「CROSSOVER URBAN TRANSPORTER」
NC750Xとしては三代目となるRH09型。このモデルからSが無くなりXのみとなりました。
まず変更点を上げると
・スタイリングの大幅な刷新
・灯火系のフルLED化
・サスペンションをリセッティング
・吸/排気系を新設計し4馬力アップ
・スロットルボアを拡大
・新型フューエルインジェクション
・スロットルバイワイヤ(電スロ)
・軽量ピストンの採用
・エンジンのバランサー軸径を見直し
・エンジン全体で1.4kgの軽量化
・1.6kg軽量化された新設計フレーム
・全体で計7kgの軽量化
・4つのライディングモード
(スポーツ/スタンダード/レイン/ユーザー)
・新型LCDメーター
・ウインカーオートキャンセラー
・エマージェンシーストップシグナル
・メットインを1L拡大し23Lに
・新開発ハイブリッド表皮シート
・アシスト&スリッパークラッチ※MTモデル
・MT/DCTともにローレシオ化
などなど排気ガスの第4次(EURO5)規制へ対応するとともに、電子制御スロットルを筆頭に結構大掛かりな変更となっています。
今回モデルチェンジの狙いはズバリ走行性能になります。
吸気系の大幅な刷新に加えスロットルボアの2mm拡大、それに電子制御スロットルと軽量ピストンの採用により4馬力アップでご覧の通り。
上が大きく伸びているのがわかるかと思います。
しかしこれだけでなく最初にもあげた通り7kgもの大幅なダイエットまでやっており、スポーツ性能を高めたモデルチェンジとなりました。
その意図がよく現れているのがフロントを17インチのままだったこと。これ結構驚き。
というのも弟分というか同系である400Xが一足先にフロントを19インチにしてクロスオーバー要素を強めるモデルチェンジをしていたから。そんなもんだからてっきりNC750Xも19インチになるのかと思ったら17インチをキープ。
ロードタイプとして併売していた750Sと統合する意味合いがあったのか、明らかにオンロードユーズを誇示した形で共有プラットホーム展開の分布図においてセンターに置かれるようなモデルになりました。
シリーズの看板車種であることを明確にするためか、レイヤード感を増したカウルや分割されたLEDヘッドライト(上がローで下がハイ)などデザインもさらに気合が入ったものに。
ここで改めてNC750シリーズのコンセプトをおさらいしたいんですが
「フィットのエンジンを半分に割った(参考に開発した)」
という逸話が有名でそのことから”バイク版フィット”とか言われましたが、エンジンだけではなくコンセプトもフィットに通ずるものがあります。
当たり前のように30km/Lを超える燃費だったり、見かけによらず23Lものメットイン容量を備えていたり、毎日乗っても苦じゃない落ち着いた性格(挙動)だったり。まさにフィットがそのままバイクになったような感じ。
ただし今回はそのコンセプトは崩さない範囲でアクティブさを加えた形。例えるなら・・・バイク版フィットモデューロXといったところでしょうか。
主要諸元
全長/幅/高 | 2210/845/1330mm |
シート高 | 800mm |
車軸距離 | 1525mm [1535mm] |
車体重量 | 214kg(装) [224kg(装)] |
燃料消費率 | 28.6km/L ※WMTCモード値 |
燃料容量 | 14.0L |
エンジン | 水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒 |
総排気量 | 745cc |
最高出力 | 58ps/6750rpm |
最高トルク | 7.0kg-m/4750rpm |
変速機 | 常時噛合式6段リターン [電子式6段変速(DCT)] |
タイヤサイズ | 前120/70R17(58W) 後160/60R17(69W) |
バッテリー | YTZ12S |
プラグ ※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価 |
IFR6G-11K |
推奨オイル | Honda純正ウルトラG1(10W-30) |
オイル容量 | 全容量4.0L 交換時3.4L フィルター交換時3.6L [全容量4.0L 交換時3.1L フィルター交換時3.4L (クラッチ含む) ] |
スプロケ | 前16|後43 [前17|後41] |
チェーン | サイズ520|リンク114 |
車体価格 |
840,000円(税別) |