GSR400(GK7EA)-since 2009-

GSR400後期

2006年に発売しておきながら2008年の排ガス規制に対応してなかったGSR400
いやいや・・・と思うけど、一度生産終了し規制に対応して出てきたかと思えば、なんと自主規制を突破して61馬力になって帰ってきました。

「テコ入れ=更なるスペックアップ」

っていうバンディット400と同じ流れ。

400ccで61馬力というハイスペック400ネイキッドが今の時代に出るなんて誰も想像してなかったから嬉しい事なんだけど、その結果としてただでさえ高かった車体価格が更に上がっちゃったっていう。

見た目の変更としてBandit1250の様なおまけ程度のバイザーが付いた。
更に現在はABSモデルのみ。Bandit1250でも言ったけどABSの単価を抑えるためだろう。義務化も視野に入れてるのかな。

ところでGSRは600という兄貴分が居る・・・いや居た。

GSR600/A

先に言ったけどイナズマと同じようにGSRもこのお兄さんと共有することであのクオリティを持つ400が可能だったわけだ。

600の方はEUやオーストラリアがメインターゲットで日本にもデビュー当初こそ正規逆輸入されてきたが、売れなかったためか数年で輸入されなくなり、遂には海外でもGSR750の登場とともに生産終了。

GSR600

つまり現在生産しているのは日本向けのGSR400のみでグローバル向けの600との兼用が破綻している事になる。マイナーチェンジの値段はそのせいもあるかもしれない。

じゃあまだ残ってる日本での販売台数はどうなのかというと、2015年で見るとGSR400は100台未満・・・ビッグスクーターブームの終わったスカイウェイブ400よりもイントルーダーよりも売れてない。

ここまで来ると正直なところ、生産終了も時間の問題かなとも思うというか何で存続できてるのか不思議な程。

GSR400ABS

バンディットもそうだけど、スズキは例え売れないと分かってても自分達の考えるネイキッドを貫いて認知させたいんだろうか。

だって売りたいならインパルスの名を復活させるでしょう。でも結局それをせず「新世代ネイキッド」としてGSR400を打って出して売り続けるという事はそういうことだよね。

スズキは400に力入れすぎ。そして売れなさすぎ。

主要諸元
全長/幅/高 2090/795/1075mm
シート高 785mm
車軸距離 1435mm
車体重量 210kg(装)
[215kg(装)]
燃料消費率 32.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 61ps/12000rpm
最高トルク 4.0kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EIA-9/CR8EIA-9/CR9EIA-9
または
IU22D/IU24D/IU27D
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.9L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前14|後47
チェーン サイズ520|リンク112
車体価格 790,000円(税別)
[820,000円(税別)]
※[]内はABSモデル
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

【関連車種】

CB400の系譜XJR400Rの系譜ZRX/ZZR400の系譜

GSR400(GK7DA)-since 2006-

GSR400

スズキの新世代ネイキッドとして登場したGSR400。
エンジンはGSX-R600がベースの直四スポーツエンジン。
フレームは400では初となるアルミツインスパーにモノサス、サブフレーム一体型アルミスイングアームに120/70&180/55でセンターアップマフラー。

これだけ挙げるとSSにしか思えない。

GSR400スイングアーム

「いやSSじゃないんだから要らないでしょそのスイングアーム・・・」と個人的に言いたくなる。

600との共有化によって可能にしている贅沢っぷりだけど、それにしたって400でここまでの装備をしたバイクはバイクブームとバブルが重なった時期ですらそうそう無い。

上で言った通りどう考えてもSSの作りだからサーキットだって余裕で走れちゃう。翌年の2007年にはABSモデルも追加。

2006GSR600

正に夢の400ネイキッドなんだけどあんまり売れなかった・・・同年CB400SFの販売計画台数は6000台に対しGSR400は1000台。

これほど走りに特化した400ネイキッドは過去のバイクを見ても無いのに何故かといえば、こだわり過ぎて車体価格が787,500円(当時)とCB400SFも真っ青な値段にまで跳ね上がったから。

GSR400カタログ写真

大型と同じ装備っていう事は、大型と同じコストという事ですからね。まして400は台数が出ないから本来なら大型よりもスケールメリットも無いわけだから。

ちなみにチョイノリ・スカイウェイブに続きスズキとしては数少ないグッドデザイン賞受賞バイクだったりします。

主要諸元
全長/幅/高 2090/795/1075mm
シート高 770mm
車軸距離 1435mm
車体重量 185kg(乾)
燃料消費率 35.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 4.0kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.9L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前14|後47
チェーン サイズ520|リンク112
車体価格 750,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

