V-STROM650/XT(C733A)-since 2017-

2017年式V-STROM650

「The Ultimate, to Do-It-All」

モデルチェンジで長男坊1000と足並みを揃え、共通デザインとなったV-STROM650/XT。

先代にも増して怪鳥として名を馳せたDR800デザインになりましたね。

V-STROM650フェイス

ちなみに向こうではこのくちばしの事を

「DUCK BILL(アヒルのクチバシ)」

と呼んでいます。

性能面で目立つ変更点としてはABSモデルのみとなり、3段階(OFF/弱/強)のトラクションコントロールシステムが付いたこと。

V-STROM650トラクションコントロールシステム

そういえばSV650やこのV-STROM650にも採用されている”ローRPMアシスト”という機能が凄く好評なようですね。

これは自動で500rpmほど回転数を上げる機能で、回転数の落ち込みによるエンストを防いでくれます。

全く関係ないんですが”エンスト”がエンジンストールの略なのか、エンジンストップの略なのか調べたらエンジンストップ(Wikipedia)なんですね。ただ意図して止めるのをストップ、意図せず止めてしまうのはストールなので逆な気が・・・

V-STROM650スロットルバルブ

それよりも仕組みですが、ローRPMアシストはアイドリングコントロールの進化系というか副産物的な物です。

もともとアイドリング補正装置であるISCに対し、クランク・ギア・スロットル・クラッチのセンサーからの情報で発進時を判断し補正するようにしたというわけ。

ISCコントロール

つまりローRPMアシストがあればエンストする恐れがあるゼロ発進時でも回転数が落ちないのでアクセルを煽るどころか開ける必要すら無くなる。半クラの時間や使用頻度が減ります。

「エンストなんてしないから要らない」

とお思いの腕に自信をお持ちの方、ではUターンや小旋回はどうでしょう。

“ドド..ド…ガッ(エンスト)・・・ガチャン”

比較的誰もが一度は経験する転倒パターンだと思いますが、これもローRPMアシストが勝手にエンジンが粘るから防げるわけです。

V-STROM650メイドインジャパン

副産物的な物の為にGSX-R1000など要らないんじゃないかと思うバイクにも付いている機能ですが、街乗りからツーリングまで多目的に使うV-STROMにとってはかなり恩恵がある。車でいうATのクリープみたいな感じですね。

さて・・・写真だと1000との見た目の違いが倒立フォーク(1000)か正立フォーク(650)かくらいしか見当たりませんが、排気量が違うだけあって足つきや取り回しといった取っ付きやすさは650が一枚も二枚も上。乗ってみると全然違うバイクというのが分かります。

V-STROM650とV-STROM650XT

大事な車体価格も流石スズキと言うべきか、コスパまで求められるシビアなクラスなだけあってノーマルが90万円、スポークホイールとハンドル/エンジンガードの付いたXTモデルですら95万円と100万円を切る安さ。

Vストロムミーティング2017

そんなV-STROMですが、面白かったのが新型V-STROM三兄弟の展示会を兼ねたV-STROMミーティング2017にて、鈴木俊宏社長がミーティングに集ったV-STROMオーナー達に冒頭の挨拶で放った一言。

鈴木俊宏社長

当たり障りのないセールストークをするかと思いきや

「褒め言葉は要りません。気に入らない所、悪い所を教えてください。」

と仰っていました。

V-STROM650フルオプション

「今の最高を次の最高にする為に。」

V-STROM650が本領を発揮するシチュエーションは日々の日常の中にあり、その真価を一番知っているのはオーナーという事を社長までもがキッチリ理解している。

だからこそV-STROM650は本家SVを凌ぐほどの支持を獲得し、それを今も保ち続けているわけですね。

主要諸元
全長/幅/高 2275/835/1405mm
[2275/910/1405mm]
シート高 835mm
車軸距離 1555mm
[1560mm]
車体重量 212kg(装)
[215kg(装)]
燃料消費率 24.2km/L
※WMTCモード値
燃料容量 20.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 645cc
最高出力 69ps/8800rpm
最高トルク 6.2kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80R19(59H)
後150/70R17(69H)
[前110/80R19(59V)
後150/70R17(69V)]
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.0L
交換時2.4L
フィルター交換時2.6L
スプロケ 前15|後44
チェーン サイズ520|リンク120
車体価格 840,000円(税別)
[880,000円(税別)]
※[]内はXTモデル
系譜図
DL650 2004年
V-STROM650
(VP54A)

