「メカマックス」
ホンダの市販250としては初の四気筒モデルとして登場したCBR250FOURは初っ端からアルミツインチューブフレームにフロントダブルディスクブレーキと四気筒250の第一号にも関わらずフル装備状態。
カタログで”メカマックス”または”呼吸する精密機械”と謳っているのはこういうことから。
いきなり話が脱線するけど市販車の括りを取っ払うとホンダが初めて作った250四気筒はマン島レース250部門に出るために作られたレーサーRC160。
CBR250FOURが生まれる20年以上前の1959年に作られた空冷DOHCで35ps/13000rpm・・・ハイすいません。
話を戻して・・・この頃のホンダの250といえば「2stに勝てる4st」としてお馴染みのVT250F(VTRのご先祖様)でした。250部門で年間販売台数トップを取るほどの人気で名実ともに文句なしの250。
それなのに何故こんなバイクを出したのかというと、1985年に市販車初の250四気筒として出てたスズキGS250FW、そしてその後に出て大ヒットとなったヤマハFZ250PHAZERの存在です。
それが本田宗一郎の耳に入り、自社の技術者達に対し
「ヤマハに先を超されてるじゃないか!」
と大激怒したのがことの発端。まあ要するに後追いですね。
つまりもう既にライバル達が居る状況だったからいきなりフル装備、そしてコスト高な事から今ではRC213V-Sという2000万円バイクでしか味わえないホンダの十八番カムギアトレーンを積んだというわけ。
カムギアトレーンっていうのはエンジンのカムバルブ(吸排気のドア)をチェーンではなく歯車で回す方式のこと。
凄くお金かかっただけにMC14Eエンジンは、このあと20年間脈々と継がれていくことになるわけです。
ただ思ったほど販売台数が伸びなかったのか僅か三ヶ月で専用色とオプションだったアンダーカウルを装備したスペシャルエディションを追加しました。
その名もスペシャルメカマックス・・・ってそのまんまですね。
主要諸元
全長/幅/高 | 2000/685/1120mm |
シート高 | 750mm |
車軸距離 | 1370mm |
車体重量 | 153kg(装) |
燃料消費率 | 48.2km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 14L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4バルブ四気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 45ps/15000rpm |
最高トルク | 2.6kg-m/10500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前100/80R17(52H) 後130/70R17(62H) |
バッテリー | FTX9-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
C9EH-9 |
推奨オイル | Honda純正ウルトラGP |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量2.7L 交換時2.2L フィルター交換時2.4L |
スプロケ | 前14|後43 |
チェーン | サイズ520|リンク108 |
車体価格 | 549,000円(税別) |