R1150GS  -since 1999-

R1150GS

基本的には先代のブラッシュアップモデルになってて空油冷モデルとしてはこれが最後。

エンジンにボアアップと改良が加わり1150(1130cc)となりました。

R1150GSエンジン

更にミッションの6速化もされ、高速巡航性も向上し盤石の体制となったR1150GS。

いまではお馴染みの異型ヘッドライトを始めたのもこれが最初。

ヘッドライト

片眉を上げてるみたいで可愛いですね。実車はまさに戦車ですが。

この頃既にBMWの一番人気車となってたR1150GSだけど、GSの凄いところは代を重ね続けているにも関わらず販売台数が落ちていかないこと。

新しいのが成功すれば成功するほど次期型のハードルというのは上がってしまうんですが、この代も、そして次の代も、そしてそして次の次の代までもBMWは期待を裏切ってない。

アドベンチャー

こちらは後に追加されたアドベンチャーモデル。ブロックタイヤとビッグタンクを積んだモデル。

エンジン:空油冷4サイクル水平対向2気筒
排気量:1130cc
最高出力:
85ps/6750rpm
最大トルク:
10.0kg-m/5250rpm
車両重量:249kg(装)

種類一覧
R80G/S1980年
R80G/S
R100GSパリダカ1988年
R100/80GS
R1100GS1994年
R1100GS
R1150GS1999年
R1150GS
2004R1200GS2004年
R1200GS
R1200GS2013年
R1200GS

R1100GS  -since 1994-

R1100GS

ここまで来ると当時を知らない人でも見た事あるような気がするのではないでしょうか。

先代までで「GSは人気があった」とか「凄かった」とか言ってましたが、それはオフロード界での話。

あまりオフに精通してない一般ライダーにとってGSというのはBMWのパリダカバイク程度の認知でした。(あくまでも今と比べたらね)

そんな層にまでGSの魅力を知らしめ認知度を大きく押し上げたのがこのR1100GS。

R1100GSエンジン

それまでのOHV空冷エンジンからOHC空油冷4バルブエンジンへ変更。ほかにも先代から改良が加えられたクロススポークにパラレバー、そして新しくテレレバーも採用。そして今ではGSのトレードマークとなった二重フェンダー。

DR800

最初にこれやったのスズキなんですけどね。キョエーって感じでスズキ自身が怪鳥って言ってます。いい加減このネタもしつこいか。

話を戻してパラレバーの話は先代でお話しましたので、今回はこの1100から採用されたテレレバーについて少し。

テレレバー

これはフロントサスペンションの話で上の写真を見てもらうと分かる通り三角形のアームが伸びてフレームとアンダーブラケットを結んでますよね。これがテレレバーです。

一般的というかみんなが知ってるのはテレスコピック方式。アウターチューブとインナーチューブという2つの筒を使う方式。望遠鏡で風景を見るテレスコープから名前を取ってます。

テレスコピック

意外と知られてないんですがこのテレスコピック方式を1番最初に作ったのもBMWなんですよ。そんなBMWがテレスコピック方式と別れを遂げるなんて面白い話ですね。でもそれだけBMWは足に対する研究やこだわりが凄いということ。

R1100GSネイキッド

さてそれに対してテレレバー方式っていうのはテレスコピックとマクファーソンストラット方式の二輪バージョンみたいなもの。車を知ってる人なら聞いたことがあると思いますが要するにサスペンションとダンパーを別体にしている。

ストラット方式

さて何でこんな方式を取っているかというと、みなさん体感してるので知ってると思いますが一般的なテレスコピック方式はブレーキングをするとサスペンションが縮んで前のめりになりますよね。ノーズダイブってやつですが、そうすると実質的にキャスターが立ってホイールベースが短くなり旋回性が上がります。

「コーナー手前でしっかり荷重を前に移して~・・・」

S1000RRフロントフォーク

とか聞きませんか?

それはそういうことなんですがこれには問題もあって、フロントが沈んでいるノーズダイブ状態っていうのはキャスター角(フロントフォークの角度)が立つので旋回性が増すぶん安定性に乏しくなるんです。

これは減速による力にサスペンションの働きが全て取られて緩衝する余力がなくなるから。原理がよくわからない人でもフルブレーキングで路面のギャップを拾ったらガツンと突き上げられ危ないというのは想像がつくと思います。

んでそれをBMWは何とかしようして生み出したのがこのテレレバー方式。上で言った様にノーズダイブする状況を想像してみてください。

テレレバーの動き

こうするとこでブレーキングでのフロントサスの沈み込みを抑えているんです。イヤ本当はこんな単純な動きじゃないんですけどね。ビーマー(死語)は怒らないでね。

terelever

ただもちろんこのテレレバー方式にも弱点があります。

まず第一にアームが増えるので重くなります。さらにアームがタイヤの上を通るので大きいホイールが履けません。オフロードにおいて大きいタイヤが履けないというのは結構致命的(それでも19インチ履いてるんだけどね)です。

じゃあ何でR1100GSはこのテレレバーを採用したのかって話だけど、1100GSはそれまでのGSとは全く異なるバイク。それまでのGSは未舗装をガンガン走るというマルチパーパスというよりビッグオフに近い感じだったんだけど、このR1100GSは未舗装から峠からツーリングから何でもござれの本当の意味でマルチパーパスになった。

R1100gS

これが今までオフロード車に興味のなかったツアラー層にまでウケて評価されました。

このおかげでGSは今では買って間違いない何でも熟せる旅バイクという地位を確立するに至ったわけです。

エンジン:空油冷4サイクル水平対向2気筒
排気量:1084cc
最高出力:
80ps/6750rpm
最大トルク:
9.9kg-m/5250rpm
車両重量:240kg(装)

種類一覧
R80G/S1980年
R80G/S
R100GSパリダカ1988年
R100/80GS
R1100GS1994年
R1100GS
R1150GS1999年
R1150GS
2004R1200GS2004年
R1200GS
R1200GS2013年
R1200GS