Vストロム650ABS 2013年
V-STROM650/XT
(VP56A)
2017S 2017年
V-STROM650/XT
(C733A)

【関連車種】

VFRの系譜SV650の系譜Ninja650/Z650の系譜空冷MONSTERの系譜

V-STROM650/XT(VP56A)-since 2013-

現行V-STROM650

「ESCAPE ANYWHERE」

大成功を収めていたV-STROM650初のフルモデルチェンジ。これを機に日本仕様が登場しカタログ入りを果たしました。

エンジンがこれまでのSV650の物からグラディウスの物へと変更され燃費が向上。

メーター

更に可変式スクリーンや外気温が3度以下になると点灯する凍結警告灯などアドベンチャーならではの心遣いが各所に込められています。

そして翌2014年にはスポークホイールとクチバシを装備した悪路向けのXTモデルも追加。

XT

「スズキまでクチバシか」

とか思ってる人が多いかもしれませんね。

最近のクチバシ車といえばドゥカティのムルティストラーダが記憶に新しいかと。

ムルティストラーダとGS

「じゃあクチバシの元祖は?」

と問われると意外にもBMWのGSと思ってる人が多い。売れた方が正義というのはこの事か。

でもこれは間違い。クチバシを市販化した元祖はスズキです。

DR750S/800S -Since1988-

DR750S

別名「怪鳥」

ちなみにコレなんと油冷のシングルエンジン。そしてみんなクチバシクチバシと言ってるけどスズキもこれ怪鳥をイメージして作ってたみたい。

念の為に説明するとライトへの泥はね防止の効果のあるライトフェンダー。

Vストローム650XT

まあ要するにまあ要するにスズキの場合はパクリというわけではなくリボーン、復活という事です。

話がそれ過ぎですねスイマセン。

VP56A

今となってはSVを引っ張るまでに成長したV-STROM650ですが、その魅力を表すエピソードの一つが開発者の一丸智久さん。

この人はもともとbandit、HAYABUSA、そして旧V-STROM650と乗り継いで来られたんですが、この新型V-STORM650を担当し開発していく内に

「このバイク良いわ・・・」

って事で自らも購入。

V-STROM650ABS

アレコレ説明せずとも、この話だけで如何にV-STROM650が如何に良いバイクかが伝わると思います。

主要諸元
全長/幅/高 2290/835/1405mm
シート高 835mm
車軸距離 1555mm
車体重量 214kg(装)
[215kg(装)]
燃料消費率 25.1km/L
※WMTCモード値
燃料容量 20.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 645cc
最高出力 66ps/8800rpm
最高トルク 6.0kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80R19(59H)
後150/70R17(69H)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.0L
交換時2.4L
フィルター交換時2.6L
スプロケ 前15|後47
チェーン サイズ525|リンク118
車体価格 840,000円(税別)
[880,000円(税別)]
※[]内はXTモデル
系譜図
DL650 2004年
V-STROM650
(VP54A)

Vストロム650ABS 2013年
V-STROM650/XT
(VP56A)
2017S 2017年
V-STROM650/XT
(C733A)

V-STROM650(VP54A)-since 2004-

ブイスト650前期

「Nothing To Stop You」

欧州を中心に大ヒットを飛ばしていたVツインネイキッドであるSV650のエンジンを使って作られたV-STROM650。

欧州で人気の旅の出来る『快適アドベンチャーツアラー』でStromとはドイツ語で風の流れを意味する言葉。

DL650アッパー

ただでさえ優しいと評判だったSV650をベースに更にシートを下げてハンドルも上げて、そのうえウインドプロテクションに優れたアッパーカウルとスクリーンを付けたんだから、優しくないわけがないわけが、そして何より不評なわけが無い。

既に成功を収めライバル不在と言わしめるほどだったSV650をあっという間に上回る人気車となり”アルペンマスター”と呼ばれるまでになりました。

何でもDL1000と合わせるとこのモデルだけで10万台以上売りさばいたとか・・・日本では考えられませんよね。

ブイスト650カタログ写真

ちなみに北米では1000の方が人気だからV-STROMといえば1000、かたや欧州でV-STROMといえば650、日本でV-STROMといえばブイストームと名前すら正しく覚えられていないレベル・・・バイク先進国同士でこれだけ違うって面白い。

主要諸元
全長/幅/高 2290/840/1390mm
シート高 820mm
車軸距離 1540mm
車体重量 189kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 645cc
最高出力 66ps/8800rpm
最高トルク 6.1kg-m/6400rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80R19(56H)
後150/70R17(69H)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.1L
交換時2.3L
フィルター交換時2.7L
スプロケ 前15|後47
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 830,000円(税別)
系譜図
DL650 2004年
V-STROM650
(VP54A)

