INAZUMA400(GK7BA)-since 1997-

GSR400後期

厳密に言うとイナズマ400はこの系譜に入らない。
というのもイナズマのエンジンはGSX-R400からの物ではなくGSF750の油冷エンジンだから。車体もイナズマ1200との共用設計だから繋がりが一切ない。

でもまあせっかくだしイナズマだけ仲間はずれも可哀想なのでちょっとご紹介。

上で言ってる通り大型のINAZUMA1200との共通車体にGSF750のエンジンを399ccにスケールダウンしたものを積んだのがイナズマ400。
だからとても400には見えない車格を持ってる。(ちなみに1200はフレームに補強が入ってる。)

実はスズキ初となるブレンボキャリパーを装着したバイクでもある。
これは1200との部品共用をするためでサスペンションもKYBと結構贅沢な足廻りだったり。

大型との共用化で大型並の装備を手に入れたんだけど、その代わりデカくて重いという大型のデメリットの部分も色濃く出てしまった。

よくよく考えたら中型では唯一の油冷になるのかな。

主要諸元
全長/幅/高 2140/745/1090mm
シート高 760mm
車軸距離 1460mm
車体重量 187kg(乾)
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.7kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後170/60ZR17(72W)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.7L
交換時3.3L
フィルター3.5L
スプロケ 前14|後49
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

バンディット400/V/VZ(GK7AA)-since 1995-

バンディット400後期

400カタナ、GSX400インパルスとどちらかと言えばオールドルックなネイキッド達が成功してバンディットはフェードアウトするのかと思ったらまさかのフルモデルチェンジだった。

フレームも外装も新しく設計し直された通称「後期モデル」

今度は最初から無印と可変バルブ機構をもったVモデルの二種類をラインナップ。

出来も評判も悪くなかったし走りのネイキッドを求めるならバンディット一択だったんだけど、気合を入れ過ぎて他車のネイキッドより5万円ほど高いのがたまにキズだった。

更にインパルスも出してカタナも出してバンディットも出してオマケにイナズマ400しかも同じようなランナップを250でも展開するという充実を通り過ぎて出しすぎな状態。

VZモデル

二年後にはVZというビキニカウルを付けたモデルも登場したけど、ただでさえ高かった車体価格に+3万円。

その結果としてバンディット400はコスト増を理由に97年モデルを最後に生産終了を迎えました。

バンディットのこの流れをスズキは繰り返す事になります。

主要諸元
全長/幅/高 2050/720/1055mm
シート高 745mm
車軸距離 1410mm
車体重量 165kg(乾)
[167kg(乾)]
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後150/60R17(66H)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.3L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前14|後44
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 599,000円(税別)
[639,000円(税別)]
※[]内はVモデル
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400IMPULSE/S(GK79A)-since 1994-

GK79A

あの呪われた(失礼)GSX400Xインパルス以来となるインパルスの名を冠して登場した三代目インパルスのGSX400インパルス

バンディットとは打って変わり二本サスにダブルクレードルフレームとまさに絵に描いたようなネイキッドとしてデビュー。ゼファーやCB400SFの対抗馬ですね。

でもソコはやっぱりスズキ。
エンジンはカタナと同じものなのに加え前後KYBサスペンションで足廻りを強化など、性能を捨てきれない面がチョコチョコと見て取れる。スズキらしいね。

ユーザーから人気を呼びインパルスの名を押し上げたのは何と言ってもSモデル。

GSX400インパルスSモデル

スズキの伝統的なGSカラーを身にまとったビキニカウルモデルで名車GS1000を思い出す。

(でもGS1000のカラーだから人気が出たというよりはカラーリングが似合ってたから人気が出たような気がする。)

GSX400インパルスカタログ写真

このモデルでやっとスズキも他車に負けない特徴を持ったネイキッドを出す事に成功することとなった。

最終型では初代インパルス(GSX400FS)のカラーリングである赤黒が復活しました。

主要諸元
全長/幅/高 2065/740/1110mm
シート高 760mm
車軸距離 1435mm
車体重量 172kg(乾)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後140/70-17(66H)
バッテリー FTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前14|後48
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 559,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400S KATANA(GK77A)-since 1992-