R100/80GS  -since 1987-

R100GS

二代目にあたるR80GSとR100GS。スラッシュが取れて今では馴染み深いGSという名前になりました。先代に比べタンクを大きくすることでラリーレイド感を演出。

当時BMWのパリダカマシンは市販車のR80GSではなくR100GSという特別な車両でした。そして今回そのパリダカモデルと同じ100GSが市販車となって登場というわけ。

この時BMWは既に83~85年三連覇を快挙を成し遂げてました。そんな三連覇マシンと同じバイクが出たんだからラリー好きが飛び跳ねて喜んだのは簡単に想像がつくと思います。

そしてそのR100GSで取り上げる部分があるとするならば他車に先駆けて装着されたこれまた今ではお馴染みのパラレバーでしょうね。

パラレバー

シャフトの下に平行して付いているリンクロッドがそうです。

シャフトドライブっていうのはメンテナンスフリーというメリットがあるんだけどコスト増はもちろんの事トルクリアクションというデメリットもあります。

シャフトドライブは遊びのあるチェーンドライブと違ってアクセルを開けると前ではなく後ろが起きてしまうんです。これをトルクリアクションといいます。

そしてそれを何とかしようとして編み出されたのがこのパラレバー。難しい話になるので割愛しますが、要するにリンクを追加しその力をフレームに逃してる。

「アクセルを開けるとリアが起きるなんて、開けるとリアが沈むチェーンとは逆で面白いな~。」

S1000RR

なんて思ってませんか?それよくある勘違いです。

チェーンドライブはアクセル開けたからといってリアは沈みません。あれはリアが沈んでるんじゃなくてフロントが起きてるんです。前が起きるのをリアが沈んでいると勘違いしちゃってるんですね。

そもそも加速でリアサスが縮んじゃうと転けちゃいます。だからスポーツバイクなんかはアンチスクワット効果を狙った設計をしてます。まあアンチスクワットはコーナリングの話だけどね。>>バイク豆知識:アンチスクワット

R100/80GS 
-since 1990-

1990R100GS

一緒に紹介しちゃうけど1990年にもモデルチェンジが入ってる。このモデルが80/100GSシリーズ最後でもありOHV最後でもある世代。後に再販されるほどの人気でした。

大まかな変更点としてはフレームマウントの角度調整機能付きのスクリーン、大型フェアリング、パイプガード、ダウンタイプのフロントフェンダー。そしてスポークながらチューブレスタイヤを装着可能としたクロススポークホイール。

もちろんパリダカモデルも登場。

R100GS PD

でも実はこの時BMWは既にパリダカから撤退してました。

じゃあなんでこんなバイクを出したのかというと、パリダカを連覇したR100GSに乗りたいという人と、パリダカで勝ちたいから売ってくれというプライベーターがいっぱい居たから。

GSの信頼性がどれだけ高かったかが伺える話ですね。

エンジン:空冷4サイクル水平対向2気筒
排気量:980cc
最高出力:
60ps/6500rpm
最大トルク:
7.7kg-m/6500rpm
車両重量:210kg(装)

種類一覧
R80G/S1980年
R80G/S
R100GSパリダカ1988年
R100/80GS
R1100GS1994年
R1100GS
R1150GS1999年
R1150GS
2004R1200GS2004年
R1200GS
R1200GS2013年
R1200GS

R80G/S  -since 1980-

R80G/S

BMWベストセラーバイクであるGSの原点とも呼べるバイクがこのR80G/S。

最初はGSではなくG/Sと文字が分かれていました。GSというのはドイツ語でGelände Sport(ゲレンデシュポルト)の頭文字から取っていて、まあ要するに野山をスポーツって意味。

ちなみにRはRad(バイク)の意味。BMW Motorradって言いますよね。Rシリーズは伝統の水平対向二気筒でBMWの歴史とも言えるシリーズです。

このGSですが非常にリクエストが多かった車種でもあります。まあ当たり前ですけどね。BMWといったらまずこの世界で愛され続けるR1200GSです・・・だから正直いうと書きたくない。

まず最初に話は初代が出る少し前から始まります。

この初代GSが出るちょっと前の1970年代後半、実はBMWは瀕死状態でした。当時BMWの主要市場はアメリカだったのですがドル安によって販売面で大苦戦。

アメリカ貿易委員会

更にアメリカは追い打ちをかけるように1983年にはハーレー救済の一環として700cc以上の輸入二輪車に対し高い関税(45%)を課する事まで始めます。

だからもし80G/Sが生まれヒットしていなかったらBMWは間違いなく破綻していたでしょうね。イギリスの名門トライアンフはこのドル安&関税のダブルパンチに耐え切れずに破綻してしまいました。

R80GSプロトタイプ

ただBMWもこの80G/Sのヒットは偶然ではなく狙っていたようで、1970年代から入念に研究を重ね大事に作っていたようです。上の写真はプロトタイプ。

当時のBMWは日本でいえばメグロの様なメーカーで、官公向けやお金持ち相手の保守的なメーカーでした・・・今もあんま変わらないか?

