HAYABUSA(EJ11A)-since 2021-

HAYABUSA/EJ11A

「Ultimate Sport」

実に13年ぶりのフルモデルチェンジとなった三代目HAYABUSAことEJ11A型。

最初に変更点を上げると
・デザインの刷新
・設計の全面的な見直し
・6軸IMUを搭載
・電子制御スロットル(43mmへ小径化)
・スロープディベンデントコントロール(学習型ABS連動ブレーキ)
・ヒルホールドコントロール(上り坂停車時にリアブレーキを自動作動)
・スズキイージースタートシステム
・Brembo Stylema
・ディスクローターを310mmから320mmへ
・アナログ&デジタル五連メーター
・灯火系をフルLED化しDRLを装備
・ハンドルポジションを12mm手前に

SDMS-α・SDMS-α(下記電制のメーカープリセット3つとユーザープリセット3枠)
→トラクションコントロールシステム(10段階+OFF)
→アンチリフトコントロールシステム(10段階+OFF)
→出力モード切り替え(3段階)
→エンジンブレーキコントロールシステム(3段階+OFF)
→上下対応クイックシフター(2段階+OFF)

などなど書ききれないというかほぼ全てが変わっています。

正直なにから書けば良いのか分からなくなるレベルですが、まず見た目でも分かる通りデザインが新しくなりました。

HAYABUSA/EJ11A サイドHAYABUSAの象徴であるエアロダイナミクスを具現化したローロング&ワイドを守りつつ新世代を感じさせるものになっており、その中でもデザインの肝というか面白いところは二つあって、一つはフローの可視化。

フローの可視化メッキ加工がされたサイドスポイラーとマフラーでパワーフローを、塗り分けたダクトでエアフローを表現。そしてもう一つはアッパーカウル(ロゴの上辺り)を凹ませることでハイライトを作り、エアロダイナミクスを可視化する表現をしている。

ちなみに合わせてロゴも変更されています。

三代目のロゴ先代よりも少し斜体が抑えられ初代との間くらいになりました。そしてもう一つHAYABUSAのデザインで忘れてはならないのがコブ・・・も、ですが五連メーター。

三代目のロゴこちらも健在で中央にマルチインフォメーションカラーディスプレイ(モード、バンク角、ブレーキ圧、加速度、スロットル開度、オドメーター、燃費計、電圧計、航続可能距離など)を備えつつも、スピードメーターやタコメーターなどの計器はアナログ針。

中央のカラーディスプレイでバンク角やブレーキ圧といったメモリがグリグリ表示される両脇で、メーターの針がビュンビュン回るという非常にニクいハイブリッド構造になっています。

電子制御デバイスお次は中身の方ですが、最初にも話した通りボッシュ製6軸IMUと電子スロットルでフル電脳化されているんですが、単純なカタログスペックを先代と比べると

・最大出力が-9馬力で188馬力
・タンク容量が-1L減って20.0L
・車重が-2kgで264kg(装)

と大きく変わっていないどころか正直これだけ見ると少し首を傾げてしまうかもしれない内容。しかし実際は実にHAYABUSAらしいというか凄い事をやっている。

2021ハヤブサのディメンションここに映る部品の全てを見直し、再設計しているんです。

その最たる部分がエンジンで、燃焼室の変更やクランクの製造方法変更だけでなくボルトの一本、リング一枚まで全てが見直されている。これは先代のエンジンを壊れるまで何度も負荷テストを繰り返し設計し直した結果。

2021ハヤブサのエンジン四輪など様々な乗り物へ無茶積みされたりした実績からも分かる通り、HAYABUSAのエンジンは先代の時点ですでに耐久性には非常に定評があったんですが、それを更に上げてきた形。

HAYABUSAと言えばここに至るまで色んな噂が流れましたよね。

「次は排気量を上げる」
「ターボになるらしい」
「六気筒を計画している」

などなど様々な特許申請に基づく憶測が出た(というか実際に開発した)ものの、完成して出てきたモデルは先代から大きく変わりませんでした。

ハヤブサの素案これが何故かといえば開発の方々が口を揃えて言われているよう、開発で最も大事にされたポイントが

「HAYABUSAらしさを磨くことだったから」

というのが理由。

じゃあHAYABUSAらしさとは何かというとこれが難しい所というか人それぞれあるでしょうが、明らかに向上したと言えるのが名前にもなっている猛禽類の隼らしさ。

2021ハヤブサのカタログ普段はゆっくり悠々と飛びつつ、狩りになると一気に300km/hオーバーで急降下し仕留めるんですが、今回のモデルチェンジでこの特性をさらに向上させている。

