モンキー(Z50A/Z)-since 1969-

MONKEY Z50A

「ゆかいに乗れる小粒のバイク」

先代Z50Mと併売する形で登場した国内モンキーとしては二代目のZ50A型。

リアブレーキが再びハンド化される等の変更が加わったんですが一番の変更点は何と言っても足回り。

Z50Aカタログ写真

フロントにサスペンションが付いてタイヤも前後5インチから8インチへとインチアップしました。これに合わせてボディも少し大きくなっています。

これらの狙いは走行安定性を確保するため。

というのも先代が売れなかったのはまだレジャー文化が無かった事が最大の要因なんですが、それと同時に5インチで公道を走り回るのは難しいという観点から先代はバイクとしてよりも車のオプション的な扱いで販売されていました。

Z50Mのチラシ

ココらへんもモトコンポと同じですね。

しかしそれでは売れない、そしてどうも純粋にバイクとして欲しがっている人が多いという事で走行安定性を上げるモデルチェンジをしたというわけ。

そんなZ50A型なんですが実はこのモデルにはベースというか双子のようなモデルがあります。それはブロックタイヤを履いた『MINI TRAIL』という米国の子供向けトレール。

ミニトレール

このZ50A型が出る1年前に海外向けに販売されたモデルで、Z50A型はこれを公道仕様にしたもの。

実はモンキーというのはこの様に海外向けトレールの公道版というスタンスを長く取り続けています。

Z50R

ちなみにこのアメリカ向けモデルは爆発的な人気となり、その後もZ50RやXR50などトレール路線へと突き進むモデルチェンジを繰り広げていく事に。

話を国内に戻すとDAXなど兄弟車を多く展開し始めるのもこの頃からで、モンキーも部品の共有化などから70年にZ50Z型へとマイナーに近いモデルチェンジ。

Z50Z

再びフットブレーキにされたほか、フロント部分をDAXと共有化した事でボディーと分割できるセパレートタイプになりました。

このZ50A/Z型は一般的に

『ビンテージモンキー』

と言われています。

主要諸元
全長/幅/高 1,255/580/875mm
シート高
車軸距離 875mm
車体重量 55kg(乾)
燃料消費率 30km/L
※定地走行テスト
燃料容量 4.5L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 2.6ps/7000rpm
最高トルク 0.3kgf-m/5000rpm
変速機 常時噛合式3速リターン
タイヤサイズ 前3.50-8 2PR|後3.50-8 2PR
バッテリー 6N2A-2C
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C5HSA
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.6L|交換時0.6L
スプロケ 前12|後37
チェーン サイズ420|リンク76
車体価格 63,000円(税別)
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(Z50M)-since 1967-

MONKEY Z50M

「レジャーをより楽しく」

国内で一番最初に販売された1967年からのモンキーことZ50M型。

スーパーカブエンジンのOHC化に合わせて登場となりました。

Z50Mの価格

さて・・・そもそもモンキーが国内でどの様な謳い文句で売っていたのかご存じない方も多いと思うので説明すると、モンキーは車載バイクとして発売された経緯があります。

Z50Mカタログ

『車に詰めるバイク』

というと今ではすっかりモトコンポの専売特許の様になっていますが、一番最初に始めたのは何を隠そうこのモンキー。

そのためハンドルやシートを折りたたみ式にしているだけでなく、キャブレターも横積みしても大丈夫なように排出ドレンが設けられ燃料タンクも漏れ防止キャップを装備しています。

Z50Mのパンフレット

更には積載用のアタッチメントまで別売りで用意されていました。

では何故これほど積載バイクとしての知名度がないのかというと・・・実はこのモンキー日本では驚くほど売れなかったんです。

この頃というのはまだ原付といえば移動手段でスーパーカブの時代だった上に、Z50M型はそのスーパーカブよりも1万円ほど高かった。

だから本当に今以上にお金持ちか物好きな人しか買わなかったんです。

Z50Mのカタログ写真

今でこそ日本初であり5インチでもあるZ50Mを欲しい人は多くプレミアが付いていますが、当時はまだ欧米の様にレジャーバイクを楽しむ余裕が無かったんですね。

主要諸元
全長/幅/高 1,145/610/790mm
シート高
車軸距離 875mm
車体重量 47.5kg(乾)
燃料消費率 不明
燃料容量 2.5L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 2.5ps/6000rpm
最高トルク 0.31kgf-m/5500rpm
変速機 常時噛合式3速リターン
タイヤサイズ 前後4.00-5-2PR
バッテリー
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
スプロケ
チェーン
車体価格 63,000円(税別)
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(CZ100)-since 1963-

