VFR800F(RC79) -since 2014-

VFR800F

「大人のスポーツバイク 〜Elegant Sport〜」

2013年の東京モーターショーでお披露目となったVFR(RC46)の後継モデルにあたるVFR800F(RC79)。VFR1200Fが登場したことから車名に再び800Fと入りました。

基本的には先代のブラッシュアップモデル。中身の方をいうとシートフレームとプロアームを作り直し剛性を最適化。さらにサイドだったラジエーターを再び前に持ってきました。やっぱりサイドじゃ苦しかったのかな。

新旧VFR

その他にもマフラーが右の一本出しになったのを見て分かる通り吸排気が見直され全体で4kgの軽量化。ちなみにフロントフォークは正立のままだけど無段階ダンパーアジャスター付きなのに加えてアウターチューブはアルミ削り出しにアルマイト加工してる錆知らずな物。ラジアルマウントキャリパーにもされていますね。

右一本出しになった事については賛否両論あったし、確かにダイキャスト製の凄いホイールがちょっと隠れちゃうのは残念だけどテーマは「大人のエレガント」なのでセンターアップマフラーは子供っぽいという判断なんでしょうね。

VFR800Fスケッチ

まあセンターアップマフラーにしちゃうと荷物も積み辛い。SSならそれでもいいんだろうけどVFRはオールマイティに使えないといけないわけですから。

他にもトラクションコントロールシステムやABS、車輪速で判断するハイテクウィンカーオートキャンセラーなど利便性を高めた改良が加わってます・・・・が、一番力を入れたであろう部分はどう見てもデザイン。

LEDフェイス

大人ということでV4ハイテクマシンである事を猛烈アピールというよりは、然りげなく主張。スーツの隙間から高級時計がチラ見えする感じ。

誤魔化しの効かない単色カラーしか用意しない点もデザイナーの自信の現れでしょう。VFR1200もそうだけど画像で見るとノッペリして見えるのが玉にキズかな。

そういえばラルフローレンのお店に展示した事でちょっと話題になりましたね。

VFR800Fラルフローレン

こうやって見ると”大人”という狙いがハッキリ分かりますね・・・いや分かりすぎて逆に用途や走る道を選ぶ気もしますが。

大人過ぎてVTECという童心をくすぐる要素を忘れてしまうくらい。

VFR800X
(RC80)
-since 2014-

RC80

「Jump & Go !」

ちょっと息切れしてきたので合わせて紹介で申し訳ないけどVFR800Fの足を伸ばしクロスオーバータイプにしたVFR800X(RC80)。

VFR800X

VFR1200Xでも言ったけど、VFRのクロスオーバータイプが用意されるようになったのは成功し人気のあった欧州市場でクロスオーバータイプの需要が伸びてきたから。

「万能=クロスオーバー」

という認識が広まり元祖万能のVFRは窮地に立ってしまった。そこで万能車として定評のあったVFRを万能感あふれるクロスオーバーとして、万能車の万能モデルといった感じで作られたのがXモデル。

だから向こうのホームページとか見たら分かるけどFよりこのXモデルの方を大々的にアピールしてます。

2017VFR800F/X

2017年にVFR800Fはフレームを始めとした細部をブラックアウト化しアクセサリーソケットを標準装備。VFR800Xの方も細部のブラックアウト化と可変式スクリーン、アクセサリーソケットを標準装備するモデルチェンジが入ってます。あと何故か書かれていないけど馬力とトルクが少しアップ。

さて、最後に・・・リピート率が高い事から一度乗ると病み付きになると言われるV4に既に病み付きになってるオーナーの方には申し訳ないのですが、日本においてVFRというバイクはホンダの大型バイクの中では比較的影が薄い方かと。

それは

「GOLDWINGの持つ存在感」

「RRの持つ速さ」

「CBの持つ所有感」

など消費者にとって分かりやすい物をVFRは持っていないから。なんでも器用にできる事から大成しない”器用貧乏”という言葉がこれ程似合うバイクは無いんじゃないかと。

ただホンダにとってVFRというバイクは大成し人気を呼んだそれら主要モデルと同じくらい大事なバイクなんです。その証拠がタンクに貼られているプレミアムバッチ。

プレミアムバッチ

2010年頃から貼られ始めたこのタンクバッチは何のバイクにでも付けられる物ではありません。ホンダの中でも限られたバイクにしか付けられない物。

今このバッチを付ける事を許されているのは、GOLDWING系、RR、CB1300/1100、CRF1200、NT1100・・・

VFRプレミアムバッチ

・・・そしてVFRだけ。

主要諸元
全長/幅/高 2140/750/1210mm
[2190/870/1360mm]
シート高 789~809mm
[815~835mm]
車軸距離 1460mm
[1475mm]
車体重量 242kg(装)
[244kg(装)]
※17年以降は+1kg
燃料消費率 18.9km/L
※WMTCモード値
燃料容量 21.0L
[20.0L]
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 781cc
最高出力 105ps/10250rpm
{107ps/10250rpm}
最高トルク 7.6kg-m/8500rpm
{7.9kg-m/8500rpm}
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
[前120/70R17(58V)
後180/55R17(73V)]
バッテリー YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IMR9D-9H
または
VNH27ZB
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.9L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|後43
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 1,250,000円(税別)
[1,280,000円(税別)]
※[]内はVFR800X
※{}内は17年以降モデル
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR1200X(SC70) -since 2012-

VFR1200X

「Adventure starts here.」

VFR1200Fのクロスオーバーモデル。最初は無限仕様(VFR1200X、DCTモデルはXD)として100台限定で発売し、2014年からDCTモデルのみ国内正規取り扱いとなりました。

車もバイクもそうですが、DCTって一般的なATやCVTと違ってあんまり批判されないというかMT至上主義者にも認められる印象を受けますね。それは恐らくMTと変わらないダイレクト感があるからでしょう。

じゃあどういう仕組なのかって話ですが、DCTというのはデュアル・クラッチ・トランスミッションといってザックリ言ってクラッチを二つ付けているという文字通りの仕組み。