R

そんなBMWが泥が似合う直線的な無骨バイクを出してきたから世間は少し騒ぎました。

でもこれにもちゃんとワケがあります。突拍子もなく出したわけじゃありません。

R80G/Sカタログ

この頃のBMWはISDEで活躍していたんです。

※ISDEというのはInternational 6 days Enduroの事で文字通り6日間にも及ぶ過酷なラリー。一般的にはシックスデイズと呼ばれています。

ISDT BMW

そんなシックスデイズで活躍していたBMWのワンオフチューニングモデルの市販バージョンがこの80G/Sというわけ。当時ビッグオフといえばXT500を始めとした500cc前後が基本だった中で二気筒797ccは相当なパワーオフ。圧倒的な速さを誇っていました。

1980R80

ただこのG/Sが世界から認められたのはISDE直系レプリカでハイスペックながら車重が186kgしかなかった事が大きい。

ちなみにラリーを知らない人でも知ってるラリーであるパリダカでも勿論優勝しました。

パリダカモデル

その記念に発売された32LビッグタンクのR80G/S PARIS DAKAR。

このバイクの登場によってパリダカも多気筒化が進みました。それくらい速かった。

エンジン:空冷4サイクル水平対向2気筒
排気量:797cc
最高出力:
50ps/6500rpm
最大トルク:
5.8kg-m/5000rpm
車両重量:186kg(装)

種類一覧
R80G/S1980年
R80G/S
R100GSパリダカ1988年
R100/80GS
R1100GS1994年
R1100GS
R1150GS1999年
R1150GS
2004R1200GS2004年
R1200GS
R1200GS2013年
R1200GS

レースの魅力

レースの魅力

皆さんはレースを見たことがあるでしょうか。

今は地上波ではやってもダイジェスト版でスカパーやケーブルを引かないと中継は見れないので恐らく殆どの方が見たこと無いと思います。

F1はよく放送されてるので見たことがある人は多いと思いますが、F1と同じようなモノ・・・と考えるのはちょっと早計です。

F1好きには怒られるかもしれませんがF1等と違いバイクレースは基本的にピットストップが無いので、順位が入れ替わるにはバトルしかありません。

抜いたと思ったら抜き返されるなどゴールするまで常にバトルが起こっていて目を話せない手に汗握る展開がずっと続きます。決してクラッシュや転倒などが見せ場のスポーツではありません。

バイクレース

他にも素晴らしいレースは沢山あるので興味が湧かれたらユーチューブなりCS契約なりでご覧になることをオススメします。

ただ本当に一番オススメしたいのは

『実際に見に行くこと』

です。

MotoGPにしろJSBにしろ鈴鹿8耐にしろ、それこそ角サーキットでやっている地方戦や草レースでも映像で見るのと実際に見るのとでは天と地ほどの差があります。

本当に同じバイクだとは思えない走りを目の当たりにすること間違いなしです。

茂木ホンダブース

さらに大きなレースではメーカーがモーターショーですら見ることが出来ない色んな特設会場を用意してくれるという特典付きです。

茂木ヤマハブース

それに加え用品店なども出店していたりして、その場限りのセール品や限定品が買えたりするバイクモールがあったり。

そっち目的でツーリングがてら足を運んでみるのもいいかもしれませんね。掘り出し物が見つかるかも。

最後に

長文駄文ながらレースやサーキットについて書かせてもらいました。

痴がましい話ですがこれを読んで一人でも多くの人がレースに興味を持ち、観戦や参加といった形でレース業界ひいてはバイク業界を盛り上げてくれる事を切に願います。

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催 世界三大レース

モトGPオートバイレースの頂
「ロードレース世界選手権 MotoGP(WGP)」
SBK-WSB市販車レースの最高峰
「スーパーバイク世界選手権 SBK(WSB)」
FIM世界耐久選手権耐久性までも試される
「FIM世界耐久選手権 FIM-WEC」

有名なローカルレース

JSB1000世界の国別スーパーバイク選手権
「JSB、AMA、BSC….etc」
マン島TT最も危険で最も崇高なレース
「マン島TTレース」
草レース初心者からベテランまで
「草レース」
ジムカーナ転けた分だけ上手くなる
「ジムカーナ」
サーキットの魅力最後に
レース・サーキットの魅力

ジムカーナとは

事務

ジムカーナとは説明するまでも無いとは思いますが決められたパイロンが置かれたコースでのタイムを競う競技。

コース

走る・曲がる・止まるを如何に速く正確に行えるかが肝。ハイレベルな卒検みたいな感じです。

大人気の白バイイベント「全国白バイ安全運転競技大会」も言ってみればジムカーナですね。

全国白バイ安全運転競技大会

ジムカーナはサーキット等と違い、ライセンスやレギュレーションが基本的にありません。

これはサーキットにおけるスーパースポーツの様にメーカーがジムカーナ向け車種を作ってないから。そのため小型から大型まで様々な車種が走ってるのが特徴。

ジムカーナといえば知らぬものは居ないくらいの知名度ですが、実はそれに反して人口や人気はロードレースの比じゃないほど低く、MFJの様な統括する協会はありません。※ジムカーナはMFJの管轄外

そのため全国各地で様々なグループや団体が行っています。

二輪ジムカーナ協議会

その中でも一番大きいのが関東を中心とするJAGE(二輪ジムカーナ主催者団体協議会)でクラスを作って競い合っており、今では各地域も一応ここに準ずる形に。

クラス分けはA>B>C1>C2という形。

ジムカーナのクラス協議会

トップであるAクラスは飛び抜けたライディングテクニックと同時にジムカーナに人生を捧げた限られた人のみがたどり着ける頂です。

以降B→C1→C2と続くんですが、昇格条件はJAGE認定大会で優秀な成績(タイム)を残すこと。ちなみに降格条件はありません。

「Cクラスくらいなら大したこと無いのかな」

・・・と思うかもしれませんがC2でも並の人間ではないです。

ただ安心していただきたいのはその下の初心者クラスやレディースクラスといったノービスクラスもあるので気兼ね無く参加できます。

【参加条件】
・公道走行可能な合法のバイク(爆音マフラーとかも駄目)
・SG規格のフルフェイスヘルメット(日本で売ってるヘルメットはほとんど入ってる)
・指先まで隠れるバイク用グローブ
・ハードプロテクター入りジャケット若しくは肘プロテクター(プロテクターだけなら数千円)
・プロテクター入りパンツ(上に同じく)
・くるぶしまで隠れるブーツ若しくはバイク用シューズ