MONKEY CZ100

「MONKEY BIKE」

市販車として一番最初に登場したのがこのCZ100型。

アトラクション用と同じスーパーカブエンジンを採用しつつハンドブレーキからフットブレーキ化。更にC111のフューエルタンクと大きめのヘッドライトが付いているのが特徴。

そのためこのモデルは一部では

『デカライトモンキー』

とか

『OHVモンキー』

とか呼ばれたりしています。

Z100型のページで言った通りこのモデルは完全に海外向けのモデル。

モンキーバイク

今までこれほど小さいバイクは存在しなかったので欧州で大々的に取り上げられると同時に、遊びやレジャーの道具としてまたはファッションアイテムとして一般人から芸能人まで幅広くウケました。

欧州におけるCZ100

ちなみにこの頃の海外名は

『モンキーバイク』

非常に人気だったのですがホンダ(カブエンジン)の都合で販売は僅か3年足らずだった為に総生産台数は2000台ちょっと。

加えてこのモデルは日本では販売されていないので初代にして最もレアなMONKEYとなっています。

主要諸元
全長/幅/高 1,181/508/736mm
シート高 不明
車軸距離 812mm
車体重量 47.5kg(乾)
燃料消費率 不明
燃料容量 4.2L
エンジン 空冷4ストローク
OHV2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 4.3ps/9500rpm
最高トルク 0.31kgf-m/5500rpm
変速機 常時噛合式3速リターン
タイヤサイズ 前3.50-5 2PR|後3.50-5 2PR
バッテリー 不明
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
不明
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
不明
スプロケ 不明
チェーン 不明
車体価格 不明
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(Z100) -since 1961-

初代モンキー

「Z100 monkey」

1961年に登場したモンキーの原型となるZ100型。

当時はモンキーという名前ではなく『モンキー・オート』というのが正式名称でした。

「そもそもこれ何だ」

って話ですが、このバイクはもともと多摩テックというホンダの自動車遊園地用に造られたアトラクションの乗り物。

MONKEY-Z100

スーパーカブのエンジンをパイプフレームに積み、タイヤは5インチを履いています。

それでも二速変速機構を備え時速30km出る結構本格的なものだった事に加え、無いに等しい安定性から簡単にウィリーしたり吹っ飛んだりする今じゃ絶対に許されないであろうアトラクション。

多摩テックモンキー

これは当時のホンダの若い技術者たちが

「可能な限り小さいバイクを造ってみよう」

と始めたのが発端で、それが見事にコンペを勝ち抜いた事に加えて副社長だった藤沢さんが

「子供に交通ルールを教えるのに最適だ」

と考えアトラクションとして配備される様になったわけです。

MONKEY Z100

じゃあどうしてこれが市販化される事になったのかというと、このZ100型を欧州(特にイギリスやフランス)などにホンダのPRとして少量生産したところ凄い反響があったから。

実はモンキーというのは日本ではなく海外で人気となったから発売される事になったバイクなんです。

主要諸元
全長/幅/高 不明
シート高 不明
車軸距離 不明
車体重量 不明
燃料消費率 不明
燃料容量 不明
エンジン 空冷4ストローク
OHV2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 3.1ps
最高トルク 不明
変速機 常時噛合式2速リターン
タイヤサイズ 不明
バッテリー 不明
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
不明
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
不明
スプロケ 不明
チェーン 不明
車体価格 非売品
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

LEAD125(JF45) -since 2013-

JF45

「STYLISH SEDAN SCOOTER」

生産国が中国からベトナムになり、これまた大幅に生まれ変わったリード125(JF45)