Vストロム650ABS 2013年
V-STROM650/XT
(VP56A)
2017S 2017年
V-STROM650/XT
(C733A)

VERSYS1000(LZ1000B) -since 2015-

2016ヴェルシス1000

「Riding Fun」

二代目VERSYS1000にあたるB型。

先代のマッスル感の強い顔が不評だったのか弟の650と一緒にNinja顔へと変更されました。でもやっぱりただでは起きないのかNinjaなんだけどちょっと異型。

2015ヴェルシス1000顔

暴走モードで口を開けたエヴァンゲリオンみたいですが、これ単なるデザインというわけではありません。正面の空気を左右に捌きつつラジエーターやエンジン周りといった熱源に積極的に風を当てる為の機能的デザインだったりします。

その他の変更点としては吸気の見直しによるレスポンス向上(2馬力UP)とアイドリング時のジェネレーター出力の増加(12.3A→15.3A)、そしてスリッパークラッチを採用によるバネレートを軽減(クラッチが軽くなる)、パニアケースのアタッチメント刷新とOPの更なる充実、燃費の向上などなど。

カワサキグリーンプロダクト2015

アドベンチャーとして更なる磨きをかけカワサキグリーンプロダクト2015に選ばれました・・・・・が、ここで少し耳の痛い話。

実はこのVERSYS1000は海外(特に欧州)では意見が真っ二つというか賛否両論あります。

その最大の理由が直列4気筒エンジン。アドベンチャーで直列4気筒というのは通常では有り得ない話なんです。

直列4気筒というのは非常に合理的なエンジンなんですが、それは馬力を求められるオンロードでの話であってオフロードではタブー。

その理由は横に4つ気筒を並べるわけなので車幅が増す事や、車重が増えてしまう事からバランスを取らないといけないオフロードでは扱い辛さ悪く走破性に難が出るから。他にも燃費が悪い、低速トルクがない等の問題も出てきます。

KLZ1000Bエンジン

ライバルであるAFRICA TWIN(HONDA)やSuper Ténéré(YAMAHA)が並列二気筒な事やV-STROM1000(SUZUKI)がVツインなのはそういう理由からなんですが、VERSYS1000の場合は更にホイールも前後17インチという完全にオンロードバイクな形。

その為アドベンチャー文化やダートが身近な欧州を中心とした国では

「何も分かってないビッグアドベンチャー」

と一部で言われていたりするわけです。これはNinja650やVersys650といった大好評&大成功を収めた並列二気筒のバイクがあったにも関わらずという背景も影響していると思います。

じゃあどうしてカワサキがこんなにズレたアドベンチャーを出したのかというと、恐らくアドベンチャーのイメージがカワサキには無いからかと。

アドベンチャーの最高峰といえば何と言ってもパリダカですが、砂漠の女王NXR(HONDA)、地球を制した記号 Ténéré(YAMAHA)、ファラオの怪鳥DRZ(SUZUKI)、といったワークスで挑んでいた歴史がカワサキには無い。

KLR750tengai

一応1987年にKLR650 tengaiというラリー(ベース)マシンも発売しましたが結局ワークス参戦はせず。つまりカワサキはアドベンチャーで必須とも言えるパリダカ要素を持っていないんです。

じゃあ今のカワサキが持っている最高のアピール要素は何だろうとなると・・・やっぱりSBK。

カワサキSBK

2013/15/16年そしてこのままいけば17年もワールドチャンピオンに輝きそうなほどの強さを誇っているスーパーバイク世界選手権。

VERSYS1000の公式ページでもカワサキはアドベンチャーとはほとんど言っておらず、”レース(パリダカではなくSBK)で培った技術”や”ZX-10Rと同様の技術”といったまるでスーパースポーツかのような謳い文句を並べています。

要するに”敢えて王道からハズした”わけですが、重要なのは何度も言っているけどオンとオフの性能や楽しさはどうやったって両立しない事。だからどちらに比重を置くかが要になってくるんだけど、VERSYS1000の場合はいま説明してきたようにほぼオンロード走行での性能とファンライドに振っている。比率で言えば9:1以上と言っていいくらいオン寄りでオフは本当にオマケ程度。

