XJR1300/C(5UXB~|2PN) -since 2006-

XJR1300ファイナル

「空冷イズム」

排ガス規制で終わるかと思いきや、FI化で存続を果たしたXJR1300の5UXC~型。

しかもただ新開発のO2センサーと触媒入りの4-2-1マフラーを搭載し排ガスをパスしただけでなく、加えてトルクを約10%アップさせるという心意気。

他にも足付きを考慮した新作シートとサイドカバーやポジションの変更、LEDテールなどこだわりポイント多数・・・

変更点

なんですが、このモデルで一番のこだわりポイントは何を隠そうメインフレームです。

実はXJR1300はこの代でメインフレームを一から作り直しているんです。これ知らなかった人も多いんじゃないかと。

それも無理もない話で、このメインフレーム作り直したにも関わらずキャスター角などの数値が一切変わってないんです。

「じゃあ何のために変えたのか」

というとハンドリングを更に磨くため。剛性の最適化です。

5UXB

これのおかげでXJR1300は再びハンドリングが少し変わりました。

語弊を恐れずに言うと、曲げてやって初めて気持ちよく曲がる

「ビッグバイクらしいハンドリング」

を更に強調させる形になりました。

これはキャッチにもある通り

2007XJR1300

「スポーツは、深く、広く。」

というコンセプトから来ているもの。

もともとXJRが誕生する際に用いられたヒューマノニクスが編み出されたのは

「最近のバイクはマシンが勝ちすぎている」

という考えがヤマハの社内でもあったから。

そして

『マン・マシンの一体』

を念頭に置いて開発されたのがXJRであり、それが好評を博したわけです。

5UX

それを更に深めるためにわざわざフレームを作り直した。

「XJRにおけるマン・マシンの一体って何よ」

って話ですが、この代を担当された開発責任者の桜田さんいわく

「オレ上手くなったんじゃないかな」

と思わせてくれる過不足のない応答力と走り、まるで草野球をした時のような楽しさと汗をかける走りが出来る事。

XJR1300壁紙

ちなみにこの桜田さんはWGP500やMotoGPでエンジン設計や監督を務められていた凄い方。

「次期型XJR1300を造れ」

と社命を受けて市販車グループに呼び寄せられたそう。どれだけヤマハがXJR1300を大事にしていたか分かりますね。

合わせて紹介で申し訳ないですが、こちらは2015年に出た海外向けのカフェレーサーXJR1300C/2PN型。

XJR1300C

改めて見るとXJR1200のレーサーコンセプトを20年の越しに実現させた様な佇まいですね。

さて・・・XJR1300は残念ながら2015年モデルをもって排ガス規制を機に生産終了となりました。

XJR1300black

最後の最後で音叉マークではなくYAMAHAと書体をあしらって一気に渋くするというニクさ。

肝心な事を言い忘れていたんですが、XJRのトレードマークといえば何と言っても

『手前は細く、奥は大きく膨らんだタンク』

ですね。

XJR1300タンク

これはビッグバイクのたくましさを拳の形で表現したものです。

そして面白いことにXJR1200の頃から関わり先代の開発責任者だった松木さんが知ってか知らずか偶然にもBS誌00/06号のインタビューでこんな事を当時仰っていました。

「XJRは確かに後出しジャンケン。でも我々はグーが一番良いと思ったからグーを出した。だからこれからもグーしか出さない。」

その言葉通りXJRは初代からずっと、どんな時代になろうと最終型まで大きく変えること無く『マン・マシンの一体』というグーを貫き通した。

XJR1300最終カラー

ヒューマノニクスというコンセプト、硬派なデザイン、そして開発者が込めた思い。

この握りしめた拳の様なタンクにはその全てが詰まっていたんです。

主要諸元
全長/幅/高 2175/765/1115mm
[2190/820/1120mm]
シート高 765mm
[829mm]
車軸距離 1500mm
車体重量 245kg(装)
[240kg(装)]
燃料消費率 21.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 21.0L
[14.5L]
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 1250cc
最高出力 100ps/8000rpm
[97.8ps/8000rpm]
最高トルク 11.0kg-m/6000rpm
[11.1kg-m/6000rpm]
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA-9
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.2L
交換時2.8L
フィルター交換時3.15L
スプロケ 前17|後38
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 1,081,500円(税別)
[1,250,000円(税別)]
※[]内はXJR1300C(プレスト)
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

