「New Standard Commuter」
アジアで唯一DIO110が売れた国ともいえるベトナム(向こうではVISION110)への生産移転を機に大きく見直されるフルモデルチェンジが入ったDIO110/JF58型。
エッジが効いた見た目に変更されているんですが、一番はホンダが開発したアイドリングストップ機能付きの新世代エンジンeSPになったこと。ローラーロッカーアームやオフセットシリンダーによってフリクションロスを徹底的に省いた超低燃費エンジンです。
仕組みはPCXの方で話した気がするので置いておくとして、これによりパワーアップしつつクラス最高燃費(当時)となる55.6km/Lを達成。
ちなみにこれにはフレームも新たに設計し直し全体で3kgもの軽量化となった事も貢献しています。
つまりデザインもエンジンもフレームも新しくなってるので、ある意味では先代とは似て非なるモデルなんですね。サイドスタンドやシートオープナーまで標準装備になりましたし。そのぶん価格も少し上がりましたけどね。
そんなディオ110なんですけどオーナーも自覚があると思われるので正直に言いますが人気無いですよね。
「どうせ乗るならPCXに」
という人が大半なんだろうと思います。
これは日本と同じく絶賛発売中の欧州なんかでもそうでPCXが大ヒットしている一方でディオの話は全然聞かない。
でもこれ良い面もあるんですよ・・・
「盗難やイタズラに強い」
という事に繋がるからです。だって人気が無いんだもの。
人目につく街などで真価を発揮する天下のホンダが造った確かな品質のコミューターでこの心配が減るって凄く大きいと思うんですよ。
「イモビを鼻で笑える不人気という名の盗難防止機能」
という冗談半分だけど半分本当な装備を付けてる。
もちろん絶対に無いとは言い切れないけど間違いなくPCXより可能性が低いし、万が一そういう目にあっても比較的安い方だからダメージも小さい。
所有感やシグナルダッシュは確かに他の原付二種に負けるけどコミューターとして本来最も大事である
「如何に気を使わず付き合えるか」
という要素ではDIO110は完勝でしょう。
主要諸元
全長/幅/高 | 1870/690/1085mm |
シート高 | 750mm |
車軸距離 | 1255mm |
車体重量 | 100kg(装) |
燃料消費率 | 55.6km/L ※WMTCモード値 |
燃料容量 | 5.2L |
エンジン | 空冷4サイクルOHC単気筒 |
総排気量 | 108cc |
最高出力 | 9.0ps/7500rpm |
最高トルク | 0.95kg-m/5500rpm |
変速機 | 無段階変速機(Vマチック) |
タイヤサイズ | 前80/90-14(40P) 後90/90-14(46P) |
バッテリー | GTZ6V |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
MR8C-9N |
推奨オイル | Honda純正ウルトラE1 |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量0.8L 交換時0.7L |
Vベルト | 23100-K44-V01 |
車体価格 | 212,000円(税別) |