CBR650R/CB650R(RH03)-since 2019-

RH03

「The Future of the Modern Sportbike」

650Fの後継となるCB650RとCBR650Rで型式はどちらもRH03型。

Rという末尾からも分かる通り先代よりも軽量化と足回りの強化でスポーツ志向なモデルとなりました。

CB650RとCBR650R

最初に主な変更点を上げると

・フレームの形状及び製法の変更

・ホイールの変更

・ボトムブリッジのアルミ化

・倒立フロントフォーク

・ラジアルマウントキャリパー

・エンジンの見直し

・給排気系の見直し

・トラコン&ABS

・フルLED化

※クイックシフター(UPのみ)

※グリップヒーター

※ETC2.0

※アクセサリー電源

などなど。※はオプション

CBもCBRもステップとハンドルを下げてかなりヤル気なポジションになってますね。

CB650R/CBR650Rポジション

ハンドリングも倒立フォークとボトムブリッジのアルミ化などでフロント剛性をかなり上げているのでSSの様なキビキビ系にされています。

ただその一方でメインフレームは綺麗なスチールフレームからは大きく変えずサスもダイレクト感重視のリンクレス。

CB650R/CBR650Rフレーム

「あくまで主戦場はストリート」

という事を主軸においているのが分かりますね。

そういえばCB250Rやcbr600fで説明し忘れていたんですがネイキッド版のCB650Rの方はシリーズの例に漏れず特別塗装の赤を採用したモデルが用意されています。

CB650R赤

『キャンディークロモスフィアレッド』

という色です。

光の透過率を格段に向上させ見る角度によって豊かな立体感を実現した三層構造の塗装。

キャンディークロモスフィアレッド

なんでもこれは一層目に赤顔料と反射率の高い『高輝度着色アルミフレーク』と呼ばれるものを『配向制御』といって重ならず平らに敷き詰める様に塗り、その上から透明度と彩度の高い赤顔料を塗ることで可能にした色との事。

車も知る人は

ソウルレッド

「マツダのソウルレッドじゃん」

と思うかもしれないですね、人気ですし。

ただ実はこの『配向制御』を一番最初にやった日本メーカーは他ならぬホンダなんです。

スーパープラチナメタリック

2005年に発売されたシビックの『スーパープラチナメタリック』という色が国産初。

実はホンダの方が先にやってたんですね・・・この時マシーンシルバーとかソウルシルバーとか銘打ってアピールしていれば。

話がズレてきたので戻しますがCB-Rシリーズの中でも650はCBRとの兼ね合いもあってか比較的スタンダード・・・というか250と1000が突き抜け過ぎてるので良識あるCB-Rと言ったほうが良いかと。

CB650Rネイキッド

ただCB650Rが兄弟車より突き抜けてる部分も勿論あります。

今どき珍しい中低速重視の直四な事から直四を気軽に楽しめる事もあるんですが、何よりエキゾーストパイプですね。

CB650R壁紙

CB400FOURを彷彿とさせる集合管。

先代からの物がベースで排気の音質をアップさせたものなんですが、まるで外装をエキパイに合わせるかの様に変更した事でシリーズで一番ネオレトロ感が強いモデルになりました。

そしてもう一つのフルカウルバージョンであるCBR650R。

CBR650R/RH03

CBR1000RRと区別がつかないほどの戦闘的なルックスになったというか、サイズから見ても存在感はこっちのほうが大きかったりします。

CB650Rとの主な違いとしてはセパハンによる前傾ポジションもそうなんですが大きいのはエアクリーナーボックス。

CBR650R吸気

前後から吸う形にして安定性を取り低速重視にしているCB650Rに対し、CBR650Rはラム圧を稼げるように前方からストレートに吸えるスーパースポーツ系と同じ形にして高速重視に。

だから実はレスポンスが結構変わっています。

ところで少し小言を言わせてもらうとCBR650Rってアレですね・・・

CBR650RとCBR600F4i

CBR600F4iの再来ですよね。

F4iを知る人ならCBR650Rは

「F4iにABSとトラコンが付いたモデル」

といえばこれ以上の説明は要らないかと思いますが詳しく知らない人に説明すると、系譜を辿ると分かるように元々このクラスはCBR600Fがオールラウンダー直四スポーツとして人気が出たことで確立されたクラスです。

そこから人気とともに性能競争が激化した事でCBR600Fもスポーツ性を上げるモデルチェンジを繰り返し最終的にCBR600RRへとなりました。

CBR600の歴史

その中でCBR600F4iはあくまでストリートバイクだったCBR600Fをベースにスポーツ性を高めた最終モデル。

だからスポーツなのかスーパースポーツなのか非常に微妙な立ち位置でした。でもその微妙な立ち位置のおかげで街乗りからツーリングはもちろんの事、サーキットからジムカーナから果てはエクストリームまで色んな部門で重宝される本当にオールラウンダースポーツでした。

そしてこのCBR650R。

CBR650Rイギリス仕様

ストリート重視のオールラウンダーCBR650Fのスポーツ性能を高めたモデル・・・そうF4iと全く一緒なんです。

・厳し過ぎないポジション

・低域からトルクフルな直四

・100万円を切るコストパフォーマンス

などの特徴、そしてスポーツなのかスーパースポーツなのか非常に微妙な立ち位置まで一緒・・・でもだからこそ同じ様に何でも出来るし、何でも楽しむ事が出来る。

CBR600R壁紙

これはスペックが求められたSSブームが去った今だからこそ許されたモデルでしょうね。

FでもRRでもなく『シングルR』という名が本当によく似合ってる。

主要諸元
全長/幅/高 2130/750/1150mm
[2130/780/1075mm]
シート高 810mm
車軸距離 1450mm
車体重量 207kg(装)
[202kg(装)]
燃料消費率 21.3km/L
※WMTCモード値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ四気筒
総排気量 648cc
最高出力 95ps/12000rpm
最高トルク 6.5kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EH-9
または
U27FER9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.6L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前15|後42
チェーン サイズ525|リンク118
車体価格 923,400円(税込)
[999,000円(税込)]
※[]内はCBR650R
系譜図
CBR600F Hurricane1987年
CBR600F Hurricane
(PC19/23)
CBR600F2(PC25)

1991年
CBR600F2
(PC25前期)

CBR600F3(PC25)1995年
CBR600F3
(PC25後期)
ホーネット6001998年
HORNET600
(PC34)
CBR600F4(PC35)1999年
CBR600F4
(PC35)
CBR600F4i(PC35)2001年
CBR600F4i
(PC35)
CB600F HORNET(PC36)2003年
CB600F HORNET
(PC36)
ホーネット600(PC41)2007年
CB600F HORNET
(PC41前期)
CB600F HORNET(PC41)2011年
CBR600F
CB600F HORNET
(PC41後期)
2014CBR600F(RC83)2014年
CBR650F
CB650F
(RC83)
2017CBR600F(RC83)2017年
CBR650F
CB650F
(RC83後期)
CBR650R2019年
CBR650R
CB650R
(RH03)

【関連車種】
MT-07の系譜GSX-S750の系譜Ninja650/Z650の系譜空冷MONSTERの系譜

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