Z400FX(KZ400E) -since 1979-

KZ400E

「羨望、Zのクオリティ」

長らく不在だった400cc四気筒として鮮烈なデビューを果たしたZ400FX。

この頃の400というのは二気筒で250と共有な兄弟ラインナップが当たり前でした。

何故なら結局そうしないとこのクラスでは採算が取れないから。だから四気筒は大型の限られたバイク、カワサキで言うならばZ2やZ650だけでした。

Z750フォア

しかし一方で当時は大型が限定解除で難しかった事から、四気筒に乗りたくても乗れないライダーが大勢いた。

ではZ400FXはどうして四気筒で出せたのかというと、250ではなく550(輸出仕様Z550FX)と共有化したから。

Z400FXエンジン

ただZ550FXと共有化と言っても550は海外でもメジャーではないので、日本の400の為の共有化と言っていいでしょう。

カワサキがどうしてそこまでしたのかというと、クラス初の四気筒だったものの採算が取れず止めてしまったCB350/400FOURを超えるという思いも大きく影響していると思われます。

この頃のカワサキは

「打倒ホンダ」

という飢えた空気が社内を占めていたとZ1の方で書かれていました。

Z400FXカタログ写真

直列四気筒だけでなくクラス初となるDOHCとなっているのも、CB750に対するZ1/Z2の流れと完全に同じですしね。

まあそんな社内事情は置いておくとしても、クラス唯一となる四気筒で43馬力を発生させるエンジン・・・そして何より見た目が『Z』そのもの。

KZ400Eカタログ写真

まさに多くのユーザーが待ち望んでいた400だったから1980年には14380台でカワサキ400としては初のトップセールスを記録。

そして何よりこのZ400FXの登場によって翌年から400ccは四気筒戦国時代に突入する事に。

Z400FXパンフレット

補足として1981年の通称E4型でチューブレスタイヤ・フルトランジスタ点火・セミエアサスなどの変更が加わっています。

ちなみにZ400FXは1983年(1982年12月)に一度再販された歴史を持ちます。

Z400FX

これは、性能がライバルや後継に引けを取ってもZ400FXを望む声が一向に止まなかったから。

Z400FXというのはそれだけ400市場、そして400ユーザーに強いインパクトを与えたバイクだったわけです。

主要諸元
全長/幅/高 2100/795/1155mm
シート高 805mm
車軸距離 1390mm
車体重量 192kg(乾)
燃料消費率 30.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 43ps/9500rpm
最高トルク 3.5kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.25-19-4PR
後3.75-18-4PR
バッテリー YB12A-A
プラグ D8EA
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.0L
スプロケ 前16|後40
チェーン サイズ530|リンク104
車体価格 385,000円(税別)
系譜図
Z400FX

1979年
Z400FX
(KZ400E)

Z400GP

1982年
Z400GP
(KZ400M)

GPz400

1983年
GPz400
(ZX400A1)

GPZ400F

1983年
GPz400F/F2
(ZX400A2~/C)

ZR400C

1989年
ZEPHYR(ZR400C)

ZR400G

1996年
ZEPHYR χ
(ZR400G)

W400(EJ400A) -since 2006-

カワサキW400

「自己主張のあるモーターサイクル」

手堅い人気とセールスを記録していたW650の400cc版となるW400ことダブヨン。

W400カタログ写真

拘りは相変わらずで、単純に排気量を下げるだけでなくシート高も抑えるなど取り回し性への配慮が施されています。

そうしたのはW400は普通二輪で乗れるエントリー向けWだった事もあるんですが、それとは別にもう一つありました・・・それは女性ライダー需要です。

EJ400Aカタログ

W650は女性にも好評だったのですが如何せん大型。

そこで取り回しの優れたW400を用意し、カワサキ最大の弱点である女性ライダーに振り向いて貰おうと考えたわけです。

だからカタログも女性を起用し、積極的にアピール。

W400パンフレット

果たしてW400で女カワサキ・・・というか『姉御カワサキ』がどれくらい増えたのかは定かではありませんが、デビュー時は半年待ちになるほどの人気が出たことを鑑みても少なからず貢献しているのは間違いないでしょう。