ヴェルシス1000usa

そのせいで一部から「分かってないアドベンチャー」とか言われたりもするんだけどそれはあくまでも海の向こうでの話。ここは道路舗装が隅々まで行き届いている日本です。

ツーリングに出て気持ちよく走れるワインディングロードと、未舗装路の割合ってどれくらいでしょう。

恐らく舗装路がほぼ大半で、未舗装路といってもせいぜいフラットダート(慣らされた未舗装路)くらいではないかと思います。単純な数値で言うと日本は簡易舗装を含めると約97%が舗装路です。

そう考えるとスーパースポーツ技術を注ぎ込む事でオフロードでの走破性よりもオンロードでの性能やファンライドを取ったVERSYS1000という”分かってないビッグアドベンチャー”は

2016ヴェルシス1000

「日本のことをよく分かっているビッグアドベンチャー」

とも言えるのかと・・・それを狙ったのかどうかは分からないけどね。

カワサキの事だし

「ビッグアドベンチャーでも最速」

という単純明快な理由かもしれない。

【関連車種】

Africa Twinの系譜SUPER TÉNÉRÉの系譜V-STROM1000の系譜R1200GSの系譜

主要諸元
全長/幅/高 2240/895/1400~1465mm
シート高 840mm
車軸距離 1520mm
車体重量 249kg(装)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1043cc
最高出力 120ps/9000rpm
最高トルク 10.4kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTX9-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.0L
交換時3.2L
フィルター交換時3.8L
スプロケ 前15|後43
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 1,350,000円(税込)
系譜図
初代2010年
VERSYS1000
(KLZ1000A)
二代目2015年
VERSYS1000
(KLZ1000B)

VERSYS1000(LZ1000A) -since 2010-

2010年式ヴェルシス1000

「Street Surfing」

カワサキのビッグアドベンチャーとして登場したVersys1000。国内では二年遅れの2012年から登場しました。

VERSYS(ヴェルシス)の名前の由来は”Vertex(頂点)”+”System(システム)”です。

VERSYSの意味

このモデルは現存モデルで兄弟車(Z1000/Ninja1000)も居るので、なかなかカタログ落ちにはならないと思いますしソッチの系譜に組み込んでも良かったのですが散らかってしまうのでコチラに。

その兄弟車であるZ1000/Ninja1000の並列4気筒エンジンをベースに圧縮比を下げ低速寄り&低燃費チューニングされたエンジンを搭載しているわけですが、メインフレームも共有化したエンジンの上を通るバックボーンのようなアルミツインチューブなのでZ1000/Ninja1000と同様に直四にしては意外とスリム。

ヴェルシス1000エンジン

基本的にZ1000/Ninja1000とほぼ一緒と言えなくもないのですが、VERSYS1000だけの試みとして面白いのがエンジンハンガー部分にパイプが付けられている。万が一の転倒時のエンジンガードにもなるし、引き起こしの際の取っ手にもなる面白い配慮ですね。

ヴェルシス1000ネイキッド

他にもビッグアドベンチャーとしての配慮としてサブフレーム(シートフレーム)は積載やタンデムを考えて220kgまで耐えうるスチール製の高硬度フレーム。更にタンク容量も21Lに大容量化に可変スクリーン、サスペンションもストローク量の大きいKYBの軽量倒立の物に。トラコン・ウィリーコントロール・ABS・出力モード切替といった最新電子制御も当然のように付いています。

それらの装備がまだ付いていなかった同年のNinja1000が1,302,000円だったのに対し1,298,000円。今にして思うとかなりのバーゲンセール。

ヴェルシス1000A顔

・・・にしてもこの顔はER系を更に強めた感じでインパクトがありますね。写真ではスケール感が伝わり辛いのが残念でなりませんが、一度見たら間違いなく忘れないと思います。

更に2014年モデルにABSが10Rの物へバージョンアップされるなどの一部改良が入りました。

主要諸元
全長/幅/高 2235/900/1045~1430mm
シート高 845mm
車軸距離 1520mm
車体重量 257kg(装)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1043cc
最高出力 120ps/9000rpm
最高トルク 10.4kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTX9-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.0L
交換時3.2L
フィルター交換時3.8L
スプロケ 前15|後43
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 1,298,000円(税込)
系譜図
初代2010年
VERSYS1000
(KLZ1000A)
二代目2015年
VERSYS1000
(KLZ1000B)