PCX等のコミューターがベトナムに移管された事がキッカケでしょうね。

(Todayやカブ110なんかでもそうですが中国工場ってよっぽど何かあるんでしょうね。)

それにしてもリードのフルスケール125ccなんて1982年以来、実に30年ぶりですよ。

エンジンはPCXと同じホンダ渾身のグローバルエコエンジンであるeSP。

eSPengine

どんな走り方をしても40km/Lを切らないというニワカには信じがたいエンジン。

ちなみにeSPとはenhanced(強化された) Smart(高精度な) Power(動力)という意味。

ラジエーターが一体化してるのが特徴ですね。

外見も大きく変わりました。

リード125LED

ひと目でリード125だと分かるV字クロームメッキとLEDポジションランプ。(何でV字なのかは分かりませんが)

でも実はLEAD125は内装(インパネ)にも拘ってます。

リード125メーター

液晶付きメーターは勿論のこと、可能な限りインパネもメタリック塗装しプラスチッキーさを抑えてる。

でもそんな事よりリードといえばやっぱり・・・

リード125メットインスペース

ヘルメットが2つ入る程の大容量ラゲージスペースですよね。コチラも健在・・・というかコレじゃなきゃリードとは言えない。

さてさて・・・

リードの魅力を考えてみると速いわけでも最先端を行く様なデザインでも無い。最上位スクーターという地位もPCXに譲った。

挙げるとするならラゲージスペースを始めとした積載性くらいで、こう言っちゃアレだけどどちらかというと華がない。

でもそれこそがリードの魅力なんじゃないのかと思うわけです。

一人でも二人でも乗れるちょうどいいサイズで、メットインスペースが豊富で足場もフラットで広く、リアキャリアもしっかり付いてる。

スタイリッシュ セダン スクーター

オーソドックスといえばオーソドックスだけど、価格や奇抜さといった飛び道具に頼るわけでもなく王道をいってるのって今やリードくらいなんですよね。

流行に流されない大人のスクーター。

コンセプトで”セダン”と用いてるのもこういう所から来てるんじゃないかな。

主要諸元
全長/幅/高 1835/685/1125mm
[1840/680/1130mm]
シート高 760mm
車軸距離 1275mm
車体重量 113kg(装)
[114kg(装)]
燃料消費率 51.0km/L
[52.2km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 6.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 11ps/8500rpm
最高トルク 1.2kg-m/5000rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前90/90R12(44J)
後100/90R10(56L)
バッテリー YTZ7S
[GTZ8V]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR7EA-9
または
U22EPR9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.9L
交換時0.8L
スプロケ
Vベルト 23100-KZR-601
車体価格 272,000円(税別)
[287,000円(税別)]
※[]内は17年以降モデル
系譜図
JF011982年
LEAD50/80/125
(AF01~10/HF01~4/JF01)
AF201988年
LEAD/90
(AF20/HF05)
JF061998年
LEAD/100
(AF48/JF06)
JF192008年
LEAD/EX
(JF19)
JF452013年
LEAD125
(JF45)

LEAD/EX(JF19) -since 2008-

JF19

実に五年ぶりに復活したLEAD。

残念なことに50ccモデルは廃止となり110一本で名前もLEADだけになった。

FIの水冷OHCエンジンを積んでいる。

このモデルから生産国が中国に変更・・・というより正しく言うなら中国で既に作ってアジア全般に売っていたSCR110(ほぼ同一車)を日本向けに調整し発売というのが実際の所。

