CB1100/EX/RS(SC65後期) -since 2014-

CB1100

「熟成:更なる深化」

CB1300を追い抜くほどの人気となったCB1100も4年後の2014年にマイナーチェンジ。

今回のマイナーチェンジは一言で言うと『CBらしさを高める事』にあります。

具体的にはFIのセッティングと給排気系を見直しトルク感を向上、更にミッションも作り直され六速に。

6速ミッション

更にシートフレームとシートが見直されてスリム化し足つき性がもともと悪くないのに更に向上。

他にも燃費計や逆算トリップやギアポジション表示が追加された新型メーターに変更されました。

CB1100メーター

※左が旧型で右が新型

ただこの代で何より紹介しないといけないのがCB1100EXというモデル。

CB1100EX

・アルミリムスポークホイール

・二本出しマフラー

・3Lアップとなる新設計タンク

・バフ掛けエンジンカバー&トップブリッジ

・クロムメッキスチールフェンダー

などなど

CB1100EX

CB1100をコテコテにしたようなネオクラシックモデル。

なんだかより一層CB750FOURに近づいた印象ですね。

CB1100EX

CB1100が人気が出て売れたから出せたモデルでしょう。

そしてこれまた合わせて紹介で申し訳ないのですが、3年後の2017年からはABSとスリッパークラッチを標準採用。

2017CB1100EX

EXの方は更にシリンダーの塗り分けと丸みが強くなったフェンダー、更にLEDヘッドライトを標準装備。

それと同時に追加されたのがカフェレーサータイプのCB1100RS。

CB1100RSのスタイリング

・17インチのアルミキャストホイール

・ラジアルマウントキャリパー

・ローハンドル

・リザーブタンク付きリアサス

・アルミスイングアーム

・樹脂フェンダー

・ディスクローター10ピン仕様

などなどでスポーティに仕上げたモデル。

しかしこの2017年モデルで一番凄いのはマフラー。

2017CB1100

先代に比べ短くなっているわけですが、単純に短くなっただけじゃないです。

2018年式からのCB1300もそうなんですが、これが結構驚きな変更。

というのもバイクの純正サイレンサー内部は通常こんな感じになっています。ザックリですが。

排気の流れ

多段膨張式といって要するに広い狭いを繰り返すことで消音しているわけです。先代を含め一般的な純正マフラーはだいたいこんな三段構えの形。

ちなみに音量規制などといったものが無い時代だったCB750FOURはこんな感じ。

排気の流れ750フォア

直管に毛が生えた程度ですね。

「昔のバイクの方が音が良かった」

と言われるのはエンジン音をほぼそのまま流していたこの構造が大きな理由。多段膨張だとどうしても音が籠もってしまう。

では新しいCB1100のマフラーがどうなっているのかというと・・・

2017CB1100

なんと膨張室が一つ減っている。

この狙いはもちろんエンジンの”生の音”を可能な限りそのままライダーに聞かせるため。マフラーエンドが70mm短く(ライダーに近く)なっている事もあって効果絶大。

2017CB1100

これは既存のオーナーを調査した所、マフラーを変えている人が多かったのが理由。

それをみた開発チームが

「排気音が駄目なんだ」

という結論に至り、純正でも満足できる様に改良。

しかも音だけでなく重量も-2.4kgとアフターパーツメーカー泣かせなマフラー。

そしてこれはEXとRS専用ですがフランジレスタンクがホンダで初めて採用されました。

フランジレスタンク

ちょっと写真では分かり難いんですが、上と下を溶接する際の糊代が無いタンク。

フランジレスタンクにする必要がある糊代の折り曲げを省略する事で量産を可能としている。

溶接跡

糊代が無いに等しいほど短い。

採用理由はもちろん

「タンクの魅力をもっと追求しよう」

と挑戦して生まれた技術。なにげにタンク容量も+2Lで16Lに。

これは1300にも言える事なんですが、CBはフルモデルチェンジせず刻むようにマイナーチェンジしています。 イグニッションオブライフ

系譜としては止めてくれと思います・・・。

では何故こんなに刻むのかと言ったら、CBのモデルチェンジというのは変えるためのモデルチェンジではなく、磨くためのモデルチェンジだからでしょう。

「変えよう」

が前提ではなく

「磨こう」

が前提にあるから設備が向上する度にダイレクトに反映される。

最後に・・・空冷大好きな車体設計の今田さんが仰っていた言葉が非常に印象的でしたので締めに書き起こしておきます。

CB1100EXとCB750FOUR

「空冷が好きだったオヤジ(本田宗一郎)も、この時代に復活させた事を知ったらきっと喜んでくれると思う。」

主要諸元
全長/幅/高 2205/835/1130mm
【2205/795/1145mm】
「2180/800/1100mm」
{2190*835/1135mm}
シート高 765mm
〔785mm〕
「785mm」
{785mm}
車軸距離 1490mm
「1485mm」
車体重量

244〈246〉kg(装)
〔257〈259〉〕kg(装)
【260】kg(装)
「252」kg(装)
{256kg(装)}

燃料消費率 18.2km/L
〔18.6km/L〕
※WMTCモード値
燃料容量 14L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1140cc
最高出力 88ps/7500rpm
最高トルク 9.5kg-m/5000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/80R18(58V)
後140/70R18(67V)
「120/70ZR17(58W)
180/55ZR17(73W)」
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A-9S
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.9L
交換時3.8L
フィルター交換時3.9L
スプロケ 前18|後39
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 1,029,000円(税込)
〔1,102,500円(税込) 〕
【1,151,850円(税込)】
「1,378,080円(税込)」
※〔 〕内はEX
※〈 〉内はABS仕様で+49350円
※「」
※【 】内はEX<ABS>E Package
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です