ジェンマ(CJ47A) -since 2008-

CJ47A

「FULL FLAT 2-SEATER」

フォルツァ・マジェスティに対するスカイウェイブ、そしてマグザムやフュージョンに対するジェンマ。

2008年に登場(厳密に言うと現行スカブ250より数ヶ月あとに出てる)にも関わらず既に生産終了となった短命ビッグスクーター。

ところでジェンマと言っても今の人はこの250しか知らないと思うのでちょっと補足。

一番最初にジェンマというバイクが出たのはこの250が出るずっと前の1982年ジェンマ125が始まり。

ジェンマ125
(CF41A)-Since 1982-

CF41A

1982年と言えばアレですね、HY戦争まっただ中。つまりジェンマもホンダのリードやタクト、ヤマハのキャロット、リリックマリック三兄弟(って言っても分かんないか)と同じHY戦争の申し子なんです。

ちなみにこの125は空冷4stだったんですが、後から出てきた50と80、そして最後のジェンマクエスト90は2stでした。今のジェンマとは似ても似つかない形ですね。

ジェンマ50

話をジェンマ250に戻して・・・

ローロングで非常にヌメヌメしたボディデザインのジェンマ250は本当に好き嫌いがハッキリ別れるでしょう。

ジェンマ250カタログ

これはカタナやハヤブサが社内アンケートで意見が真っ二つに別れた事と同じで、スズキは社内で意見が両極端になったデザインこそイケるデザインという捉え方をしています。ジェンマもまさにその類のデザイン。

「ナメクジみたいで気持ち悪い」

という人もいれば

「アキラバイクみたいでカッコいい!」

という人もいる。まあ人気の無さからいって前者が多かったのは言うまでもないんだろうけど意欲的なバイクだったのは間違いない。

ジェンマリア

それにジェンマが出た2008年後半には既にビッグスクーターブームが去りつつあったことと、あと造形にこだわり過ぎてカスタムメーカーを振り落とした事も要因かな。

でもまあ一番はやっぱり値段ね。68万円は同年デビューのスカイウェイブSS(次で紹介)とほぼ同じ値段。良いなと思ってもここで二の足踏んだ人が多いと思う。

フュージョンが再販して売れたように、ジェンマもあと3年早く出てたらもう少し違った結果になったんじゃないかな。

ジェンマ壁紙

ジェンマが面白いのは見た目だけじゃありません。

フォルツァかなんかの系譜で言ったけどスクーターにおいてローにするということは即ちメットインスペースを削るということになるわけです。

マグザムメットインスペース

写真はマグザムのものなんですがビッグスクーターらしからぬメットインスペースの少なさですね。でもこれでもかなり頑張ってて良い方なんですよ。フュージョンに至っては右のリアトランクだけなんですから。

じゃあジェンマ場合。

リア周りは絞ってるので一見するとメットインスペースは何処にも無いように見えますが、ちゃんとあります。さて何処でしょう?

ジェンマ東京モーターショー

正解は・・・

ジェンマメットインスペース

足元のトンネルでした。

乗ったまま使えるというありそうでなかった利便性を兼ね備えています・・・がフルフェイスは厳しい物があります。そのためかリアにはメットホルダーが標準装備。でもそのリアも形に拘ったシートとグラブバーが仇となりバッグや荷物を積むのは難しいっていう。

でも、ですね、そうしてまでこだわったジェンマのデザインを褒めてあげてください。気持ち悪いって。

その典型と言えるのがヘッドライト。ジェンマはデザインにおいてタブーに近いアシンメトリーを採用しています。

ヘッドライト

人間はアシンメトリーなものを見ると不安感や嫌悪感を抱くように出来てるんです。だからジェンマを見てそういう気持ちを抱くのはまさにデザイナーの思惑、そしてスズキの罠に掛かっている証拠。

ジェンマ250

見てくださいこのアピールの仕方が斜めすぎて売る気が無いんじゃないのかと思えるほどの表紙を。

もうこんなスクーターは二度と出ないでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2280/810/1085mm
シート高 660mm
車軸距離 1690mm
車体重量 210kg(装)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7500rpm
最高トルク 2.2kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前120/80-14(58S)
後150/70-13(64S)
バッテリー FTZ9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.2L
フィルター交換時1.3L
Vベルト 27601-06H00
車体価格 670,950円(税別)
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

