MT-09の系譜

MT-09
(BS2) 
-since 2017-

2017MT-09

「Multi performance Neo roadster」

大成功を収めたMT-09の二代目となるBS2型。マイナーチェンジと公式アナウンスがあっている通り、基本的には先代のままで細部の変更が入っています。

MT-09

外見での変更点はヘッドライトの四眼LED化やショートテール&片持ちリアフェンダー、シート、マフラーエンドなどの形の変更。

中身での変更点はABSモデルの一本化に伴う三段階トラクションコントロールの標準装備、アシストスリッパークラッチの採用、クイックシフター(シフトアップのみ)、圧側減衰調整機能の付いた新しい倒立フロントフォークなど。あと何気に馬力が6馬力も上がっています。

2017MT-09トレーサー

ちなみにTRACERもそれに合わせて2017年モデルからアシストスリッパークラッチを標準搭載。なかなか渋い色。

 

元々MT-09はネイキッドとモタードの異種混合というコンセプトがあったわけですが、それが更に強調されたデザインになりましたね。

2017MTカタログ写真

少し前に出たMT-10が「次世代のMT」と言われていた通りMT-09も準ずる見た目になったわけで恐らくMT-07も近いうちにそうなるのかな。

MT-09とMT-07はよく揃えて紹介されてたりするから迷う人が多いみたいだけど、この二車種は全くの別物バイク。開発メンバーもそれぞれ違います。

そして両開発メンバーの説明からザックリ言うと、MT-07は初心者から中級者が気軽にスポーツ走行を楽しめるようナローさを持たせた素直なバイク。

2017MT09

対してMT-09は中級者から上級者向けの過激な入力にも応えるアグレッシブさを持ったバイク。まあ最後は好みでしょうけどね。

 

 

・・・もう書くこと無いので少し脱線。

MT-07、MT-09、MT-10と立て続けに出てきたこれらのバイクは全てクロスプレーンコンセプトに基いて作られているわけですが、MT-09のCP3エンジンは120度クランクといって昔からある軽自動車の方では今や当たり前な三気筒の定番なエンジン。燃焼間隔も等間隔です。

となった時に

「MT-09(CP3)は何がクロスプレーンなの?」

クロスプレーンクランク

となりますよね。こうやって並べてみると明らかにMT-09だけちょっと違う。

で調べてみるとヤマハのいうクロスプレーンコンセプトっていうのはクランクをクロスさせるという文字通りの意味ではなくクロスプレーンによるメリットを武器にしたエンジンという意味。

 

GX750の系譜「クロスプレーン(不等間隔燃焼)だと何が良いのか」と内容が少し重複しちゃうんだけど、エンジンっていうのは燃焼によって得られるトルクとは別に、慣性つまりエンジンが回る勢いで得られるトルクがあります。

慣性トルク

これを雑味として取り除く事にしたのがクロスプレーンコンセプト。

どうやって除いているのかといえば簡単な話ピストン運動を90度ズラす事で、速い遅いの速度差によって生まれる慣性トルクを打ち消し合って消してるんです。

ということでクロスプレーンコンセプトのエンジンを速い遅いを塗り分けた状態で見てみましょう。

クロスプレーンクランク

・・・やっぱりMT-09のCP3はクロスプレーンコンセプトじゃない気がしますね。

ただ、三気筒(CP3)はタイミング(赤点)を見てもらうと分かる通り一周する間にも青と緑が1:2から2:1になったりと動くわけなので、他のクロスプレーンエンジンほどではないにしろ一般的なフラット(直線)プレーンよりも慣性トルクを抑えられている。

これがクロスプレーンコンセプトに合致してるからヤマハも採用しクロスプレーンコンセプトであると謳っているわけです。

 

若干無理やりだなって思う人もいるかもしれませんが、これには良い面もあります。

それは"マルチ感"です。マルチ感っていうのは吹け上がりの軽さやエキゾーストノートだったり、高回転時にビリビリくる微振動(二次振動)だったり。排気干渉が起こりにくい=馬力を上げやすいという事もある。これは他のクロスプレーンコンセプトエンジンには無い特性。

2017MT-09カタログ写真

つまりMT-09というバイクは外見はネイキッドとモタードの混合、中身はクロスとフラットの混合。

"異種混合"というコンセプトの通り、中も外も"何か違う物が混じっている"正真正銘のキメラバイクと言えるかと。

主要諸元

全長/幅/高 2075/815/1120mm
シート高 820mm
車軸距離 1440mm
車体重量 193kg(装)
燃料消費率 19.7m/L
※WMTCモード値
燃料容量 14.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC三気筒
総排気量 845cc
最高出力 116ps/10000rpm
最高トルク 8.9kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR9EA9
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.4L
交換時2.4L
フィルター交換時2.7L
スプロケ 前16|リア45
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 930,000円(税別)

系譜図

MT-09 2014年
MT-09/A
(1RC/2DR)
mt-09トレーサー 2015年
MT-09TRACER
(2SC)
XSR900 2016年
XSR900
(B09)
2017MT-09 2017年
MT-09
(BS2)