クルーザー系

クルーザーとは

分かりやすいのはハーレーといった俗にいうアメリカンタイプ。

一番不況知らずのカテゴリだったりします。

 

【特徴】

全体的にローロングなボディが特徴。

低速からトルクモリモリで扱いやすいタイプが多く、足付きも良いことから女性などにも人気がある。

SSの対極的な存在でクルーズ(巡航)という文字通りゆっくり走るのが楽しいバイク。

勘違いされがちなのは楽そうに見えるポジションだけど、実は腰に一番良くない。

【歴史】

クルーザーの歴史といえばまあやっぱりハーレーですね。

いま主流のクルーザータイプを確立したのは間違いなくアメリカ生まれのアメリカ育ちなハーレーダビッドソン。

しかし実はこのタイプを最初に生み出したのはハーレーではなく同じアメリカのメーカーであるインディアンというところ。

インディアン チーフ

一時は最大手だったんですが、ハーレーダビッドソンに台頭される形で1959年に経営不振から解散。

だから生みの親はインディアン、育てたのがハーレーダビッドソンと言ったほうが正しいかな。

ちなみに当時1911年のマン島TTで上位独占するほどの性能で日本にも取り締まり用として50台ほど入っています。当時は白バイではなく赤バイ。

現在はもう無いに等しいのでアメリカのオートバイシェアも半数がハーレー、残りをその他で折半みたいな感じ。日本メーカーで唯一対抗できたのはゴールドウィングくらいなもんでしょうか。

国内でのクルーザーの歴史はどうかというと実は1933年からハーレーの輸入は行われていました。行っていたのは三共というなんと現製薬会社。

しかし関税と為替の問題から輸出禁止を条件に国内限定ライセンス生産に。それで生まれたのがVL1200というバイク。

陸王

それから数年後にはもっと日本製であることをアピール出来る商品にしようということで「陸王」というネームが付けられました。なんとなく聞いたことがある人もいると思います。

富裕層や軍を中心に好調だったのですが、終戦後の1950年代に入ると状況が一変。ホンダやスズキといった(当時としては)後発メーカーの快進撃が始まり、古いハーレータイプしか持っていなかった陸王に対抗する術なし。1959年に生産を打ち切り、1960年に倒産となりました。

それからはバルコムという店が再びハーレーダビッドソンの輸入代理店を始めますが、車体価格が高いのは相変わらずで需要は一部の富裕層のみ。

しかし1970年代に入るとクルーザーブームが訪れます。

キッカケとなったのはアメリカの有名な映画「イージーライダー」

easy riders

この映画の影響によりハーレーの知名度が一気に上がりました。

映画を見たことがない人でもタイトル、そして主題歌「Born To Be Wild」は聞いたことはあるのではないでしょうか?

しかしいくら知名度が上がったとはいえハーレーなんてとても庶民が買えるバイクじゃなかった。それでも若者を中心にクルーザー(アメリカン)に対する憧れは熱くなっていく一方。

こんな商機を日本メーカーが逃すはずは無く、その声に答える形でまず最初にヤマハが出しました。

1978年 XS650SPECIAL

XJ650special

XS650をベースにしたクルーザー。これが爆発的に売れた事で各社が追随。

それからは大中小、排気量を問わずネイキッドモデルをクルーザー風に仕立てたカスタム、スペシャル、GN、LTDといった派生モデルの乱発につぐ乱発が続いた。

派生としてのモデルばっかりだったのでエンジンがシングルだったりパラレルツインだったり直四だったり、キャスター(フロントフォーク)が全然寝てなかったり、無駄に速かったりと色々でした。

和製クルーザーをジャメリカン(ジャパン+アメリカン)と言うようになったのはこういったクルーザーとしてのセオリーを無視したアメリカンばかりだったから。

それでもかなりの台数が売れましたけどね。

更に1980年代後半になると第二次クルーザーブームが到来します。

キッカケはホンダが1988年に出した本格的クルーザーのSTEED

スティード

それまでの流用アメリカンから一線を画す本格クルーザー。これが比較的平均年齢の高かったクルーザー層とは別の若者を中心に大ヒット。

そしてこれまたブーム定番の流れといいますか、イントルーダー、エリミネーター、ドラッグスターといった本格クルーザーを各社出して一気に加熱したわけですね。

クルーザーは第二次バイクブームの立役者とも言われてたりします。

現在はどうかといえばやっぱりハーレーダビッドソン(スポーツスターやダイナ)の一強です。唯一ドラッグスター(スターシリーズ)が食らいついてる様な?食らいついていないような?

ああでもボルトが日欧で売れてるそうです。

ボルト

雰囲気やルックスが大事なクルーザーはやはりヤマハが得意とするところなんでしょうかね。

ハーレーダビッドソンのいないアンダー400はどうかといえば市場自体が。。。

400クルーザー

まあブームが去った後というのはどのジャンルもこんなものです。

昔ほど販売台数が伸びない事と質感を高めることに注力しすぎて車体が高騰してるのもあるとは思うのですが。

モデルによってはハーレーダビッドソンより和製クルーザーの方が高額なんて少し昔までは信じられなかった話ですね。

該当車種

VALKYRIEShadow400の系譜

DS400DS250の系譜

INTRUDER/BOULEVARDの系譜

などなど

種類一覧
ネイキッドネイキッド系
ストリートファイターストリートファイター系
オフロードオフロード系
モタードモタード系
マルチパーパスマルチパーパス系
ストリートストリート系
スーパースポーツスーパースポーツ系
フルカウルスポーツフルカウルスポーツ系
ツアラー系ツアラー系
メガスポーツメガスポーツ系
クルーザークルーザー系
スクータースクーター系
クラシッククラシック系

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です