そんなW400ですが実はもう一つ大きな貢献をしました・・・それは先に話したベベルギア製造設備のペイです。

W400ファイナルエディション

押し通すことでベベルギアとなったW650は人気だったんですが、設備をペイできるほどの台数では無かった。

そんな中で納車待ちになるほどの人気と台数が出たW400はカワサキにとって救世主ならぬ救世車だった。

EJ400A

2009年の生産終了となるまでW650と共にコツコツ造って売り、約10年を掛けて設備の減価償却が出来たんだそう。

主要諸元
全長/幅/高 2175/855/1115mm
シート高 765mm
車軸距離 1460mm
車体重量 193kg(乾)
燃料消費率 37.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 14.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 29ps/7500rpm
最高トルク 3.0kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90-19(57H)
後130/80-18(66H)
バッテリー YTX9-BS
プラグ CPR8EA
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.0L
交換時2.5L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前15|後42
チェーン サイズ525|リンク106
車体価格 628,950円(税込)
系譜図
メグロ1960年
メグロシリーズ
W11966年
650-W1
(W1/S/SA)
650RS1973年
650-RS
(W3)
EJ6501999年
W650
(EJ650A/C/D/E)
EJ4002006年
W400
(EJ400A)
EJ8002011年
W800
(EJ800A)
EJ800A2019年
W800
STREET/CAFE
(EJ800B/C)

DS4/DSC4(35C)-since 2010-

現行ドラスタ

2008年の排ガス規制で一年ほどのブランクが生まれたもののFI化によって復活した現行の35C

クロームメッキパーツを各部に採用、メーター一新、タンデムフットレスト位置の変更、マフラー形状の変更などで大きな変更点は無い。

さらに2014年には小変更とともに5万円の値下げを敢行しました。
値段が高いって声が多かったですもんね・・・まあ国内専用だし作りは大型だから仕方ない面もあるけど。

2014年式DS

実はドラッグスターの今後について開発者の方が語っていたんだけど、ドラッグスターもSRやセローの様に「変えてはいけないデザイン」だと言っていました。

言われてみればドラッグスターは「弄りにくい」とクルーザーとしては結構致命的な事を言われてたりするけど、ソレは裏を返せば完成しているという事。
ただドラッグスターはセローやSRと比べるとまだ歴史が浅い(二車種が長すぎるだけで全体で見ると長い方なんだけどね)

それに市場が右肩上がりだったSRやセローとは違って右肩下がりな時代。
そんな厳しい中で日本専用であるガラパゴスクルーザーのDS4/DSC4がどれだけ愛され続けるのか見ものですね。

主要諸元
全長/幅/高 2340/840/1065mm
[2450/930/1110mm]
シート高 660mm
[710mm]
車軸距離 1610mm
[1625mm]
車体重量 234kg(装)
[247kg(装) ]
燃料消費率 39.0km/L
[37.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 15L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 30ps/7500rpm
最高トルク 3.2kg-m/6250rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90-19(57S)
後170/80-15(77S)
[前130/90-16(67S)
後170/80-15(77S)]
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
推奨オイル ヤマルーブプレミアム
または
スポーツ
または
スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.6L
フィルター交換時2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 774,000円(税別)
[812,000円(税別)]
※[]内はクラシック
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

【関連車種】
Shadow400の系譜インクラ/ブルバ400の系譜REBEL250の系譜DragStar250の系譜

DS4/DSC4(5KP)-since 2000-

二代目ドラッグスター400

不動の人気を誇っていたドラッグスターは2000年にマイナーチェンジ。

燃料計を追加した薄型の電気式メーターにヘッドライトやフットレストやハンドルなどの造形が変更されました。

電気式メーター

ところで話しが変わりますが皆さんはドラッグスターといえば何ccのドラッグスターを思い浮かべますか?