SC63E DCT

まず一般的なミッションの仕組みを知らないと分からないと思うので説明すると、一般的なバイクは常時噛み合い式というミッションです。車の選択摺動式とも違います。

常時噛合式というのはこれまた文字通り、ローからトップまで全てのギアが常に噛み合って回っている状態。

常時噛合式トランスミッション

じゃあどうやって変速してるのかというと常時噛み合ってはいるけど全部が空回りしている状態なんです。

常時噛合式トランスミッション

なかなか酷い塗り絵ですが、赤く塗られたギアはシャフトに繋がっていてシャフトと一緒に回るギア、青く塗られたギアはシャフトに繋がっておらず空回りするギアになっている。分かりやすいようにメインとカウンターを離しています。

色分けを見てもらうとわかる通りキッチリ青の反対側は赤、赤の反対側は青と別れており、全部が空回りする状態なのが分かるかと。ちなみにこれはニュートラルの状態です。

じゃあ発進する時はどうなってるのかというと左下の緑枠の部分に注目。

常時噛合式トランスミッション

シフトペダルでカコンと一速に入れると、カウンターシャフトに直結している空回りしない赤い五速カウンターの黄色の部分が、空回りする青い一速カウンターに連結されます。

すると空回りしていた青い一速のカウンター側の回転につられて五速のカウンターが回り、結果カウンターシャフトが回る(動力が伝わる)というわけ。

ここから二速に入れようとしたら繋がっている五速カウンターがまた中央に戻り、今度は六速のカウンターが二速のカウンターに連結する・・・分かりますかね。

シフトチェンジで蹴られたりするのはこの黄色の部分が上手く入れなかったりするからです。

SC70エンジン

んで本題のDCTですが常時噛合式の仕組みが分かれば簡単です。

DCTはクラッチが二つあるわけですが、担当しているギアが違います。一つは1-3-5速でこれは二重構造になっているシャフトの内側(奥側)に付いてる、もう一つは2-4-6速でこれはシャフトの外側(手前側)と交互に担当するように付いている。

DCTの仕組み

もうお分かりだと思いますが、こうすることで二つのギアを繋げた状態に出来る。

1速を連結させて走っている時でも、二速も連結させクラッチを切って動力を伝えない状態で走る事が可能なわけです。そして二速にシフトアップする時は一速担当のクラッチを切りつつ二速担当のクラッチを繋ぐだけ。

マニュアルとDCT

回転数の落ち込みが低いのはこうやって次のギアが既に繋がっておりクラッチを切り替えるだけだから。そしてダイレクト感がMTと変わらないのは基本的にMTと同じ構造だからというわけです。

なんかVFR1200Xの話ではなくDCTの話になって申し訳ないです。

SC70

ただVFR1200XにはDCTが本当によく合ってると思います。

道をあまり選ばないとはいえ流石にこのクラスを道を選ばずに振り回せる人なんてほとんど居ない。どちらかというとおっかなびっくりは人がほとんどでしょう。

そういう状況で一番起こるのが恐れすぎてエンストを起こし転けてしまう事。DCTならそれが防げるわけですから。

再編に伴いページがどっかに消えちゃったのでここに追記しておくと、一応800(RC46)ベースの方もXモデルとしてCrossrunner(RC60)がありました。

VFR1200X

コチラは正規販売されることなく無限が逆輸入しVFR800X Crossrunnerという名前で200台用意したのみ・・・ついでの紹介で申し訳ないです。

主要諸元
全長/幅/高 2280/915/1320mm
シート高 810mm
車軸距離 1590mm
車体重量 288kg(装)
燃料消費率 16.7km/L
※WMTCモード値
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC4気筒
総排気量 1236cc
最高出力 106ps/6000rpm
最高トルク 12.7kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80R19(59V)
後150/70R17(69V)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IMR8E-9HES
または
VUH24ES
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.9L
交換時3.6L
フィルター交換時3.9L
フィルター&クラッチ交換時4.0L
スプロケ
チェーン
車体価格 1,750,000円(税別)
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR1200F(SC63) -since 2010-

VFR1200F

「ランチは300km先の高原ホテルで」

型式がRCからSCに変わった通り、排気量がリッター超えの1237ccと大幅にアップし、完膚なきまでにツアラーとなったVFR1200F(SC63)。

これは先代(RC46)を振り返った開発者がインタビューで漏らしてたんだけど

「先代はツアラーでありつつスポーツ性も取ってしまったので不鮮明な特性になってしまった」

という事があったから。

ホンダとしてはなんでもこなせるスーパーオールラウンダーとして作ったけど、消費者には器用貧乏に見えてしまったんだね。

SC63

VFR1200Fが完全なツアラーになったのはそういった背景があったからなんだけど

「新型VFRはSOHC」

という事が凄く批判されたのを覚えています。

VFR1200Fエンジンヘッド

バルブを動かすカムシャフトが一本なのがSOHC、二本なのがDOHC。

二本のほうがバルブを正確に動かせるから高回転まで回せる=馬力を上げられる・・・つまり

「DOHC=高性能|SOHC=低性能」

という事。だから騒がれたんですね。読んでる人も

「SOHCとかショッパイなあ」

とか思った人も多いでしょう・・・が、これが実に甘い考え。これは異性を髪型だけで判断する様なものです。

VFR1200Fリア

このSOHCはユニカムバルブトレインといってバルブを狭角に出来る上にDOHC並みのバルブ駆動を可能としたホンダの新しいSOHC・・・ってそんな最先端SOHCかどうかは重要じゃない。

重要なのは”何故SOHCにしたのか”という事。

これは先代エンジンベースではなくVFR1200Fの為に作られた専用エンジンなんですが、これまでのVFR史を覆すハイテクで意欲的なエンジンなんですよ。恐らくオーナーですらよく理解してないでしょう。

SC63エンジン

エンジンをよく見てください・・・Vバンク角(シリンダーの開き角)が理想とされる90度じゃない。これまでずっと守ってきた(というか当たり前だった)90°ではなく76°という狭角になっている。