もう少し分かりやすく説明するとHAYABUSAは

『0km/hから300km/hまでオールレンジなスポーツバイク』

と言う表現がピッタリかと思います。

2021ハヤブサのリア周り世界最速バイクとして有名なため、おっかなびっくり乗る必要がある怪物的なイメージを持たれる事が多いんですが、実はとっても優しく100km/h未満の日常域などでも普通に使える。

優しいというのは出力もそうだし、ポジションや足つきもそう。シートもスポーツタイプにしては厚めでハンドリングも非常に素直だから見た目に反してすごくジェントル。

しかし一方でグイっと捻ればいま例え回転数や速度が何処にあろうとあっという間に200km/hオーバーの世界に突入する性能を発揮しつつ、エアロダイナミクスに物を言わせたビシッと安定した走りを魅せる。

2021ハヤブサのスタイリングちなみに0km/hは言うまでもなくこの圧倒的な存在感と鷹狩(鷹匠)とも言える所有感。

HAYABUSAの性能でありアルティメットスポーツと銘打たれている理由は単純に世界最速だからというのではなく、このいわば

『正気と狂気』

が絶妙なバランスで共存しているからで、今回のモデルチェンジはそこを崩すことなく更に向上させる形になっている。

2021ハヤブサのポジションそれがよく現れているのが少し優しくなったポジション。そして高速域ではなく中速付近出力のさらなる厚み。

2021ハヤブサのパワーカーブこれこそがいま話したように何時如何なる速度でも使えるオールレンジ性能であり、何時如何なる時でもグッと捻ればあっという間にワープ出来る

『HAYABUSAらしさ』

をさらに磨いた証。この改良は地味といえば地味なんですが、先代や先々代を知っているほど驚かれると思います。

2021年式HAYABUSAただこれだけだと磨かれた”HAYABUSAらしさ”の説明にしては不足しているのが否めないかと。

少し話がそれますがご存知の方も多いようにリッターオーバースポーツというのは冬の時代と言っていいジャンルで、ハヤブサですら近年は当たり前のようにランク圏外(年間販売台数400台未満)でした。

レース規格にも絡んでおらずプラットフォーム展開も出来ていないモデルなら年間400台も売れない時点で辞めるか、せいぜい数年先の規制を通す対策だけのお茶を濁すようなマイナーチェンジに留めておくのが一般的。

HAYABUSAと鈴木社長そんな状況にも関わらず鈴木社長まで引っ張り出し一丸となって”ハヤブサらしさ”を追求する開発をしフルモデルチェンジ。

どうしてそこまでするのかと言えばスズキにとってHAYABUSAがリッターオーバースポーツモデルだからとか、自社の看板車種だからとか、世界最速バイクだからとか以前に

「HAYABUSAというバイクだから」

というのがあるから。

バイクを知らない人でもHAYABUSAは知っていることからも分かる通り、既にスズキの一製品という枠を超えた大きな存在と言っても過言ではなく、極端にいえばスズキは自分達だけでどうこうしていいモデルではないと考えている・・・これちゃんと根拠があるんです。

有名なのが毎年恒例の鳥取町八頭町の隼駅祭り。

HAYABUSA祭全国から1000台以上のHAYABUSAオーナーが駆けつける町おこしでスズキも協賛しチャリティイベントを催しているんですが、スズキのしかもバイクの規模でこれをやるのは相当な負担。

じゃあなんでスズキは続けるのかと言えばこれでオーナーとの繋がりを持てる(実態を知れる)からで、実際にこのイベントでHAYABUSAに関するアンケートを何度も何度も取っている。

もう一つあげると2015年の第44回東京モーターショーで出品した『CONCEPT GSX』という発泡スチロールの塊のようなコンセプトオブジェ。

コンセプトGSXこれ、一般の方に”HAYABUSAらしさ”とは何かを問いかける為にわざわざ用意した物なんです。

この代で標準色3色に加え、組み合わせを15通り用意されたカラーオーダープランが用意されたのもその影響。

HAYABUSAカラーオーダーこれは間違いなくカラーリングに関するアンケートを何度も取った故に設けられたことで、定番の人気カラーを基軸としながらも一人ひとりが思い描くHAYABUSAらしいカラーに可能な限り応えるために他ならない。