代表的なのは250、400、1100ですね。どれもドラッグスターですし1100に至っては先祖まで遡ると400より歴史が長いです。
じゃあ何故400のドラッグスターを取り上げたかというと、250や1100(今は950か)が欧米を考慮しないといけないのに対し、400は「日本専用モデル」だから。まあ売れ筋でもあるわけですが。

日本専用というのは多大なメリットが有るんです。それが見て取れる部分の一つがスイングアーム。
先に紹介したカンチレバー式サスペンションなんですが採用してるのは実は400だけ。(北米向けV-STAR650もでしたゴメンナサイ)

カンチレバー式にすると低高&低重心に出来るというクルーザーとしてはとても大きいメリットがあるんだけど、ストローク量を稼ぎにくいデメリットがある。

カンチレバー式

他にも「ハンドリングが優れている」とか「取り回しが素直で乗りやすい」等と言われる要因は日本だけ、国内ライダーだけを考えればよかったから出来た事。

ドラッグスター400が国内においてずっと一番人気な理由はこういう見えない要因が大きいんだと思います。

主要諸元
全長/幅/高 2340/840/1060mm
[2450/930/1105mm]
シート高 660mm
[712mm]
車軸距離 1610mm
[1625]
車体重量 225kg(装)
[240kg(装) ]
燃料消費率 43.0km/L
[39.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 15L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 32ps/7500rpm
最高トルク 3.3kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90-19(57S)
後170/80-15(77S)
[前130/90-16(67S)
後170/80-15(77S)]
バッテリー GT12B-4
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
推奨オイル ヤマルーブプレミアム
または
スポーツ
または
スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.6L
フィルター交換時2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 649,000円(税別)
[669,000円(税別)]
※[]内はクラシック
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

DS4/DSC4(4TR)-since 1996-

初代ドラッグスター400

そんなスティードに全て掻っ攫われたヤマハだったけど直ぐ反撃とはならなかった。

今にして思うとそれはビラーゴの延長線上ではなく、全てをリファインした新しいオリジナルのクルーザー「ドラッグスター」の設計に取り掛かっていたからだと思う。

クルーザー層は結構細かい造形などを見る目が厳しい。それに応える為にはスティードを模しただけのアメリカンではなく自分たちが思うアメリカンを妥協無く作ったんだろう。
(歴史から見ても追っかけ車種というのは大体3年以内に出るが、DS4はスティード登場から8年も後だしね)

一新された空冷エンジンに専用のロー&ロングフレームで既に完成の域にあるルックス。
さらに目を引いたのが先代ビラーゴとは全く違う剥き出し状態のシャフトドライブとリジッドサスに見えるカンチレバー式スイングアーム(これはスティードが初出だけど)

DS4

勿論それだけでなく見た目も拘り、空冷Vツインの鼓動にも拘り、排気音にも拘った。その甲斐あってドラッグスターはデビューと同時に大ヒット。

晩年にはワイドタイヤや大型ヘッドライトなどを装備したクラシックが登場しました。

ちなみにドラッグスターの名前の由来はドラッグレースから来てます。でもドラッグが薬物を連想させるからと欧米では使われてません。

平和な日本だから付けれた名前なんだなあ。

主要諸元
全長/幅/高 2340/840/1060mm
[2450/930/1105mm]
シート高 660mm
[712mm]
車軸距離 1610mm
[1625mm]
車体重量 225kg(装)
[240kg(装) ]
燃料消費率 43.0km/L
[39.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 15L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 32ps/7500rpm
最高トルク 3.3kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90-19(57S)
後170/80-15(77S)
[前130/90-16(67S)
後170/80-15(77S)]
バッテリー GT12B-4
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
推奨オイル ヤマルーブプレミアム
または
スポーツ
または
スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.6L
フィルター交換時2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 649,000円(税別)
[669,000円(税別)]
※[]内はクラシック
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

XV400Virago(2NT)-since 1987-

XV400ビラーゴ

XV400SPの反省からクルーザー専用に割り切って作ったのがXV400ビラーゴ。
エンジンは先代の物をそのまま受け継ぐものの「ロー&ロング」をコンセプトに極太タイヤを履いた元祖和製クルーザー。

実は先代のXV400SPもそうなんだけどこの400はオマケ(と言ったら失礼だけど)で欧州向け(XV535Virago)が本命。
欧州人の好みに作っただけありスマッシュヒット。535の愛称で親しまれてました。

XV535ビラーゴ

欧州は平均車速が日本やアメリカより高い。
その欧州の感覚であり思想をそのまま400ccに持ち込んだんだけど、更に高回転気味で日本人からするとクルーザーとは呼べないスポーティな味付けのエンジンだった。