何故バランスが取れている90°から狭角にしたのかといえばV型のデメリットである前後長を抑えるため。

ただ狭角にするというのはV字を立てるわけなので今度は全高が伸びてくる。そこで伸びた全高を抑えるため吸気側一本で駆動するSOHCにすることで排気側(エンジンの外側)のヘッドを削りコンパクトにしたというわけ。

ちなみにこのエンジンを作られたのは石井勉さんという方なんですが、MotoGP車両RCV(V5やV4)のエンジニアやHRCの総監督をされた結構偉い方でMotoGP車両同様に”エンジンを球形に収める”という事を徹底されたようです。

SC63E

SOHC化によるエキゾースト側のコンパクト化が如何に生きているかが、そしてそれによってエンジンがかなり前方へ寄せられているのがわかりますね。

90度と76度

が、しかし狭角にすることの問題は全高だけではありません。

90°以外では相殺し合っていた振動のバランスが崩れて大きな振動が生まれてしまうんです。そこで崩れたバランスを補う為に考えられたのがホンダが昔からやってた位相クランクとよばれる一風変わったクランク。

V4クランク

本来ならば一つのクランクピンに二つの前後用ピストン(コンロッド)を付けるVツイン+VツインでV4とする所を、2つ目のピンを付ける部分を28°ズラして付けている。

VFR1200F位相クランク

「76°と28°だと90°にならないじゃない」

と思われるかもしれませんが、位相角の求め方は”180-(シリンダー挟み角×2)”で、VFR1200Fの狭角76°に当てはめると

180-(76×2)=28

だから28°位相というわけ。

これで振動の問題はクリア出来てるわけですが、新たなデメリットとして2つ目のコンロッドを付ける際にクランクウェブと呼ばれる仕切りが必要になってしまう分エンジンの幅が大きくなってしまう。

そこでVFR1200Fのエンジンではさらなる工夫として左右対称シリンダーを採用。

左右対称シリンダーV4

従来のV4は左からピストンが後(1番)→前(2番)→後(3番)→前(4番)という”後→前”を二つ並べたようなレイアウト。対してVFR1200Fは前(1番)→後(2番)→後(3番)→前(4番)と並べた形ではなく逆に付けている。

V4ピストンレイアウト

こうすることで後(2番)→後(3番)をリアバンクつまりライダー側に持ってくる事で大幅なシェイプアップをしている。

だから見た目ではデカくて難しそうなイメージを抱きがちだけど、跨ってみると意外と細身で、乗ってみると意外と気を使わない優しいバイクだったりします。

そしてVFR1200Fで語るべき事がもう一つ。それは唯一無二のV4ビート。

これは

「V型360°クランク76°狭角28°位相クランクピン四気筒」

という呪文のようなエンジンだから成せた技。

V4クランク角

256°→360°→616°→720°という180°クランクとも360°クランクとも、Vツインとも直四とも違う、このVFR1200Fだけの点火タイミング。そしてエンジンフィーリング。

VFR1200F_DCT

こだわり抜いたエンジンが奏でるV4ビートと銘打たれている理由はここにあります。

半年後にDCTモデルを追加し、更に2012年にはトラクションコントロールシステム、LEDテールランプ。燃料タンクの1L増量などのマイナーチェンジが入っています。

他にも電子制御スロットルやタンクとサイドカウルが一体化したようなデザイン面とか色々あるんだけど長くなってしまったので申し訳ないですが割愛させてもらいます。DCTについても次の車種で。

ただ最後に・・・

VFR1200Fファイナルモデル

VFR1200Fの短所はSOHCや111馬力(海外172馬力)という事。長所はそうすることで成し得たコンパクト化や唯一無二のV4フィーリング。

つまりVFR1200Fというバイクは

“買われる為の要素を捨て、使われる為の要素を取ったバイク”

ということ。ただ残念ながらソコまでの狙いを汲み取って買った人が多かったかというと・・・商売って難しいですね。

主要諸元
全長/幅/高 2250/755/1220mm
シート高 790mm
車軸距離 1545mm
車体重量 268kg(装)
[278kg(装)]
燃料消費率 20.5km/L
[22.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC4気筒
総排気量 1236cc
最高出力 111ps/8500rpm
{172ps/10000rpm}
最高トルク 11.3kg-m/6000rpm
{13.1kg-m/8750rpm}
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/55R17(75W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IMR8E-9HES
または
VUH24ES
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時3.0L
フィルター交換時3.2L
[全容量4.9L
交換時3.6L
フィルター交換時3.9L
フィルター&クラッチ交換時4.0L]
スプロケ
チェーン
車体価格 1,500,000円(税別)
[1,600,000円(税別)]
※[]内はDCTモデル
※{}内は海外仕様
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR(RC46後期) -since 2002-

VFR

「Sophisticated Pleasure」

前期モデルと違って白バイ需要を除外した事と、SS人気が高まりつつあったことからVFRとしては最も攻撃的な出で立ちをしている記憶に新しいVFR/RC46後期モデル。

イラストデザイン

一番の特徴はCB400SFでお馴染み6,400rpmを境に2バルブと4バルブが切り替えられるVTEC(バルブ休止機能)を採用してること。

構造は同じで向こうで説明したので省きますが、これは騒音規制に対応するためというのが大きく、その為カム駆動もカムギアトレインからサイレントカムチェーンに変更。

VTEC

もちろん2バルブにすることで可能になった低回転域の充填効率向上による燃費や低速トルクの向上もありますし、ただでさえ低回転と高回転ではサウンドの違うV4に同じ効果をもたらすVTECなので下と上でまったく違うサウンドを奏でる面白さ。

これならV4嫌いも満足するだろうと思われます。

VFR800

しかしながら一番目を引く所はやっぱりNR/RC40以来となるセンターアップマフラー。

騒音規制が厳しくなっていく中でRC30やRC45の様に左一本出しによるプロアーム(片持ちスイングアーム)アピールは絶対無理。ならばセンターアップの二本出しという事でしょう。

