APEへと続く系譜の歴史は長く、一番最初にあたるのはホンダのネイキッドを意味するCBの中で最も小排気量、ミニマムCBとして登場したCB90とCB50。1970年にCB90が発売され、CB50は翌年の1971年から。
ホンダはもともと小排気量車はカブやモンキーでお馴染みの横型エンジンでした。しかし高まるスポーツ熱に応えるためSS50の後継として新しいスポーツエンジンを作った。
それがこのCBで初めて積まれた当時世界最小SOHCであり、そして今でもAPEに使われてる縦型エンジン。ここからホンダの原付は
「横型エンジン=レジャーorビジネスバイク」
「縦型エンジン=スポーツバイク」
という住み分けというか方向で進んで行くことになるわけです。
”ベンリィ”という名前が付いている事から日常モデルと思われがちだけど、4stながら当時としてはトップクラスの10.5馬力(50は6馬力)を発生させる高回転型エンジンに加え、五速ミッションと大容量クラッチ、前後17インチという本当にスーパースポーツな原付。
この頃はまだ2st全盛でスポーツと名乗る小排気量はどれも2stでした。でもホンダはそんな中で敢えて4stで2st勢に挑んだわけです。
こう聞くとアンチ2stとして有名なVT250Fを思い出すわけだけど、VTが出る10年以上前のこのCBからホンダの4stへのこだわりはあったんだね。4stなだけあって2st勢に引けを取らないスポーツ性ながらも2stほどのピーキーではなく、4stならではの扱いやすさも相まって非常に人気が出ました。
それぞれ二年後にはマイナーチェンジと共にJX-DISCグレードが追加。フロントを機械式ディスクブレーキにしたモデル。機械式っていうのは簡単に言うとワイヤー式の事です。
主要諸元
全長/幅/高 | 1885/750/1015mm [1780/670/980mm] |
シート高 | 不明 |
車軸距離 | 1205mm [1180mm] |
車体重量 | 92kg(乾) [74kg(乾)] |
燃料消費率 | 80km/L [85km/L] ※30km/h定地走行テスト |
燃料容量 | 7.5L [7.0L] |
エンジン | 空冷4ストローク OHC単気筒 |
総排気量 | 89cc [49cc] |
最高出力 | 10.5ps/10500rpm [6.0ps/10500rpm] |
最高トルク | 0.76kgf-m/9000rpm [0.41kgf-m/8500rpm] |
変速機 | 常時噛合式5速リターン |
タイヤサイズ | 前後1.40 18W [前後2.50-17-4PR] |
バッテリー | 6N6-3B |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
D8ELS [C7HS] |
推奨オイル | 不明 |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
不明 |
スプロケ | 前13|後41 |
チェーン |
サイズ420|リンク100 |
車体価格 | 90,000円(税別) [75,000円(税別)] ※[]内はCB50 |