HAYABUSA1300の系譜

GSX1300R HAYABUSA
(X/Y/K1~7)
-since 1999-

SUZUKI GSX1300R HAYABUSA

「Ultimate Sport」

1.クラス最高の出力

2.操縦安定性に優れたバランスの良い車体

3.優れた空力特性

4.扱いやすさ

これらの追求により生まれたのが誰もが知る名車。市販車初の300km/hブレイカーとして有名ですね。

初代ハヤブサカタログ

面白い事にハヤブサの元々の狙いはCBR900RRやZX-9Rといったリッター未満のライトウェイトスポーツに対抗するバイクを作ることが始まりでした。

しかしそんなプロジェクトが始まるやいなや、一気にメガスポーツ熱を加熱させる事となったCBR1100XXブラックバードが出てきて大型バイクのメインは900からリッターオーバーに。

そんな中でスズキはGSX-R1100しかなく世代の差から苦戦。そこで開発を

"カテゴリ分け出来ないアルティメットスポーツ"

に変更し本格始動。

隼エンジン

GSX-R750(ファクトリーエンジン)ベースで耐久性と出力の限界いっぱいである1299ccに設定したエンジンが完成。1299cc/175馬力で最高時速312kmという文句なしの最速バイクが生まれたわけです。

 

ただそれも騒がれたけど、それを可能としたデザインも非常に騒がれました。

ハヤブサK6

何ともヌメヌメしてる不気味なデザイン。

これは開発者曰く

「HAYABUSAを開発するにあたって空気抵抗の低減に大変な時間を費やした結果」

という空力を追い求めていった結果こういう形になったとの事。

隼空力

厳密に言うと空力特化の顔を作ってボディ周りをそれに合わせて仕上げていったわけなんだけど、ハヤブサの場合それにもう一つ加えられました。それは空力に悪影響のない部分を膨らませる事。

これの意図は不気味な形になった顔を更に不気味にするため。分かりやすいのが鼻先の膨らみやモッコリしたフロントフェンダーやウィンカーレンズ等。

初代ハヤブサのパンフレット写真

そして満を持してモーターショーで発表したものの評価は好きと嫌いが綺麗に真っ二つに。

普通ならそんな評価では市販化されるわけないんだけど、スズキはイケると踏んで出したわけですね。何故ならKATANAの時もそうだったから。

だから発売当時は

「形が気持ち悪い」とか「名前(漢字)がダサい」

とか凄く否定的な意見も多かった。でもそれもスズキにとっては覚悟していた事というか思惑通り。

その狙い通りハヤブサは日欧米で年を追う毎にジワジワ人気が出始めたかと思うと、あっという間に大ヒットし大型バイクを代表する車種にまで上り詰めたわけです。

ハヤブサUK

あまりの人気とあまりの速さで危険性が欧州で問題視されるようになったことで

・300km/h以上スピードを出るようにしてはいけない

・メーターに300km/hという数字を書いてはいけない

という300km/h規制(一応自主規制)が引かれる事となり、ハヤブサもわずか二年でメーターが350km/hから300km/hへと変更されました。

フルスケールメーター

この300km/h規制を生んだのは間違いなくHAYABUSAの功績・・・じゃなくて影響。

ただこのおかげというか、この一件で

「世界最速の市販車はHAYABUSA(312km/h)」

という勝ち逃げの様な終止符を打つ事にもなったわけです。

才色兼備ならぬ才毒兼備で、性能競争の激しいメガスポーツ部門において八年も大きなモデルチェンジをすることなく大ヒットという偉業を成し遂げました。

 

ただ大きなモデルチェンジこそ無いものの毎年のように年次改良は入っています。

1999年モデル

99年モデル:初期型340km/hフルスケールメーター

2000年モデル

00年モデル:キャタライザー(触媒)の装着(※EU仕様のみ)

2001年モデル

01年モデル:280kmメーター(300km/h規制)、シートレールをアルミからスチールに、タンク容量1L減、フューエルポンプの変更

2002年モデル

02年モデル:ECUを16bitから32bitへ変更、O2センサー装着(※EU仕様のみ)

2003年モデル

03年モデル:サスペンションのアウターをゴールド、インナーチタンコートに変更

2004年モデル

04年モデル:ハザード&パッシングスイッチ標準装備(※US仕様のみ)

2005年モデル

05年モデル:ウインカーをクリアに変更、タンクデカールをSUZUKIからSロゴに変更、始動時ヘッドライト自動消灯化

2006年モデル

06年モデル:エキゾーストパイプを変更し2kg軽量

2007年モデル

07年モデル:フレームをブラックに変更

 

スロットルボディの汚れによるアイドリングが低下するという持病(バイク豆知識:電子制御のFI 正確過ぎるが故にアイドリングが苦手)があるものの、致命的な故障は無い。

これはユーザーにとって未経験だった300km/hという世界が開発者にとっても未経験の世界だったから。

300km/hを目指すからには300km/hに耐える十二分な耐久性、300km/hを出した後もケロッとしてないといけないのが市販車。だからこの耐久性にも非常に時間を掛けて絶対に安心だといえるレベルになるまで何度もテストを重ねたそうです。

ターボを付けたり変な改造が当たり前のようにあるのも300km/hでもまだ余裕のあるタフさがあってこそ。

 

ただ散々ここでも書いた後で言うのも何だけど、HAYABUSAで褒めるべきは見た目や最高速だけではないです。アルティメットスポーツというのは開発者の方も言っているように何も最高速だけを言ってるわけじゃない。

GSX1300R透視図

造りを見てもらえば分かるんだけど、HAYABUSAの中身は基本的にGSX-Rつまりスーパースポーツに非常に近い造りでGSX-Rをローロングにした感じ。

フレームもGSX-R750を基本に考えられたツインスパーフレームだし、エンジンも軽量コンパクト化の為に最低限の一軸一次バランサーしか付いていない。

だから寝かし込みも軽い上にバンク角も大きい、こう見えてコーナリングもSSほどではないにしろ結構得意な部類で決して苦手じゃない。

K0ハヤブサ

直線速い、コーナーも速い、そのわりには扱いやすい・・・まさにアルティメットスポーツ。

 

主要諸元

全長/幅/高 2140/740/1155mm
シート高 805mm
車軸距離 1485mm
車体重量 217kg(乾)
燃料消費率 -
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1299cc
最高出力 175ps/9800rpm
最高トルク 14.1kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
または
U27ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時3.1L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前17|後40
チェーン サイズ530|リンク112
車体価格 1,298,000円(税別)
※K4モトマップ価格

系譜図

GSX-R1100G 1986年
GSX-R1100
(G/H/J)
GSX-R1100K 1989年
GSX-R1100
(K/L)
GSX-R1100M/N 1991年
GSX-R1100
(M/N)
GSX-R1100P/R 1993年
GSX-R1100W
(P/R/S/T/V)
99GSX1300R HAYABUSA 1999年
GSX1300R
HAYABUSA
(X/Y/K1~K7)
08HAYABUSA1300R 2008年
HAYABUSA1300
(K8~9/L0~L2)
2013HAYBUSA1300R 2013年
HAYABUSA
(L3~L8)
2014HAYBUSA1300R 2014年

(L4~L7)