どうしてそこまでユーザーの声を聞くのか・・・それはメディアで度々口にしていますが

「HAYABUSAは世界中にいるオーナーやファンクラブに支えられたからこそここまで続ける事が出来た」

とスズキは考えているから。

ずっと変わらずHAYABUSAを支持してくれるオーナーが多く居たからこそ初代9年、二代目13年と非常に長いモデルライフと継続的な生産を続ける事が出来た。

歴代HAYABUSAではなぜ多くの人に支えられたのかといえばそれは

「HAYABUSAが長く愛してもらえる魅力を持つバイクだったから」

としか言いようがない事で、同時にこれこそがHAYABUSAの魅力であり

『HAYABUSAらしさ』

と言えるもの。

だからこそ支えてくれている人たちが抱いているHAYABUSAの魅力を更に研ぎ澄ませ共に歩むことを止めない。そしてその為に必要だと考え導き出した答えが全ての部品を見直すことによる耐久性の向上だったわけですね。

耐久テストエンジン設計の溝口さんも公式インタビューで

「長いこと乗ってください。10万km、20万km、なんなら50万km。」

と仰っていました。

普通ならそこまで考慮しないし、そんな造りをしていたらコスト増に加えて買い替え需要が無くなるからビジネス的には有り得ない話。でもHAYABUSAにはそれが許されている。なぜなら長く愛し支えてもらうことを前提としているHAYABUSAにとって故障や寿命というのは裏切りだから。

一過性のブームで造っているわけでも売っているわけでもない。

スズキ HAYABUSA「長く大事に飼ってもらう事を大前提とした正気と狂気のアルティメットスポーツ」

それがHAYABUSAなんですね。

主要諸元
全長/幅/高 2180/735/1165mm
シート高 800mm
車軸距離 1480mm
車体重量 264kg(装)
燃料消費率 15.4km/L
※WMTCモード値
燃料容量 20.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1339cc
最高出力 188ps/9700rpm
最高トルク 15.2kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー FTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EIA-9
または
IU24D
推奨オイル スズキ純正 エクスターMA2
または
10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.1L
交換時3.2L
フィルター交換時3.4L
スプロケ 前18|後43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 1,960,000円(税別)
[2,010,000円(税別)~]
※[]内はカラーオーダープラン
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)

【関連車種】
CBR1100XXの系譜FJR1300の系譜ZX-14R/GTRの系譜

隼 国内仕様(GX72B) -since 2014-

HAYABUSA1300国内仕様

2014年のバイクニュースで、最初に飛び込んできて大いに話題となったであろうハヤブサの国内仕様発売。

しかも骨抜き状態なそれまでの国内仕様とは違いフルパワーのCAN仕様と同じ197馬力で更にETC標準搭載という嬉しいオマケ付き。それでいて逆輸入車の様に一度海を渡らなくてもいいことから12万円も安い。

何故ハヤブサが厳しい規制を敷かれている日本で正規販売が許されたかというと自主馬力規制が撤廃されたから。

これで日本でもフルパワー仕様が堂々と買える・・・とはならないのが残念な所で、排ガス規制や騒音規制といった物をクリアできても、どれだけ技術が向上しようと避けられないのが180km/h規制。

国内仕様メーター

日本は125cc以上の国内向け自動車は180km/h以上を出してはならないという規制があります。

いくらハヤブサが世界最速の市販車だろうがギネス記録を持っていようが国内向けの製品は守らなければならない。天下のトヨタ様が作った何千万もするLFAですら守ってるんですから。

それじゃハヤブサの魅力が半減と思われるかもしれませんが、日本の公道は100km/hまでだから問題ない・・・ハズ。それが嫌なら逆輸入車を買うことです。国内仕様を買ってリミッター解除という方法はオススメ出来ません。

hayabusa壁紙

中々薄っぺらい内容になってしまった気がしますが、ハッキリ言ってハヤブサはもうホントに完成形で殿堂入りで多方で語られているから言うことがない。

これは日本だけじゃなく北米でも欧州でも・・・そしてアジアでも。

皆さんハヤブサが最近になってインドでも作られるようになった事をご存知でしょうか。

インド製ハヤブサ

正確に言うとインドでも組み立てられている。

これは完成車を日本から輸入すると高い関税が掛かる事から、部品のまま輸入しインドの工場でアジア向けに組み立てているわけ。それでも完成車は日本円で250万円ほどします。

何故そうまでしてHAYABUSAを作ってるのかといえば、向こうではおいそれと買えない事からステータス性が高い大型バイクの中でもハヤブサは別格で何よりものステータスなんです。