VFR800

右には何も付けずプロアームアピールするスタイルに拘ってるとしか言い用が無いフォルム。

しかしながらV4というだけでも取り回しが大変なエキゾーストレイアウトなのに、更にセンターアップマフラーの二本出しにしてるから知恵の輪のような形になってます。

RC46マフラー

よくこれで生産にOKが出たもんです。組み立ての人は嫌だったでしょうね。

パッと見はどう見てもスーパースポーツなんだけどVFRはあくまでもスポーツツアラー。

明るい四眼ヘッドライトにタンデマーの事を考えたシート、切れ角を考慮した正立フォークにデュアル・コンバインド・ブレーキなど、ホンダの言葉で言うならスーパーオールラウンダーなのがVFR。

VFR800壁紙

簡単に言えばFコンセプトのトップエンドのような存在ですね。

主要諸元
全長/幅/高 2120/735/1195mm
シート高 805mm
車軸距離 1460mm
車体重量 243kg(装)
燃料消費率 26.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 22.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 781cc
最高出力 80ps/9500rpm
[108/10500rpm]
最高トルク 7.0kg-m/7500rpm
[8.1kg-m/8750rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IMR8B-9H/IMR9B-9H
または
VNH24Z/VNH27Z
[IMR9B-9H/IMR8B-9H
または
VNH27Z/VNH24Z]
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|後43
チェーン サイズ530|リンク108
[サイズ530|リンク110]
車体価格 1,050,000円(税別)
※[]内は海外仕様
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR(RC46前期) -since 1998-

VFR/RC46前期

「NEW BORN V4」

VFRという簡素な名前になったこれまた白バイ(RC49)でお馴染みRC46の前期モデル。これも今はもうCB1300にほとんど置き換えられちゃったけどね。

日本での販売が見送られた先代RC36がベースと言われているけど、サイドカムギアトレインやPGM-FIなどエンジンはRVF/RC45の作りを強く反映してる。

RC46透視図

排気量を781ccにまで上げ低速を厚くし、ピボットレス(スイングアームをエンジンに直付け)にしている点を見ても、公道仕様RVFという感じですね。

ただホンダも国内市場は諦めていたのか、売れなかったというより売る気がなかったというか・・・年間販売台数も500台前後とかなり少なかった。

白バイVFR

そのかわり白バイとして大量に卸されました。詳細な数字は公表されてないけど全国だから相当な数に及んだと思う。

当たり前だけどV4というのはコストが掛かるから尚のこと台数を出さないと高くなる。しかし次世代SSという当てが外れ、国内市場で人気が出なかったから官公市場という事だったんでしょう。

VFRカタログ写真

ちなみにこれは香港の白バイ。白バイ仕様ですら台数稼ぐために他の国でも売ったりしてた。

でもですね・・・このVFRは長く白バイに使われたわけですが、白バイ隊員からの評価が非常に高かった事で有名。

全国の腕に自信のある白バイ隊員達がテクニックを競い合う安全運転競技大会でも圧倒的にこのVFR率が高かった。何でかっていうと良く出来てるから。

具体的に言うと理由の一つに”寝かし込みや取り回しが軽くクイック”という事がありますが、これこそV4の武器なんです。

RC46前期エンジン

V4というのは簡単に言うと二気筒エンジンを90度傾けて繋げた様な形をしてる。つまり左右の幅が並列四気筒の半分になる。

こうすると何がメリットになるのかというとクランクの長さを抑えられる事からジャイロ効果が弱くなるんです。

ジャイロ効果というのは何処かでも書きましたが、コマが回り続ける限り倒れないアレの事。バイクで言うと水平なので起きようとする効果があります。アクセル開けると車体が起きようとしますよね。

それくらいのことかと思われるかもしれませんが、このクランクのジャイロはレース界などでは”第三の車輪”と言われるほどとても重要な要素。だからレースエンジンのクランクは同じジャイロ効果を発生させているタイヤと逆の回転をさせ馬力を犠牲にしてでもジャイロ効果を相殺させたりしています。

白バイ

このジャイロ効果は重ければ重いほど、長ければ長いほど効果が強まる。つまりクランクシャフトが一般的な並列四気筒よりも短いV4は起きようとする(寝ようとしない)効果が弱い。だから切り返しや寝かし込みがスムーズ。

もちろん他にも車体全体の幅を抑えられる事や、振動が少ない事などもありますが、それらもV4だから成せる事。

つまり白バイ隊員がVFRを好んだのはV4だからという理由が大きいんです。

RC46カタログ

自分のバイクでも、欲しいバイクでも、セールストークでもない、仕事道具として高い評価を獲得したバイク。

この事実以上にVFRを称えられる言葉はないかと。

主要諸元
全長/幅/高 2095/735/1190mm
シート高 805mm
車軸距離 1440mm
車体重量 233kg(装)
燃料消費率 27.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 781cc
最高出力 80ps/9500rpm
[109ps/10500rpm]
最高トルク 6.9kg-m/7000rpm
[8.1kg-m/8750rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EH-9
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前17|後43
チェーン サイズ525|リンク108
[サイズ530|リンク108]
車体価格 980,000円(税別)
※[]内は海外仕様
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

RVF(RC45) -since 1994-

RC45

「歓声は私のものだ。」

VFR750R/RC30の後継モデルになるRVF/RC45です・・・って多分

「RVFがワークスで、RVF(RC45)が市販車で・・・」

と混乱している人もいると思うので時系列で簡単に説明。

RVFの系譜

だいぶ端折ってますが大体こういう感じです。

ワークスマシンと同じRVFという名前を付けてしまったからややこしいですね。まあ一般的にRVFといったらこれか400のNC35です。

RC45とNC35

ハンサムなのが400、可愛い目をしてるのが750です。

ライト形状が違うのは確か海外での規制やレースの関係だったかと。

RC45コンセプトスケッチ

さて、このRVF/RC45は先代にあたるVFR750R/RC30と同じようにスーパーバイク(市販車ベースのレース)で勝つため開発されたバイクです。

ちなみにプロジェクトリーダーだったのはVFR750R/RC30と同じ本多さん。

しかし本多さんが

「RVF/RC45はアルミトラスフレームにする」

と言い出した事でモメてしまい、本多さんが相変わらず折れなかった為にプロジェクトリーダーを解任され企画が頓挫。結局本多さんは勝てば何しても許されるHRC(レース部署)へ出向になったんだそう。