たったこれだけ。

一般ライダーならほとんど持っているだろう装備ばかりで、サーキットの様に最初に大枚を叩いて装備を揃える必要はないです。

ちなみにジムカーナで一番多い怪我は骨折や切傷ではなく

『ヤケド』

です。

だから薄いウェアや肌が露出する格好が一番危なくレザーが間違いない。

ただ最初に言ったようにレースの比ではない人口の少なさだからホンダやダンロップやオートバイと言った企業の助力や教習所の協力で成り立ってるのが現状なので幾つか注意点があります。

dunlop杯

ジムカーナは別にランクやタイムを競う事だけが魅力ではありません。

先にも言いましたが走る・曲がる・止まるが基本。

教習所でやった習った事のステップアップ的な立ち位置でもあります。
「もう一度教習所を走りたい」

「安全な場所で練習したい」

「もっと愛車と人馬一体になりたい」

とか恐らく誰もが一度は思うことだと思いますが、それに打って付けなのがジムカーナ。

ジムカーナ練習会

嬉しい事にジムカーナは大会とは別に練習会というジムカーナを体験&練習出来るイベントも教習所などの協力により各地で行われています。

上で言った通り”車種の縛り”がありません。

ネイキッドは勿論のこと、SSでも原付でもスクーターでも何でも基本的にOK。普段使ってるバイクで自分もプロテクターを付けるだけで参加できます。

バンク角の浅いビッグスクーターやアメリカンやメガクルーザーはちょっと厳しいですが駄目ということはありません。

ただジムカーナには注意点が二つあります。

その1 「絶対に転倒します」

転倒

これは絶対。サーキットなんかよりよっぽどコケます。

速度がサーキットほどではないので致命傷を受けることはありませんが真面目に取り組むと絶対にコケます。

しかし逆に考えればジムカーナでどうやったらコケるかを学べるわけで、公道でコケなくなるスキルを身につける事が出来るんですね。

一度参加してみて面白いと感じたらエンジンガードを付けるなりジムカーナ用に一台増車するなりしてみるといいかもしれません。

その2 「善意で成り立っている」

教習所での練習風景

ジムカーナは最初に言った通り統括する組織、ジムカーナで利益を得ている団体などはほぼ存在しません。皆の善意によって成り立っている競技です。

そのためゴミをポイ捨てしたり勝手な行動をとったりするルールやマナー違反をした場合、イベント自体が消滅してしまう恐れがあります。

参加する際はそのことを重々頭に入れ、マナー違反や独断行動をしないよう気をつけましょう。

最後になりましたが、ジムカーナに興味を持たれた方はJAGE公式HPを見てください。近くであっている練習会や大会を調べる事が出来ます。

参加とまではいかなくても、見学だけなら無料の所が大半ですので、ツーリングがてら見学に行くのも良いかもしれませんね。

追伸

ジムカーナとは別に安全運転競技会と『安全運転講習会』なるものがあります。

安全運転競技会というのはタイムのみならず法規走行しているかが大事な競技。

バイクの練習

これは日本二輪安全普及協会主催で行われている講習です。

全国展開しており営利ではないので参加料も一日ミッチリやって2000円という安さ。

もう一度教習所で練習したいと思っている方は勿論、スキルを磨きたい人などには打って付けですね。

是非とも参加されてみてはいかがでしょうか?

グッドライダーミーティング

注意点

・車両は基本的に全て持ち込み

・バイクに乗るのにふさわしい服装(半袖・半ズボン・サンダル不可)

・違法改造車不可

となっております。

詳しくはこちら(日本二輪普及協会 安全運転講習)からどうぞ。

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催 世界三大レース

モトGPオートバイレースの頂
「ロードレース世界選手権 MotoGP(WGP)」
SBK-WSB市販車レースの最高峰
「スーパーバイク世界選手権 SBK(WSB)」
FIM世界耐久選手権耐久性までも試される
「FIM世界耐久選手権 FIM-WEC」

有名なローカルレース

JSB1000世界の国別スーパーバイク選手権
「JSB、AMA、BSC….etc」
マン島TT最も危険で最も崇高なレース
「マン島TTレース」
草レース初心者からベテランまで
「草レース」
ジムカーナ転けた分だけ上手くなる
「ジムカーナ」
サーキットの魅力最後に
レース・サーキットの魅力

草レースについて

草レースって言葉は聞いたことがあると思います。
これはMotoGPやJSB等、協会が主催するレースとは別で、承認や非公認のレース、要するにアマチュアレースです。

もちろん草レースにも本気組が多数いるレースや気分だけ味わうナンチャッテレースなど様々です。

ここではそんな中でも面白いレースを少し紹介してみようと思います。

もし興味を持たれたら近くのサーキット場のHPやMFJ公式サイトを覗いてみることをオススメします。

ワンメイクレース 場所:各地サーキット

ドリームカップ

主にホンダなどのメーカーや主催者が行っている市販車ベースのワンメイクレース。

CBR250RのみだったりGROMのみだったりで改造範囲はほぼ何も出来ないほど厳しく制限されてます。

グロムカップ

そのためそれを買えばもうそのまま出られる様なレース車両をHRCやモリワキといったメーカーが車両を販売しています。

HSR社製CBR250R

狙いはもちろんサーキットを身近なモノにし、多くの人にレースの楽しさや面白さを知ってもらうため。

ドリームカップを例に上げると全国に18あるサーキットでそれぞれ全4~5戦が一年を通して日曜日に開催。

この地方戦で好成績を収めると鈴鹿で行われる決勝レースに出られる。そして優勝すると更に上のクラスST250等へ・・・と言った感じで活躍の舞台が広がるというわけですね。