綺麗な冷却フィンを纏った空冷Vツインエンジンは賞賛されたんだけどね。

そんな探り探りだった状態からビラーゴの成功と失敗を学び、一番最初に正解に辿り着いたのがドラッグスター・・・じゃなくてスティードでした。

400VLS

ロー&ロングは勿論のこと、水冷でありながら装飾の為に冷却フィンを加え、更にローパワー。
過去の失敗から導き出されたユーザーの求めるクルーザーの正解です。

「これを待っていたんだ!」

と言わんばかりの大ヒットとなりました。

主要諸元
全長/幅/高 2225/725/1055mm
[2225/800/1115mm]
シート高 700mm
車軸距離 1520mm
車体重量 178kg(乾)
燃料消費率 43.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 8.6L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 40ps/8500rpm
最高トルク 3.5kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00S19-4PR
後140/90-15(70S)
バッテリー YB12AL-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP7ES
{BPR7ES}
※{}内は90以降モデル
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.6L
フィルター交換時2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 519,000円(税別)
※[]内はプルバックハンドル(2NU)
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

XV400Special(26M)-since 1983-

xv400special

XV1100の弟分であるXV750の弟分としてデビューしたXV400SP

元となったバイクがネイキッドだったこともあってご覧のとおりネイキッドっぽくもありクルーザーっぽくもある所謂「ナンチャッテアメリカン」の時代ですね。和製クルーザーの創生期。

別の車種の系譜でも言った記憶がありますが、当時の日本メーカーはまだ
「どんなクルーザーが売れるのか?どれだけの需要が見込めるのか?」
探り探りな段階でした。

結論から言うと「中型で乗れるクルーザー」の潜在需要はメーカーの予想を遥かに超える数がいました。当時はまだ大型免許が簡単に取れない限定解除の時代だったしね。

ただ厳密に言えばユーザーが求めていたのはクルーザーというよりはアメリカン。

ところが上で言ったとおりヤマハを始め全メーカーが用意したバイクは全てが”ネイキッドベースの中型で乗れるクルーザー”という状態。

レーサーレプリカブームに巷が熱くなっていた片隅でクルーザー層はモヤモヤしてた・・・そんな時代です。

このVツインが今も続くドラッグスターのエンジンのベースです。似ても似つかないけどドラスタのお爺ちゃん。

主要諸元
全長/幅/高 2140/825/1155mm
シート高 745mm
車軸距離 1410mm
車体重量 173kg(乾)
燃料消費率 43.3km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 11.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 40ps/8500rpm
最高トルク 3.5kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00S19-4PR
後140/90-16(67S)
バッテリー FB12A-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP7ES
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.0L
スプロケ
チェーン
車体価格 473,000円(税別)
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

GSR400(GK7EA)-since 2009-

GSR400後期

2006年に発売しておきながら2008年の排ガス規制に対応してなかったGSR400
いやいや・・・と思うけど、一度生産終了し規制に対応して出てきたかと思えば、なんと自主規制を突破して61馬力になって帰ってきました。

「テコ入れ=更なるスペックアップ」

っていうバンディット400と同じ流れ。

400ccで61馬力というハイスペック400ネイキッドが今の時代に出るなんて誰も想像してなかったから嬉しい事なんだけど、その結果としてただでさえ高かった車体価格が更に上がっちゃったっていう。

見た目の変更としてBandit1250の様なおまけ程度のバイザーが付いた。
更に現在はABSモデルのみ。Bandit1250でも言ったけどABSの単価を抑えるためだろう。義務化も視野に入れてるのかな。

ところでGSRは600という兄貴分が居る・・・いや居た。

GSR600/A

先に言ったけどイナズマと同じようにGSRもこのお兄さんと共有することであのクオリティを持つ400が可能だったわけだ。

600の方はEUやオーストラリアがメインターゲットで日本にもデビュー当初こそ正規逆輸入されてきたが、売れなかったためか数年で輸入されなくなり、遂には海外でもGSR750の登場とともに生産終了。

GSR600

つまり現在生産しているのは日本向けのGSR400のみでグローバル向けの600との兼用が破綻している事になる。マイナーチェンジの値段はそのせいもあるかもしれない。

じゃあまだ残ってる日本での販売台数はどうなのかというと、2015年で見るとGSR400は100台未満・・・ビッグスクーターブームの終わったスカイウェイブ400よりもイントルーダーよりも売れてない。