GSX400Sカタナ

カタナシリーズでも最後発のGSX400S KATANA

スズキは中型(~400cc)のカタナを出す考えは無かったんだけど400ライダーのいつまで経っても冷めない熱い要望に応える形で発売。

なんと1100や750の発売から10年後という驚きの遅さ。さらに驚きなのが結構売れた事。

考えてみてください。
いくら1100が伝説と化していたからと言っても十年前にヒットしたバイクのスケールダウンモデルですよ。

400カタナカタログ写真

それでも売れた。

併売されていたバンディットが先細っていくこととは対照的に99年に販売終了するまで。カタナブランド恐るべしですね。

まあ特に400は最後発なだけあって一番1100に近いというかデザインがまとまっててカッコイイもんね。

でもスズキは内心複雑だったんじゃないのかな。その後のラインナップを見ても納得はしてなかった事が伺える。

カタナに限った話でもなく四輪なんかでもそうだけど、復刻を希望する声はよく聞くけどほとんど復刻されませんよね?
それは何故かと言うとあるメーカーの方がインタビューで言ってたんですが、昔の物を出す復刻っていう商売はメーカーからしたら”負け”なんだそうです。

過去の遺産に手を出していると新しいものが何も生み出せなくなるとか何とか。要するに後ろを向いちゃだめって事ですね。もちろん規制やコストの問題もあるでしょうけど。

katana400

まあそれでも出たカタナはそれだけ凄い影響力を持っていたって事です。

主要諸元
全長/幅/高 2060/700/1150mm
シート高 750mm
車軸距離 1430mm
車体重量 182kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/10500rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-18(53H)
後140/70-17(66H)
バッテリー YTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前14|後50
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 659,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

バンディット400/V/LTD(GK75A)-since 1989-

バンディット400前期

ここで登場するのがバンディット400

1250の方が現役だから聞いたことはある人が多いかと思いますが、Banditという名前の初出はこの400です。

エンジンはGSX400Xと同様にGSX-R400の物を低速寄りにリセッティングしたもの。
400Xとの大きな違いはオーソドックスになったルックスもそうだけどフレームがダブルクレードルからパイプダイヤモンドフレームへと変わったこと。

bandit400

数年後に登場するGSF1200のフレーム(あっちはダブルクレードル)を考えると奇跡に近い纏まりを見せている。

GSX-R400Rのエンジンだからフィンもそのままだけど水冷でSATCSの明記もありません。

余談ですが海の向こうではGSF400の名で売られていました。更に言うと向こうでは油空冷と明記・・・日本では水冷・・・まあ細かいことは突っ込まないでおきましょう。

実はあのネイキッドブームの火付け役であるゼファーの二ヶ月遅れで出ているですが、初年度はソコソコな販売台数を記録したものの年を追う毎にゼファーに引き離され、後続にも抜かれる始末。

テコ入れとして大きなロケットカウルを付けたリミテッドモデルも登場。

Bandit400Limited

(上の写真は後期モデル)。

更に翌年には可変バルブタイミング機能を付けたVモデルが登場。

バンディット400V

これは吸排気のバルブタイミングを切り替えるシステム。よくVTECと同じように思われるけど別物。あっちはバルブ休止。詳しく知りたい方はbandit250の系譜の方をどうぞ。

主要諸元
全長/幅/高 2055/705/1060mm
<2060/735/1060mm>
シート高 750mm
車軸距離 1430mm
車体重量 168kg(乾)
[172kg(乾)]
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 59ps/12000rpm
最高トルク 3.9kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後150/70R17(69H)
バッテリー YTX7A-BS
[YTX9-BS]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.3L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前14|後44
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 595,000円(税別)
<579,000円(税別)>
[636,000円(税別)]
※<>内はコンチハンドル仕様
※[]内はVモデル
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400X/XSインパルス(GK71E)-since 1986-

GSX400X

ネタ車両として扱われ、最近になって漫画で取り上げられたこともありGPZ250Rと並んで一躍有名になった・・・不人気車。

KATANAをデザインしたハンス・ムートさんによる作品でイメージは東京タワー・・・と思っていたが正確には違いました。正確に言うと若者の街である六本木がテーマなんだそうです。

いま見ても強烈なスタイリングだけど、当時はそんな比じゃないほどの強烈で批判も起きないほどのインパクトだった。

GSX400Xインパルス

・・・売れてない。まあ当時はレプリカブームでネイキッド氷河期だったからね。

それでも出し続けたスズキは偉いというか無謀というか。
もしあと数年後、90年初頭から来るネイキッドブームに合わせて発売していたら売れて・・・ないよなあ。

GSX400XSインパルス

あとネタになる時はいつもXモデルだけどXSというハーフカウルを纏ったモデルがあることも忘れないで下さい。

流石のスズキもGSX400Xを見た時「求めてるモノと違う・・・」と思ったのか定かじゃないけど
ハンス・ムートさんの作った400Xをベースに自社デザインのハーフカウルを付けインパクトを少し和らげたモデルを同年に出しました。

GSX400XS

それも巷では「カタナの成り損ない」とか酷い言われようだった。

とまあネタ話だけで終わるのもアレだしちょっと可哀想なので技術的な話を少し。

GSX-R400のエンジンをスチールフレームに積んだネイキッドなんだけどそれでも当時ではクラス最軽量の153kg。さらに59馬力もクラストップ。更に更にセパハン&モノサスと性能面では申し分のないスペック。

