
「LIGHT, FANTASTIC」
一年前倒しで発売となった第二世代となった五代目FireBladeのCBR929RRことSC44型。
これは前年にモロ被りで永遠のライバルとなるYZF-R1が登場したから。
エンジンをビックボア/ショートストローク化し、929ccとしたことで馬力も一気に上がって152馬力に。
更にFIの採用、そして先代で話したフロントホイールの17インチ化。
他にも倒立フロントフォーク、液晶メーター、チタンエキゾーストなどなど・・・三眼タイガーアイも相まって一気に現代的なモデルへと変貌しました。

その中でも大きな変更点がメインフレームをセミピボットレスフレームにしたこと。
ピボットレスというのはその名の通りスイングアームを取り付けるピボットが無いフレームの事。

「じゃあスイングアームは何処につけるんだ」
って話ですが、スイングアームはエンジンに直接付けます。
ただしCBR929RRは一風変わっていて、エンジンに付けた上にブラケットでピボット部を補強(剛性確保)をしている。

だからあんまりピボットレスに見えないし、ホンダ自身もセミピボットレスフレームと言っています。
ピボットレスにすることによるメリットは主に
「フレームの下半分が不要になる事による大幅な軽量化」
正にRRの為に生まれたような技術ですね。
これによりCBR929RRは更に軽くなって乾燥重量で僅か170kgに。

少し話を脱線させると『FireBlade』という有名なネームは本来は欧州向けのみに与えられた名前です。
どうしてそんな名前を付けたのかというと
「900という(リッター未満である)数字を全面に出したくない」
という理由から。
だからカタログでもFireBladeという名前を大きく打ち出していた。

ところが年を追うごとに”FireBlade”よりも”CBR900RR”の方が大きくなり、排気量が大きく上がったこのCBR929RRも
『CBR900RR FireBlade』
として発売しました。

これが何故かと言うと
『CBR900RR』
という名前がホンダのスーパースポーツの証として広く知れ渡ったから。
”隠したかった名前が予想を反する人気でブランド化してしまった”
というわけです。
主要諸元
全長/幅/高 | 2040/685/1135mm |
シート高 | 820mm |
車軸距離 | 1405mm |
車体重量 | 198kg(装) |
燃料消費率 | – |
燃料容量 | 18L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 929cc |
最高出力 | 148ps/11000rpm |
最高トルク | 10.3kg-m/9000rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前120/70ZR17(58W) 後190/50ZR17(73W) |
バッテリー | YTZ10S |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
IMR9C-9H |
推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量4.0L 交換時3.5L フィルター交換時3.7L |
スプロケ | 前16|後41 |
チェーン | サイズ530|リンク108 |
車体価格 | 不明 ※国内正規販売なし |