インパルス400(GK7CA)-since 2004-

インパルス400

ホンダのCB400SF、ヤマハのXJR400、カワサキのゼファー、それらに対しスズキは気付けばイナズマ400だけになっていた。

そんな中で登場した三代目インパルスはGSXの頭文字を取りインパルス400とシンプルな名前になった。
歴史あるインパルスの名を冠し先代も成功したバイクなだけあって注目を浴び、他車に引けをとらない人気が出た。

IMPULSE400

ぱっと見では先代との違いが無いように見えるけど実は外装もエンジンも手が加えられている。ブレーキもちゃっかりブレンボに。

ただ旧世代のエンジンが仇となったのか2008の排ガス規制を通すことが出来ず、XJR400やゼファーと並んで生産終了となってしまった。

インパルス400スペシャル・エディション

最後の年にインパルスの伝統となっているカラーを纏ったインパルス400SPECIAL EDITIONを有終の美として発売。

主要諸元
全長/幅/高 2080/745/1105mm
シート高 760mm
車軸距離 1435mm
車体重量 177kg(乾)
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後140/70-17(66H)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター2.9L
スプロケ 前14|後48
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 629,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

INAZUMA400(GK7BA)-since 1997-

GSR400後期

厳密に言うとイナズマ400はこの系譜に入らない。
というのもイナズマのエンジンはGSX-R400からの物ではなくGSF750の油冷エンジンだから。車体もイナズマ1200との共用設計だから繋がりが一切ない。

でもまあせっかくだしイナズマだけ仲間はずれも可哀想なのでちょっとご紹介。

上で言ってる通り大型のINAZUMA1200との共通車体にGSF750のエンジンを399ccにスケールダウンしたものを積んだのがイナズマ400。
だからとても400には見えない車格を持ってる。(ちなみに1200はフレームに補強が入ってる。)

実はスズキ初となるブレンボキャリパーを装着したバイクでもある。
これは1200との部品共用をするためでサスペンションもKYBと結構贅沢な足廻りだったり。

大型との共用化で大型並の装備を手に入れたんだけど、その代わりデカくて重いという大型のデメリットの部分も色濃く出てしまった。

よくよく考えたら中型では唯一の油冷になるのかな。

主要諸元
全長/幅/高 2140/745/1090mm
シート高 760mm
車軸距離 1460mm
車体重量 187kg(乾)
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.7kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後170/60ZR17(72W)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.7L
交換時3.3L
フィルター3.5L
スプロケ 前14|後49
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

バンディット400/V/VZ(GK7AA)-since 1995-

バンディット400後期

400カタナ、GSX400インパルスとどちらかと言えばオールドルックなネイキッド達が成功してバンディットはフェードアウトするのかと思ったらまさかのフルモデルチェンジだった。

フレームも外装も新しく設計し直された通称「後期モデル」

今度は最初から無印と可変バルブ機構をもったVモデルの二種類をラインナップ。

出来も評判も悪くなかったし走りのネイキッドを求めるならバンディット一択だったんだけど、気合を入れ過ぎて他車のネイキッドより5万円ほど高いのがたまにキズだった。

更にインパルスも出してカタナも出してバンディットも出してオマケにイナズマ400しかも同じようなランナップを250でも展開するという充実を通り過ぎて出しすぎな状態。

VZモデル

二年後にはVZというビキニカウルを付けたモデルも登場したけど、ただでさえ高かった車体価格に+3万円。

その結果としてバンディット400はコスト増を理由に97年モデルを最後に生産終了を迎えました。

バンディットのこの流れをスズキは繰り返す事になります。

主要諸元
全長/幅/高 2050/720/1055mm
シート高 745mm
車軸距離 1410mm
車体重量 165kg(乾)
[167kg(乾)]
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後150/60R17(66H)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.3L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前14|後44
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 599,000円(税別)
[639,000円(税別)]
※[]内はVモデル
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400IMPULSE/S(GK79A)-since 1994-

GK79A

あの呪われた(失礼)GSX400Xインパルス以来となるインパルスの名を冠して登場した三代目インパルスのGSX400インパルス

バンディットとは打って変わり二本サスにダブルクレードルフレームとまさに絵に描いたようなネイキッドとしてデビュー。ゼファーやCB400SFの対抗馬ですね。

でもソコはやっぱりスズキ。
エンジンはカタナと同じものなのに加え前後KYBサスペンションで足廻りを強化など、性能を捨てきれない面がチョコチョコと見て取れる。スズキらしいね。