「ちょっと気が引ける・・・」

と思う人も安心。こういったワンメイクレースにはビギナークラスという初心者、レース未経験者の為のクラスがあります。

興味を持たれた方はコチラの公式サイトをどうぞ。

小さいバイクの大きな祭り「DE耐久」 場所:ツインリンク茂木

DE耐

合言葉は「勝敗を競うのではなく、みんなでバイクを楽しもう」

総排気量が100cc以下の4st市販車限定のレースで満12歳以上なら誰でも参加可能。

7時間にも及ぶ耐久レースな為、瞬発的な速さよりコケない、無理しない等の安定性が求められるレース。

さらに最近になってエンジョイクラスという新しいクラスが出来ました。 これはSBKでいうところのスーパーストックの様なクラスで改造範囲が物凄く厳しく制限されている。
つまり市販の100ccの4stバイクを買えば直ぐにでも参加できるという有って無いのような敷居の低さ。

年一回開催です。詳しい内容はコチラからどうぞ。

バイク無くてもOK!「Let’s レン耐」 場所:各サーキット

DE耐

そもそも走らせるバイクが無い・・・
そんな人の為に考案されたのがレンタルバイクで行うレースその名も「レン耐」

身一つあれば参加できます。条件は皆同じで老若男女ビギナーからエキスパートまで色んな人が走ります。

一番のポイントは速い上級者でも初心者に接触したりして転倒させてしまった場合はなんと失格という厳しさ。万が一レンタルバイクをコケてしまっても罰金はたったの5000円という破格の安さ。

各地のサーキットで行ってる模様です。詳しい内容はコチラ。

ちなみにこのレンタルバイクで走るレースはこの「レン耐」以外にも結構各サーキットでやってたりします。

終わりに

紹介したこれらのレースは草レースの中でもほんの一部です。

「サーキットを走ってみたい」「模擬レースをやってみたい」「皆でワイワイとバイクを楽しみたい」

と思ったらお近くのサーキット場のホームページをご覧になることをオススメします。結構色々やってたりします。

特にミニバイクのレースは非力故に重要度が

『体重>>>テクニック』

だったり、サーキット常連より通勤で毎日乗ってる一般人が速かったりと一筋縄ではいかない非常に面白いものがあります。

毎日の通勤で鍛えられてる通勤最速ライダーは挑戦してみると予想外の活躍が出来るかもしれません。

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催 世界三大レース

モトGPオートバイレースの頂
「ロードレース世界選手権 MotoGP(WGP)」
SBK-WSB市販車レースの最高峰
「スーパーバイク世界選手権 SBK(WSB)」
FIM世界耐久選手権耐久性までも試される
「FIM世界耐久選手権 FIM-WEC」

有名なローカルレース

JSB1000世界の国別スーパーバイク選手権
「JSB、AMA、BSC….etc」
マン島TT最も危険で最も崇高なレース
「マン島TTレース」
草レース初心者からベテランまで
「草レース」
ジムカーナ転けた分だけ上手くなる
「ジムカーナ」
サーキットの魅力最後に
レース・サーキットの魅力

マン島TTレース

マン島TT

マン島TTレースとはアイリッシュ海にある島の公道をサーキットコースに見立て時速330km/h以上で駆け抜ける事で有名な春に開催されるイギリスのレース。

マン島TTレースGSX-R1000

あまりの吹っ飛びっぷりから映画や動画などでも有名なので見たことがある人も多いかと思います。

全く分からないって人はこのYoutube動画をどうぞ

そもそもマン島が何処にあるのかというと場所はここです。

マン島TT

どうしてこんな都市をいっぱい書いたのかと言うと、ここに書かれている都市からマン島への船や飛行機の直行便が出ているから。

キャンプやらトレッキングやらサイクリング、バイクでもミーティングを始めとしたロケ地などとして人気なスポットなんですね。

マン島コンテンツ

でも勿論ここまで人気になったのは他ならぬマン島TTというレースがキッカケ。

クラスは基本的にSBKに準拠してて簡単に説明すると

『スーパーバイクTT』

リッターSSの改造OK
(実質SBK)

『スーパースポーツTT』

上記の600SS版
(実質SSK)

『スーパーストックTT』

リッターSSで改造範囲が厳しく制限
(実質スーパーストック1000)

『ライトウェイトTT』

二気筒650cc以下

『TT Zero』

電動バイクのみ
(厳密に言うとCO2排出ゼロのバイクのみ)

『セニアTT』

スーパーバイククラスの予選通過者のみ参加可能な大トリ

スーパーバイクやシニアは6周、スーパースポーツやスーパーストックは4周しラップタイムを競うタイムトライアルなんですが10秒置きにスタートという独特な形なのでバッティングしたりもする。