スカイウェイブS/LTD/M/M LTD(CJ44A/CJ45A) -since 2006-

CJ45A

デザインからフレームからエンジンに至るまでほぼ全てが見直され大変貌を遂げたCJ44A型。

ちなみに写真の黄色は翌年に発売された変速モード付き電子制御式CVTを積んだMモデル(CJ45A)です。

車格が一段と大きくなって少し重くなったんだけど、その分エンジンがDOHC化され26馬力と更にパワーアップ。250のビッグスクーターでこの馬力はクラストップです。ビッグスクーターにおいてまでDOHC化による高回転化でパワー稼ぐって考えがいかにもスズキ。

他にもキーレスシステムやメットイン容量の拡大などで使い勝手も向上。グリップヒーター、ナックルガードを付けたリミテッドモデルも登場しました。

SV1000

スズキの二眼といえばちょっとクセのあるデザインなのが定説でこのスカイウェイブも例に漏れず少しクセのある顔になってますよね。

CJ44AタイプS

これでもかってくらいライトレンズがデカい。でもみんな実車を見たことあるからわかると思うけど横から見ると意外と良いんだよね。

角度によって表情が変わるデザインは良いデザインと言われるけどスズキとして珍しいんじゃないかな。正面から見ると”ああスズキだ”ってなりますけどね。

主要諸元
全長/幅/高 2270/760/1385mm
シート高 710mm
車軸距離 1585mm
車体重量 193kg(乾)
燃料消費率 39.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 26ps/7500rpm
最高トルク 2.5kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
{MTモード付きVベルト}
タイヤサイズ 前120/80-14(58S)
後150/70-13(64S)
バッテリー YT12A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.2L
フィルター交換時1.3L
Vベルト 27601-06H00
車体価格 589,000円(税別)
[599,000円(税別)]
{660,000円(税別)}
※[]内はTypeS
※{}内はTypeM
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

スカイウェイブ250/SS(CJ43A) -since 2002-

CJ43A

二代目に当たるスカブ250のCJ43A。

初代を更にスタイリッシュな現代風にリファインしたデザインに生まれ変わりました。

構造的な事で言うとヘッドライトがデュアル化、シガソケ搭載に、FI化で燃費が向上。

驚きなのがモデルチェンジな上にFI化されたにも関わらずお値段据え置きということ。普通FI化されると5万円前後の値上げになっちゃうんだけど価格はそのままとかスズキは庶民の味方ですね。

少し遅れてショートスクリーンやメッキハンドルやスモークテールレンズなど装備、いわゆるカスタムモデルであるSSが発売。

この頃から若者を中心とした第二次スクーターブームが巻き起こりだしたのは記憶に新しいと思います。

ビッグスクーターブーム

その中でも”走りのスカイウェイブ”と言わてた所以は馬力もそうなんですが、それよりもスイングユニット式でありながらリンク式モノサスを採用している点にあります。

これは先代もそうだった上にスズキがわかりやすく解説してるのでわざわざ言うまでもないんですが・・・

リンク式モノサス

こうすることで図右にあるように荷重に応じたプログレッシブな特性を持ったサスペンションに出来るというわけ。これライジングレート効果っていいます。スポーツ系では当たり前になったサスペンション形式ですね。

まあ要するにショックの大きさに応じてショックが的確に吸収してるってことで、地面への追従性が上がるわけ。

スカブのサスペンション

デメリットがあるとするならばモノサスに使われるショックアブソーバーは二本サスより良い物(正確な物)を使わないといけないし、フレームの剛性も高くないといけない。そうしないとフレームが負けちゃうから。

つまりコストが掛かるわけですが、それでもスカイウェイブはリンク式モノサスにこだわったというわけですね。というかスズキはほんとモノサスにこだわりますよね。

当然このモデルにもカワサキのエプシロン250もありましたがコレが最後です。

エプシロン250

OEMのくだりは初代で話したけどエプシロン(スカブ)とか250SB(Dトラ)とかを全く見ない辺りバイクのOEMはメリットが薄いのかもね。車と違って二輪は嗜好性が高い分、こだわりを持ってる人が多いからOEMは受け付けないという人が多いのかも。