RVF/RC45

代わりに堀池さんという方がプロジェクトリーダー(以下PL)となり開発されました。

この本多さんが外れた経緯や、後継(二代目)である事からRC45というネームバリューはVFR750R/RC30よりは少し落ちるのが正直な所です。

でもですね、というかですね、これVFR750R/RC30の後継とは思わない方が正しいかと思います・・・コンセプトが全然違うんですよ。

RC30とRC45

確かにRVF/RC45はVFR750R/RC30の後釜です。

RVF/RC45には解決しないといけない至上命題が二つありました。

一つはフレームです。

RVF/RC45

この頃になるとレースの舞台がTT-F1(耐久レースの延長線上)からWSB(ワールドスーパーバイク)へ完全移行しつつあったんですが、そこで問題となったのがフレーム。

WSBはTT-F1と違ってフレームの変更が禁止されているんです。つまり市販車の段階で激化するレースを戦い抜くフレームを持たせる必要があった。

RVF/RC45フレーム

だからRVF/RC45では一からフレームを作り直しました。

具体的に言うとメインチューブのサイズを縦長に変更することで縦剛性は上げつつ、横方向の剛性を落としてコントロール性を向上。反対にスイングアームは縦も横も捻れも15%ほどアップ。

もちろん先代に引き続きHRC製(HRCの金型)のもの。

そしてもう一つはエンジン。

RC45エンジン

厳しいパワー競争に対抗するためワークスチューンではなくHRCキットのみで150馬力を叩き出すポテンシャルを持たせる事を目標に開発。

そしてその為にはRC30ベースでは難しいと判断しエンジンを一から作り直す事に。

エンジンヘッドからクランクまで全て新しくなったのですが、中でも特徴的なのがV4シリーズとしては初めてボアストローク比を見直してビッグボア化したこと。

RVF750

更にインテークとエアクリーナーボックス容量を拡大するためにキャブレターからPGM-FIへの変更。

もちろんパワーだけでなくカムギアトレインをセンターからサイドにしたことでエンジンをコンパクト化し、前輪荷重の増加と4kgの軽量化も行っています。

というか本当はそれらだけでなく何もかも変わっているですが、キリがないのでこのへんで。

honda RVF

相変わらずスペシャルなので年産500台限定でお値段は約200万円。

ちなみにこのRVF/RC45の登場を誰よりも喜んだのはレースをしているプライベーターの人たち。自分たちで弄るのが難しい隅々まで手を加えて速くしてくれたわけですからね。

「それでRC30とどう違うんだよ」

って話ですが、RVF/RC45のPLは最初にも言った通り堀池さんという方なんですが、この方はNRの車体設計などずっとHRCに在籍していた市販車とは無縁のレース育ち。

RVF750壁紙

そんな堀池さんがRVF/RC45で掲げたコンセプトはVFR750R/RC30で掲げられた

『打倒RVF(ワークス)』

とは全く違う・・・というかむしろ真逆の

『RVF(ワークス)のスライド』

がコンセプトなんです。

これがどういう意味か簡単に言うと

「RVF(ワークス)を先に造って市販車に持ってくる」

という事。

HRCに長く在籍していた人らしい発想で、HRCスタッフを多く迎えてまずワークスマシンを完成させる。

RC45ワークス

そしてそれを元に市販車(RVF/RC45)を造る形。

だからテストライダーにはワークスライダー(武石さん)まで関わっています。

つまりHRCに対抗するのではなく、HRCと造ったホモロゲーションモデルというわけ。

RVFカタログ写真

堀池PLいわくRVF/RC45は

「HRCのノウハウを正直に反映した市販車」

VFR750Rと名乗らず、ワークスと同じRVFと名乗っているのもこれが大きな理由じゃないかと。

断っておきますがセールストークじゃないですよ。実際RVF/RC45のディメンションはワークスRVFと瓜二つなんです。

RVFのディメンション

堀池PLも

「リアを20~30mm上げるだけでワークスと同じディメンションになる」

と言い切っています。

※公道では操安性を欠いて危ないのでオススメしないとも

RVFをそのまま持ってきた事がセールストークじゃないと言い切れる要素はもう一つあります・・・それはデザインです。

デザイナーはVFRを初め数々の名車をデザインしてきた岸さんなんですが

RVFスケッチ

「デザインしたのはカラーリングくらい」

と仰っていました。

これこそワークスレーサーを持ってきた証。

というのもライバルであるYZR500のPLだった阿部さん曰く、レースマシンにデザイナーは居ないそうです。

何故かと言うとレースマシンというのは

「こうした方が速く走れる」

という事で全ての形が決まってしまうから。

RVFリア

だからそうやって造られたマシンをそのままスライドさせたRVF/RC45も同じ様にデザインの余地がなかった。

ダクトの形状を少し変えようとしたら

「風が引っかかって切り返しが重くなるからダメ」

とHRCからレベルが高すぎて何を言ってるのか分からないクレームが入って諦めたそう。

RVFカタログ写真

つまりこの形は速さを求めた末のもの、言うなればHRCデザインというわけ。

もちろん肝心のスーパーバイクでも1994年に優勝を果たしました。

開発者インタビュー記事:BIKERS STATION 1994/3(リンク切れ※廃刊)

主要諸元
全長/幅/高 2110/710/1100mm
シート高 770mm
車軸距離 1410mm
車体重量 189kg(乾)
燃料消費率 22.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 749cc
最高出力 77ps/11500rpm
[120ps/12000rpm]
最高トルク 5.7kg-m/7000rpm
[7.7kg-m/10000rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前130/70ZR16(61W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー FTX14-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EHVX-9
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.5L
交換時3.6L
フィルター交換時3.7L
スプロケ 前17|後40
チェーン サイズ525|リンク108
車体価格 780,000円(税別)
※[]内は海外仕様
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR750F(RC36) -since 1990-