本当は他にもサイドカークラス等がありますが省きますゴメンナサイ。

マン島TTスタート

元々が一般道だからすぐ横が壁だったり民家だったりガードレールだったり崖だったりする中を物凄いスピードで走るんだから当然危ない。

実際マン島TTで亡くなったレーサーは1907年から2013年までで240人超にも及びます。

そのため現在では夏に行われる『マンクスグランプリ』という登竜門レースで実績を上げた者のみが参加できるようになっています。

ちなみに開催前には来客にコースが一般開放される事で突っ込んで亡くなる一般人も非常に多く、そのため開放日は

『マッドサンデー』

とか呼ばれています。

そもそもこのマン島TTは何なのかという話ですが、これは世界レースではなくナショナルレース。

言ってしまえばイギリスのローカルレースみたいなもの。

「何故そんなレースが生まれ続いているのか」

と疑問に思われている人も多いと思うので端折りつつ長々と書いていきたいと思います。

マン島の旗

マン島レースの始まりは1904年になります。

まずここに至るまでの話ですが、19世紀末になると内燃機関の開発が進み自動車やバイクがモータリゼーション先進国である欧米で造られる様になりました。

そんな乗り物を造るメーカーや運転する人が増えればレースが生まれるのは自然な流れ。

「最初のレースがいつかだって?それは2台目が造られた時さ。」

なんてジョークもあるように欧米の各国でレースが行われるようになり遂には

『ゴードンベネット杯』

ゴートンレース

という要するに国別対抗の国際レースが1900年にフランスで開催される事に。

コースはパリからマドリードまでという国ごとにやっていた市街地レースの延長線上の様な形。

ちなみにブリティッシュグリーン、イタリアンレッドなど俗にいうナショナルカラーはこの時に定められたものです。

もちろんベネット杯にはイギリスも参加していたんですが・・・ハッキリ言って全く歯が立ちませんでした。

その理由の一つはドーバー海峡を渡らないといけないハンデがあった事。※トンネルが出来るのは1994年

ドーバー海峡

そしてもう一つは

『イギリスにレース文化が無かった事』

があります。

今では考えられませんが当時のイギリスではスピードを出すことすら厳しく禁じられておりレースなんてもっての外だったんです。

これはイギリスが蒸気機関車の開発にいち早く成功し、汽車に舵を切っていた(汽車に既得権益があった)事が起因しています。

イギリス国鉄

そのため内燃機関におけるモータリゼーションでフランスやドイツに大幅に遅れていた。

フランスやドイツに遅れるというのはイギリスにとって危機的であり屈辱的な事。

そこでイギリスの自動車関係者がこの状況をなんとかするために、ひいては国内のモータリゼーションを発展させるために

「イギリスでもレースを」

と模索するわけですが当然ながら汽車第一のイギリスで認められるわけもない話。

そこでイギリスの伯爵であるラグランという人に相談したところ

「ならばマン島に呼びかけてみよう」

という案を思いつきました。

マン島

何故ならマン島はラグラン伯爵が総督でイギリス連邦の加盟国でも連合王国でもなかったから。

要するに独自の自治権を持っていたからイギリスの方針や法律を守る必要がなかったわけです。

そうして何もなかったマン島の議会を産業になると説き伏せた事で国のメンツを賭けた戦いであるベネット杯に向けて

『ベネット杯選抜レース』

をマン島の道を舞台に開催するように。

マン島の道

これがマン島とレースの始まりになります。

しかしそれから数年後の1906年になるとコースが市街地であるが故に死傷者が出てしまった事、そしてその年の開催国(前年の勝者)だったオーストリアが自国コースの各所に自分たちのリペアパーツを積んだサイドカーを待機させた事に各国が激怒し抗議。

しかしその抗議が通らなかった事で各国がボイコットを行いベネット杯そして協会自体も廃止に。

そこで新たな国際レースを各国が模索し開催したわけですが、イギリスも負けじと1907年にマン島で

『マン島TTレース』

を開催する事に・・・これが第一回になります。

マン島TT

ちなみにマン島が始めた

「TTってどういう意味」

って話ですがこれは

「ツーリストトロフィー」

と読みます。

ツーリストトロフィー

トロフィーは言うまでもないと思いますがその一方でツーリスト。直訳すると旅行者でレースと関係ない様な気がしますよね。

これはレースの発祥が都市間の移動だった事から来ています。

都市と都市をつなぐ道がコースでそこを走って競う・・・競うと言っても当時は今と違って完走すら難しいほどだったので

『完走が勝利』

という感じだった。

つまりこのツーリストトロフィーというのは

『試練の旅をする者』

という意味が込められるんですね。

ちなみに初期は四輪と二輪の同時開催なんですが、栄えある第一回の優勝バイクは単気筒部門がマチレス。

マン島TTマチレス

そして二気筒部門はノートンでした。

マン島TTノートン

まだ1907年なので1周25kmを付属のペダルを漕いでアシストしながら走る感じ。

更に翌年にはトライアンフも単気筒部門で優勝しているんですが、重要なのはこの『トライアンフ』や『ノートン』といったイギリスのバイクメーカーが誕生し高性能バイクとして一時代を築けた事。

これはマン島TTレースのおかげでといっても過言じゃない。

正に

「レースによるモータリゼーションの促進」

という狙いが的中したわけです。

ちなみに勝てば名声を得られるということで自チームの関係者をコーナーに待機させ、通る前に掃除させる作戦を取るチームも居たそう。

そしてチームが走り終わったら道をまた汚すっていうマン島ならではの悪行・・・これがバレた事でレース前日から公道を使用する事が禁じられました。

その後マン島TTは第一次世界大戦で6年ほど空白が開いたものの再開後も年を追うごとに人気となりました。

その要因の一つがクローズドレースつまりサーキットの登場にあります。

イギリスのサーキット場

1930年代に入るとサーキット(レース)場がイギリスを含む各国で建設され、都市間レースからサーキットレースへと切り替えられていきました。

その中でマン島TTだけは反対の声が無かった事から存続する形となり独自色が出て人気が更に出たというわけ。

ただ残念な事に1939年に再び戦争(第二次世界大戦)が始まってしまいレースは休止。

イギリス帝国

終戦後も疲弊した国や国民が多い中で開催するのは不謹慎ではないのかという懸念があった為に再開は未定だったものの、誰が呼びかけたわけでもなく自ずと人が集まりだし1947年に自然とレースが再開。

あまりの人気の高さから1949年からのWGP(現MotoGP)の第一戦に選定されるまでに格上げとなりました。

ただし良いことばかりでもなかった・・・戦前とは戦局が大きく変わったんです。

それまでイギリスメーカーの独壇場だった状態から一転、敗戦により航空機の開発研究を取り上げられたドイツやイタリアの猛攻が始まったんです。

ドイツとイギリス

NSU、MZ、モトグッツィ、ジレラ、ベネリ・・・そしてトップクラスである500cc部門で8連覇を成し遂げ世界最高性能のバイクという称号を取ったMVアグスタ。

まるで敗戦の恨みを晴らすかのような快進撃にドイツやイタリアは沸き立ち、イギリスは屈辱的な思いをする事に。

しかし敗戦で航空機の開発研究を取り上げられたといえばもう一国ありますよね・・・そう日本です。

ホンダのマン島TT宣言分

もともと生粋のエンジニア集団だった事に加え中島飛行機のエンジニアを多く引き受けたホンダが、というか目の当たりにして感化された本田宗一郎が独断で1954年にマン島参戦を宣言。