ユーザーから人気を呼びインパルスの名を押し上げたのは何と言ってもSモデル。

GSX400インパルスSモデル

スズキの伝統的なGSカラーを身にまとったビキニカウルモデルで名車GS1000を思い出す。

(でもGS1000のカラーだから人気が出たというよりはカラーリングが似合ってたから人気が出たような気がする。)

GSX400インパルスカタログ写真

このモデルでやっとスズキも他車に負けない特徴を持ったネイキッドを出す事に成功することとなった。

最終型では初代インパルス(GSX400FS)のカラーリングである赤黒が復活しました。

主要諸元
全長/幅/高 2065/740/1110mm
シート高 760mm
車軸距離 1435mm
車体重量 172kg(乾)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後140/70-17(66H)
バッテリー FTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前14|後48
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 559,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400S KATANA(GK77A)-since 1992-

GSX400Sカタナ

カタナシリーズでも最後発のGSX400S KATANA

スズキは中型(~400cc)のカタナを出す考えは無かったんだけど400ライダーのいつまで経っても冷めない熱い要望に応える形で発売。

なんと1100や750の発売から10年後という驚きの遅さ。さらに驚きなのが結構売れた事。

考えてみてください。
いくら1100が伝説と化していたからと言っても十年前にヒットしたバイクのスケールダウンモデルですよ。

400カタナカタログ写真

それでも売れた。

併売されていたバンディットが先細っていくこととは対照的に99年に販売終了するまで。カタナブランド恐るべしですね。

まあ特に400は最後発なだけあって一番1100に近いというかデザインがまとまっててカッコイイもんね。

でもスズキは内心複雑だったんじゃないのかな。その後のラインナップを見ても納得はしてなかった事が伺える。

カタナに限った話でもなく四輪なんかでもそうだけど、復刻を希望する声はよく聞くけどほとんど復刻されませんよね?
それは何故かと言うとあるメーカーの方がインタビューで言ってたんですが、昔の物を出す復刻っていう商売はメーカーからしたら”負け”なんだそうです。

過去の遺産に手を出していると新しいものが何も生み出せなくなるとか何とか。要するに後ろを向いちゃだめって事ですね。もちろん規制やコストの問題もあるでしょうけど。

katana400

まあそれでも出たカタナはそれだけ凄い影響力を持っていたって事です。

主要諸元
全長/幅/高 2060/700/1150mm
シート高 750mm
車軸距離 1430mm
車体重量 182kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/10500rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-18(53H)
後140/70-17(66H)
バッテリー YTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前14|後50
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 659,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

バンディット400/V/LTD(GK75A)-since 1989-

バンディット400前期

ここで登場するのがバンディット400

1250の方が現役だから聞いたことはある人が多いかと思いますが、Banditという名前の初出はこの400です。

エンジンはGSX400Xと同様にGSX-R400の物を低速寄りにリセッティングしたもの。
400Xとの大きな違いはオーソドックスになったルックスもそうだけどフレームがダブルクレードルからパイプダイヤモンドフレームへと変わったこと。

bandit400

数年後に登場するGSF1200のフレーム(あっちはダブルクレードル)を考えると奇跡に近い纏まりを見せている。

GSX-R400Rのエンジンだからフィンもそのままだけど水冷でSATCSの明記もありません。

余談ですが海の向こうではGSF400の名で売られていました。更に言うと向こうでは油空冷と明記・・・日本では水冷・・・まあ細かいことは突っ込まないでおきましょう。

実はあのネイキッドブームの火付け役であるゼファーの二ヶ月遅れで出ているですが、初年度はソコソコな販売台数を記録したものの年を追う毎にゼファーに引き離され、後続にも抜かれる始末。

テコ入れとして大きなロケットカウルを付けたリミテッドモデルも登場。

Bandit400Limited

(上の写真は後期モデル)。

更に翌年には可変バルブタイミング機能を付けたVモデルが登場。

バンディット400V

これは吸排気のバルブタイミングを切り替えるシステム。よくVTECと同じように思われるけど別物。あっちはバルブ休止。詳しく知りたい方はbandit250の系譜の方をどうぞ。

主要諸元
全長/幅/高 2055/705/1060mm
<2060/735/1060mm>
シート高 750mm
車軸距離 1430mm
車体重量 168kg(乾)
[172kg(乾)]
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 59ps/12000rpm
最高トルク 3.9kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後150/70R17(69H)
バッテリー YTX7A-BS
[YTX9-BS]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.3L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前14|後44
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 595,000円(税別)
<579,000円(税別)>
[636,000円(税別)]
※<>内はコンチハンドル仕様
※[]内はVモデル
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400X/XSインパルス(GK71E)-since 1986-