2018年式HAYABUSA

今となっては性能も装備もフラッグシップとは言い難い物があるにも関わらず、コレほどまでに世界中の人たちを惹き付けるHAYABUSA。

実測312km/hを叩き出し手に入れた永世最速という肩書、素行や懐の良さ、唯一無二なデザイン。

2014年式HAYABUSA1300R

本物の魅力には国境は関係ないということですね。

しかしながら熟成を図った2008年モデルを最後に10年以上が経っている為、フルモデルチェンジを待ち望んでいる人が多いのも事実でしょう・・・でも一向に出ない。

スズキは何も言いませんが、(村松さんか加藤さんの)インタビューでその理由と思しきことが書かれていたので抜粋して紹介。

hayabusaテール

”HAYABUSAの根底にあるのは最速ではない。

普段は悠々と羽を休めるように飛び、いざという時は猛スピードを出す隼のような、今までにないバイクを造りたかっただけ。

数年もすればこれより速いバイクが出てくるでしょう。でも私たちは対抗しません。

私たちは私たちの世界で私たちの造りたいバイクを造るだけです。”

hayabusa広告

ハヤブサというバイクが誕生した理由、そしてハヤブサがなかなかフルモデルチェンジをしない理由は、初代が出た20年前に既に言われていたわけですね。

主要諸元
全長/幅/高 2190/735/1165mm
シート高 805mm
車軸距離 1480mm
車体重量 266kg(装)
燃料消費率 17.6km/L
※WMTCモード値
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1340cc
最高出力 197ps/9500rpm
最高トルク 15.8kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
または
IU27D
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時3.1L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前18|後43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 1,490,000円(税別)
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)

HAYABUSA(GX72A後期) -since 2013-

2013GSX1300R HAYABUSA

「ULTIMATE SPORT,IN TIMELESS STYLING 」

キャリパーがトキコの6potからブレンボの4potへ変更され、ABSも標準装備となったGX72A後期型。

あとスズキの正規逆車取扱のMOTOMAPを見てみるとこの頃から車名が

『HAYABUSA1300』

から1300の文字が消えて

『HAYABUSA』

だけに。その他に目立った変更点はありません・・・二代目も非常に息が長いですね。

初代の頃も確か一度ありましたが、HAYABUSA Zという限定カラーモデルが出たりしています。

ハヤブサZ

ただ最近のZモデルは限定カラーだけでなくヨシムラのスリップオンマフラーを装着しています。さり気なくチェーンのカシメプレートまで合わせてる。残念ながら日本では取り扱わないようですが。

もう知らぬ人は居ないハヤブサですが、そのハヤブサにあやかって有名になった”隼駅”そして”隼駅まつり”なる町おこしが鳥取県八頭郡八頭町にて2009年から毎年行われています。

隼町おこし

ニュースにもなっていたりしていますが住人の理解もあり、また毎年1000台以上集まるハヤブサオーナー達もマナーが良いのか大きなトラブルもなく毎年開催されているとか。

しかもこれ何が凄いって、こういうイベントというのはだいたい年を追う毎に参加者が尻すぼみしていくものなんだけど、この隼駅まつりは毎年過去最高を記録するほど完全に恒例イベントとして定着しているんです。

ハヤブサラッピング電車

終いには隼駅を走る電車にHAYABUSAラッピング・・・自治体と企業と消費者が一体になるとここまで出来るんですね。

町おこしに使われるまでに至ったバイクなんて聞いたことない。

主要諸元
全長/幅/高 2190/735/1165mm
シート高 805mm
車軸距離 1480mm
車体重量 266kg(装)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1340cc
最高出力 197ps/9500rpm
最高トルク 15.8kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
または
IU27D
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時3.1L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前18|後43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 1,590,000円(税別)
[1,530,000円(税別)]
※L3モトマップ価格
※[]内はUS仕様

系譜図

1986年
GSX-R1100(GU74A)
1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
1993年
GSX-R1100W(GU75A)
1999年
GSX1300R
(GW71A)
2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014年
隼 (GX72B)
2021年
HAYABUSA(EJ11A)

HAYABUSA1300(GX72A前期) -since 2008-

SUZUKI GSX1300R HAYABUSA

「A Performance Legend」

99年に登場して実に9年経って遂にフルモデルチェンジをしたHAYABUSA1300のGX72A型。

最初の頃はGSX1300R HAYABUSAと言われていたんだけど、2005年頃からHAYABUSA1300に切り替わりました。

言い忘れていましたがハヤブサは文字通り(300km/hで獲物を狩る)鳥類の隼からです。漢字が当たり前の日本で見るとそうでもないけど、何故か漢字大好きなヨーロッパ人はこれに心を打たれた人が多かったようです。