「なんだじゃあ別のバイクじゃん」

と思う事なかれ。 リード110メットインスペース

見てくださいこの大容量35Lのラゲージスペース。

このサイズでフルフェイスヘルメットが2つも入る。これぞリードたる証。

さてさて、そんなリード110ですがデビュー時はもの凄く叩かれました。

リード110スペシャルカラー

何故かといえば今ひとつパッとしない性能に対し車体価格が当時27万3000円と高かったからです。

当時はコストパフォーマンスならアドレスV125で22万円、質感とスペックで言えばシグナスXで32万円という状況。

もともとリードは大人の原付という立場だったのですが、ホンダの最上位原二という事から許せない人が多かったんでしょう。

と言っても通勤需要もあってコンスタントに年間10000台強も売ってたので十分ヒットと言えるんですけどね。

ただそんな状況をみたのかホンダは値下げに踏み切りました。

2010 LEAD・EX

リード110スペシャルカラー

後期モデルになるリードEX、型式は変わらずJF19。

基本はそのままにブレーキ周りの変更(2potから3potへ、それに伴いローターも変更)をした上で先代から2万円ほど値下げ。

よく前期モデル乗りから苦情が来なかったな・・・。

後継の生産地がベトナム産になった事もあってしばらくの間は併売されてました。

主要諸元
全長/幅/高 1835/665/1125mm
[1835/675/1125mm]
シート高 740mm
車軸距離 1275mm
車体重量 114kg(装)
燃料消費率 50.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 6.5L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.0ps/7500rpm
最高トルク 0.95kg-m/6250rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前90/90R12(44J)
後100/90R10(56L)
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EH-9/CR8EH-9
または
U22EPR9/U24FER9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.7L
スプロケ
Vベルト 23100-GFM-890
(23100-GFM-901)
車体価格 260,000円(税別)
[238,000円(税別)]
※[]内はEX
系譜図
JF011982年
LEAD50/80/125
(AF01~10/HF01~4/JF01)
AF201988年
LEAD/90
(AF20/HF05)
JF061998年
LEAD/100
(AF48/JF06)
JF192008年
LEAD/EX
(JF19)
JF452013年
LEAD125
(JF45)

LEAD/100(AF48/JF06) -since 1998-

JF05

2st最後のリードとなる三代目のLEAD(AF48)と10ccアップしたLEAD100(JF06)。

1998年製ながらマフラーに触媒を入れ、初めて排ガス規制をクリアしたバイクだったりする。

他にも前後連動ブレーキのコンビブレーキやイグニッション、メットイン、ハンドルロックの機能を一つのシリンダーに集約したり(後期のみ)、イモビアラームのOPを用意していたりと今でこそ比較的当たり前な装備を二周も三周も先取りしていた。

そのおかげかこの三代目も人気が出た・・・んだけど、ホンダのスクーター4st化計画と排ガス規制強化に伴って2003年で生産終了となりました。

主要諸元
全長/幅/高 1795/680/1060mm
シート高 660mm
車軸距離 1255mm
車体重量 91kg(装)
[99kg(装)]
燃料消費率 46.2km/L
[43.1km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 7.5L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
[101cc]
最高出力 5.9ps/6750rpm
[9.3ps/6750rpm]
最高トルク 0.65kg-m/6750rpm
[1.0kg-m/6750rpm]
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前後3.5-10(41J)
[前後100/90-10(56J) ]
バッテリー FT4L-BS
[FTX5L-BS]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR6HSA
[BR6HSA-9]
推奨オイル Honda純正ウルトラ2スーパーファイン
オイル容量
スプロケ
Vベルト 23100-GCS-003
[23100-KFH-003]
車体価格 199,000円(税別)
[229,000円(税別)]
※[]内はリード100(JF06)
系譜図
JF011982年
LEAD50/80/125
(AF01~10/HF01~4/JF01)
AF201988年
LEAD/90
(AF20/HF05)
JF061998年
LEAD/100
(AF48/JF06)
JF192008年
LEAD/EX
(JF19)
JF452013年
LEAD125
(JF45)

LEAD/90(AF20/HF05) -since 1988-

HF05

「ゆとりのボディサイズ」

初めてのフルモデルチェンジを迎えLEAD(AF20)とLEAD90(HF05)の二台体制になった二代目リード。
顔とボディのバランスが取れてなかったのをホンダも気付いたのか顔をシェイプアップしボディとのバランスがとれた。

