CB1300SF/SB/ST(SC54中期)-since 2008-

2009CB1300SF

「比類なきもの。」

SC54はマイナーチェンジを繰り返しているので果たして何処で区切っていいものか悩んでしまうのですが、一つの区切りとなるのは2008年モデルかと。

というのもこの年というのは多くのバイクに影響を与えた排ガス規制の施工年なわけで、もちろんBIG-1も例外ではなく触媒入りマフラーに加え、IACV(Intake Air Control Valve)という吸気補正装置が付きました。

カタログ写真

これはアイドリングを安定させるためにあるんですが書くこと無いので少し蛇足。

2008年の排ガス規制から測定がコールドスタートという非常に厄介なものになったんですね。

何が厄介なのかというと排ガスを綺麗にしてくれる触媒というのは温まらないと効果を発揮しないんです。

じゃあコールドスタートから早く触媒を温めるためにはどうすればいいかといえば、排気直後の熱い排ガスを当てればいい。しかし触媒というのは蜂の巣のような形なので抵抗が生まれ、排圧が強すぎて高回転まで回すことが出来なくなってしまう。

CB1300の触媒

では離れた場所、集合後にある触媒を温めるにはどうしたからいいかというと排ガスを熱くすればいい。

リタードといって点火タイミングを遅らせると、極端な話まだ燃焼中の熱いガスを排気する事になるから触媒がすぐ熱くなる。

ただしリタードというのはエネルギーを捨てる事と同義なのでトルクが減ってしまい、アイドリングがおぼつかなくなる。

IACV

そこで登場するのがIACV(Intake Air Control Valve)と呼ばれる補助吸気装置。

リタードによる低下分をFIとともに増量補正してあげてアイドリングを安定させるというわけ。

まあそんな事よりも、立て続けに紹介で申し訳ないのですが、この装置が付いた翌年の2009年末に二度目のマイナーチェンジがありました。

2010年式CB1300SF

突き刺さりそうなほど伸びていたテールが少し抑えられ、タンデムグリップがセパレートタイプに変更。

更に三度となるサイドカバー形状とサスセッティングの見直しで足付きも更に改善。

そしてこの代で新たに登場したのがCB1300SUPER TOURINGとよばれるモデル。

CB1300ST

大容量パニアケース&ワイドスクリーン&コンバインドABSを標準搭載し、SFやSBより更に一段アップしたハンドルなどで快適ツアラー仕様。

しかもこう見えてスイングアームピボット部とシートレール部、更にはヘッドパイプに補強が入った専用フレーム。

一説では白バイフレームの流用じゃないのかという疑惑もあります。

CB1300P

ちょうどこの頃にホンダの白バイがVFRからCB1300になったんですよね。

ただ市販車と異なりSHOWA製の専用サスペンションに加えフェンダーやアウターチューブなど各部に白塗装が施されています。

ところで当時の白バイ需要というのは旨味が無い事からほぼホンダのみの入札だったんですが、2014年頃からヤマハがFJR1300Pというグローバル白バイを作りEUやAUなんかでは既に走っています。

白バイまでもがグローバルモデル化する時代というわけなんですが、日本では2017年時点でもCB1300が多く納入されてます。

CB1300三兄弟

入札式なのにCBがまだ多い・・・それはつまりホンダが日本の白バイポジションを死守しているという事。

ガラパゴスであるCB1300の生産台数を底上げしてコストを抑える狙いもあるんだろうけど、イメージ戦略もあるでしょうね。

CB1300スーパーツーリング

ホンダはCB1300を車でいうところのクラウンにしたいんじゃないかと・・・既にもうそんな感じがしないでもないですが。

主要諸元
全長/幅/高 2220/790/1120mm
[2220/970/1215mm]
シート高 790mm
車軸距離 1515mm
車体重量 261kg(装) [266kg](装) {284kg}(装)
燃料消費率 25.0km/L
※定置走行テスト値
燃料容量 21L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1284cc
最高出力 100ps/7000rpm
最高トルク 11.9kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後180/55R17(73W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA9/EDPR9EA9
X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.6L
交換時3.8L
フィルター交換時4.0L
スプロケ 前18|後39
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 1,113,000円(税込)
[1,218,000円(税込)]
{1,449,000円(税込)}
※ABS搭載モデルは+5kg&73,500円
※[]内はSB、{}内はST
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

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