デザインテーマは「鎧兜」

新しいデザインで行くか従来のデザインで行くか迷われたそうなんですが、選んだのはやっぱり何処か不気味さがある先代の流れを汲んだ物となりました。

新旧隼

もちろんこれも更に空力を考えた形状になっているわけですがヌメヌメ感が増しましたね。

ちなみにこのロゴも若干変更されています。上が旧、下が新です。

新旧ハヤブサロゴ

さて問題の中身ですが、エンジンのストローク量を2mm上げて41ccアップ、更にエンジンバルブをより軽いチタンバルブに変更。

結果として1340cc/197馬力とアルティメットさに磨きが掛かりました。フレームも作り直され剛性が15%アップしています。

2008ハヤブサエンジン

他にはフロントキャリパーのラジアルマウント化、リアキャリパーを上付け化、スリッパークラッチの採用、デュアルインジェクター(SDTV)化、それに伴い出力特性を選べるS-DMSも装備・・・等など痒い部分に手を届けたようなモデルチェンジ。

S-DMS

まあしかし変更点やスペックを言ったところで何が違うのか伝わらないと思います。先代と何が違うのかと簡単に言うと非常に調教されたハヤブサになりました。

ハヤブサ(というかメガスポ)はSSとツアラーの良いとこ取りな立ち位置にいるわけですが、先代はどちらかといえばSS寄りなモデル。

白ブサ

それが今回のモデルでカウリングのワイド化やスクリーン高の15mmアップ、そして高さを抑えられたタンクなどから見ても分かる通り、どちらかと言うとツアラーの方に少しだけ寄りました。あくまでも先代比なのでアルティメットスポーツなのは変わりませんが。

まあでもそんな事よりも戦闘機の物を意識したと言われる五連メーターでしょうね。

メーター

このメーターにヤラれた人は多いかと。

B-KINGは「B-KING|系譜の外側」で書いたので割愛させてもらいます。

主要諸元
全長/幅/高 2190/735/1165mm
シート高 805mm
車軸距離 1480mm
車体重量 220kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1340cc
最高出力 197ps/9500rpm
最高トルク 15.8kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
または
IU27D
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時3.1L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前18|後43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 1,490,000円(税別)
※K8モトマップ価格
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)

GSX1300R HAYABUSA(GW71A)-since 1999-

SUZUKI GSX1300R HAYABUSA

「Ultimate Sport」

1.クラス最高の出力

2.操縦安定性に優れたバランスの良い車体

3.優れた空力特性

4.扱いやすさ

これらの追求により生まれたのが誰もが知る名車。市販車初の300km/hブレイカーとして有名ですね。

初代ハヤブサカタログ

面白い事にハヤブサの元々の狙いはCBR900RRやZX-9Rといったリッター未満のライトウェイトスポーツに対抗するバイクを作ることが始まりでした。

しかしそんなプロジェクトが始まるやいなや、一気にメガスポーツ熱を加熱させる事となったCBR1100XXブラックバードが出てきて大型バイクのメインは900からリッターオーバーに。

そんな中でスズキはGSX-R1100しかなく世代の差から苦戦。そこで開発を

“カテゴリ分け出来ないアルティメットスポーツ”

に変更し本格始動。

隼エンジン

GSX-R750(ファクトリーエンジン)ベースで耐久性と出力の限界いっぱいである1299ccに設定したエンジンが完成。1299cc/175馬力で最高時速312kmという文句なしの最速バイクが生まれたわけです。

ただそれも騒がれたけど、それを可能としたデザインも非常に騒がれました。

ハヤブサK6

何ともヌメヌメしてる不気味なデザイン。

これは開発者曰く

「HAYABUSAを開発するにあたって空気抵抗の低減に大変な時間を費やした結果」

という空力を追い求めていった結果こういう形になったとの事。

隼空力

厳密に言うと空力特化の顔を作ってボディ周りをそれに合わせて仕上げていったわけなんだけど、ハヤブサの場合それにもう一つ加えられました。それは空力に悪影響のない部分を膨らませる事。

