APE100/50(HC07/AC16) -since 2001-

APE50DX

「The Basic Fifty」

ホンダの若手エンジニアによるN(ネイキッド)プロジェクトとしてCB50S以来20年ぶりとなる縦型エンジンを積んだ新型原付として登場したエイプ。

若者向けに発売されたストリートトラッカーなのでただのファッションバイクかと思いきや、CBから受け継がれる五速ミッションにホンダ初となるバッテリーレス仕様で乾燥重量75kgと結構しっかり作り込んでる。

XR80

しかもモトクロッサーXR80Rのエンジンがベースだから速さ無いけど軽くて丈夫だった。カスタムベースとしても人気が出たのはこういう理由もあるでしょうね。

さて、突然ですが皆さんは縦型エンジンと横型エンジンどちらの4miniが好きですか。4miniっていうのは簡単に言うとちっこい弄れる原付の事です。

というのもエイプについてみんなが知りたいことは何だろうと少し調べてみたらやっぱり

“エイプorモンキー(ゴリラ)”もしく”縦型or横型”

という話題が非常に多かった。エイプやモンキーで検索してここを見てる人は迷ってる人が多いと思うので少しだけお話しましょう。

縦型エンジンの4miniといえばこのエイプ。横型エンジンならモンキーやカブや最近で言えばグロムが有名ですね。実はこの縦横エンジン問題は4mini層にとっては永遠の課題と言ってもいいくら非常に重要なファクターです。

じゃあ縦と横で何が違うのかって事ですが、まず横型から説明しましょう。

J型モンキー

横型エンジン最大のメリットは熱に強いこと。

一番熱くなるシリンダーそしてヘッドが前傾しているので風を全身で浴びることが出来る。弄る上で空冷は特に熱の問題は無視できないことで、パワーを上げようとすればするほど熱との戦いになるわけです。

よく冷えるということはそれだけエンジンにとっては良い環境なので耐久性も上がります。

次はエイプに採用されてる縦型エンジン。

エイプ100

見た目が一般的なバイクと同じ事からも分かる通りスタンダードな作りなんだけど、横型エンジンとの大きな違いとして二次側クラッチになっているので横型よりも元気にエンジン回すことが出来るスポーツ要素を持ってる。

その代わり横型で言った通り、熱に少し弱いです。モンキーなどの横型に比べ、弄れば弄るほど焼付きやバルブ曲がりなどの危険性は高くなります。

もしも

「メンテやカスタムの勉強も兼ねて弄り倒して遊びたい」

と考えているなら横型エンジンにしておいた方が無難です。耐久性もそうですが、カスタムの難易度、かかる費用なども横型の方が安い上に、カブやモンキーといった長寿バイクのおかげでパーツや情報なども豊富です。

クラッチの関係もあって伸びしろが有るのはエイプを始めとした縦型ですが金持ちや上級者向けです。あくまでもエンジンを弄る事を前提とした場合ですけどね。

エイプエンジン

つまり縦型は敷居が高く、横型は敷居が低いと覚えておいてください。

逆に弄る気は全く無いというなら好みの問題だからお好きにどうぞ。

何故二次側にクラッチが付いているエイプの方がスポーツ寄りなのか、今さらと言われるかもしれませんが説明しましょう。※ちなみにグロムは横型ですがクラッチは二次側に付いています。

下の写真のエンジンはGSXのものなので気筒数もレイアウトも少し違うんですが、細かいことは気にせずシャフトに注目して下さい。

シャフト

エイプ(というか写真のGSXを始め一般的なMT車)のクラッチはメインシャフトに付いています。それに対して横型エンジンは基本的に一次側(クランクシャフト)についている。

何故クランクシャフトではなくメインシャフトに付けたほうがスポーツなのかというとクランクが伸び伸びと回れるから・・・例えが下手ですね。

メインではなくクランクにクラッチという重量物を付けるとガソリンを燃やして力を発生させているクランクにおんぶ、重くする事になるからです。おんぶしながら走るより何も付けてないで走ったほうが速く走れる(回れる)のは想像がつくと思います。

ただ誤解しないでほしいんですが二次式が良く一次式は悪いという事ではないです。

クランクが重いということは回転運動に粘り(回転慣性力が強いので回転変動が小さい事)があるので回転数を上下させない巡航や低回転域での粘り、つまり実用域では横型の方が理にかなってるんです。

ホンダがビジネスバイクなどにも一次側クラッチの横型エンジンを多く採用しているのはこのためでもあります。ただこれはエンジンパワーが上がるとクラッチが持たないから一般的なバイクはみんな二次側に付けてるわけ。

すごく話がソレましたね・・・スイマセン。

言い忘れていましたが2001年にApe50が出て、Ape100は翌2002年からでした。

主要諸元
全長/幅/高 1715/770/970mm
[1710/770/970mm]
シート高 715mm
車軸距離 1190mm
[1185mm]
車体重量 87kg(装)
[80kg](装)
燃料消費率 53.2km/L
[90.0km/L]
※60[30]km/h定地走行テスト
燃料容量 5.5L
エンジン 空冷4ストローク
OHC単気筒
総排気量 99cc
[49cc]
最高出力 7.0ps/8000rpm
[3.7ps/7500rpm}
最高トルク

0.71kgf-m/6500rpm
[0.37kgf-m/6500rpm]

変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/80-12 55J[54J]
後120/80-12 55J[54J]
バッテリー バッテリーレス
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR6~8HSA
U20~24FSR-U
[CR6HSA]
推奨オイル ウルトラG1
10W-30
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L|交換時0.9L
[全容量0.9L|交換時0.8L]
スプロケ 前15|後33
[前14|後46]
チェーン サイズ420|リンク104[110]
車体価格 249,000円(税込)
[199,000円(税込)]
※[]内は50モデル
※02年モデル参照
※カラーオーダーは+15,000円
※デラックスは+10,000円
系譜図
CB901970年
BENLY CB90/50
(CB90/50)
CY501973年
NautyDAX/R&P
(CY50/50J/80)
XE751976年
XE75/50/TL50
(XE75/50/TL50)
XL50S1980年
XL80S/50S
(HD04/AD03)
CB50S1980年
CB50S
(AC02)
2001APE502001年
APE100/50
(HC07/AC16)
XR100モタード2005年
XR100/50MOTARD
(HD13/AD14)
2008APE100d2008年
APE100/50
(HC07~13/AC16~18)

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