【関連車種】
CB1300の系譜Bandit1250の系譜ZRX1200DAEGの系譜

XJR1300(5EA後期|5UX前期)-since 2001-

2000年型XJR1300

「We have Spirit.」

1300としては二代目となるXJR1300の中期型。

パット見で目につく所としてはBremboからヤマハ自慢のMOS(モノブロック)キャリパーへの変更ですが、それ以上に見えない部分が大きく変わりました。

中期型XJR1300

-8kgという大幅な減量が物語っているのですが、その減量も足回りつまりバネした減量が中心。

FZRベースだったホイールをYZFからのフィードバックで造られた新設計の軽量タイプにし、MOSキャリパーと合わせてディスクローターを320mmから297mmに小径化するという英断もあって足回りだけで6kg近い軽量化。

他にもステップホルダーやイグナイターなど200箇所の部品をグラム単位で見直した事で合計8kgも軽くなりました。

そしてもう一つ大事なのが軽量化と同時にアクスルやスイングアームの剛性を高めサスペンションのダンパーを強くしたこと。

XJR1300カットモデル

これは開発責任者の松木さんいわく

「YZF-R1のヒット」

が要因なんだそう。

これがどういう事かというと、どちらかと言うと欧米向けだったYZF-R1が国内でも受け入れられ大ヒットしたから。

この事で日本国内でもスポーツ需要が高い事が分かり

「日本専売のXJRこそ応えるべきだ」

としてこれらの変更をしワインディング志向になったわけです。

XJR1300リアビュー

エンジンはそのままにYZF-R1と同じMOSキャリパーを採用した背景にはこういう理由があったわけですね。

合わせて紹介で申し訳ないのですが、2005年/5UX8型では新設計のマフラーとメーターに加えイモビライザーが標準装備。

2005XJR1300

そしてホイールが再び改められ更に-2kgの軽量化となっています。

XJR1300としてはこれがキャブ最終モデル。

主要諸元
全長/幅/高 2175/780/1115mm
シート高 775mm
車軸距離 1500mm
車体重量 222kg(乾)
燃料消費率 26.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 21.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 1250cc
最高出力 100ps/8000rpm
最高トルク 10.0kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー GT14B-4
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA-9
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.2L
交換時3.0L
フィルター交換時3.35L
スプロケ 前17|後38
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 950,000円(税別)
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

XJR1300(5EA前期) -since 1998-

初期型XJR1300

「21世紀のビッグバイクスタンダード」

低速トルクの厚みを増すためにボアを2mm拡大し1250ccまでアップしたXJR1300こと5EA型。

一番の変更点はこのエンジンで、新たにメッキシリンダーと鍛造ピストンを採用することで摺動性を改善。要するに真円率が高くなって上下するピストンの摩擦が改善したわけです。