VERSYS-X 250(LE250B/D)-since 2017-

ベルシスX

「ANY ROAD.ANY TIME.」

20年以上の月日を経て復活したアネーロならぬVERSYS-X。

VERSYS(ヴェルシス)の名前の由来は

『Vertex(頂点)+System(システム)』

からです。

アネーロが専用フレームにZZR250のエンジンを積んだように、VERSYS-Xも新設計フレームにNinja250のエンジンを積んでいるわけですが、新しい排ガス規制に対応するためにリセッティングされたものでNinja250より2馬力ほど上がっています。次のNinja250もこの改良型が乗るのかな。

ベルシスXエンジン

VERSYS-Xは更にドリブンスプロケットも2丁上げられているのでNinja250よりも加速寄り。積載しても不足なく走れるようにするのが狙いかと思います。

ジャンルの方のページでも話したんですが250は右も左も分からないエントリー層も見ると思うので改めて説明すると、いわゆる”アドベンチャー・デュアルパーパス”というオン/オフ両方走れるバイクで、両立しないオンとオフの性能どちらに比重をおいているかは最低地上高もそうですが、フロントホイールの大きさとタイヤを見れば大方分かります。

このVERSYS-Xで話をするならば、ライバルとして挙げられるのはCRF250RALLY、V-STROM250といったところでしょうが、CRF250RALLYは走破性重視で21インチホイールとブロックタイヤを履いています。対してV-STROM250は17インチとモタードなどが履くオールラウンダータイヤ。これは舗装路での操舵性を良くするため。

ベルシスX

そして肝心のVERSYS-Xはどうかというと19インチにオールラウンダータイヤ。

つまりこの中でいうとVERSYS-Xは250デュアルパーパスの中の真ん中的な立ち位置という事になりますね。

先代が21インチだったのに対し19インチにダウンされた事や、タンク容量が12Lから17Lに増やされた事を見ても結構オンロード寄りなデュアルパーパス。カワサキとしてはデュアルパーパスというよりツアラーなんだろうけどね。

ベルシスX300

ただ先代同様ツアラーよりも、サスペンションのストローク量は大きく取り、最低地上高もそれなりにあるので、起伏が穏やかな林道や砂利道くらいは何の問題もなく走れます。

そんなVERSYS-Xでも目を引くのがツーリングパッケージ。

ベルシスXツアラー

パニアケース、エンジンガード、ハンドガード、センタースタンド、DCソケットとリレーが付いてノーマルから+5万円の68万円。後から揃えると11万円ほど掛かるのでかなりお買い得。流石にPIAA製LEDフォグ(39,096円)は付かないみたいです。

だったら写真に付けるなよとも思いますが、メーカー純正OPという信頼感と使い勝手は何物にも代えがたいのでユーザーとしては本当にありがたい話。

買うなら絶対コッチでしょう。コレ買えばすぐにでもキャンプツーリングに行けます。

【長い小言】

VERSYS-Xも上で紹介したCRF250RALLYもV-STROM250も(というか250ほぼ全般)そうですがメインターゲットは東南アジアです。向こうは少し道を外れると平らな未舗装路が当たり前なので打ってつけなんでしょうね。

日本も欧米もアジア需要のオコボレを頂戴するカタチになっているわけですが、VERSYS-Xは第一便はアッという間に完売し既に納車待ちになっているほどの人気。

売るバイクが無いという嬉しいのか本当なのかよく分からない悲鳴がバイク屋から聞こえたりするわけですが、こういう話やここ最近の人気モデルの動向を聞くと日本の二輪市場が変わってきているような気がします。

ベルシスXアーバン

日本はずっとクラス関係なくスペックが売上に直結していました。四気筒250cc、リッター超えばかりの大型ラインナップなどが良い例ですね。用途や使い勝手よりもどれだけ凄いバイクを所持できるか、どれだけ非現実的な乗り物に乗るかがメインだった。

ところが最近は販売台数ランキング等を見ても分かる通り、売れているバイクは非実用的なハイスペック車というよりは、街乗りやツーリングなどの実用性を兼ね備えたバイクがクラスを問わず多い。

ベルシスXタンデム

これはバイクをツールとして見ている人が増えてきている現れではないかと。

売れているバイクとハイスペックバイクは車体価格が全然違うと言われるかもしれませんが、車体価格(コスパ)もツールにとっては非常に重要なファクターです。

威張れるわけでも、特筆すべき部分があるわけでもなく、使い勝手に重点を置いているVERSYS-Xがアッという間に完売する程の人気なのは

LE250D

「これは使えそう」とか「これで走ったら楽しそう」といったバイクをツールとして見て評価している人、つまり”バイクを楽しむ人”というより”バイクで楽しむ人”が増えている証のように思えます。