こうやって書いてみるとGSRと共通点が多いですね。

広く捉えるならGSR400の始祖はこのGSX400Xとも言えなくもない・・・GSRオーナーは拒否するかもしれないけど。

GSX-R400譲りのエンジンなので冷却システムも同じSATCS(Suzuki Advanced Three-way Cooling System)方式。

これは何かと言うと、熱くなりがちなヘッドは水冷、シリンダーはフィンによる空冷、クランク~ピストンは油冷というトリプル冷却システム。

スズキはこのシステムによっぽど自信があったのか

水油空冷システム

「冷却システム論争にピリオドを打つ!」

と出始めの頃は自信満々。(当時は空冷・水冷・油冷どれが優れているのか答えが出てなかった)

・・・が結局のところこのGSX400Xを最後に廃れる事に。

GSX400XとGSX400XS

中を見ても外を見てもこれほどネタが豊富なバイクはなかなか無いですね。

主要諸元
全長/幅/高 2100/715/1115mm
[2100/715/1120mm]
シート高 745mm
車軸距離 1390mm
車体重量 153kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 空油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 59ps/12000rpm
最高トルク 3.8kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/80-17(57H)
後130/80-17(65H)
バッテリー FB10L-B2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
L8A
または
U24FSC
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.0L
スプロケ 前14|後46
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 569,000円(税別)
[595,000円(税別)]
※[]内はXS
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400F/F2/FW/FS(GK71A/GK72A)-since 1981-

GK74A

スズキ初となる直四400ccバイクなのに加えクラス初となるDOHC16バルブで登場したGSX400F

そのかいあって空冷ながら45馬力を発揮するエンジンは当時トップクラス。

驚くべきはなんとギアポジションインジケーターが付いている。現代のバイクでさえ付いているのは限られてるのに。

翌82年にはツートンカラーのF2モデルを発売。(上の写真のモデル)

そして話題となったのがそれと同年に発売となったSモデルのGSX400FSインパルス。

GSX400FSインパルス

ヨシムラとのコラボモデルでF2をベースにヨシムラ管と調整機能付きサスなどの足廻り強化、そしてヨシムラカラーを纏ったタイプ。馬力も3馬力アップ(Fモデル比)。

GSX400FS IMPULSE

「インパルス」という名の始まりはこのモデルからになります。

さらに翌年には水冷エンジンとハーフカウルを備えたFWモデルが登場。最初は50馬力だったけど翌年に59馬力まで一気にアップしました。

GSX400FW

でも当時はフルカウル車ブームの真っ最中で、ネイキッドの方も人気もCBX400FとZ400FXの二強だったから思ったほど販売台数は伸びなかった。

主要諸元
全長/幅/高 2105/750/1140mm
シート高 775mm
車軸距離 1415mm
車体重量 175kg(乾)
燃料消費率 38km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 45ps/10000rpm
最高トルク 3.5kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.25S-19-4PR
後3.75S-18-4PR
バッテリー FB10L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C7EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
スプロケ 前15|後43
チェーン サイズ530|リンク104
車体価格 430,000円(税別)
※スペックはGSX400F
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

イントルーダークラシック400(VK56A)ブルバード400(VK57A) -since 2008-

デスペラード400

2008年の排出ガス規制を機にFI化されたイントルーダークラシック400(VK56A)とブルバード400(VK57)

排ガス規制という壁を破り、遅れること無くFI化され存続した事から分かる通り実はコツコツ売れてるんですね。
イントルーダークラシック400でいうと2014年度は229台も売ってます。少ないと思われるかも知れませんが400市場に限って言うと第八位の販売台数です。なんとドラッグスター400に次ぐ人気。

それなのにオーナーの声を聞いていると「愛車はイントルーダー」と言っても分からない人が多いとか・・・ソコソコ売れてるのに知名度ないって悲しい。

2015ブルバード400

ブルバードの方はFI化の更に二年後の2010年にマイナーチェンジチェンジしてて兄貴分のM109Rに習いビキニカウルを付けてヌメヌメ感アップ。

ただどうもインクラ400程の人気は無いみたい。ビキニカウルに倒立フォーク、流れるような近未来感のあるLEDテールやキャストホイールといった独特さが好みの別れる所なのかな?スズキらしいと思うんだけどね。

イントルーダークラシック400ホワイト

こう言うと400クルーザー乗りに怒られるかもしれないんですが、400クルーザーって性能はほぼ団栗の背比べだからほぼ見た目が全てだと思うんですよね。

そんな中で水冷で車体価格が安いわけでもないのにソコソコ売れてるってのを見ると、実はスズキってクルーザーセンスに長けているのでは?と思うわけです。

2015ブルバード

私だけかもしれませんがイントルーダーやブルバードの知名度がこれだけ低いのはスズキは歴史から見てもとにかくスポーツのイメージが強くクルーザーのイメージが皆無に近いからではないでしょうか。

オーナーさんはもう少し声を上げてみてもいいのでは?