これの意図は不気味な形になった顔を更に不気味にするため。分かりやすいのが鼻先の膨らみやモッコリしたフロントフェンダーやウィンカーレンズ等。

初代ハヤブサのパンフレット写真

そして満を持してモーターショーで発表したものの評価は好きと嫌いが綺麗に真っ二つに。

普通ならそんな評価では市販化されるわけないんだけど、スズキはイケると踏んで出したわけですね。何故ならKATANAの時もそうだったから。

だから発売当時は

「形が気持ち悪い」とか「名前(漢字)がダサい」

とか凄く否定的な意見も多かった。でもそれもスズキにとっては覚悟していた事というか思惑通り。

その狙い通りハヤブサは日欧米で年を追う毎にジワジワ人気が出始めたかと思うと、あっという間に大ヒットし大型バイクを代表する車種にまで上り詰めたわけです。

ハヤブサUK

あまりの人気とあまりの速さで危険性が欧州で問題視されるようになったことで

・300km/h以上スピードを出るようにしてはいけない

・メーターに300km/hという数字を書いてはいけない

という300km/h規制(一応自主規制)が引かれる事となり、ハヤブサもわずか二年でメーターが350km/hから300km/hへと変更されました。

フルスケールメーター

この300km/h規制を生んだのは間違いなくHAYABUSAの功績・・・じゃなくて影響。

ただこのおかげというか、この一件で

「世界最速の市販車はHAYABUSA(312km/h)」

という勝ち逃げの様な終止符を打つ事にもなったわけです。

才色兼備ならぬ才毒兼備で、性能競争の激しいメガスポーツ部門において八年も大きなモデルチェンジをすることなく大ヒットという偉業を成し遂げました。

ただ大きなモデルチェンジこそ無いものの毎年のように年次改良は入っています。

1999年モデル

99年モデル:初期型340km/hフルスケールメーター

2000年モデル

00年モデル:キャタライザー(触媒)の装着(※EU仕様のみ)

2001年モデル

01年モデル:280kmメーター(300km/h規制)、シートレールをアルミからスチールに、タンク容量1L減、フューエルポンプの変更

2002年モデル

02年モデル:ECUを16bitから32bitへ変更、O2センサー装着(※EU仕様のみ)

2003年モデル

03年モデル:サスペンションのアウターをゴールド、インナーチタンコートに変更

2004年モデル

04年モデル:ハザード&パッシングスイッチ標準装備(※US仕様のみ)

2005年モデル

05年モデル:ウインカーをクリアに変更、タンクデカールをSUZUKIからSロゴに変更、始動時ヘッドライト自動消灯化

2006年モデル

06年モデル:エキゾーストパイプを変更し2kg軽量

2007年モデル

07年モデル:フレームをブラックに変更

スロットルボディの汚れによるアイドリングが低下するという持病(バイク豆知識:電子制御のFI 正確過ぎるが故にアイドリングが苦手)があるものの、致命的な故障は無い。

これはユーザーにとって未経験だった300km/hという世界が開発者にとっても未経験の世界だったから。

300km/hを目指すからには300km/hに耐える十二分な耐久性、300km/hを出した後もケロッとしてないといけないのが市販車。だからこの耐久性にも非常に時間を掛けて絶対に安心だといえるレベルになるまで何度もテストを重ねたそうです。

ターボを付けたり変な改造が当たり前のようにあるのも300km/hでもまだ余裕のあるタフさがあってこそ。

ただ散々ここでも書いた後で言うのも何だけど、HAYABUSAで褒めるべきは見た目や最高速だけではないです。アルティメットスポーツというのは開発者の方も言っているように何も最高速だけを言ってるわけじゃない。

GSX1300R透視図

造りを見てもらえば分かるんだけど、HAYABUSAの中身は基本的にGSX-Rつまりスーパースポーツに非常に近い造りでGSX-Rをローロングにした感じ。

フレームもGSX-R750を基本に考えられたツインスパーフレームだし、エンジンも軽量コンパクト化の為に最低限の一軸一次バランサーしか付いていない。

だから寝かし込みも軽い上にバンク角も大きい、こう見えてコーナリングもSSほどではないにしろ結構得意な部類で決して苦手じゃない。

K0ハヤブサ

直線速い、コーナーも速い、そのわりには扱いやすい・・・まさにアルティメットスポーツ。

主要諸元
全長/幅/高 2140/740/1155mm
シート高 805mm
車軸距離 1485mm
車体重量 217kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1299cc
最高出力 175ps/9800rpm
最高トルク 14.1kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
または
U27ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時3.1L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前17|後40
チェーン サイズ530|リンク112
車体価格 1,298,000円(税別)
※K4モトマップ価格
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)

GSX-R1100(GU75A/P~R)-since1993-

GSX-R1100P/R

水冷化したGSX-R1100W/GU75Aの93年P型と94年のR型から車名の最後に水冷を表すWが付くようになりました。

今まで油冷へのコダワリを見せ油冷アピールしてきたのを撤回し後追いする事になったわけですが、素直に負けを認めないといいますか、タダでは起きないといいますか、量販車最高となる155馬力を叩き出し他社より遅れていた水冷において一発目から最速をマーク。