主要諸元
全長/幅/高 2170/860/1390mm
[2170/940/1390mm]
シート高 815mm
車軸距離 1450mm
車体重量 175kg(装)
[183kg(装)]
燃料消費率 24.8km/L
※WMTCモード値
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC二気筒
総排気量 248cc
最高出力 33ps/11500rpm
最高トルク 2.1kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-19(57S)
後130/80-17(65S)
バッテリー FTX9-BS
プラグ CR8E
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量2.4L
交換時2.0L
フィルター交換時2.2L
スプロケ 前14|後46
チェーン サイズ520|リンク112
車体価格 583,000円(税別)
[633,000円(税別)]
※[]内はTOURER(LE250B型)
系譜図
アネーロ2501993年
KLE250 ANHELO
(LE250A)
ヴェルシス2502017年
Versys-X 250
(KLE250D)

【関連車種】
CRF250の系譜|V-STROM250の系譜

KLE250(LE250A)-since 1993-

KLE250アネーロ

「ATTRACTIVE QUARTER」

なんとも珍妙な色と形をしているKLE250ANHELO。

“ANHELO”はアネーロといいスペイン語で”憧れ”の意味なんですが、カタログもこれまた凄く珍妙。

KLE250カタログ写真

いわゆる未舗装路もそれなりに走れるデュアルパーパスモデルで400/500がほぼ同じデザインで先に出ていたわけですが、カタログにも描いてある通りアネーロにはモチーフになった鳥がいます。

KLE400カタログ写真

それはオーストラリアに生息する非公式の国鳥エミュー(上の写真はKLE400)です。言われてみれば何となくそう見えなくもない気がしないでも・・・。

エミュー

見た目に反して温厚で人懐っこい性格の持ち主。だからイメージに選ばれたのかもしれませんね。

肝心の車体の方はというと、足はストロークが深いサスペンションにフロント21インチのスポークホイールを履かせて走破性をアップ。

LE250A

しかしながらフレームはダブルクレードルフレームなので二気筒なのも相まって車重は少しある。それにエキゾーストパイプがエンジンの下を通るから最低地上高も高くない。

何よりエンジンがZZR250の並列二気筒を特に下(低速トルク)を太らせるわけでもなく基本そのままだからソコソコ高回転寄り。だからコレで未舗装路を走るには結構スキルが居る。

KLE250カタログ写真

オンロード性能はというと荷物を載せられる頑丈なキャリアを付けて長距離のツーリングも考慮されてるんだけど、シートがあまりヨロシクなくお尻がすぐに痛くなる上にタンク容量が12Lしか入らないので航続も得意な方ではない。

器用貧乏と言えるほど器用でも・・・例えるならスプリンターデュアルパーパスといったところでしょうか。

250アネーロ広告写真

当時の広告もこれまた何を表したいのか・・・しかしまさかコレが20年以上の時を経て復活するなんて誰が想像したでしょう。

主要諸元
全長/幅/高 2150/825/1165mm
シート高 805mm
車軸距離 1445mm
車体重量 146kg(乾)
燃料消費率 43.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC二気筒
総排気量 248cc
最高出力 35ps/11000rpm
最高トルク 2.4kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.00-21(51S)
後120/80-17(61S)
バッテリー YTX7L-BS
プラグ CR8HSA
または
U24FSR-U
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量1.9L
交換時1.6L
フィルター交換時1.9L
スプロケ 前14|後43
チェーン サイズ520|リンク106
車体価格 449,000円(税別)
系譜図
アネーロ2501993年
KLE250 ANHELO
(LE250A)
ヴェルシス2502017年
Versys-X 250
(KLE250D)