リードの特徴であり武器となる大きめのメットインスペースとインナーボックスを採用したのはこのモデルから。

使い勝手の良さから人気が出て、90の方は「リーキュー」の愛称で親しまれてました。

ホンダの最上位原付ってことで当時の値段でも22万5000円と決して安くは無かったんですが。

LEAD50

ゴツいトレーリングリンク式フロントサスペンションが特徴的ですね。

そういえば雨上がり決死隊の蛍原さんがLEAD90の大ファンというかマニアみたいで今でも壊れる度にLEAD90を買い直してるという有名な話がありますね。

芸能人なら新型の原付くらい簡単に買えそうなものですが、愛称で親しまれるくらいなので惹かれる物があるのでしょう。

余談ですが

スーパーリード

コチラは韓国で発売されたSUPER LEADというLEADのパチも・・・というわけではなく、当時技術提供していた韓国のDM社から出た外装がちょっと違うだけで中身は一緒のLEADです。

主要諸元
全長/幅/高 1755/715/1060mm
シート高 735mm
車軸距離 1235mm
車体重量 83kg(装)
[85kg(装)]
燃料消費率 58.1km/L
[54.1km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 7.2L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
[89cc]
最高出力 6.4ps/6500rpm
[8.4ps/6500rpm]
最高トルク 0.73kg-m/6000rpm
[1.0kg-m/4000rpm]
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前後3.5-10-2PR
[前後100/90-10(56J) ]
バッテリー FT4L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP6HSA
[BPR6HSA]
推奨オイル Honda純正ウルトラ2スーパーファイン
オイル容量
スプロケ
Vベルト 23100-GW2-013
[23100-GW3-013]
車体価格 195,000円(税別)
[225,000円(税別)]
※[]内はリード90(HF05)
系譜図
JF011982年
LEAD50/80/125
(AF01~10/HF01~4/JF01)
AF201988年
LEAD/90
(AF20/HF05)
JF061998年
LEAD/100
(AF48/JF06)
JF192008年
LEAD/EX
(JF19)
JF452013年
LEAD125
(JF45)

LEAD50/80/125(AF01~10/HF01~4/JF01) -since 1982-

HF01

ホンダのご長寿スクーターとしてお馴染みのリード。

その一番最初のモデルとなったのはリード50(AF01)と80(HF01)

HY戦争の象徴とも言われたタクトというスクーターの上位モデル的な位置づけてデビュー。
当時から大柄な車体に広い乗車スペースが売りのスクーターGT。

更に実は、半年後には既に125ccモデルも登場していた。

LEAD125(JF01)

リード125

新設計の5ポートシリンダーにトルセン付きVマチックで前後油圧式ダンパーとキャストホイール。

とってもハイテクで贅沢な作り。値段も50の二倍近い24万円という高級原二。でも売れなかったのかホンダの方針なのか分からないけど125ccはスペイシーで行くことになって僅か一年しか売ってないレアなリード。

リード125カタログ

写真だと分かり難いんですがボディに対して頭が馬鹿みたいに大きく、もの凄くチグハグ感があり、可愛くもあったりします。

激レアなリードと言えばもうひとつ。

それは一年遅れの1983年に登場した

LEADER(AF03)

リーダー

リードの派生車として登場。

50ccながらなんとスクーター初の液晶式メーターを装備。

リーダー液晶メーター

ガソリンメーターやスピードメーターは勿論のこと、(無駄に)タコメーターまでしかもデジタルで付いてるという豪華っぷり。

リーダー50

激レアと上で言ってる通り売れなかった。

いや売れなかったというよりリードも売ってたし、リードはスポーツ性を高めたSやSS、豪華装備のSDX(スーパーデラックス)なんかも出しててモロ被りだったから。

リードR

終いにはリードRというスポーティどころかスポーツなモデルまで出す始末。

この時ホンダの50ccスクーターの車種数はタクトやリードやスカッシュなど全て含めるとなんと11車種。

なんでそんな乱発したのかと言えばそれはHY戦争だったからとしか言いようがありません。

リード125カタログ

そう考えるとリードもタクトと同じくHY戦争の申し子なんですよね。

(HY戦争についてはコチラ)