VFR750F/RC36

「THE NEW WAVE SUPER SPORTS」

RC24の後継車になるVFR750FのRC36。先代に紹介したRC30というレースを担うバイクを別に用意したことから、ツーリングスポーツモデルに特化。

具体的にいうとシリンダーヘッドが作り直されていて、バルブ駆動をロッカーアーム式からダイレクト式に変更しコンパクト化。それに合わせて車体全体もコンパクトにされています。

RC36エンジン

とはいうものの元が元なだけあり、カムギアトレインなのは相変わらずですし、VFRの伝統であるプロアームが採用されたのもこのモデルから。

レース技術のフィードバック車という起源からツアラーへ方針転換という、本来狙っていたところとは違う方向へ進むことになったが故の造りですね。でもこれがスポーツツアラー需要の高い欧州などでは非常に良い評価を獲得。

VFR750F/RC36後期

まさに怪我の功名車。

上の写真はエアロダイナミクスを強めたRC36後期モデル。なんかスリットやダクトデザインがスズキっぽい気がしないでもない。

RC36カタログ写真

ただRC36はRC30っていうとんでもないV4マシンが世間を賑わせた事に加え、日本人がV4サウンドを好まないというのが分かった事から日本で作ってたにも関わらずこの後期モデルは国内正規販売も見送りに。

ただこのバイクを知らない人もコレなら知ってる人も良いのでは。

VFR750K教習車仕様

限定解除の試験車両として全国で良くも悪くも大活躍したネイキッドバージョン。ちなみに厳密に言うとコレも白バイ同様にRC37といって型式が違う別バイク。

主要諸元
全長/幅/高 2180/710/1175mm
シート高 800mm
車軸距離 1470mm
車体重量 221kg(乾)
燃料消費率 26.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 748cc
最高出力 77ps/9500rpm
[100ps/12000rpm]
最高トルク 6.6kg-m/9500rpm
[7.4kg-m/10500rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58H)
後170/60ZR17(72H)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EH-9/CR9EH-9
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|後43
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 839,000円(税別)
※[]内は海外仕様
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR750R(RC30) -since 1987-

VFR750R

「RVFのフィロソフィ」

今でも伝説として語り継がれるVFR750R(RC30)。

もう30年以上前のバイクなので何がどう伝説なのか知らない人も多いでしょうからそこら辺も含めて紹介していきたいと思います。

RC30コンセプトスケッチ

このバイクが生まれる事となったのはファクトリーマシンではなく今でも行われている市販車(スーパースポーツ)で行う世界レースSBKがキッカケ。

ホンダはこれまでもRVF750というファクトリーマシンで数々の功績を上げてきていました。しかしこれはファクトリーマシン(HRC製)なのでSBKには参戦できない。

HRC RVF

そこでRVF750(写真上)の市販バージョンを作ろうとなったわけです。

ホモロゲマシン(レース前提の市販車)といえばそれまでなんだけど、RC30の場合そのホモロゲの域を越えているから伝説になっているんです。

FRPカウルにチタンコンロッドにクロームモリブデン浸炭鋼製のカムシャフトに専用の360度クランクなど市販車としては有り得ない贅沢の限りを尽くしてるわけですが、こうなるまでの経緯も伝説の一つ。

RC30エンジン

元々RC30の計画は

「ファクトリーマシンRVFを”模した”市販車」

という計画だった。要するに見た目だけRVFなV4バイクを作れという事です。

ところが開発主査の本多さんを始め多くの人が納得いかなかった。

そして

「後から説得すればいい」

と、会社の意向を完全に無視・・・・結果として会社の逆鱗に触れる事となりRC30は一度開発にストップが掛けられました。

RC30

それでも諦めきれなかった本多を始めとしたメンバーこっそり開発を押し進め、見通しが立ったところで当時の本田技研社長だった川本さん(後の本田技研工業四代目社長)に

「営業が過去に例がないと予算(許可)を下ろしてくれず困ってる」

と直談判。

本多さんのその熱い思いを聞いた社長は

「一車種失敗したところでホンダは潰れないから好きにしていいよ。反対する人が居たら俺のところに寄越して。」

とRC30のプロジェクトにお墨付きを与えたというわけ。

本多さんを始めRC30の開発メンバーは飛び跳ねて喜んだそうです。本当にドラマみたいな展開。

イラスト

社長のお墨付きという武器を手に、終いにはライン生産ではなく全てハンドメイド生産というやりたい放題の結果、148万円という当初の予定の二倍近い高額車になりました。

ただレース側の人間やレースを知る人からすると破格ともいえる車体価格。限定1000台ながら3倍近い注文が入り抽選となるほどの人気に。

そしてもう一つ大事なのがレースです。

そもそもRC30はSBK(市販車世界レース)で勝つために作られたのが発端。

SBK/RC30

結果がどうだったかというと・・・当然ながら優勝。

VFR750R/RC30はSBK初代王者ついでに翌1989年の第二回も優勝という戦績を収めました。

そんな伝説だらけのRC30ですが、素人目で見ても分かる技術者の拘りがあります。それはマフラーレイアウト。

honda RC30

この片持ちスイングアームはレースにおいてタイヤ交換をスピーディーに出来るというメリットが有る。でもこれはレースに限っての話。

VFR750Rは(一応)市販車だから関係ないんだけど同じレイアウトをしている。これは実はとっても凄いこと。

何故かというと市販車だから当然ながら厳しい騒音規制がある。測定方法はマフラーのエンドバッフル(排気が出てくる所)から。だからチェーンドライブの場合、チェーンと同じ方向に持ってくるとチェーンのノイズも拾われて騒音が大きくなってしまうからメーカーは先ず絶対と言っていいほど「右出し」にする。

