CBR250の中で恐らく一番不遇だったハリケーン二号ことCBR250RのMC19。
というのもフロントディスクがシングルに変更されたから。先代で話した通り、250もトリプルディスクがステータスどころかもはや当たり前になっていた中でのシングル化。
ホンダから言わせればパワーと車重のバランスから見てもシングルで十二分な動作性能があり、逆にダブルだとバネ下重量増加のデメリットが大きいからというんだろうけど、ライダーにとっては気持ちの良いものではなかったんだね。
とはいうものの、エアロフォルムだった一号からレプリカ(スーパースポーツ)なデザインへ変わったことでハートを射抜かれた人が多いのも事実。
ただ少し悲しいことに二年後のモデルチェンジで今でも語られるニダボでお馴染みCBR250RR(MC22)が登場。
見た目はほぼ変わらないまま目立つ変更点といえばさっき言ったトリプルディスク化。こうなってしまうとMC19の立場は無いも同然。年間販売台数2万台という記録を樹立した87年のCBR250R(MC17)、今でも語られるほどの人気を誇った90年のCBR250RR(MC22)。MC19はその狭間に埋もれてしまったちょっと可哀想なCBR250R。
※注意 1988~89のCBR250R(MC19)は発火の危険性があります
MC19は燃料ホースとホースのジョイントが経年劣化に弱くガソリンが漏れて(エンジン熱で気化し燃料ポンプの接点火花で)発火しやすいという問題を抱えています。
一度対策品「フューエルチューブセット:16955-KY1-315」が発売されましたが現在は欠品。
それらの問題を知らずに乗り続け全焼させてしまうという事故が今も跡を絶ちません。その事を重々頭に入れておいて下さい。
またオーナーの方も乗り出したときにガソリンの匂いがしたら高確率で漏れてるので絶対にそのまま乗らない事。貴重なハリケーンがファイヤーストームになってしまうのでご注意を。
主要諸元
全長/幅/高 | 2020/685/1075mm |
シート高 | 720mm |
車軸距離 | 1365mm |
車体重量 | 154kg(装) |
燃料消費率 | 41.5km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 13L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4バルブ四気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 45ps/15000rpm |
最高トルク | 2.6kg-m/10500rpm |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前100/80R17(52H) 後140/70R17(66H) |
バッテリー | YTX7L |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR9EH-9 |
推奨オイル | Honda純正ウルトラGP |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量2.7L 交換時2.2L フィルター交換時2.4L |
スプロケ | 前17|後54 |
チェーン | サイズ428|リンク136 |
車体価格 | 589,000円(税別) |