もちろん変更点はエンジンだけに留まらず、フレームも新設計、市販車初となる6ポットキャリパーを採用と足回りの強化にも余念がなかった。

GSX-R1100
(GU75A:S~V)
-since1995-

GSX-R1100水冷ファイナル

二年後に出たファイナルモデルになるGU75AのS/T/V型。

ずっとGSX-R750の一年遅れでモデルチェンジという足並みだったR1100でしたが最後の最後で足並みを揃えることを止めました。

というのもGSX-R750がアルミツインスパーフレームに変わったのにR1100は旧来のダブルクレードルフレームのままだったから。

翌年に先延ばしかと思えばカラーチェンジのみで気付けば98年に生産終了のアナウンスが流れるというオチ。

GSX-R1100W

これはHAYABUSAが控えていた事が大きいんだけど、GSX-R750の系譜の方で話した通りダブルクレードルフレームにこだわった面もあると思います。

レース車両としての役目も担っていたR750とは違いGSX-R1100は特性もポジションも易しく公道での走行を考えられた一般ライダーに少しだけ歩み寄っているGSX。

そしてこの頃はまだGSX-Rといえばダブルクレードルフレームというイメージを持った人も多かった。

そういった要素を考えると、GSX-R1100が最後までダブルクレードルフレームだったのは伝統的を取った側面もあったのかもね。

主要諸元
全長/幅/高 2130/755/1190mm
シート高 815mm
車軸距離 1485mm
車体重量 231kg(乾)
[221kg(乾) ]
燃料消費率
燃料容量 22.0L
[21.0L]
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1074cc
最高出力 155ps/10000rpm
最高トルク 11.7kg-m/9000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17
後180/55ZR17
バッテリー YB14L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
または
U27ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.9L
交換時3.0L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前15|後42
チェーン サイズ532|リンク114
車体価格 ※[]内は95年以降モデル
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)

GSX-R1100(GV73A後期M/N)-since1991-

GSX-R1100M/N

油冷最終になる2馬力アップしたGV73A後期の91年M型と92年N型(厳密にいうと最終は調整が入ったN型のみ)の通称「ラストモンスター」

同年のR750と同じくライトをカバーで覆った顔つきに変わりスラントノーズ化されました。

油冷ファイナルGSX-R1100

N型は油冷GSX-R1100としても油冷ジクサーとしても最後のモデルなので油冷のゴリゴリ感に心を打たれた総からは今だに強い印象と人気を持っている。

「ラストモンスター」と言われているのはそういったことから。

SACS

なんで油冷を止めたのかというと高負荷時の冷却が水冷に比べ厳しいからというのが理由。

一番熱くなるエンジンヘッドにおいて熱を逃がすためのウォータージャケット(冷却水が通る道)がある水冷に比べ、オイルを吹き付ける油冷はどうしても劣ってしまった。

ただこれはGSX-R750における真夏レースという極限状態で初めて出た問題であってそれ以外は問題なかった。むしろウォータージャケットが要らないから小型軽量という武器もある。

ただレースで勝つためには熱ダレというのはあってはならない問題なので水冷化。そうなると同じエンジンをベースとしていたGSX-R1100も水冷にせざるを得ず、油冷ではなくなったっていう話。

主要諸元
全長/幅/高 2085/755/1150mm
シート高 815mm
車軸距離 1465mm
車体重量 226kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1127cc
最高出力 145ps/9500rpm
最高トルク 11.9kg-m/7250rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17
後180/55ZR17
バッテリー YB14L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
JR9B
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量5.1L
交換時4.0L
フィルター交換時4.2L
スプロケ 前15|後48
チェーン サイズ532|リンク118
車体価格
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)

GSX-R1100(GV73A/K)-since1989-

GSX-R1100K

初のフルモデルチェンジでライバルに対抗するため排気量を1127ccにまでスケールアップされたGV73AのK型。

前後ホイールが17インチになった他、フレームも見直され馬力が143馬力まで向上。時速300kmが現実味を帯びてきたのもこの頃から。

GSX-R1100
(GV73A/L)
-since1990-

GSX-R1100

翌年のL型ではR750と同様に倒立サスとリザーバータンク別体式リアサスという贅沢な足回りに。

ちなみにこのモデルからメーターが普通になりました。普通になったがどういう事かといえば先代までのメーターを見ればわかる話。

GSX-R1100meter

タコメーターに3000rpm以下が無い。つまり3000rpm以下で走ってもタコメーターはピクリとも動かない。これはもともと80年代の2stレプリカであるガンマでやってたレーサー演出の一環。でもやり過ぎと思ったのか不評と思ったのか止めました。