1959年に初参戦し1961年には125/250部門で悲願の優勝を達成。更に1966年には50~500ccまでの全クラスを制覇。

それに至るまでも最大のライバル、落としたクラスはほぼ全てヤマハとスズキという日本勢の快進撃に。

マン島TTミュージアム

そんな文字通り死闘が繰り返されていたマン島TTレースなんですが1976年に転機が訪れます。

WGPから外される事になったんです・・・これには幾つか理由があります。

【1.TTを嫌うライダーが増えてきた】

時代が進むにつれサーキットが当たり前の時代に生まれたライダーたちがほとんどになった。

するとやはりどうしてもTTは勝手が違うので走りたくないという声が増えてきたわけです。

【2.運営が金銭的に難しかった】

マン島TTレースは優勝賞金は非常に安く200ポンド程度。今でも優勝しても日本円で100万円程と世界GPの1/10以下しか貰えません。

これはコースが公道であるためにサーキットの様に入場料を取れない事が原因。だから運営は火の車だったんです。

【3.倫理的な問題】

危険性を問題視する声が年々高まる一方で、レーサーはどんどん先鋭化していって危険性が増していたから。

マン島TTレース

WGPの一戦に選ばれるというのは名誉である一方、他所と足並みを揃えないといけなくなる事がマン島にとっては非常に厳しかったわけです。

この事から1976年を最後にイギリスGPはマン島TTからシルバーストーンサーキットへと移り、マン島TTはナショナルレースへと実質的な格下げとなりました。

じゃあWGPから離脱したマン島TTが1977年から何をやったのかというというと

『TTフォーミュラ』

という新しいレース。日本でも習ってやっていたので聞いたことがあると思いますが、このレースの特徴は

「一般量販車によるレースであること」

そう、今も続くマン島TTレースの始まりはここから。

これはWGPの一戦ではなくなる事から撤退していくワークス(メーカー)の代わりとなる選手が必要になり、そのためには敷居を下げて呼び込む必要があったから。

ただし最初から人気だったかというとそうともいえなかった。それまでGPレーサーが当たり前に走っていたわけだから、それに比べると物足りないという声もあった。

しかし1978年にそんな空気を変える救世主が登場します。

マイク・ヘイルウッド

『マイク・ヘイルウッド』

過去にアグスタやホンダでWGPやTTなど数多くのレースで優勝を勝ち取ったイギリスの英雄。

その英雄が再び参戦を発表したんです。

「英雄再び」

と企業も観客も世界中が注目しました。

そして何より凄いというかカッコイイのが客寄せパンダという下馬評を見事にひっくり返してクラス優勝したこと。ちなみに翌年にはRG500(市販ファクトリーマシン)で参戦しこれまた優勝しています。

これによりマン島TTレースは再び注目されるようになり人気が回復。

更にその後も

『一度勝てば英雄、二度勝てば歴史に名を残す』

といわれているセニアクラスで3勝、全クラス合わせると26勝もし

ジョイ・ダンロップ

「King of the Roads」

の異名を取る事になるジョイ・ダンロップという英雄の誕生で人気は更に上昇。

この事からマン島TTは

オールスター

『英雄を生むレース』

と言われる様になり、マイク・ヘイルウッドやジョイ・ダンロップに続けと多くのライダーが名誉を勝ち取るために参戦している・・・というのが今のマン島TTレースというわけです。

最後に話を戻すというか締めると

レース風景

「なぜこんな危険なレースが生まれたのか」

という話ですが、その答えは長々と書いてきた歴史を読まれたならもう分かりと思います。

「レースとは元来こういう形だったから」

ですね。

そしてその形が今も続いているのはマン島TTが

マン島TTレース

『由緒正しき崇高なレース』

という事をマン島もレーサーも、そして観客すらも理解し重んじているからです。

参照

百年のマン島―TTレースと日本人|大久保力

isle of man the official visitor website|マン島公式

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催 世界三大レース

モトGPオートバイレースの頂
「ロードレース世界選手権 MotoGP(WGP)」
SBK-WSB市販車レースの最高峰
「スーパーバイク世界選手権 SBK(WSB)」
FIM世界耐久選手権耐久性までも試される
「FIM世界耐久選手権 FIM-WEC」

有名なローカルレース

JSB1000世界の国別スーパーバイク選手権
「JSB、AMA、BSC….etc」
マン島TT最も危険で最も崇高なレース
「マン島TTレース」
草レース初心者からベテランまで
「草レース」
ジムカーナ転けた分だけ上手くなる
「ジムカーナ」
サーキットの魅力最後に
レース・サーキットの魅力

国別スーパーバイク選手権

SBK(WSB)は「スーパーバイク世界選手権」

それとは別に国ごとに別れ国内サーキットのみで行っている国内レースがあります。

レギュレーションは基本的にSBKに準拠。ちなみに国内レースですが国籍は参加条件に関係ありません。

MFJロードレース選手権(日本) 通称:JRR

JSB1000

我ら日本の国内レースの最高峰がこの全日本ロードレース選手権

クラス分けは
・JSB1000(リッターSSの改造車)
・J-GP2(600SSの改造車)
・J-GP3(250ccの改造車)
・ST600(改造範囲が限定された600SS)

となってる。

主催はMFJ。

ツナギ等のレーシング用品を持ってる人は知ってると思うけど、この「MFJ公認」というマークの入ったツナギじゃないと参戦できない。走行会とか非公式レースはMFJ公認か否かは関係ない。

