「自己主張のあるモーターサイクル」
手堅い人気とセールスを記録していたW650の400cc版となるW400ことダブヨン。
拘りは相変わらずで、単純に排気量を下げるだけでなくシート高も抑えるなど取り回し性への配慮が施されています。
そうしたのはW400は普通二輪で乗れるエントリー向けWだった事もあるんですが、それとは別にもう一つありました・・・それは女性ライダー需要です。
W650は女性にも好評だったのですが如何せん大型。
そこで取り回しの優れたW400を用意し、カワサキ最大の弱点である女性ライダーに振り向いて貰おうと考えたわけです。
だからカタログも女性を起用し、積極的にアピール。
果たしてW400で女カワサキ・・・というか『姉御カワサキ』がどれくらい増えたのかは定かではありませんが、デビュー時は半年待ちになるほどの人気が出たことを鑑みても少なからず貢献しているのは間違いないでしょう。
そんなW400ですが実はもう一つ大きな貢献をしました・・・それは先に話したベベルギア製造設備のペイです。
押し通すことでベベルギアとなったW650は人気だったんですが、設備をペイできるほどの台数では無かった。
そんな中で納車待ちになるほどの人気と台数が出たW400はカワサキにとって救世主ならぬ救世車だった。
2009年の生産終了となるまでW650と共にコツコツ造って売り、約10年を掛けて設備の減価償却が出来たんだそう。
主要諸元
全長/幅/高 | 2175/855/1115mm |
シート高 | 765mm |
車軸距離 | 1460mm |
車体重量 | 193kg(乾) |
燃料消費率 | 37.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 14.0L |
エンジン | 空冷4サイクルOHC2気筒 |
総排気量 | 399cc |
最高出力 | 29ps/7500rpm |
最高トルク | 3.0kg-m/6000rpm |
変速機 | 常時噛合式5速リターン |
タイヤサイズ | 前100/90-19(57H) 後130/80-18(66H) |
バッテリー | YTX9-BS |
プラグ | CPR8EA |
推奨オイル | カワサキ純正オイルR4/S4/T4 または MA適合品SAE10W-40 |
オイル容量 | 全容量3.0L 交換時2.5L フィルター交換時2.8L |
スプロケ | 前15|後42 |
チェーン | サイズ525|リンク106 |
車体価格 | 628,950円(税込) |