「4発が、聞こえる。」
ノスタルジック臭プンプンのCB400FOUR/NC36型。
名前がほぼ一緒という事から勘違いされがちなんですが、四本出しマフラーなどを見ると分かる通りこのモデルはCB400FOURではなくCB750FOURをモチーフに作られたバイクです。
なんでこんなバイクを出したのかという話ですが、当時はネイキッドブームが少し枝分かれを起こし始めていた時期なんです。大きく分けると懐古系と、進化系の2パターン。
そしてホンダのCB400SFは圧倒的に後者で、前者を満たす要素は皆無だった・・・という事で登場したのがこのNC36。
「ゼファーがZ2の生き写しならウチはCB750FOURの生き写しだ」
という四半世紀の歳月を経て再びCBとZが再戦する事になったわけですね。いや多分そんな事は言ってないと思いますが。
エンジンは空冷に見えますがCB400SFと同じ水冷エンジンで吸気を絞る事で中低速よりに変更したもの。
水冷であることを意識させないようにラジエーターを最小クラスにし、エンジンを肉厚化し空冷エンジンの特徴であるシリンダーフィンを散りばめるという配慮は賛否両論でした。
でもですね・・・このNC36で最も特徴的なのは実はエンジンじゃなくてこのマフラーなんですよ。
この四本出しマフラーは見た目だけのハリボテじゃありません。
「4発が、聞こえる」
と謳っている事からも分かる通りNC36で一番こだわったのは間違いなくこのマフラーとその音。
というのもこのマフラー実は一切集合してないんです。
同じく一気筒が一本のマフラーから音を出す正真正銘の四本出し。
これはもちろんCB750FOURのオマージュで音も良い。
だからカタログ写真もCB750FOURと同じ後から四本出しマフラーを全て捉えるアングルだったりします。
規制が厳しい時代にこれを蘇らせた熱意は相当かと。
主要諸元
全長/幅/高 | 2130/780/1090mm |
シート高 | 790mm |
車軸距離 | 1460mm |
車体重量 | 210kg(装) |
燃料消費率 | 34.7km/L ※定地走行テスト値 |
燃料容量 | 15L |
エンジン | 水冷4サイクルDOHC4気筒 |
総排気量 | 399cc |
最高出力 | 53ps/11000rpm |
最高トルク | 4.1kg-m/7500rpm |
変速機 | 常時噛合式5速リターン |
タイヤサイズ | 前110/70-18(58H) 後140/70-17(66H) |
バッテリー | FTX9-BS |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
CR8EH-9/CR9EH-9 U24FER9/U27FER9 |
推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
オイル容量 ※ゲージ確認を忘れずに |
全容量3.6L 交換時2.7L フィルター交換時2.9L |
スプロケ | 前15|後42 |
チェーン | サイズ525|リンク110 |
車体価格 | 579,000円(税別) |