それなのにどうしてRC30は不利な左出しに拘ったのかというと

カタログ

「左出しにしたほうがプロアームが栄えるから」

・・・そりゃ営業サイドから門前払いを食らうわけですよ。

そんな好き勝手に作られたRC30ですが、最大の狙いは何だったのかご存知でしょうか。

それは単にエンジニアとしての自己満足を満たす為でもありませんし、SBKでホンダに栄光をもたらすためでもありません。

VFR750Rカタログ

『プライベーターがワークス(HRC)に勝てるマシン』

模するどころか再現すら通り越し”勝ちに行く”コンセプト。

「圧倒的不利な立場に居ながら戦い続けているプライベーター達に勝たせてやりたい」

という思いがRC30を生み出したんです。

そしてその狙い通りRC30で参戦するプライベーターたちは年を追う毎に増えていきました。

ちなみにVFR750R/RC30の生みの親である本多さんも抽選に応募したのですが・・・ハズレてしまったそうです。

結局、何らかの方法で購入できたようですが。

主要諸元
全長/幅/高 2045/700/1100mm
シート高 785mm
車軸距離 1410mm
車体重量 180kg(乾)
燃料消費率 32.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 748cc
最高出力 77ps/9500rpm
[135ps/12500rpm]
最高トルク 7.1kg-m/7000rpm
[8.2kg-m/11000rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58H)
後170/60ZR18(73H)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C9EH-9
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|後40
チェーン サイズ525|リンク106
車体価格 1,480,000円(税別)
※[]内はTT-F1キット装着時
系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VFR750F(RC24) -since 1986-

RC24

「パフォーマンス アート」

VFRの系譜において大きなターニングポイントとなったVFR750F/RC24。

RC24デザインスケッチ

鳴り物入りで登場したV4スポーツのVF750Fだったんですが先にも述べた通り

「V4は音がちょっと・・・」

としてスーパースポーツ層に思ったほどの評価はもらえなかった事からエンジンのクランク角を360度から180度へ変更。

※しつこいですがV4のクランク角についてはVFR400R(NC30)と重複してしまうのでそちらを読んで下さい。

VFR750F

点火タイミングが等間隔に近い180度にしたことで、どこまで回しても

『ブロロー』

というドスの利いた排気サウンドから

「デロデロ・・・ブオーン」

と高回転になると直四に近いサウンドになるエンジンに変わったわけですね。

それ以外の部分は1985年の世界耐久レース&TT-F1の二冠を達成したRVFレプリカというポジションな事もあり、アルミツインチューブフレームにカムギアトレインと相変わらず贅沢な作り。

VFR750Fトリコロールカラー

更に車重も乾燥重量で200kgを切るライトウェイトさ。

ただしそんなスペックを持っている一方でV4がツアラー層に意外とウケた事でポジションはそこまで厳しくなくオールマイティに熟せる形に。つまり万能V4という現代まで続くVFRのコンセプトの始まりとも言えるモデルですね。

ただ残念なことにこれまた先のVF750Fで述べた通り、日本では余り受け入れられなかったので僅か二年間のみの販売で終わっています。

その分と言ったらアレですが、このモデルは白バイとして多く採用されましたね。

VFR白バイ

厳密にいうとこれはVFR750P/RC35といって、市販後に設計されてる別のバイク。取締用や警備用といったバリエーションがあり、98年まで年次改良が繰り返されました。

『VFR=白バイ』

という歴史もこのモデルから。もうこの型はほとんど見ないけどね。

RC24カタログ写真

ちなみに開発責任者は初代からずっとVFに携わっているかの有名な山中さんなんですが、そんな山中さんが惚れ込んで愛車にしていたモデルでもあったりします。

主要諸元
全長/幅/高 2120/730/1170mm
シート高 785mm
車軸距離 1480mm
車体重量 199kg(乾)
燃料消費率 38.1km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 20.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 748cc
最高出力 77ps/9500rpm
[105ps/10500rpm]
最高トルク 6.5kg-m/7500rpm
[7.8kg-m/10500rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/90-16(59H)
後130/80-18(66H)
バッテリー YB12A-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA-9
推奨オイル ホンダ純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|後45
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 849,000円(税別)
※[]内は海外仕様
系譜図
VF750S/M 1982年
VF750
セイバー/マグナ
(RC07/RC09)
VF750F 1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R 1984年
VF1000F/R
(SC16)
VFR750F 1986年
VFR750F
(RC24)
VFR750R 1987年
VFR750R
(RC30)
RC36 1990年
VFR750F
(RC36)
RVF 1994年
RVF
(RC45)
VFR前期 1998年
VFR
(RC46前期)
VFR800 2002年
VFR
(RC46後期)
VFR1200F 2010年
VFR1200F
(SC63)
VFR1200X 2012年
VFR1200X
(SC70)
VFR800F 2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)

VF1000R(SC15)-since 1984-

V4スーパースポーツ

「究極のレーサーレプリカ」

ホンダが新たに開発したV4リッタースーパースポーツのVF1000R/SC15型。

少し前に出たホモロゲーションCBことCB1100Rの後釜を担うプロダクションモデル(市販車レースのためのモデル)として開発された経緯があり、同年に登場したV4レーサーRS850Rのレプリカ的な立ち位置になります。

RS850R

だからエンジンも伝家の宝刀カムギアトレーンを採用した360度クランクで、100馬力が大台と言われていた時代に122馬力を叩き出すハイスペックっぷり。

VF1000Rエンジン

他にもレースを考慮し

・五速クロスミッション

・ラジアルリアタイヤ

・アンチノーズダイブフォーク

・フローティングディスクブレーキ

などなど当時の最先端技術を余すこと無く詰め込んだ豪華仕様。

VF1000Rのディメンション

そのためお値段も先に紹介したVF750Fの三倍以上となる250万円という超高級車。つまり有名なVFR750R/RC30と同じような意図のモデルなんです・・・が、恐らくこのモデルを知ってる人はかなり少ないかと思います。これにはもちろん理由がある。

ホンダはこれで市販車レースを総ナメにする計画だった・・・だったんですが、VF1000Rは不運としか言いようがない事態に見舞われるんです。

当時ビッグバイクの主要市場はアメリカだったんですが、レーガン大統領が日本車ばかり売れる事に危機感を覚え

「700cc以上の輸入バイクに45%の関税をかける」

という保護関税を1983年つまりVF1000R発売前年に発表。ただでさえ相場の三倍近い高級車に45%も関税が上乗せされて売れるわけないっていう。

VF1000Rカタログ

しかしVF1000Rの不運はこれだけで終わらなかった。

肝心要の市販車レースのレギュレーションがこれまたよりにもよって発売前年の1983年に

「排気量の上限を750ccにする」

という変更が下されたんです。

このせいでVF1000Rはプロダクションレースへの出場が不可能になり、レースは冒頭で紹介したVF750FベースのプロダクションレーサーRS850RをスケールダウンしたRS750Rで戦う事に。