まあカワサキはJ300っていうキムコのOEMを続けてますけどね。

マジェスティ

あとあんまり関係ないけど、このスカイウェイブをデザインされた仲村さんはこの後ヤマハのエルムデザインに行かれてマジェスティのデザインを手がけていたりします。

主要諸元
全長/幅/高 2260/760/1375mm
シート高 695mm
車軸距離 1590mm
車体重量 166kg(乾)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 23ps/7500rpm
最高トルク 2.5kg-m/6500rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-13(57P)
バッテリー FT12A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.3L
交換時1.9L
フィルター交換時2.0L
Vベルト 27601-14F11
車体価格 549,000円(税別)
[569,000円(税別)]
※[]内はTypeS
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

スカイウェイブ250 type1/2(CJ41A/CJ42A) -since 1998-

CJ41A

スカブの愛称で親しまれてるスカイウェイブの初代モデルに当たるCJ41A。

初代マジェスティにより端を発した第一次ビッグスクーターブームでホンダフォーサイトに続きデビュー。これで今も続く三社の三つ巴状態に突入。

スカブはホンダやヤマハといった規模の大きいところに対して遅れて登場したにも関わらず負けず劣らずなヒットを飛ばしました。

これは

「もう少し走行性能が良ければ完璧なんだけど」

っていうユーザーの声を見事に突いたから。

スズキはこのスカブの為だけにエンジンを新造。クラス唯一の4バルブエンジンでクラストップの23馬力をマークしてる。タイヤもライバルメーカーより大きい13インチ。スクーターでも走行性能にこだわる所がスズキらしいね。

もちろんA3アタッシュケースが収納可能な大型他トランク、いたずら防止のシャッター付きメインキー、足つき向上のためのフロアボードなどなど。装備や収納性といったビッグスクーターにおける大事な要素もキッチリ抑えててライバルをよく研究した作りをしてる。

1998スカブ

最初に発売されたのがtype1で、一ヶ月遅れでタンデムバックレスト、パーキングブレーキ、メッキミラーを標準装備したtype2が発売。

細かい変更点をいうと翌99年には排ガス規制への対応でスロットルポジションセンサーの追加とバッテリーが8Ahに容量アップ。一応これがCJ41A後期になるのかな。

エプシロン250

次のCJ42A型はシートの見直しでメットインスペースの拡大と足付き改善、パーキングブレーキの改良、コンビネーションランプなどの熟成を図ったモデル。

そして写真を見てもらうと分かる通りこのモデルからカワサキへのOEM(カワサキ名エプシロン250)が始まりました。

スズキからはこのスカブ250とアヴェニス125とDR-Z125が出され、カワサキからはバリオス2とD-TRACKER、KX65が出されることに。

OEM

なんでそんなことをする必要があるのか分からない人に簡単に説明すると、需要があるからといって新しく作るより他所から引っ張って来たほうが安上がりな上にリスクも無いからですね。更に工業製品というのは大量に作れば大量に作るほどコストが下がるので出す側にもメリットがあるわけです。スズキなんかは車の方でも積極的にOEM供給やってるので有名かな。

epsilon150

まさにWin-Winのような話ですが勿論デメリットもあります。(写真はエプシロン150)

まず否が応でもシェアが下がります。更に問題なのは販売店の方でスズキワールドやカワサキプラザなどのメーカー専門店などからしてみると敵に塩を送る様なものなので歓迎されません。他にもブランド力の低下にも繋がりますね。

話をスカブに戻しましょう。

最後にスズキがこの初代スカブでやったちょっと面白い遊び心をご紹介。その遊び心はシート下にあります。

シート下

シート下にキャブレターのスペースを確保するために少し盛り上がってる部分があるんですが、ただ盛り上げるだけでなく耳や鼻を付けてカエルやクマのマークにあしらうという遊びっぷり。

こういう遊び心いいですよね。

主要諸元
全長/幅/高 2260/765/1365mm
シート高 695mm
車軸距離 1590mm
車体重量 162kg(乾)
燃料消費率 39.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 23ps/7000rpm
最高トルク 2.5kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-13(57P)
バッテリー YTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.3L
交換時1.9L
フィルター交換時2.0L
Vベルト 27601-14F11
車体価格 549,000円(税別)
※スペックは00以降モデル(CJ42A)
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