GSX400X

ネタ車両として扱われ、最近になって漫画で取り上げられたこともありGPZ250Rと並んで一躍有名になった・・・不人気車。

KATANAをデザインしたハンス・ムートさんによる作品でイメージは東京タワー・・・と思っていたが正確には違いました。正確に言うと若者の街である六本木がテーマなんだそうです。

いま見ても強烈なスタイリングだけど、当時はそんな比じゃないほどの強烈で批判も起きないほどのインパクトだった。

GSX400Xインパルス

・・・売れてない。まあ当時はレプリカブームでネイキッド氷河期だったからね。

それでも出し続けたスズキは偉いというか無謀というか。
もしあと数年後、90年初頭から来るネイキッドブームに合わせて発売していたら売れて・・・ないよなあ。

GSX400XSインパルス

あとネタになる時はいつもXモデルだけどXSというハーフカウルを纏ったモデルがあることも忘れないで下さい。

流石のスズキもGSX400Xを見た時「求めてるモノと違う・・・」と思ったのか定かじゃないけど
ハンス・ムートさんの作った400Xをベースに自社デザインのハーフカウルを付けインパクトを少し和らげたモデルを同年に出しました。

GSX400XS

それも巷では「カタナの成り損ない」とか酷い言われようだった。

とまあネタ話だけで終わるのもアレだしちょっと可哀想なので技術的な話を少し。

GSX-R400のエンジンをスチールフレームに積んだネイキッドなんだけどそれでも当時ではクラス最軽量の153kg。さらに59馬力もクラストップ。更に更にセパハン&モノサスと性能面では申し分のないスペック。

こうやって書いてみるとGSRと共通点が多いですね。

広く捉えるならGSR400の始祖はこのGSX400Xとも言えなくもない・・・GSRオーナーは拒否するかもしれないけど。

GSX-R400譲りのエンジンなので冷却システムも同じSATCS(Suzuki Advanced Three-way Cooling System)方式。

これは何かと言うと、熱くなりがちなヘッドは水冷、シリンダーはフィンによる空冷、クランク~ピストンは油冷というトリプル冷却システム。

スズキはこのシステムによっぽど自信があったのか

水油空冷システム

「冷却システム論争にピリオドを打つ!」

と出始めの頃は自信満々。(当時は空冷・水冷・油冷どれが優れているのか答えが出てなかった)

・・・が結局のところこのGSX400Xを最後に廃れる事に。

GSX400XとGSX400XS

中を見ても外を見てもこれほどネタが豊富なバイクはなかなか無いですね。

主要諸元
全長/幅/高 2100/715/1115mm
[2100/715/1120mm]
シート高 745mm
車軸距離 1390mm
車体重量 153kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 空油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 59ps/12000rpm
最高トルク 3.8kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80-17(57H)
後130/80-17(65H)
バッテリー FB10L-B2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
L8A
または
U24FSC
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.0L
スプロケ 前14|後46
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 569,000円(税別)
[595,000円(税別)]
※[]内はXS
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400F/F2/FW/FS(GK71A/GK72A)-since 1981-

GK74A

スズキ初となる直四400ccバイクなのに加えクラス初となるDOHC16バルブで登場したGSX400F

そのかいあって空冷ながら45馬力を発揮するエンジンは当時トップクラス。

驚くべきはなんとギアポジションインジケーターが付いている。現代のバイクでさえ付いているのは限られてるのに。

翌82年にはツートンカラーのF2モデルを発売。(上の写真のモデル)

そして話題となったのがそれと同年に発売となったSモデルのGSX400FSインパルス。

GSX400FSインパルス

ヨシムラとのコラボモデルでF2をベースにヨシムラ管と調整機能付きサスなどの足廻り強化、そしてヨシムラカラーを纏ったタイプ。馬力も3馬力アップ(Fモデル比)。

GSX400FS IMPULSE

「インパルス」という名の始まりはこのモデルからになります。

さらに翌年には水冷エンジンとハーフカウルを備えたFWモデルが登場。最初は50馬力だったけど翌年に59馬力まで一気にアップしました。

GSX400FW

でも当時はフルカウル車ブームの真っ最中で、ネイキッドの方も人気もCBX400FとZ400FXの二強だったから思ったほど販売台数は伸びなかった。

主要諸元
全長/幅/高 2105/750/1140mm
シート高 775mm
車軸距離 1415mm
車体重量 175kg(乾)
燃料消費率 38km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 45ps/10000rpm
最高トルク 3.5kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.25S-19-4PR
後3.75S-18-4PR
バッテリー FB10L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C7EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
スプロケ 前15|後43
チェーン サイズ530|リンク104
車体価格 430,000円(税別)
※スペックはGSX400F
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)