VF1000Rデザイン

つまりVF1000Rはメインターゲットだったアメリカにおいては関税によって市販車としての立場を潰され、レギュレーションの変更でレーサーとしての立場も潰されるというデビュー前にして両翼をもぎ取られる形になってしまった。

V4のリッタースーパースポーツ(プロダクションモデル)なのにCB1100Rや後続のVFR750R/RVF(RC45)などに比べて知名度や人気が今ひとつなのはこれが理由。出場が確認できた大きな大会はオーストラリアのカストロール6耐くらい。

その物寂しさをよく現しているのが実質的に唯一のマーケットになった欧州向けに販売された限定モデル。

VF1000Rロスマンズカラー

「ロスマンズカラーとか最高だな」

と歓びたい所ですが、よく見ると分かるようにVF1000Rの方にはロスマンズのロの字も入ってない・・・そりゃそうですよね、だって世界耐久王者に輝いた初代RVFは満を持して登場したVF1000Rではなくそれより前に発売したVF750Fがベースなんですから。

もしも運命の悪戯に合わず参戦できていたらこれがRVFになるはずだった。そんな不運としか言いようがない時代背景を持つのがVF1000Rというモデルなんです。

VF1000F
(SC15)
-since 1984-

SC16

「EXPLORING THE OUTER KIMITS」

VF1000Rと並行して開発されていたハーフカウルモデルのVF1000F/SC15型。

こちらのモデルはRとは違い最初から欧州をターゲットのモデル。VF1000Rがあんな事になってしまったせいで実質的にセールスを一手に背負う形になったわけですが、VF1000Fはフロントが16インチな事からも分かる通りハーフカウルながら場合によってはRよりスポーツな志向でした。

Interceptor

VF1000Fは開発者の齋藤さんが出来に惚れ込んで愛車にするほどの力作だったんですが環境の違いからか

「もうちょっとツーリングにも使えるモデルにして」

と欧州側から要望が入った事で翌1985年にフルカウルとフロント18インチを装備したVF1000F2を投入。

SC15

アメリカで売れない以上こっち(欧州)で何とかするしかなかった事もあってか迅速な対応なんですが、ハイスピードツアラーという事でCB900Fに続き

『BOL’DOR(ボルドール)』

という今もお馴染みある世界耐久レースの花形ボルドール24時間耐久レースの名前が付いています・・・が、これが一筋縄ではいかない問題でもあった。

何故ならホンダはボルドール24時間耐久においてV4レーサーでの勝利をまだ上げていなかったからです。

「不沈艦RCB直系のCBがボルドールと冠するのは分かるけど、勝ってもないV4がボルドールを冠するのは違うでしょ」

って話になりますよね。

しかしFにインターセプターと名付けたようにFIIにも名前を、それも欧州でのセールスを取るために絶大な人気を誇るボルドールという名前が欲しい。

今年のボルドール24時間耐久レースはFII発表より前・・・そこで開発チームは

1985RVF

「RVF速いし今年は勝つでしょ」

という事で見切り発車のようにボルドールと名付ける方向で計画。※ホンダフラッグシップモバイク開発話|山中勲より

これ何が恐ろしいってなんの運命の悪戯かボルドール24時間耐久レースがVF1000FIIの発表の前と言っても同日の話。ボルドールのレース結果が出るのが朝でFIIの発表は昼から。

そんなもんだからやきもきしながらボルドール24時間耐久レースの結果を待つ事になったものの幸運なことに見事に予想が的中しRVFが勝利。

1985年のボルドール24

その一報を聞いた瞬間に発表を控えていたVF1000FIIのサイドカウルに万が一の事態を考えて貼っていなかったBOL’DORのステッカーをペタっと貼り付けてボルドールと冠する事に成功。

VF1000F2

つまりもしもRVFが1985年のボルドール24時間耐久レースで負けていたら名乗れなかった。

V4として初めてボルドールの名を与えられたVF1000FIIは、Rとは対照的に幸運に恵まれたモデルだったわけですね。

主要諸元
全長/幅/高 2210/765/1240mm
[2180/730/1200mm]
<2270/765/1275mm>
シート高 820mm
[810mm]
<815mm>
車軸距離 1505mm
[1550mm]
<1550mm>
車体重量 233kg(乾)
[244kg(乾)]
<245kg(乾)>
燃料消費率
燃料容量 23.0L
[25.0L]
<23.0L>
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 116ps/10000rpm
[122ps/10000rpm]
<122ps/10000rpm>
最高トルク 9.0kg-m/7500rpm
[9.4kg-m/8000rpm]
<9.4kg-m/8000rpm>
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/90-16(59H)
後130/80-18(66H)
[前120/80-V16-V250
後140/80-VR17-V250]
<前100/90-V18-V250
後140/80-VR17-V250]
バッテリー YB12A-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9/DPR8EA-9/DPR9EA-9
または
X22EPR-U9/X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.9L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前16|後45
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格
※スペックはVF1000F
※[]内はVF1000R(Type-G)
※<>内はVF1000FII(SC15)

仕様変更

ライト形状は国によって二眼と一眼があり
フランス仕様はSC19

系譜図
VF750S/M1982年
VF750
SABRE/MAGNA
(RC07/RC09)
VF750F1982年
VF750F
(RC15)
VF1000R1984年
VF1000F/R
(SC16)
750F1986年
VFR750F
(RC24)
750R1987年
VFR750R
(RC30)
RC361990年
VFR750F
(RC36)
RVF1994年
RVF
(RC45)
前期1998年
VFR
(RC46前期)
8002002年
VFR
(RC46後期)
1200F2010年
VFR1200F
(SC63)
1200X2012年
VFR1200X
(SC70)
800F2014年
VFR800F/X
(RC79/RC80)
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