ここまで来ると正直なところ、生産終了も時間の問題かなとも思うというか何で存続できてるのか不思議な程。

GSR400ABS

バンディットもそうだけど、スズキは例え売れないと分かってても自分達の考えるネイキッドを貫いて認知させたいんだろうか。

だって売りたいならインパルスの名を復活させるでしょう。でも結局それをせず「新世代ネイキッド」としてGSR400を打って出して売り続けるという事はそういうことだよね。

スズキは400に力入れすぎ。そして売れなさすぎ。

主要諸元
全長/幅/高 2090/795/1075mm
シート高 785mm
車軸距離 1435mm
車体重量 210kg(装)
[215kg(装)]
燃料消費率 32.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 61ps/12000rpm
最高トルク 4.0kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EIA-9/CR8EIA-9/CR9EIA-9
または
IU22D/IU24D/IU27D
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.9L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前14|後47
チェーン サイズ520|リンク112
車体価格 790,000円(税別)
[820,000円(税別)]
※[]内はABSモデル
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

【関連車種】

CB400の系譜XJR400Rの系譜ZRX/ZZR400の系譜

GSR400(GK7DA)-since 2006-

GSR400

スズキの新世代ネイキッドとして登場したGSR400。
エンジンはGSX-R600がベースの直四スポーツエンジン。
フレームは400では初となるアルミツインスパーにモノサス、サブフレーム一体型アルミスイングアームに120/70&180/55でセンターアップマフラー。

これだけ挙げるとSSにしか思えない。

GSR400スイングアーム

「いやSSじゃないんだから要らないでしょそのスイングアーム・・・」と個人的に言いたくなる。

600との共有化によって可能にしている贅沢っぷりだけど、それにしたって400でここまでの装備をしたバイクはバイクブームとバブルが重なった時期ですらそうそう無い。

上で言った通りどう考えてもSSの作りだからサーキットだって余裕で走れちゃう。翌年の2007年にはABSモデルも追加。

2006GSR600

正に夢の400ネイキッドなんだけどあんまり売れなかった・・・同年CB400SFの販売計画台数は6000台に対しGSR400は1000台。

これほど走りに特化した400ネイキッドは過去のバイクを見ても無いのに何故かといえば、こだわり過ぎて車体価格が787,500円(当時)とCB400SFも真っ青な値段にまで跳ね上がったから。

GSR400カタログ写真

大型と同じ装備っていう事は、大型と同じコストという事ですからね。まして400は台数が出ないから本来なら大型よりもスケールメリットも無いわけだから。

ちなみにチョイノリ・スカイウェイブに続きスズキとしては数少ないグッドデザイン賞受賞バイクだったりします。

主要諸元
全長/幅/高 2090/795/1075mm
シート高 770mm
車軸距離 1435mm
車体重量 185kg(乾)
燃料消費率 35.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 4.0kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.9L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前14|後47
チェーン サイズ520|リンク112
車体価格 750,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

インパルス400(GK7CA)-since 2004-

インパルス400

ホンダのCB400SF、ヤマハのXJR400、カワサキのゼファー、それらに対しスズキは気付けばイナズマ400だけになっていた。

そんな中で登場した三代目インパルスはGSXの頭文字を取りインパルス400とシンプルな名前になった。
歴史あるインパルスの名を冠し先代も成功したバイクなだけあって注目を浴び、他車に引けをとらない人気が出た。

IMPULSE400

ぱっと見では先代との違いが無いように見えるけど実は外装もエンジンも手が加えられている。ブレーキもちゃっかりブレンボに。

ただ旧世代のエンジンが仇となったのか2008の排ガス規制を通すことが出来ず、XJR400やゼファーと並んで生産終了となってしまった。

インパルス400スペシャル・エディション

最後の年にインパルスの伝統となっているカラーを纏ったインパルス400SPECIAL EDITIONを有終の美として発売。

主要諸元
全長/幅/高 2080/745/1105mm
シート高 760mm
車軸距離 1435mm
車体重量 177kg(乾)
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後140/70-17(66H)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター2.9L
スプロケ 前14|後48
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 629,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)