ST250E(NJ4CA)グラストラッカー(NJ4DA)-since 2008-

ST250E

現行にあたるST250Eとグラストラッカー。

恐らくこのシリーズとして一番大掛かりなモデルチェンジ。そうです、排ガス規制強化に伴ったFI化です。

普通のバイクなら「FI化されました~」で流すような内容なんだけどこれまではコストを抑えるためにも比較的小規模な変更ばかりだった。

それに比べればFI化はとんでもないくらいのコスト増のモデルチェンジ。前代未聞なほど。

2015ST250E

このモデルチェンジを機にEタイプのみの販売に変わりました。

質感向上やFI化や排気ガスの触媒などで値段が449,000円まで上がったのはちょっと残念だけどね。

グラストラッカー

当然ながら兄弟車であるグラストラッカーもモデルチェンジしてFI化。

変更点はST250と同じでFI化に伴いキックが無くなり、燃料タンクが6Lから8Lへ容量アップ。

グラストラッカー10周年

GN250から始まったこのフレームとエンジンもなんだかんだで30年を超えました。

排気ガス強化でバタバタと空冷が倒れていく中でも、しっかりちゃっかり存続してるST250とグラストラッカー。

もうここまで来たらこのエンジンとフレームで何処まで行けるのか見届けてみたいものです。

主要諸元
全長/幅/高 2070/750/1075mm
[2050/900/1130mm]
<2200/910/1145mm>
シート高 770mm
[750mm]
<790mm>
車軸距離 1375mm
[<1405>]
車体重量 146kg(装)
[136kg(装)]
<139kg(装)>
燃料消費率 48.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
[<8.0L>]
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 19ps/7500rpm
最高トルク 2.1kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前90/90-18(51S)
後110/90-18(61S)
[前3.00-18(47S)
後120/80-17(61S)]
<前100/90-19(57P)
後130/80-18(66P)>
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.3L
フィルター1.4L
スプロケ 前15|後43
[前15|後41]
<前15|後43>
チェーン サイズ520|リンク108
[サイズ520|リンク100]
<サイズ520|リンク108>
車体価格 429,000円(税別)
[399,000円(税別)]
<429,000円(税別)>
※[]内はグラストラッカー
※<>内はBIGBOY
系譜図
DR250S 1982年
DR250S
(SJ41A)
GN250E 1982年
GN250E
(NJ41A)
ボルティー 1994年
ボルティー
(NJ47A)
マローダー250 1998年
マローダ250
(NJ48A)
グラストラッカー 2000年
グラストラッカー/ビッグボーイ
(NJ47A/NJ4BA)
ST250 2003年
ST250/E
(NJ4AA)
ST250E 2008年
ST250E/グラストラッカー/ビックボーイ
(NJ4CA/NJ4DA)

ST250/E(NJ4AA) -since 2003-

ST250カタログ

人気を博したボルティーの後継として登場したST250。

人気だったボルティーの基本コンセプトをそのまま引き継いでいるだけあって、相変わらず人気は上々。

またまたこれもしつこいですがエンジンフレーム、足廻り共にGN250から続くもの・・・なんだけど実はシリンダーがメッキタイプに変更されていて燃費とパワーが向上。

ST250

さらにホイールも前後18インチの物に変更されてる。

このモデルからシンプルベーシックなST250とメッキパーツなどの装飾が施されキックスターターが付いたTypeEの二本立てになった。

そう、勘の良い人はピンとくるだろうこのキックスターター。これはグラストラッカーのビッグボーイでも使われてるやつ。ST250Eにも付けてコスト下げようっていうコストパフォーマンス魂の現れ。

主要諸元
全長/幅/高 2070/750/1075mm
シート高 770mm
車軸距離 1375mm
車体重量 127kg(乾)
[129kg(乾)]
燃料消費率 55.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 20ps/7500rpm
最高トルク 2.2kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前90/90-18(51S)
後110/90-18(61S)
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.3L
フィルター1.5L
スプロケ 前15|後43
チェーン サイズ520|リンク108
車体価格 349,000円(税別)
[379,000円(税別)]
※[]内はE Type
系譜図
DR250S 1982年
DR250S
(SJ41A)
GN250E 1982年
GN250E
(NJ41A)
ボルティー 1994年
ボルティー
(NJ47A)
マローダー250 1998年
マローダ250
(NJ48A)
グラストラッカー 2000年
グラストラッカー/ビッグボーイ
(NJ47A/NJ4BA)
ST250 2003年
ST250/E
(NJ4AA)
ST250E 2008年
ST250E/グラストラッカー/ビックボーイ
(NJ4CA/NJ4DA)