XJR1300エンジン

これはもともとYZFなどスーパースポーツ系のために編み出された技術なんですが

「空冷でもオイル消費量も減らせるメリットがある」

という事から採用された背景があります。

水冷の為に生まれた新技術を空冷に持ってくるっていうのは何とも面白い話ですね。

これらの変更からXJR1300は自主規制上限の100馬力を発揮するパワフルなモノになりました。

XJR1300カットモデル

他にもメーターも電気式になったりサスのセッティングなども変わっているんですが、もう一つ大きな変更点がタイヤサイズ。

【130/70/R17・170/60R17】から【120/70R17・180/55】

と現代のメジャーとなるサイズに変更し操縦性が向上。

初期型XJR1300

もちろんブレンボとオーリンズのセットも健在です。

ちなみに1200時代からそうですが、これはbremboやOhlinsが設計してヤマハがライセンス生産しているモノ。

厳密に言うとBremboは住友電工(現アドヴィックス)、Ohlinsは創輝(現ヤマハモーターパワープロダクツ)が生産。

だからヤマンボとかヤマリンズとか言われていますが偽物とかラベルだけとかいうわけではありません。

XJR1300初期型ホワイト

ところで最初にも言った通りエンジンの排気量が上がった事でナンバリングが変わったんですが、実はその割には先代XJR1200から大きく変わっていない。

それは見た目もそうだし性格もそう。チーム一丸となって造ったバイクだから余計な変更は要らないという事なんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2175/780/1115mm
シート高 775mm
車軸距離 1500mm
車体重量 230kg(乾)
燃料消費率 25.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 21.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 1250cc
最高出力 100ps/8000rpm
最高トルク 10.0kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー GT14B-4
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA-9
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.2L
交換時3.0L
フィルター交換時3.35L
スプロケ 前17|後38
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 930,000円(税別)
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

XJR1200/R(4KG) -since 1994-

XJR1200初期

「ワイルドダイナミックパフォーマンス」

ヤマハのビッグネイキッドとして登場したXJR1200/4KG型。

欧州向けFJ1200のエンジンをベースに給排気を見直し、カムカバーやシリンダーブロックなどを魅せる部分を新設計。

そのエンジンを王道のダブルクレードルフレームに積み、リアサスには贅沢にもオーリンズを標準採用。

YAMAHA XJR1200

ところでXJR1200が誕生した背景には90年頃から始まっていたネイキッドブームが大型二輪免許の規制緩和を機に大型にも波及した事が大きな要因。

その波に乗ったのがZEPHYR1100やCB1000SFなどですね。

だからヤマハも対抗馬としてXJR1200を出したんですが、出たのは1994年と最後発の類でした。

4KGカタログ

何故これほど遅れたのかというと

「どう造ればいいのか分からなかった」

というのが大きな理由だったよう。

これまでヤマハと言えばスポーツ性や快適性など比較的数値や言葉で表すことが出来る性能を高めたビッグバイクを造り好評だった。

それに対しビッグネイキッドに求められるものは何かと言えば

『ビッグネイキッドらしい味』

という非常に難しい性能。

そこでヤマハ、宮地開発責任者が何をしたのかというと『ビッグネイキッドらしい味』を明確にする事でした。

そのために用いられたのが

ヒューマノニクス

『ヒューマノニクス』

と銘打たれた手法。

多くのライダーからサンプリングを取り

・トルクに厚みがある

・加速に安心感がある

・ハンドリングが鋭い

・低速なバンク中も安定している

といった

『良い要素だけど数値化が難しい要素』

を明確に数値化し曖昧さを排除する事にしたんです。これに凄く時間がかかった。

ちなみにこれはXJR400とこのXJR1200で初めて取り入れられた手法。

何故これが大事なのかというと、ユーザーに満足してもらう為という単純な事ではなく、開発チームの目標を明確にするためでもあったんです。

XJR1200カタログ写真

そうして各々が思い描くビッグネイキッド像を擦り合わせて造るのではなく、明確にビジュアル化されたビッグネイキッド像を立て目指すことでチームが一丸となれた。

後はもうチームみんなで走り込んでは調整の繰り返し。

そうして誕生したのが迷いも曖昧さもないヤマハのビッグネイキッドXJR1200というわけです。

XJR1200パンフレット

ちなみにこれは余談ですが、皆で走って調整してまた皆で走って調整して目標を繰り返し・・・というチーム全員がテストライダーという事もあって開発がとっても楽しいバイクだったそう。

