「高次元ヒューマンフィッティング&スーパーレスポンス・クォーター」
今でも250ccのバイクの話になると話題になるどころか復活したことでまた話に挙がってるCBR250RRのMC22型。
・吸気/排気系を再設計
・カムリフト量を縮小
・コンロッド周りの強度アップ
・圧縮比を0.5アップ
・VP型フラットバルブキャブ
・点火システムの見直し
・LCGフレーム
・110/70R17のラジアルタイヤを標準化
・8本スポークホイール
・タンデムシートをヒンジ型に変更
・Φ276のダブルディスクブレーキ化
・オールアルミサイレンサー
などなど
先代にあたるMC19のレプリカ色を更に強めたモデルでCBR400RRと同じ
『ヒューマンフィッティング』
というコンセプトを掲げて並ぶ形になったんですが、この両者は似て非なるモデルというか性格は全く違います。
400はバリバリのレーサー指向だったのに対し250は柔らかめの足に低いフレーム剛性とシート高というこう見えて非常にフレンドリーなんですね。あくまでも当時としてはの話ですが。
「ホンダの4st四気筒カムギアトレーン250ccレプリカ」
ということで凄いカリカリなイメージが先行しがちなんですが、400がサーキットでのフィッティングを大事にしたのに対し250は日常使いへのフィッティングを大事にした形。
その象徴ともいえるのがCBR400RRと同じく採用されたフレームにあります。意外とこの事を語ってる人は少ない印象なんですが250RR(と400後期)はLCG(Low Center of Gravity:低重心)フレームという独特なフレームをしています。
パッと見ただけでも普通のツインスパーフレームと形が少し違うことがわかると思いますが、これの狙いは前と中と後ろそれぞれの剛性を変えることで最適な剛性を作り出すこと。
そしてもう一つは名前の通り車体の重心を下げることで切り返しの軽さなどを狙ったもの・・・なんですが、実はCBR250RRは400ほど重心を下げていないんです。
これはオリャと極限まで責め際のハンドリングの良さよりも、重心をライダーに寄せることで日常など何気ない普段遣いでも素直にコーナリングにするため。
ある意味ではRRやFireBladeという言葉が先に立ち一人歩きしてしまった事で他のRRやNSRと同じようにカリカリのレプリカというイメージを持たれてる事が多い250RRのMC22だけど、中身はスペック競争が激化していたレプリカブームの真っ只中で最も我々一般ライダーに寄り添った優しいRRだったんですよ。
まあ市販車4st250ccレースでも頭一つ抜きん出た速さを持っていたのも事実ですけどね。
主要諸元
全長/幅/高 | 1975/675/1080mm |
シート高 | 725mm |
車軸距離 | 1345mm |
車体重量 | 157kg(装) |
燃料消費率 | 40.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 13L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4バルブ四気筒 |
総排気量 | 249cc |
最高出力 | 45ps/15000rpm [40ps/14500rpm] |
最高トルク | 2.5kg-m/12000rpm [2.4kg-m/11500rpm] |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前110/70R17(54H) 後140/70R17(63H) |
バッテリー | FTX7L-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR9EH-9 |
推奨オイル | – |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量2.7L 交換時2.2L フィルター交換時2.4L |
スプロケ | 前17|後52 |
チェーン | サイズ428|リンク134 |
車体価格 | 599,000円(税別) ※[]内は94年モデル以降 |
年次改良
※94年モデル
・40馬力自主規制
・バルブタイミングやマフラーの変更で中低速よりに変更