ホンダはデザインスケッチなどコンセプトの原案を広報や雑誌などで広く公開されているので目にする機会が多いのですが、まだファミリーネームが固まっていない(特に80~90年代)モデルでは
「最初はこんな名前だったんだ」
と思うことが多々あります。
そこでそういった『初期段階では違う名前だったバイク』を集めてみたので紹介していこうと思います。
『TT400』
GB400のコンセプトスケッチ。
既に250がGBとして出ていたので習う形になったものの原案ではTT400だった。
ちなみにTTとはマン島TTレースの事。
『GLS250』
ビッグスクーターとしてお馴染みフュージョンのコンセプトスケッチ。
ゆったり系バイクという事でGLファミリーに分類しようとする意図があったものと思われます。
『CBR400R』
CBR400Fの後継にあたるCBR400R AERO/NC23の案の一つ。
VFR400Rとの棲み分けの為に最終的にツアラー路線になったものの、AEROというネームは設けられずレーサー色を捨てていないスタイル。
『COSA ROSSA』
実際に販売された時の名前はVT250SPADA。
COSA ROSSAはイタリア語で『赤いやつ(女性)』という意味でよく見ると片持になってる。ちなみにSPADAは剣。
『Diablo』
ホンダの水平対向クルーザーでお馴染みワルキューレのコンセプトスケッチ。
最初はディアブロという悪魔を意味するネームでした。それが戦女神になるとは何だか物語を感じる。
『Bandit』
スズキでお馴染みのBanditですが実はホンダはその約7年前にBROSでその名前を検討していた。
しかもこの名前が出るのはBROSのだけではありません。
なんとスティードも最初はBanditと名付けられていたんですね。ちなみにスティードはバンディットと同い年デビュー。
もしもホンダがBanditを先に出していたらスズキのBanditはどんな名前になっていたのか。
『NXV』
アフリカツインの別名(海外名)はXRVですが案の段階ではNXVだった。
由来はもちろん砂漠の女王ことNXRからでしょう。
『BZ』
レプリカの次を担うバイクとして開発されたCB-1のボツネーム。
拘ったにも関わらず売れなかったものの、これがキッカケで次のバイクが生まれます。
『PHANTOM』
『DIABLO』
『CB998』
BIG-1でお馴染みCB1000SFの原案。
初期(デザイナー)の段階ではPHANTOMで、自主制作チーム内ではDIABLOとよばれ、最終案ではCB998と呼ばれていたようです。
『NS50F』
『NS50R』
エヌワンの愛称でお馴染みNS-1の案。
当初はNS50Fから車名を変えずに行く案やスイングアームに補強を加えレーサー寄りにしたRにする案があったよう。ただNS50Rは既にNS50Fのレースベースで使われていました。
『RVF750』
RC30という型式名で有名なVFR750Rのコンセプトスケッチ。
RVFレプリカなんだからRVF750という話かと思いますが、やはり最初はマフラーは右に出す予定だったよう。
『VFR750R』
RC30の後継となるRVF/RC45のコンセプトスケッチ。
面白いことにRC30がRVFと付けようとしたのとは反対にこちらはVFR-Rという名前で始まっていた。
『CB250』
若者に人気だったホーネットのコンセプトスケッチ。
先代ジェイドの反省なのか最初は普通にCB250と入れる予定だった様で・・・よく見るとマフラーが右ではなく左から出ている。
『CBR1100 ULTIMATE』
CBR1100XXスーパーブラックバードのコンセプトスケッチ。
少し見づらいですがアッパーサイドに白抜きでULTIMATEと入っています。飛行機大好きなエンジニアがブラバみたいだと言わなかったらこの名前になっていたかもしれない。
『VR1000』
『THUNDER996』
『VT900R』
ファイヤーストーム(北米名スーパーホーク)でお馴染みVTR1000F。
VRは米国案、THUNDERは欧州案、そしてVT900Rは日本案の名前。最終的にVTR996に纏まりVTR1000Fになったよう。
『SUPER BIKE 999 SPEC-1』
別名RVTの名前を持つVTRのホモロゲバージョンとなるVTR1000SP1。
最初はシートカウルにSUPERBIKE999というサブネームが付いておりデカールもRacingではなく『SPEC-1』とホモロゲ感溢れるものだった。
もしも999と名乗っていたら二年後に出るducati 999はどうしていただろう。
『VFR-X』
VFR1200Fのイメージコンセプト。
いまでこそXといえばクロスオーバーですが元来Xは究極という意味があり実際ヘッドライトもXを強く意識したものだった。
パンツとか言われていますがXが由来なんです。
『750(900)FOUR』
CB1100が誕生するキッカケとなったコンセプトスケッチ。
ここからコンセプトモデルCB-FOURとなり最終的にCB1100となりました。FOURと付けられなかったのは大人の事情か。