XJR1300の系譜

XJR1300/C
(5UXB~|2PN)
-since 2006-

XJR1300ファイナル

「空冷イズム」

排ガス規制で終わるかと思いきや、FI化で存続を果たしたXJR1300の5UXC~型。

しかもただ新開発のO2センサーと触媒入りの4-2-1マフラーを搭載し排ガスをパスしただけでなく、加えてトルクを約10%アップさせるという心意気。

他にも足付きを考慮した新作シートとサイドカバーやポジションの変更、LEDテールなどこだわりポイント多数・・・

変更点

なんですが、このモデルで一番のこだわりポイントは何を隠そうメインフレームです。

実はXJR1300はこの代でメインフレームを一から作り直しているんです。これ知らなかった人も多いんじゃないかと。

それも無理もない話で、このメインフレーム作り直したにも関わらずキャスター角などの数値が一切変わってないんです。

「じゃあ何のために変えたのか」

というとハンドリングを更に磨くため。剛性の最適化です。

5UXB

これのおかげでXJR1300は再びハンドリングが少し変わりました。

語弊を恐れずに言うと、曲げてやって初めて気持ちよく曲がる

「ビッグバイクらしいハンドリング」

を更に強調させる形になりました。

これはキャッチにもある通り

2007XJR1300

「スポーツは、深く、広く。」

というコンセプトから来ているもの。

 

もともとXJRが誕生する際に用いられたヒューマノニクスが編み出されたのは

「最近のバイクはマシンが勝ちすぎている」

という考えがヤマハの社内でもあったから。

そして

『マン・マシンの一体』

を念頭に置いて開発されたのがXJRであり、それが好評を博したわけです。

5UX

それを更に深めるためにわざわざフレームを作り直した。

「XJRにおけるマン・マシンの一体って何よ」

って話ですが、この代を担当された開発責任者の桜田さんいわく

「オレ上手くなったんじゃないかな」

と思わせてくれる過不足のない応答力と走り、まるで草野球をした時のような楽しさと汗をかける走りが出来る事。

XJR1300壁紙

ちなみにこの桜田さんはWGP500やMotoGPでエンジン設計や監督を務められていた凄い方。

「次期型XJR1300を造れ」

と社命を受けて市販車グループに呼び寄せられたそう。どれだけヤマハがXJR1300を大事にしていたか分かりますね。

 

合わせて紹介で申し訳ないですが、こちらは2015年に出た海外向けのカフェレーサーXJR1300C/2PN型。

XJR1300C

改めて見るとXJR1200のレーサーコンセプトを20年の越しに実現させた様な佇まいですね。

 

さて・・・XJR1300は残念ながら2015年モデルをもって排ガス規制を機に生産終了となりました。

XJR1300black

最後の最後で音叉マークではなくYAMAHAと書体をあしらって一気に渋くするというニクさ。

 

肝心な事を言い忘れていたんですが、XJRのトレードマークといえば何と言っても

『手前は細く、奥は大きく膨らんだタンク』

ですね。

XJR1300タンク

これはビッグバイクのたくましさを拳の形で表現したものです。

そして面白いことにXJR1200の頃から関わり先代の開発責任者だった松木さんが知ってか知らずか偶然にもBS誌00/06号のインタビューでこんな事を当時仰っていました。

「XJRは確かに後出しジャンケン。でも我々はグーが一番良いと思ったからグーを出した。だからこれからもグーしか出さない。」

その言葉通りXJRは初代からずっと、どんな時代になろうと最終型まで大きく変えること無く『マン・マシンの一体』というグーを貫き通した。

XJR1300最終カラー

ヒューマノニクスというコンセプト、硬派なデザイン、そして開発者が込めた思い。

この握りしめた拳の様なタンクにはその全てが詰まっていたんです。

 

エンジン:空冷4サイクルDOHC四気筒
排気量:1250cc
最高出力:100[97.8]ps/8000rpm
最大トルク:11.0kg-m/6000rpm
車両重量:245[240]kg(装)
※[]内はXJR1300C

【関連車種】

CB1300の系譜
Bandit1250の系譜
ZRX1200DAEGの系譜

系譜図

XS1100 1978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル 1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ750 1981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ900 1983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期 1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期 1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期 2000年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR1300 2007年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

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