「RacingDNAのきらめく結晶」
市販車レースであるSBKが(四気筒750cc→1000ccに)改定された事を機に、フルスケールへと生まれ変わったCBR1000RRのSC57前期型。
このモデルからCBR600RRを手がけた福永開発リーダーを筆頭に、MotoGP車両RC211Vを手掛けたメンバーに。
そしてエンジンもフレームも何もかもRC211Vのテクノロジーを詰め込んだ完全新設計のもの。
ユニットプロリンクもそうですしHESD(電子制御ステアリングダンパー)もそうで、全部書き出すとキリがない。
カウルも水平に切ってある2ピースが斬新・・・ですが、やはりなんといってもセンターアップマフラーでしょう。
センターアップマフラーのブームを牽引したのは間違いなくRR。本当に綺麗に纏まっている。
MotoGPでも採用し続けているだけのことはあるという事ですね。
同じくRC211Vからのフィードバックであるユニットプロリンクアピール(シール)もバッチリ。
ちなみにメカニズム的な事でいうと電子制御ステアリングダンパーHESDも捨てがたいですが、コレが一番の目玉。
ユニットプロリンクっていうのは簡単に言うと、通常ならメインフレームに付けるサスペンションの片方(トップ)をスイングアームに設けている構造。
だからサスペンションもスイングアームと一緒に動く面白い挙動をします。
そしてもう一つ面白いのがそのメリット。
ユニットプロリンクによる大きなメリットを得るのは、実はスイングアームやサスペンションというよりもメインフレーム。
これは要するにメインフレームがサスペンションから来る荷重(負荷)を受け止める必要が無くなるので、フレームの自由度や軽量化が捗るというわけ。
「やれることは全てやったレースで勝つためのマシン」
と言うだけの事はある、正にホンダロードスポーツの結晶というわけですね。
主要諸元
全長/幅/高 | 2025/720/1120mm |
シート高 | 820mm |
車軸距離 | 1410mm |
車体重量 | 210kg(装) [209kg(装)] |
燃料消費率 | 23.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 18L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 998cc |
最高出力 | 94ps/10000rpm [172ps/12500rpm] |
最高トルク | 8.6kg-m/6000rpm [11.7kg-m/8500rpm] |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後190/50ZR17(73W) |
バッテリー | YTZ10S |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
IMR9E-9HES または VUH27ES |
推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.8L 交換時3.0L フィルター交換時3.1L |
スプロケ | 前16|後40 |
チェーン | サイズ530|リンク114 |
車体価格 | 1,207,500円(税込) |