楽しすぎて悪ノリしたのかこんなコンセプトまで造っています。

XJR1200レーサー

なぜ楽しかったのかと言えば

「アウトバーンを考慮しなくてよかったから」

です。

欧州で売る場合は平均時速180kmで路面もボコボコなアウトバーンをキッチリ真っ直ぐ走れる様にフレームやパワーを補強する必要がある。

アウトバーン

そうするとどうしてもそれ以下の速度域でのフィーリングが犠牲になる。

しかしビッグネイキッドのXJR1200は開発段階から日本専用と決まっていた。だからアウトバーンを考慮せず、時速50~100km域でのフィーリングを主体に考える事が出来た。

そしてその域というのはチーム全員が使える、チーム全員が感じ取れる域だったから開発が楽しかったというわけ。

その狙いが伝わったのかXJR1200はデビューと同時にビッグネイキッドの話題を独り占めするほどの人気となりました。

デビュー後も1995年にBremboキャリパーを採用、1996年にはリアサスのスプリングを黄色にするマイナーチェンジが入っています。

XJR1200R

ちなみに上の写真は同年に出たフレームマウントの大型カウル付きのちょっとレアなXJR1200R。

主要諸元
全長/幅/高 2175/765/1120mm
[2175/765/1255mm]
シート高 780mm
車軸距離 1500mm
車体重量 232kg(乾)
[233kg(乾)]
燃料消費率 25.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 21.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 1188cc
最高出力 97ps/8000rpm
最高トルク 9.3kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/70ZR17
後170/60ZR17
バッテリー YTX14-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA-9
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.2L
交換時3.0L
フィルター交換時3.35L
スプロケ 前17|後38
チェーン サイズ532|リンク110
車体価格 930,000円(税別)
[950,000円(税別)]
※[]内はXJR1200R
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

XJ900/S/F(31A/58L/4BB)-since 1983-

XJ750

「Love at first ride」

XJシリーズ最大排気量モデルとなるXJ900。

同じエンジンのまま650から750とスケールアップし遂に900となったわけですが、実は当初の予定では750までのハズでした。

しかし欧州市場から

「もっと排気量があるライトウェイトを」

という声が多くなり853ccにまで拡大し登場したのがこのXJ900。

XJ900カタログ

結果的に853ccに出来たものの、もともと750までしか想定していなかったエンジンという事で技術的な問題が山積でした。

だからXJシリーズを担当してきた水谷さんも排気量を上げろという社命に対し最初は

「無理、出来ません」

と断ったそう。

しかし社命には逆らえず、コンロッドボルトを上締めにしてスペースを稼ぐなどあの手この手で問題をクリアし排気量アップに成功。

XJ900F初期型

ちなみに上の写真はカウル付きのXJ900Fです。

しかし市場とは無情なもので、これで一件落着かと思いきや再びすぐに

「もっと排気量を上げろ」

という要望が。

XJ900S

また水谷さんは頭を抱え、結局シリンダーライナー(ピストンが触れる燃焼室内壁の筒)の製法を変更し650時代の半分以下の厚さにする事で1984年にはなんとか891ccにまで拡大。

そんな苦労の甲斐あってかXJ900は欧州の定番へと成長。

XJ900ディバージョン

後継に当たるXJ900Diversionに至っては敵なしのロングセラーとなりました。

主要諸元
全長/幅/高 2190/735/1240mm
シート高 790mm
車軸距離 1480mm
車体重量 242kg(装)
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 853cc
最高出力 70ps/9000rpm
最高トルク 6.2kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90R18
後120/90R18
バッテリー YB14L
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BPR8ES
推奨オイル SAE 20W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.5L
フィルター交換時2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格
※国内正規販売なしのため
※スペックはXJ900SECA
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

