CBR1000RRの系譜

CBR1000RR/SP
(SC59後期)
-since 2012-

SC59後期

「究極の操る喜び」

五年ぶりとなるモデルチェンジが行われたSC59の後期型。

このモデルチェンジでちょうどRR生誕20周年を迎えたわけですが、それを記念してかコンセプトだけでなくカラーリングまで原点回帰。

SC28とSC59

変更点は社外顔負けな12本スポークホイール、フロントフォークをBPF(ビッグピストンフォーク)、 二輪初となるSHOWA自慢のバランス・フリー式サスなど足回りの強化がメイン。

sc59足回り

驚きなのはこれだけの装備を加えながらお値段据え置きだった事。

モデルライフが長くなって開発費や減価償却費が浮いたんでしょうかね。なお公式なスペックは1kg増加のみでその他に変更はありません。

 

この代で取り上げるとしたら間違いなくプロライダーが揃って絶賛しているバランスフリーサスペンション・・・なんですが、たしかZX-10Rの系譜かなにかで書いたのでそっちを読んでいただくとして、この代ではホイールについて少しお話を。

12本スポークホイール

マルケジーニも顔負けなほどスポークが細くなったんですが、実はこのホイール先代の三本スポークより軽くなっているどころか重くなっている。

SC59ホイール

何故重くなっているのかというと、ホイール重量の大部分を占める箇所はスポークではなくリム(外径)だから。

いくらスポークが細くなろうともサイズが同じ(120/70R17|190/50/R17)なら重さに大した差は生まれない。

そしてRRの場合はスポークを3本から12本に増やした分だけ少し重くなってしまったというわけ。

SC59レプソルカラー

どうしてそんな事をしたのかというと”しなり”です。

アルミのフレームがしなるようにアルミホイールのリムも走行中の負荷でしなったりする。

フレームの場合は箇所によって太くしたり細くしたり加工出来るけど、ホイールは丸じゃないと駄目な上に回転するのでそう簡単にはいかない。

スポーク数の違い

問題となるのがスポークとスポークの間の剛性が低い部分。

これを改善するために12本スポークにして剛性の均一化を図ったというわけ。

SC59後期壁紙

これの狙いは

「操る喜び」

を更に高みへと持っていくため・・・まあ見た目の為もあると後で暴露していましたが。

 

ちなみに下のカラーは系譜を辿ってもらえると分かる、懐かしきアーバンタイガーカラー。

CBR1000RRアーバンタイガー

ただこれは欧州向けのみ。

2014年にはステップを10mm後方へ下げ、若干スポーティなポジションとなりました。

そしてそれと同時に出されたのがRR史上初となる一人乗り仕様のSP(スペシャルモデル)です。

SC59SP

ABS仕様をベースにBrembo(フロントのみ)と前後オーリンズを装着し、シートフレームはアルミダイキャスト製。

シングルシートカウルも材質の違う専用品でグラム単位で軽量&強度化。

SC59SPの装備

ピストン&コンロッドも選別品の100%当たりエンジンという事で、カタログスペックも無印より少しアップ・・・という至れり尽くせりなモデル。

このSPモデルが市販車レースSBKのベース(ホモロゲ)という立ち位置になるんですが、専用の鍛造トップブリッジとステアリングステムを採用している事から見ても謳い文句どおり

SC59SP壁紙

「”更なる”操る喜び」

を目指したグレードでもあります。203万円(税込)と決して安くはないですが。

cbr1000rr_repsol_sp

ちなみにこのレプソルカラーバージョンは期間限定。

 

最後に・・・ファイヤーブレードの生みの親である馬場さんが現役時代に仰っていた言葉があります。

「軽くする事が至上命題だが、技術者の自己満足な軽量化をしてはいけない。」

ユーザーの為になる軽量化をしろよって意味ですね。

CBR1000RR

そしてこのCBR1000RRのSC59

「とっても軽い」

というカタログスペックにも現れている特徴ではなく

「乗りやすい」

と言う人が多い。

これこそSC59がSSである前にRRであり、馬場さんの教え

「自己満足ではない軽量化」

を忠実に守っている証ではないかと。

主要諸元

全長/幅/高 2075/680/1135mm
シート高 820mm
車軸距離 1415mm
車体重量 202kg(装)
{211kg(装)}
燃料消費率 24.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 17L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 999cc
最高出力 118ps/9500rpm
[178ps/12000rpm]
{180ps/12250rpm}
最高トルク 9.7kg-m/8250rpm
[11.4kg-m/10500rpm]
{11.6kg-m/10500rpm}
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTZ7S
YTZ10S(ABS/SP)
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IMR9E-9HES
または
VUH27ES
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.7L
交換時2.8L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前16|後41
チェーン サイズ530|リンク116
車体価格 1,396,500円(税込)
{1,974,000(税込)}
※ABS仕様は+10kg&168,00円
※[]内は逆輸入車仕様
※{}内はSP/逆輸入車仕様

系譜図

cbr750rr 1990年
CBR750RR
(Prototype)
SC28 1992年
CBR900RR
(SC28前期)
sc28-2 1994年
CBR900RR
(SC28後期)
sc33 1996年
CBR900RR
(SC33前期)
sc33-2 1998年
CBR900RR
(SC33後期)
sc44 2000年
CBR929RR
(SC44)
sc50 2002年
CBR954RR
(SC50)
sc57 2004年
CBR1000RR
(SC57前期)
SC57後期 2006年
CBR1000RR
(SC57後期)
sc59 2008年
CBR1000RR
(SC59前期)
sc59後期 2012年
CBR1000RR/SP
(SC59後期)
SC77 2017年
CBR1000RR/SP1/SP2
(SC77)