グラストラッカー(NJ47A/NJ4BA) -since 2000-

グラストラッカー

90年代中頃に起こったトラッカーブームに合わせて登場したグラストラッカー。

もちろんエンジンからフレーム、足廻りに至るまでボルティーと一緒。正に七変化。

ただグラストラッカーはセルに付け加えてキックも付いてる。

これは車名となっているグラストラッカーが1970年代にアメリカで流行った草レースの事でキックが付いたのはそのため。(万が一用)

グラストラッカーもボルティーほど安くは無かったんだけど出ると同時にブームの波に乗って人気が出るというスズキとしては珍しくスタートダッシュが決まったバイク。

そして一年遅れで今も続く派生モデルのビッグボーイが発売。

グラストラッカービッグボーイ

これはフロントフォークとスイングアームを延長してワンサイズ大きいタイヤを履いたモデル。

ファッショナブルな無印に比べて未舗装路での走行性を向上させたモデル。

だからBIGBOYの方がよりグラストラッカー(オフ寄り)と言えなくもない。

主要諸元
全長/幅/高 1995/900/1130mm
[2135/910/1145mm]
シート高 745mm
[785mm]
車軸距離 1325mm
[1405mm]
車体重量 124kg(乾)
[127kg(乾)]
燃料消費率 54.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 6.4.L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 20ps/7500rpm
最高トルク 2.1kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00-18(47S)
後120/80-17(61S)
[前100/90-19(57P)
後130/80-18(66P)]
バッテリー YB10L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.3L
フィルター1.4L
スプロケ 前15|後41
[前15|後43]
チェーン サイズ520|リンク100
[サイズ520|リンク108]
車体価格 384,000円(税別)
[394,000円(税別)]
※[]内はBIGBOY
系譜図
DR250S 1982年
DR250S
(SJ41A)
GN250E 1982年
GN250E
(NJ41A)
ボルティー 1994年
ボルティー
(NJ47A)
マローダー250 1998年
マローダ250
(NJ48A)
グラストラッカー 2000年
グラストラッカー/ビッグボーイ
(NJ47A/NJ4BA)
ST250 2003年
ST250/E
(NJ4AA)
ST250E 2008年
ST250E/グラストラッカー/ビックボーイ
(NJ4CA/NJ4DA)

マローダ(NJ48A) -since 1998-

GZ250

クルーザーのGN250Eがボルティーへ進化したかと思ったらまた出してきたクルーザーのマローダー250。

もちろんエンジンもフレームも足廻りもボルティーそしてGN250Eとほぼ同じもの。実質的にGN250Eの後継でスズキとしては久しぶりに復活した250クルーザー。

最安のクルーザー(389,000円)でデビューしたけど、既にビラーゴやマグナやエリミネーターといった人気クルーザーが居たのでまあ人気は出ず。

ただこれもGN250と同じく欧州やオーストラリア、アメリカなんかではGZ250として2010年まで売られたロングセラーバイクだったりする。

マローダー250

ちなみにマローダーとは略奪者の意味。

イントルーダー(侵入者)、デスペラード(ならず者)、マローダー(略奪者)

あとバンディット(ごろつき)もだけど相変わらず凄いネーミング。

主要諸元
全長/幅/高 2160/815/1090mm
シート高 680mm
車軸距離 1375mm
車体重量 137kg(乾)
燃料消費率 55.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 14.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 20ps/7500rpm
最高トルク 2.1kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/90-16(59P)
後130/90-15(66P)
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.3L
フィルター1.4L
スプロケ 前15|後41
チェーン サイズ520|リンク110
車体価格 384,000円(税別)
系譜図
DR250S 1982年
DR250S
(SJ41A)
GN250E 1982年
GN250E
(NJ41A)
ボルティー 1994年
ボルティー
(NJ47A)
マローダー250 1998年
マローダ250
(NJ48A)
グラストラッカー 2000年
グラストラッカー/ビッグボーイ
(NJ47A/NJ4BA)
ST250 2003年
ST250/E
(NJ4AA)
ST250E 2008年
ST250E/グラストラッカー/ビックボーイ
(NJ4CA/NJ4DA)