面白いのがJSB1000ではSBKではやる気のないホンダやヤマハもセミワークスながら参戦しているということ。

まあお陰でSBKでも見れない国内四社の対決が見れます。

もし日本の方で

「俺も腕に自信があるから世界レースに出て勝ちたい!」

と思うならJRRが登竜門になります。

ST600→J-GP3→J-GP2→JSB1000→MotoGPやSBKなどの世界レース

と言った感じ。ST250とかもっと下もあってST600に出場できるのすら一握り。

ちなみにJSB1000クラスの選手になるまではほぼスポンサーは付かないので百万単位で自腹を切る必要があります。

しかし活躍すればメーカー(ワークス)からお声が掛かったり、スクール講師やインプレッションの依頼を頼まれたり・・・と業界からお声がかかり日々バイク三昧で食っていけるという夢の様な生活が送れます。

AMAスーパーバイク選手権(アメリカ) 通称:AMA

AMA

一時期はSBKを凌ぐほどの人気となった世界の番長ことアメリカの国内レース。

でも正確に言うと

「AMA Pro Road Racing」

レギュレーションはほとんど変わりません。
・American Superbike(リッターSSの改造車)
・Daytona Sportsrbike(600SSの改造車)
・SuperSport(改造範囲が限定された600SS)

カワサキのイメージカラーであるライムグリーン、そしてZRXでお馴染みローソンレプリカやヤマハのインターカラーの大元はこのAMAです。

エディ・ローソン

ちなみに今はワークスの参戦は禁止されてます。

そんなAMAのスーパーバイククラスで活躍してる二強はモンスターエナジーヤマハとUSヨシムラスズキ。

AMAというかアメリカはオフ系(モトクロスやATV)のレースも人気です。

その他

イギリスではブリティッシュスーパーバイク選手権、他にもスペイン、イタリア、ドイツ、オーストラリアでも同様にロードレース選手権が行われています。

ちょっと間延び感が出てきたので欧州その他は纏めて紹介させてもらいましたゴメンナサイ。

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催 世界三大レース

モトGPオートバイレースの頂
「ロードレース世界選手権 MotoGP(WGP)」
SBK-WSB市販車レースの最高峰
「スーパーバイク世界選手権 SBK(WSB)」
FIM世界耐久選手権耐久性までも試される
「FIM世界耐久選手権 FIM-WEC」

有名なローカルレース

JSB1000世界の国別スーパーバイク選手権
「JSB、AMA、BSC….etc」
マン島TT最も危険で最も崇高なレース
「マン島TTレース」
草レース初心者からベテランまで
「草レース」
ジムカーナ転けた分だけ上手くなる
「ジムカーナ」
サーキットの魅力最後に
レース・サーキットの魅力

FIM世界耐久選手権:通称EWC

鈴鹿8時間耐久ロードレース

FIM世界耐久選手権とは文字通り耐久レースで簡単に言うと長時間レースということ。

海外では「Endurance(我慢・耐久)」という名で呼ばれてるクラスです。

「ル・マン24時間耐久」

「鈴鹿8耐」

と言えば聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。実はこれらはFIM世界耐久選手権の内の一戦なんですよ。

レースは年によって変わりますが2014年度は全五戦で

ボルドール24時間(フランス)

鈴鹿8時間(日本)

オッシャースレーベン24時間(ドイツ)

ル・マン24時間(フランス)

ドーハ12時間(カタール)

となってます。

レギュレーションは先に紹介したSBKと基本的にほぼ同じ。

そして定められた時間内で最も多く周回を重ねたチームが優勝というルール。

勿論24時間耐久といっても24時間一人で走り続けるわけはなく三人一台で交代交代走る。長時間に及ぶのでバイクレースの中ではピットストップがある珍しいレース。

走行中にアクシデントがあっても即リタイアとはならず、ピットまで押して行ったりと結構独特な光景を目にする事が出来ます。

まあそんな世界耐久選手権の名物となっているのが「ル・マン式スタート」

ル・マン式スタート

予選タイムで決まった順番にバイクがグリッドではなくピット前に並べられます。

そして「よーいドン!」の合図とともに反対から各々のライダーがマシンに駆け寄ってスタートするという変わったスタート方式。

なんとも不思議なスタート方法だけど伝統としてル・マンと鈴鹿では今でもこの方式で行われています。

世界耐久選手権は同じ世界選手権であるMotoGPやSBKと違って、地元レース(日本で言えば鈴鹿8耐)だけ出場するチームとかも結構多かったり。

構図としては

・ワークス

・プライベーター

・カスタムメーカー

・有名ショップ

といった感じでレースというよりバイク好きやレース好きの祭典と言ったほうが近いかも知れない。

仮面ライダーカブト

そのためかメーカーもワークス参戦は自粛傾向にあります。

そんな耐久レースで有名なのがご存知ヨシムラですね。

ヨシムラGS1000

不沈艦と言われたホンダのワークスに勝つという歴史的な快挙を成し遂げたメーカー。

これにより『YOSHIMURA』の名が世界中に知れ渡りました。

他にもモリワキなんかもそうで、予選で最速タイムを叩きだした時には社長が嬉しさのあまり号泣したらしい。

両社が一流メーカーと呼ばれたのはこの耐久レースでの活躍が大きかったりするんです。

つまりメーカーの息が掛かっていない企業にとって耐久レースというのは最高のアピール場。

第二、第三のヨシムラ・モリワキを目指して各社参戦してるというわけです。もちろん盛り上げる為や楽しむために参加している所も多いですけどね。

FIM(国際モーターサイクリズム連盟)主催 世界三大レース

モトGPオートバイレースの頂
「ロードレース世界選手権 MotoGP(WGP)」
SBK-WSB市販車レースの最高峰
「スーパーバイク世界選手権 SBK(WSB)」
FIM世界耐久選手権耐久性までも試される
「FIM世界耐久選手権 FIM-WEC」

有名なローカルレース

JSB1000世界の国別スーパーバイク選手権
「JSB、AMA、BSC….etc」
マン島TT最も危険で最も崇高なレース
「マン島TTレース」
草レース初心者からベテランまで
「草レース」
ジムカーナ転けた分だけ上手くなる
「ジムカーナ」
サーキットの魅力最後に
レース・サーキットの魅力