開発コンセプト「エンジョイ・ライト級、マイファースト・オフロード」
XR230はXR250の後継じゃなくてSL230(200系)の後継なんですがせっかくなんでご紹介を。
いわゆる200系は250系よりも更にフレンドリー、誰でも気軽に楽しめる”エントリーオフ”に徹底してるモデル。
XR250もコンセプトの一つに敷居を下げることがあったんだけど、エントリー層や潜在需要を掘り起こせるような取っ付き易いオフ車ではなかった。まあフルサイズで足がツンツンになるバイクがエントリーだと思えないのは無理もない話だけどね。
走破性を考えたらハイリフトが当たり前なんだけど「これが良いんだ」って言われても何も分からない人にはネガでしかない。
それに対してXR230はシート高がXR250より75mmも低い805mmとディグリー並の低さ。
ボディ全体もコンパクトに纏めてあるから
「このXRなら乗れそう」
な感じを醸し出してる。
モタードも追加されたんだけど排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジ、3年後の2008年の後期モデルからとビックリするほど遅かった。当初はまだXR250Motardがあったからかな。
ちなみに海外の一部の国ではこのモデルの頃からCRFだったりもします。
ただXR230が可哀想だったのがXR250がXR230が出た後に生産終了となった事でXR250の後釜として見られるようになった事。
しつこいようだけどXR230はSL230/XLR230の後継であってXR250の後継では無い。でもXRというホンダのオフ/モタが実質XR230一択になったから、エントリー層だけじゃなくてオフ車をよく知るエキスパート層まで寄ってきてボロカスに叩かれた。
これはホンダがXR250の後継を出さなかった事もあるんだけどホンダから言わせれば
「だって250オフ全然売れないんだもん」
って話でしょうね。
水冷フレンドリーのディグリーに対し空冷フレンドリーのXR230ですがフレンドリーなのは何も車格やスペックだけではありません。
XR230の秘めたるフレンドリーさ、それは223cc/18馬力というSL230から続く馬力も新技術も入ってない何の変哲もないエンジン。
カラカラに乾き切って干乾びた技術のエンジンなだけあって大きなトラブルも持病も無く非常にタフ。
何の変哲もないから整備性も弄り易さも良好。乗ってフレンドリー、触ってフレンドリー。フレンドリーの塊のようなオフ車です。
じゃあ何で2009年モデルで終わったのかと言えば・・・セローとしか。
主要諸元
全長/幅/高 | 2080/825/1115mm {2015/815/1080mm} |
シート高 | 800mm |
車軸距離 | 1340mm |
車体重量 | 120kg(装) {125kg(装)} |
燃料消費率 | 46.0km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 8.7L |
エンジン | 空冷4サイクルOHC単気筒 |
総排気量 | 223cc |
最高出力 | 18ps/7500rpm |
最高トルク | 1.9kg-m/6000rpm [1.8kg-m/5500rpm] |
変速機 | 常時噛合式6速リターン |
タイヤサイズ | 前2.75-21(45P) 後120/80-18(62P) {前110/70-17(54H) 後130/70-17(62H)} |
バッテリー | YTX5L-BS [YTZ7S] |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
DPR8EA-9 または X24EPR-U9 |
推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量1.2L 交換時1.0L |
スプロケ | 前13|後39 |
チェーン | サイズ520|リンク100 |
車体価格 | 400,000円(税別) {484,000円(税別)} ※{}内はMotard ※[]内は2008年以降モデル |