ボルティー(NJ47A) -since 1994-

NJ47A

SW-1の反省なのか同じエンジンを使っていながら半値以下の298000円という破格で登場したボルティー。

車名VOLTYの由来は馬術のVOLT(巻乗り)から。

巻乗りっていうのは馬を意のままに操る馬術でバイクで言えばジムカーナみたいなもんです(多分)

とことんコストパフォーマンスを突き詰めた事による298000円という破格の安さは価格破壊だと大きく話題になり、それまでのモデルとは打って変わって売れました。

NJ47A

いや本当に何かの間違いじゃないのかと思えるほどのインパクトですね。

ただ売れたのはもちろん値段が安かった事からカスタムベースとして人気が出たのも大きいんだけど、それだけではなくとても30万円のバイクには見えない見た目と乾燥重量125kgと非常に軽量なシングルライトウェイトスポーツだったから。

巻乗りという車名に違わぬ脚付きと素行の良さを持っていたからエントリー層や女性への人気もあった。

さて、この破格のミソとなったのは先に紹介したGN250E。

実はボルティーはほとんどがGN250Eの部品で作られている。

VoltyとGN250

構造的にはGN250とほぼ同じで言ってしまえばガワを変えただけのバイク。

でもその外装の変更がとても上手くて同じバイクとは思えませんね。

童夢

そんな渋カッコいいデザインを担当したのはなんと車のほうで有名な童夢です。

ちなみに左がType1で右がType2がベージュシートのType2。

ボルティーシリーズ

更に翌年後にはリアキャリアとセンタースタンドを装備しキャストホイールを履いたシングルシートのビジネス向けのTypeC(左下)、98年にはダブルシート版となるTypeTが登場。

晩年にはそれらを無くして一本化。割愛しますが、グレード以外にも毎年細かな小変更が加わっています。

2004年にST250へバトンタッチする形で生産終了となったけど、人気があったためか再販を望む声を今でもチラホラ聞いたりする。

まあ安くてお洒落で素行が良かったんだから当然といえば当然な話。

主要諸元
全長/幅/高 2005/765/1075mm
シート高 750mm
車軸距離 1325mm
車体重量 125kg(乾)
[127kg(乾)]
燃料消費率 57.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 20ps/7500rpm
最高トルク 2.1kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00-18(47S)
後120/80-17(61S)
バッテリー FB10L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.3L
フィルター1.4L
スプロケ 前15|後41
チェーン サイズ520|リンク100
車体価格 298,000円(税別)
[329,000円(税別)]
※[]内はタイプII
系譜図
DR250S 1982年
DR250S
(SJ41A)
GN250E 1982年
GN250E
(NJ41A)
ボルティー 1994年
ボルティー
(NJ47A)
マローダー250 1998年
マローダ250
(NJ48A)
グラストラッカー 2000年
グラストラッカー/ビッグボーイ
(NJ47A/NJ4BA)
ST250 2003年
ST250/E
(NJ4AA)
ST250E 2008年
ST250E/グラストラッカー/ビックボーイ
(NJ4CA/NJ4DA)

DR250S(SJ41A) -since 1982-

SJ41A

スズキ250オフの処女作となるDR250S/SJ41A型。

市販車初となるフルフローターサスに新設計の空冷単気筒エンジンを積んでいます。

DR250S

スズキはここから油冷DOHCシングルを新たに作りDR250Rなどで対抗し競っていくんですが、その際に使わなくなったこのエンジンがST250へと続いていく事になります。

主要諸元
全長/幅/高 2165/860/1200mm
シート高 830mm
車軸距離 1375mm
車体重量 114g(乾)
燃料消費率 56.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 9.5L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/8500rpm
最高トルク 2.0kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00-21-4PR
後4.60-17-4PR
バッテリー YB4L-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D8EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
スプロケ 前13|後49
チェーン サイズ520|リンク112
車体価格 339,000円(税別)
系譜図
DR250S 1982年
DR250S
(SJ41A)
GN250E 1982年
GN250E
(NJ41A)
ボルティー 1994年
ボルティー
(NJ47A)
マローダー250 1998年
マローダ250
(NJ48A)
グラストラッカー 2000年
グラストラッカー/ビッグボーイ
(NJ47A/NJ4BA)
ST250 2003年
ST250/E
(NJ4AA)
ST250E 2008年
ST250E/グラストラッカー/ビックボーイ
(NJ4CA/NJ4DA)