VERSYS650/ABS(LE650E/F) -since 2015-

KLE650e

「All Roads, One Bike」

シリーズ展開されるようになった事から車名に650が付いてシリーズ統一顔へと変貌した三代目のVERSYS650/LE650E型とABSのLE650F型。

今回も主な変更は

・リアをキャリアからグラブバーに変更

・リモート式プリロードアジャスターリアサス

・VERSYSシリーズで統一されたデザイン

など約10年ほど経ったにも関わらず基本的にそのままでお色直しがメイン。

兄弟車が

ER→Ninja650R/ER-6n→Ninja650/Z650

と世代を重ねていったのに対してヴェルシスはずっとそのままだったので離れ離れというか実質的に別モデルに近い存在になりました。

しかし残念ながら日本での冷遇は先代から変わらずで国内正規取り扱いをしなかったのは勿論、ブライト(正規逆輸入車)も2016年モデルをもって取り扱い終了。

ブライト最終モデル

実質的にABS付きのF型を2年売っただけ。これが最終モデルになります。

日本ではNinjaとZのツートップ体制で台数がそんなに稼げない事が関係しているかと思いますが、一方で欧米では2021年時点でも健在。

このモデルからはバリエーション展開もされており厳しいミドル市場で定評を得ています。

KLE650e

ところでヴェルシス650は先代でも言ったようにデザイン変更がメインで中身は2007年からそんなに大きく変わってない。

なのに今でも第一線で売られてるだけではなく、新しいミドルデュアルパーパスが出るたびに必ずと言っていいほど比較対象に引っ張り出されたりしています。

そしてそこで何処を見ても大体

スクリーンとメーター

「降りないとスクリーン調整出来ない」

「メーターデザインが古い」

などの細かいネガの指摘に始まり走行性能なども比較される。

系譜を見ると分かる通り物凄く息が長いモデルなので

「世代が全然違うのに比べるのは酷でしょ」

と一瞬ヴェルシス650に同情心が湧いたんですが・・・その必要はなかった。むしろそれこそ失礼な話。

わざわざ引っ張り出すのにはちゃんと理由があった。

ヴェルシス650壁紙

「ヴェルシス650はミドルアドベンチャーの要点を一番抑えてるモデルだから」

です。

・良好な防風性と視界のポジション
・乗り心地良好なシート
・オンが主軸ながらオフも多少は行ける足回り
・軽い車重とマスの集中化をもたらすパラツイン
・低中速に厚みを持たせ650ながら過不足ないパワー
・実燃費20km/L越えの燃費と19Lビッグタンク
・フォグや片手で開けるパニアなど豊富なOP
・クラスなりの車格と価格

ヴェルシス650は当たり前に思えて意外と難しいミドルデュアルパーパスの要点全てで及第点を取ってるんです。

ブライト最終モデル

だから10年以上経とうが排気量が近い新しいモデルが出るたびに引っ張り出される。

Ninja650やZ650など兄弟車がモデルチェンジしてもヴェルシス650だけは大きく変わらなかった理由もここにあるんじゃないかと思います。

『性能/利便性/コスト』

その全てが奇跡とも言えるバランスで調和しているから大きく変わらず、また変えずとも20年弱経った今でもベンチマークにされる。

カワサキヴェルシス650

カワサキブランドのエヴァみたいな顔のバイクという事から破天荒なイメージを抱きがちですが、実は全くもってリーディングエッジじゃないどころか良く出来たバランスを保ち続けている超保守的なミドルデュアルパーパスなんですね・・・だから日本には入ってこないのかもしれない。

主要諸元
全長/幅/高 2165/840/1400mm
シート高 840mm
車軸距離 1415mm
車体重量 208kg(装)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC二気筒
総排気量 649cc
最高出力 69.0ps/8000rpm
最高トルク 6.5kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後160/60ZR17(69W)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
推奨オイル JASO MA
SAE10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.4L
交換時1.7L
フィルター交換時1.9L
スプロケ 前15|後46
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 939,600円(税込)
系譜図
LE500A1991年
KLE500
(LE500A)
LE500B2005年
KLE500
(LE500B)
KLE650A/B2007年
VERSYS/ABS
(LE650A/B)
KLE650C/D2010年
VERSYS/ABS
(LE650C/D)
KLE650E2015年
VERSYS650/ABS
(LE650E/F)

VERSYS/ABS(LE650C/D) -since 2010-

KLE650c

「Street Surfing」

ヴェルシスとしては初モデルチェンジで二代目となったVERSYS/LE650C型とABS付きのLE650D型。

最初に主な変更点を上げておくと

・縦型デュアルヘッドライト

・角度調節機能付きスクリーン

などでどちらかというとルックス変更がメイン。

ヴェルシスは欧州がメインなのでデザインもER-6に非常に近い独特な物だったんですが、今回のモデルチェンジで更に独創的な物になりました。

LE650C壁紙

良い意味でタフギア感が増したというかボトムズ感が出たというか・・・ちなみに説明を忘れていたのですがVERSYSの名前の由来は

『Vertex(頂点)+System(システム)』

を掛け合わせた造語になり、もう一つ補足としてこのモデルまでは正確に言うとVERSYS650ではなく

『VERSYS』

だけで数字は付きません。まだこの頃はシリーズ展開しておらずこのモデルだけだったからです。

・・・ってもう書けることが無い。

以下は余談なんですが、このヴェルシスって欧州の方ではインプレや比較が結構されている一方で日本国内ではビックリするぐらい露出は疎か情報すら皆無なんですね。

逆輸入車(ブライト取扱)という事でメーカーが取り上げないというのも勿論あるんでしょうが、メディアやカワサキ系販促を見てもそもそも掲載すらしてないのが当たり前という冷遇っぷり。