国産クルーザーの中では売れてる方ですよ。

主要諸元
全長/幅/高 2500/955/1110mm
[2370/920/1125mm]
シート高 700mm
車軸距離 1655mm
車体重量 275kg(装)
[265kg(装)]
燃料消費率 33.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルSOHC二気筒
総排気量 399cc
最高出力 33ps/8000rpm
最高トルク 3.4kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/90-16(67H)
後170/80-15(77H)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
または
X22EPR-U9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.7L
交換時3.0L
フィルター3.4L
スプロケ
チェーン
車体価格 780,000円(税別)
※キャストホイールは+10,000円
※[]内はブルバード400
系譜図
VK511994年
イントルーダー400
(VK51)
VK521996年
デスペラード400/X/ワインダー
(VK52)
VK542001年
イントルーダークラシック400
(VK54)
VK552005年
ブルバード400
(VK55)
VK56|VK572008年
イントルーダークラシック
(VK56)
ブルバード400
(VK57A)

【関連車種】
Shadow400の系譜DragStar400の系譜REBEL250の系譜DragStar250の系譜

ブルバード400(VK55A) -since 2005-

ブルバード400

わずか二年の命で力尽きてしまったデスペラードの後継モデルとなるブルバード400。

ツインサスはやめたけど倒立サスはやめなかった・・・スズキのスポーツ魂は尽きることが無いのか。

あまりの知名度の無さから名前を日産のブルーバードと間違えてる人が結構居ますね。私もそうでしたゴメンナサイ。ブルバードが正しくて国によってはブールバードもしくはブールバールとも読むそうです。

ちなみに「大通り」という意味なんですが、クルーザーというのは非常にややこしくて国によって名前をコロコロ変えてるんですよね。

スズキで言えばデスペラードをマローダーという名で売ってた国もあれば、デスペラードもイントルーダーも全部ブルバードという名で売ってたりと色々。まあこれはスズキに限った話じゃないんですが。

ちなみにクルーザーの本場アメリカではブルバードで統一してるみたいです。

主要諸元
全長/幅/高 2370/920/1125mm
シート高 700mm
車軸距離 1655mm
車体重量 240kg(乾)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルSOHC二気筒
総排気量 399cc
最高出力 33ps/8000rpm
最高トルク 3.4kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/90-16(67H)
後170/80-15(77H)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
または
X22EPR-U9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.7L
交換時3.0L
フィルター3.4L
スプロケ
チェーン
車体価格 699,000円(税別)
系譜図
VK511994年
イントルーダー400
(VK51)
VK521996年
デスペラード400/X/ワインダー
(VK52)
VK542001年
イントルーダークラシック400
(VK54)
VK552005年
ブルバード400
(VK55)
VK56|VK572008年
イントルーダークラシック
(VK56)
ブルバード400
(VK57A)

イントルーダークラシック(VK54A) -since 2001-

イントルーダークラシック400

コンセプトは「LONG, LOW & BASIC」

デスペラードの反省から再びイントルーダーに戻ったVK54。

造りはデスペラードの事もあってかリジット風のスイングアームにカバー付き正立フォークにシャフトドライブと非常にオーソドックスな造りに。

イントルーダーC800

先代イントルーダーと同じく車体を800と共有してるからトンデモなくデカい。このバイクを見て400だと思う人はまず居ないと思う。それくらいデカいし重厚感が凄い。

数字でいうと全長2.5mもある。隼より40cmも長い。ゴールドウィングより数センチ短いだけ。とても400とは思えない存在感。

多分そこがウケたんだろうね。スティードやドラッグスターほどの大ヒットとは言えないけどスズキクルーザーとしては唯一のヒット車と言っていい。

主要諸元
全長/幅/高 2510/985/1100mm
シート高 700mm
車軸距離 1655mm
車体重量 244kg(乾)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルSOHC二気筒
総排気量 399cc
最高出力 33ps/8000rpm
最高トルク 3.4kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/90-16(67H)
後170/80-15(77H)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
または
X22EPR-U9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.7L
交換時3.0L
フィルター3.4L
スプロケ
チェーン
車体価格 659,000円(税別)
系譜図
VK511994年
イントルーダー400
(VK51)
VK521996年
デスペラード400/X/ワインダー
(VK52)
VK542001年
イントルーダークラシック400
(VK54)
VK552005年
ブルバード400
(VK55)
VK56|VK572008年
イントルーダークラシック
(VK56)
ブルバード400
(VK57A)