でこそモトクロッサーといえばCRFだけど、ホンダのキッズ向けエントリー競技車を始めたのはこの72年のXR75からだったりします。

主要諸元
全長/幅/高 1725/710/935mm
シート高 不明
車軸距離 1105mm
車体重量 79kg(乾)
[78kg(乾)]
燃料消費率 75km/L
[80km/L]
※30km/h定地走行テスト
燃料容量 5.5L
エンジン 空冷4ストローク
OHC単気筒
総排気量 79cc
[49cc]
最高出力 6.0ps/8000rpm
[4.5ps/9000rpm]
最高トルク 0.57kgf-m/6000rpm
[0.37kgf-m/8000rpm]
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前2.50-16-4PR|後3.00-14-4PR
[前2.50-16-4PR|後2.75-14-4PR]
バッテリー 6N2-2A
[6N2-2A]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C7HS
[C6HA]
推奨オイル 不明
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
不明
スプロケ 前14|後36
チェーン

サイズ420|リンク96

車体価格 119,000円(税別)
[109,000円(税別)]
※[]内はXE50
系譜図
CB901970年
BENLY CB90/50
(CB90/50)
CY501973年
NautyDAX/R&P
(CY50/50J/80)
XE751976年
XE75/50/TL50
(XE75/50/TL50)
XL50S1980年
XL80S/50S
(HD04/AD03)
CB50S1980年
CB50S
(AC02)
2001APE502001年
APE100/50
(HC07/AC16)
XR100モタード2005年
XR100/50MOTARD
(HD13/AD14)
2008APE100d2008年
APE100/50
(HC07~13/AC16~18)

ノーティDAX(CY50) -since 1973-

ノーティーダックス

ダックスシリーズの中で唯一縦型エンジンを積んでいるわんぱくダックスことNauty DAX(CY50)。

角目ライトに長いシート、そしてDAXより更に太い5.40-10というトンデモサイズなオールラウンドタイヤを履いているのが特徴的。

系譜として紹介している事からも分かるように名前にこそDAXだけど全くの別物で、ダイヤモンドフレームにCB50のエンジンを積んだスポーツDAX。

CY80

ただまあロングセラーとなり後に再販されるまでに至った横型エンジンの本家DAXとは対照的にあまり人気は出なかった。

ちなみにこのノーティDAXはホンダの鈴鹿製作所で企画開発された唯一のバイクであり、あの山中勲さんが最初に作ったバイク。

山中さんというのはRCB1000、CB750F、CB1100R、VFR750R(RC30)、NR、GL1500の開発に携わり、最終作はCBR1100XXと、ホンダの数々のフラッグシップを生み出してきた偉大な方です。

ノーティDAX

しかしブラバが最終作なのは有名ですが処女作がノーティだったのは少し意外ですね。これで少しはノーティの認知度も上がるかな。

ちなみにホンダロックに居られると思ったら2013年頃からは浜松でカフェをされてるそうです。

その名も「コーヒーブラックバード」

やっぱりブラバに思い入れあるんでしょうね。”バイクの話が出来るカフェ”を作りたくて作ったそうなので興味のある方はコチラからどうぞ。

言い忘れていましたが1976年に規制対応の為のマイナーチェンジが入っています。

R&P
(CY50J/80J)
-since 1977-

ホンダR&P

ノーティDAXに続いて登場したのがR&P(CY50J)です。Ride&Playの頭文字を取ってこの名前となりました。R&B(リズム・アンド・ブルース)と掛けてるんでしょうね。

基本的にはノーティDAXと一緒で違うのはノーティが四速なのに対して五速を積んだこと、そして角目から丸目になったこと。このおかげかノーティよりは人気が出ました。ちなみにこのバイクは非常に面白いセールス方法が取られた事で有名です。

R&Pカタログ

写真を見てもらえれば分かると思うのですが、初期の頃はHONDAという社名ロゴもR&Pという車名ロゴも車体には入っていませんでした。更に宣伝する際にもR&Pという名前を押し出すような事もしなかった。

これは

「皆さんの好きなように呼んであげて下さい」

という意図から。

CY50J2

しかし車名もない、何処のバイクかも分からないという斜め上なセールス方法は当然ながらウケるはずもなく、後にはちゃんと車名もロゴも付いてR&Pと大々的に宣伝する事に。ちょっと斜め上過ぎましたね。80年にマッドガードなどのマイナーチェンジが入っています。

