Buell/EBRの系譜

RR1000/1200
-since 1987-

RR1000

ビューエルが一番最初に出した市販車がこのRR1000BATTLE TWIN。

皆が思うビューエルのイメージからは大きく掛け離れていると思います。

 

先に作ったRW750と同様にクロモリ鋼管のトラスフレームという一部のスーパーバイクにしか使われていない贅沢フレームにハーレーのスポーツスターOHVエンジン(XL1000)を積んだマシン。

内部

Buellに詳しい方なら分かると思いますが、恐ろしい事に既に中身はBuellの形が出来上がっている。

 

しかしこのバイクが誕生したのは実は運が良かった面があります。

というのも当時ハーレーダビッドソンはレースに対し非常に消極的でした。これはCEOだったヴォーン・ビールス氏がアメリカ伝統のサーキット場であるラグナセカのイベントに出席した際に、ハーレー乗りをほとんど見かけなかった事がキッカケ。

RR1000バトルウィン

レースは売上に繋がらないと判断したわけです。この人も元々はエンジニアなんですけどね。

だからAMA(アメリカのレース)の中でも人気だった二気筒レースBOT(バトル・オブ・ツイン)ではドゥカティやビモータが幅を効かせていたんだけど、その事が我慢ならなかったハーレーのオーナーズクラブが身銭を切ることで会社のワークス参戦を後押し。

RR1000バトルウィン

「Lucifer's Hammer (ルシファーズ ハンマー)」

XR750エンジンをベースに1000ccまで排気量を上げたモデル。84~85年と勝利を収めたアメリカでは伝説のツインレーサーです。

 

ちなみに漫画:特攻の拓で

『Lucifer's Hammer (悪魔の鉄槌)』

として名前が取り上げられた事から名前は知っている人も多いかもしれませんが、実はそう単純な意味では無かったりします。

この名前には

「レースなんて道楽に金を使ってるとカミさんから怒られるぞ」

という皮肉、つまり

『悪魔の鉄槌(カミさんの鉄拳)』

という揶揄が込められてる。アメリカならではのユニークさですね。

 

そんなルシファーズハンマーなんですが、86年は戦闘力不足でドゥカティの伝説マシン851に完敗。そこで白羽の矢が立ったのが天才エンジニアだったエリック。

RR1000とエリック

彼も当時バイクを作るために出資を募っている段階。つまり勝てるバイクが欲しいオーナーズクラブと意図が合致したわけです。

そして誕生したのがルシファーズハンマー2と、その公道モデルRR1000というわけ。

RR1000バトルウィン

惜しくも決勝で転倒し851には勝てませんでしたが、予選ではポールポジションを取る程の速さを見せた事でプライベーター達からの注文が殺到。

ただ残念な事に搭載していたXR1000のエンジンが50機しかハーレーから都合出来なかった事から販売台数は50台のみ。

そのため急遽XLH1200のエンジンを用立ててRR1200も製造。こちらは150台ほど作られたようです。

RR1200バトルウィン

この一件でエリックビューエルという名がアメリカ中に広まることになりました。

エンジン:空冷4サイクルOHV二気筒
排気量:998cc
最高出力:
77ps/5600rpm
最大トルク:
9.8kg-m/4400rpm
車両重量:179kg(乾)
※スペックRR1000

お知らせ|更新履歴

系譜図

エリックビューエル

創業者
Erik Buell

RR1000/1200

1987年
RR1000/1200
BATTLETWIN

RS1200

1989年
RS1200
WEST WIND

S2

1994年
S2/S2T
THUNDERBOLT

S1

1996年
S1/S1W
LIGHTNING

S3

1996年
S3/S3T
THUNDERBOLT

M2

1997年
M2
CYCLONE

X1

1999年
X1
LIGHTNING

BLAST

2000年
BLAST

XB9シリーズ

2003年
XB9R FIREBOLT
XB9S LIGHTNING

XB12シリーズ

2004年
XB12R FIREBOLT
XB12S LIGHTNING
XB12X ULYSSES

1125シリーズ

2008年
1125R
1125CR

1190RS

2011年
1190RS

1190RX/RS

2014年
1190SX
1190RX