XJ750A/E/D(5G8/5G9/29R/22N)-since 1981-

XJ750

「スーパーファイター」

日本でも正式に取り扱う事となったXJ750E/5G9型。

基本的に先代XJ650からボアとストロークを上げて748ccとし、クラストップとなる70馬力を叩き出したモデル。

XJ750E

そもそも先代の時点で

「軽量コンパクトで素晴らしいハンドリング」

という高い評価を欧米で獲得していたのでソコにトップクラスのパワーで悪い評価になるわけもなく。

ただしネイキッドにEと付いている事からも分かる通り、実はこれはバリエーションの一つ。

どちらかと言うとヤマハが推していたのはXJ750A/5G8型です。

XJ750A

「コンピューター・クルーザー」

という謳い文句が付いている通り コンピューターが付いています。

XJ750Aメーター

いわゆる”マイコン”というやつでバッテリーやガソリン量、水温などに異常があった場合メーターで知らせてくれる。

他にもアンチノーズダイブやライト下のフォグランプなどの豪華版で、実際アメリカではこのA型はセカの名で売られ非常に人気だったそう。

ただこのA型以上に忘れられているのがビキニカウル付きのXJ750E-II/29R型もそうだけど、何よりXJ750D/22N型。

XJ750D

「XJ750にもターボがあったのか」

と思ってしまうけど、これはターボの外装を使ったNAモデル。しかも何故かこっちはFIっていう。

悪いバイクじゃないのに何故かガッカリ感が生まれてしまう少し可哀想なモデルですね。

主要諸元
全長/幅/高 2135/860/1120mm
[2175/725/1135mm]
シート高 770mm
[780mm]
車軸距離 1445mm
[1440mm]
車体重量 218kg(乾)
[214kg(乾)]
燃料消費率 42.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 19.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 748cc
最高出力 70ps/9000rpm
最高トルク 6.2kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.25H19-4PR
後120/90-18(65H)
バッテリー YB14L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP7ES
または
W22EP
推奨オイル SAE 20W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
スプロケ
チェーン
車体価格 595,000円(税別)
[560,000円(税別)]
※スペックはXJ750A
※[]内はXJ750E
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

XJ650SPECIAL(4L6) -since 1980-

XJ750E

「人間バイク」

国内向けとしては初の直四となるXJ650SPECIAL。先に紹介したXS1100の弟分的なモデルです。

ただこれまたXS1100とは全く系統が違うモデル。XS1100は初の直四ということで、とにかく頑丈さと静寂性が第一でした。

それで成功を収め直四のノウハウを得たので、今度はもっとコンパクトで扱いやすい直四を造ろうとなったわけです。

エンジン

特にエンジンは

「とにかく軽く、とにかく小さく」

をコンセプトに設計。

背面ジェネレーターに一体クランクのウエブに直接歯切りしたドライブ・ドリブンなど随所にコンパクト化の技術が散りばめられています。

そしてそれによって得られた取り回しの良さ、ハンドリングの素晴らしさは欧州を中心に非常に高い評価を獲得。

ペケジェ650SP

もう既にこの頃からヤマハはハンドリングに非常に力を入れていたんですね。

ちなみに海外向けにはいわゆるネイキッド然としたXJ650Eというモデルもありました。

ペケジェ650

「なんでコッチじゃなくて日本はアメリカンなのか」

というと、70年代半ばの大型車というのはスポーツというより大型らしいドッシリ感がステータスだったんです。

このバイクを覚えている人は少ないと思いますが、1981年に出たこれは知っている人も多いでしょう。

XJ650ターボ

空冷でキャブでターボっていうアナログとハイテクが入り混じったターボモデル。

ただ残念ながら認可が下りず国内で正規取扱されることはありませんでした。

主要諸元
全長/幅/高 2165/860/1180mm
シート高 750mm
車軸距離 1445mm
車体重量 203kg(乾)
燃料消費率 38.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 653cc
最高出力 64ps/9000rpm
最高トルク 5.2kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.25H19-4PR
後130/90-16(67H)
バッテリー 12N12A-4A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP7ES
または
W22EP
推奨オイル SAE 20W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
スプロケ
チェーン
車体価格 480,000円(税別)
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)