LE650Cブライトカタログ

載っていたのはせいぜいブライトのカタログの一コマくらいで

「これ買った人はよく見つけたな」

と感心するほどだったりします。

主要諸元
全長/幅/高 2125/840/1330mm
シート高 845mm
車軸距離 1415mm
車体重量 206kg(装)
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC二気筒
総排気量 649cc
最高出力 64.0ps/8000rpm
最高トルク 6.2kg-m/6800rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後160/60ZR17(69W)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
推奨オイル JASO MA
SAE10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.4L
交換時1.7L
フィルター交換時1.9L
スプロケ 前15|後46
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 840,000円(税込)
系譜図
LE500A1991年
KLE500
(LE500A)
LE500B2005年
KLE500
(LE500B)
KLE650A/B2007年
VERSYS/ABS
(LE650A/B)
KLE650C/D2010年
VERSYS/ABS
(LE650C/D)
KLE650E2015年
VERSYS650/ABS
(LE650E/F)

VERSYS/ABS(LE650A/B) -since 2007-

KLE650A

「ストリートサーフィン」

ここで登場するのが今も続くヴェルシス650の始まりとなるVERSYS/LE650A型とABS付きのLE650B型で、日本に入ってきていた(ブライトが取り扱った)のはA型のみになります。

チラリと顔を覗かせるガチャピンエンジンからも分かる通りER-6がベースになったもののヴェルシスだけ特別に

・低中速に厚みをもたせるチューニング
・フルアジャスタブル倒立フォーク
・7段階プリロード及び13段階伸側減衰力の調節機能付きリアサス
・アルミスイングアーム
・19Lフューエルタンク

などのVIP待遇を受けています。

ガチャピンエンジン

念の為に補足しておくとガチャピンと言われる様になった理由はこれ。

先代比べて何が大きく変わったのかといえば共有の17インチホイールが採用されデュアルパーパスながらストリート色が強いモデルになったこと。

KLE650A壁紙

・・・なんですが、じゃあなんで特別な装備がわざわざ奢られたという話。

その理由は

『ストリートサーフィン』

というヴェルシスのコンセプトを実現するため。

これは簡単に言うと、とにかくライダーに自由なライディングをしてもらうという狙いになります。

KLE650Aサイド

ヴェルシスはER-6とほぼ共有ながら決定的に違う部分があります・・・それはポジションです。

「デュアルパーパスなんだから当たり前でしょ」

と怒られそうですがそう単純な事ではありません。

その違いを最も象徴している部分はシートになります。

KLE650A各部

ヴェルシスはER-6ベースながらわざわざ絞って反って跳ね返らせ、タンデムシートを切り離したセパレートタイプが新たに用意されている。

こうすることでライダーの有効着座面積を広げると共に高さにも差を付け、シチュエーションによって前乗りや後ろ乗りなど誰が活用する着座位置による荷重変化幅を凄く大きく取れるようになっている。

そしてここに合わせられるのがVIP待遇の各部。

極端な走行でもアンダーコントロール出来るよう掌握しやすいワイドハンドル、そしてストローク量を稼げる倒立フォーク、簡単にはヨレないアルミスイングアームなど許容量を上げるような装備が奢られてる。

LE650A壁紙

『どんな乗り方も許容する』

というデュアルパーパスの根本を大事にした結果がこれだけの特別な装備であり、ストリートサーフィンというヴェルシスの魅力なんですね。

主要諸元
全長/幅/高 2125/840/1315mm
シート高 840mm
車軸距離 1415mm
車体重量 207kg(装)
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC二気筒
総排気量 649cc
最高出力 64.0ps/8000rpm
最高トルク 6.2kg-m/6800rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後160/60ZR17(69W)
バッテリー YTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EIA-9
推奨オイル JASO MA
SAE10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.4L
交換時1.7L
フィルター交換時1.9L
スプロケ 前15|後46
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格
系譜図
LE500A1991年
KLE500
(LE500A)
LE500B2005年
KLE500
(LE500B)
KLE650A/B2007年
VERSYS/ABS
(LE650A/B)
KLE650C/D2010年
VERSYS/ABS
(LE650C/D)
KLE650E2015年
VERSYS650/ABS
(LE650E/F)