GSX-Rメーター

ただ最近のSSでまたそういう演出が流行りだしてる。さすがに3000rpmが無いって事は無いけど。

1990GSX-R1100

あとこの年からリアタイヤのサイズが160から180と現代の主流となる主流のサイズにまでワイド化されました。

主要諸元
全長/幅/高 2050/755/1150mm
[2080/755/1150mm]
シート高 810mm
車軸距離 1440mm
[1465mm]
車体重量 210kg(乾)
[215kg(乾) ]
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1127cc
最高出力 138ps/9500rpm
[143ps/9500rpm]
最高トルク 11.4kg-m/7250rpm
[11.9kg-m/7250rpm]
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17
後160/60ZR17
[前130/60ZR17
後180/55ZR17]
バッテリー YB14L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
JR9B
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量5.1L
交換時4.0L
フィルター交換時4.2L
スプロケ 前15|後48
チェーン サイズ532|リンク118
車体価格 ※[]内は90年モデル
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)

GSX-R1100(GU74A)-since1986-

GSX-R1100G

「世界最速のロードスポーツ」

スズキの初代モンスターことGSX-R1100のGU74A型。

当時大型のスーパースポーツは

「流行らないし、危ない」

と、どのメーカーも作らなかった中でスズキだけがスーパースポーツといえるGSX-R750を出したんだから、それはそれは大変な騒ぎになった。

案の定これが大ヒットしたんだけどその一年後、R750の熱が冷めやまぬ内に登場したのがこのGSX-R1100。誰もがGSX-R750が本命と思っていたから誰もが度肝を抜かれた。

ナナハンスーパースポーツですら未開拓だった時代でリッターオーバーのスーパースポーツを出してきたんだから当然な話で、真打はR750じゃなくてR1100だったと話題沸騰でてんやわんや。

初代GSX-R1100

1052cc/130psで最高速度265km/h(当時トップ)というスペックを見てもモンスターバイクであることが分かりますね。

ただどちらかと言うとR1100はホイールベースが少し長くポジションも少しだけ起きている事からスーパースポーツというよりもメガスポーツに近い存在。

そして当時は空冷から水冷への過渡期。そんな中でスズキだけ油冷を次世代の冷却方式と推し進めていた時代。

初代GSX-R1100ディメンション

優れているのは”水冷”か”油冷”と大いに盛り上がりました。

この恐らく一番冷却フィンのピッチが狭いエンジンはコレだと思います。本当に細かくて写真では潰れてしまっていますね。

カウルで隠れているのが少々勿体無いですが。

ちなみに合わせて紹介で申し訳ないのですが、GSX-R1100は毎年のように年次改良が入っていて年度によって多少の違いがあります。

GSX-R1100
(GU74A/H)
-since1987-

GSX-R1100H

翌年の1987年のH型ではフレームとサスペンションが見直され、フロントフェンダーがR750と同じものへ変更。

GSX-R1100
(GU74A/J)
-since1988-

GSX-R1100J

更に1988年のJ型ではオイルクーラーの容量強化やホイールがよりスポーティな三本スポークが主な変更点。

リアタイヤが150/70から主流になりつつあった160/60に。ちなみに前後18インチなのはこのモデルまで。

主要諸元
全長/幅/高 2115/745/1215mm
シート高 810mm
車軸距離 1460mm
車体重量 197kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1052cc
最高出力 130ps/9500rpm
最高トルク 10.5kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/80R18
後140/70R18
[前110/80R18
後150/70R18]
{前110/80R18
後160/60R18}
バッテリー YB14L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
JR9B
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.7L
交換時3.4L
フィルター交換時3.7L
スプロケ 前14|後47
チェーン サイズ532|リンク114
車体価格 ※[]内は87年モデル
※{}内は88年モデル
系譜図
GSX-R1100G1986年
GSX-R1100(GU74A)
GSX-R1100K1989年
GSX-R1100(GV73A前期)
GSX-R1100M/N1991年
GSX-R1100(GV73A後期)
GSX-R1100P/R1993年
GSX-R1100W(GU75A)
99GSX1300R 1999年
GSX1300R
(GW71A)
081300R2008年
HAYABUSA1300(GX72A前期)
2013HAYBUSA1300R2013年
HAYABUSA(GX72A後期)
2014HAYBUSA1300R2014年
隼 (GX72B)
2014HAYBUSA1300R2021年
HAYABUSA(EJ11A)
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