XS1100/E/S/SF(2H7~9)-since 1978-

XS1100

「GET UP. AND GO.」

ヤマハ初の四気筒モデルになるXS1100。※型式は欧州モデル

排気量から見ても分かる通り海外向け専用モデルで、向こうではXSイレブンと呼ばれています。

当時ヤマハはフラッグシップとしてGX750という三気筒のバイクGX750を出していたんですが、このXS1100はその延長線上で考えられたモデル。

XS1100パンフレット

「三気筒で750、もう一気筒追加で1000」

という狙いだったわけです。

では何故1100になったのかというと、既にZ1000を始めとしたリッターが登場していたから。

だから+100ccのイレブンで行く必要があると営業からの要望があったことでボアを広げ1100となった。

XSイレブン

車体の方はGX750と同じシャフトドライブなど延長線上にある形なんですが

「じゃあXJ1100とGX750は似ているのか」

というとコレが全く違う。

三気筒と四気筒という違いも勿論ありますが、GX750がとにかくスポーツだったのに対しXS1100は徹底的に振動を消すことを念頭に置かれました。

XS1100エンジン

例えばこのエンジン。

・クランクシャフト

・レイシャフト

・メインシャフト

・カウンターシャフト

・ミドルシャフト

の五軸レイアウトを採用しています。

XS1100シャフト

これは一次駆動をサイレントチェーンにして静音性を上げたかった事と、メンテナンスフリーになるシャフトドライブを採用するため。

そしてもう一つ大きな違いがエンジンマウント。

GX750はエンジンをリジットマウントにして剛性を稼いでいたのに対し、XS1100は全面ラバーマウント。

XS1100カタログ

つまりXS1100は既存のリッタークラスがとにかく馬力だったのに対し、快適性を追求したリッターだったんです。

その振動の少なさは特に北米で評価され、アメリカの大手バイクメディアであるサイクルワールドの年間ベスト10にも選ばれるほどでした。

XS1100スペシャル

これはそのクルーザー版になるXS1100Specialです。

ちなみにこれは余談なんですが、ヤマハは三気筒のGX750を造ったあと四気筒ではなく水平対向六気筒で行く予定でした。

フラット6

静寂性とスペシャル感を考えた場合、水平対向六気筒のほうが都合が良い。極端な話3+3でGX750のエンジン技術を転用できると考えていたんでしょうね。

ただパテントの関係と、技術的な関係から四気筒に改められXS1100が誕生した。もしもこのとき水平対向六気筒を選んでいたら今のヤマハはどうなっていたでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2260/920/1175mm
シート高 800mm
車軸距離 1545mm
車体重量 274kg(装)
燃料消費率
燃料容量 20.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 1101cc
最高出力 96ps/8000rpm
最高トルク 9.19kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.50-19-4PR
後4.50-17-4PR
バッテリー GM18Z-3A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP6ES
推奨オイル ヤマルーブ
SAE 20W/40
または
SAE 10W/30
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時3.0L
フィルター交換時3.5L
スプロケ
チェーン
車体価格
※国内正規販売なしのため
系譜図
XS11001978年
XS1100/E/S/SF
(2H7~9)
XJ650スペシャル1980年
XJ650SPECIAL
(4L6)
XJ7501981年
XJ750A/E/D
(5G8/5G9/29R/22N)
XJ9001983年
XJ900/S/F
(31A/58L/4BB)
XJR1200前期1994年
XJR1200/R
(4KG)
XJR1300前期1998年
XJR1300
(5EA前期)
XJR1300中期2001年
XJR1300
(5EA後期|5UX前期)
現行XJR13002006年
XJR1300/C
(5UX後期|2PN)