CY80

ちなみに日本では売られていないので知名度はありませんが80ccモデルも存在していました。

主要諸元
全長/幅/高 1620/770/985mm
[1715/760/985mm]
シート高 不明
車軸距離 1115mm
[1120mm]
車体重量 80kg(乾)
[85kg(乾)]
燃料消費率 75km/L
[75km/L]
※30km/h定地走行テスト
燃料容量 3.5L
[6.0L]
エンジン 空冷4ストローク
OHC単気筒
総排気量 49cc
最高出力 4.5ps/9000rpm
[4.3ps/9000rpm]
最高トルク 0.35kgf-m/8000rpm
[0.37kgf-m/7000rpm]
変速機 常時噛合式4速リターン
[常時噛合式5速リターン]
タイヤサイズ 前後5.40-10 WT
[前後5.40-10-4PR]
バッテリー 6V2AH
[6N2-2A]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C7HS
[C6HA]
推奨オイル 不明
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
不明
スプロケ 前14|後42
[前13|後43]
チェーン

サイズ420|リンク96
[サイズ420|リンク96]

車体価格 98,000円(税別)
[128,000円(税別)]
※[]内はR&P
系譜図
CB901970年
BENLY CB90/50
(CB90/50)
CY501973年
NautyDAX/R&P
(CY50/50J/80)
XE751976年
XE75/50/TL50
(XE75/50/TL50)
XL50S1980年
XL80S/50S
(HD04/AD03)
CB50S1980年
CB50S
(AC02)
2001APE502001年
APE100/50
(HC07/AC16)
XR100モタード2005年
XR100/50MOTARD
(HD13/AD14)
2008APE100d2008年
APE100/50
(HC07~13/AC16~18)

ベンリィCB90/CB50(CB90/CB50) -since 1970-

ベンリィCB90

APEへと続く系譜の歴史は長く、一番最初にあたるのはホンダのネイキッドを意味するCBの中で最も小排気量、ミニマムCBとして登場したCB90とCB50。1970年にCB90が発売され、CB50は翌年の1971年から。

ホンダはもともと小排気量車はカブやモンキーでお馴染みの横型エンジンでした。しかし高まるスポーツ熱に応えるためSS50の後継として新しいスポーツエンジンを作った。

XE50エンジン

それがこのCBで初めて積まれた当時世界最小SOHCであり、そして今でもAPEに使われてる縦型エンジン。ここからホンダの原付は

「横型エンジン=レジャーorビジネスバイク」

「縦型エンジン=スポーツバイク」

という住み分けというか方向で進んで行くことになるわけです。

ホンダCB50

”ベンリィ”という名前が付いている事から日常モデルと思われがちだけど、4stながら当時としてはトップクラスの10.5馬力(50は6馬力)を発生させる高回転型エンジンに加え、五速ミッションと大容量クラッチ、前後17インチという本当にスーパースポーツな原付。

ホンダCB90カタログ

この頃はまだ2st全盛でスポーツと名乗る小排気量はどれも2stでした。でもホンダはそんな中で敢えて4stで2st勢に挑んだわけです。

こう聞くとアンチ2stとして有名なVT250Fを思い出すわけだけど、VTが出る10年以上前のこのCBからホンダの4stへのこだわりはあったんだね。4stなだけあって2st勢に引けを取らないスポーツ性ながらも2stほどのピーキーではなく、4stならではの扱いやすさも相まって非常に人気が出ました。

CB90JX-DISC

それぞれ二年後にはマイナーチェンジと共にJX-DISCグレードが追加。フロントを機械式ディスクブレーキにしたモデル。機械式っていうのは簡単に言うとワイヤー式の事です。

主要諸元
全長/幅/高 1885/750/1015mm
[1780/670/980mm]
シート高 不明
車軸距離 1205mm
[1180mm]
車体重量 92kg(乾)
[74kg(乾)]
燃料消費率 80km/L
[85km/L]
※30km/h定地走行テスト
燃料容量 7.5L
[7.0L]
エンジン 空冷4ストローク
OHC単気筒
総排気量 89cc
[49cc]
最高出力 10.5ps/10500rpm
[6.0ps/10500rpm]
最高トルク 0.76kgf-m/9000rpm
[0.41kgf-m/8500rpm]
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前後1.40 18W
[前後2.50-17-4PR]
バッテリー 6N6-3B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D8ELS
[C7HS]
推奨オイル 不明
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
不明
スプロケ 前13|後41
チェーン

サイズ420|リンク100
[サイズ420|リンク102]

車体価格 90,000円(税別)
[75,000円(税別)]
※[]内はCB50
系譜図
CB901970年
BENLY CB90/50
(CB90/50)
CY501973年
NautyDAX/R&P
(CY50/50J/80)
XE751976年
XE75/50/TL50
(XE75/50/TL50)
XL50S1980年
XL80S/50S
(HD04/AD03)
CB50S1980年
CB50S
(AC02)
2001APE502001年
APE100/50
(HC07/AC16)
XR100モタード2005年
XR100/50MOTARD
(HD13/AD14)
2008APE100d2008年
APE100/50
(HC07~13/AC16~18)