主要諸元
全長/幅/高 1675/665/1070mm
{1750/645/1090}
シート高
車軸距離
車体重量 70kg(装)
[72kg(装)]
{91kg(装)}
燃料消費率 75.0km/L
[78km/L]
{55.0km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 5.3L
{7.0L}
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
[89cc]
{124cc}
最高出力 5.0ps/7000rpm
[8.4ps/6500rpm]
{10ps/6500rpm}
最高トルク
[-]
{1.3kg-m/4000rpm}
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前後3.00-10-2PR
[前後3.50-10-4PR]
{前後3.50-10-4PR}
バッテリー YB4L-B
[FB5L-B]
{FB5L-B}
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP6HS
[BP6HS]
{BP6HSA}
推奨オイル Honda純正ウルトラ2スーパーファイン
オイル容量 1.3L
{-}
スプロケ
Vベルト
車体価格 139,000円(税別)
[172,000円(税別)]
{238,000円(税別)}
※スペックは50(AF01)
※[]内はリード90(HF05)
※{}内はリード125(JF01)
系譜図
JF011982年
LEAD50/80/125
(AF01~10/HF01~4/JF01)
AF201988年
LEAD/90
(AF20/HF05)
JF061998年
LEAD/100
(AF48/JF06)
JF192008年
LEAD/EX
(JF19)
JF452013年
LEAD125
(JF45)

GROM(JC61後期/JC75) -since 2016-

2013グロム

顔が突然変異した様なグロム(JC61)の後期モデル。※17年からはJC75

目立つ変更点としてはヘッドライトのLED化とダウンマフラーですね。それに伴ってステップも変わってます。

ハンドル周り

他にも起き気味だったポジションを見直してハンドルが少し下げられ前傾気味になりました。見た目含めて全体的にスポーツ志向が少し強くなった感じです。エンジンは変わってませんけど。

まず取り上げるべきはやっぱりダウンマフラーでしょう。

ダウンマフラー

先代のアップマフラーは社外マフラーに変えたいと思った時ヒートガードが無くなる事から

・熱でシートバッグが溶ける

・タンデムすると火傷する

などといった問題点があり、社外マフラーはダウンタイプの物が結構出ていました。ホンダもそれを鑑みてダウンタイプに変更したのかなと思います。

レジャーバイクといえば実用性度外視の遊びバイクというのが定説だったけど、今は通勤やツーリングといった実用的な使い方をする層が増えた事による想定外の問題ですね。

まあこれはグロムがとてつもない低燃費な事が起因だとは思いますけど。

そしてLEDヘッドライト。

LEDヘッドライト

形の好みはあれど恩恵は絶大でしょう。

原二の場合、発電量が乏しいのでどうやってもライトは暗くなってしまう宿命を持っているんですが、昨今のLEDの普及による低コスト化によって原二でもLED搭載が珍しくなくなりました。LEDの恩恵を一番受けるクラスだと思います。

ヘッドライト

更に問題だったのはグロムはヘッドライトを自分で変えようにも交流式(LEDは直流でないと駄目)なために、にっちもさっちもいかない状況だった事。新型が整流しているのか直流で取っているのかは分かりませんが、LEDは明るく省電力なので喜ばしい事ですね。前期への流用が流行りそう。

グロムリア周り

そんな変更点の中で意外だったのはABSも連動ブレーキも採用していないという事。

既存車種は2021年からの義務化なのでまだ日数はあるものの、積極的なホンダがモデルチェンジと共に採用してこなかったのは珍しい。

遊べるミニモタ的な要素も持ち合わせているからかな。前後連動にしちゃうとリアだけロックさせて遊んだりという事が出来なくなりますからね。

つまりこのグロム(JC61後期)のモデルライフは5年未満ということが確定していると同時に、コンビブレーキやABSといった制御が入ってないシンプルなブレーキをしている最後のグロムになる可能性が非常に高いです。

GROMANCE

さてグロム(MSX125)は既に世界で300,000台以上を売り上げる大人気車種となりました。

「日常で遊べるモーターサイクル」

グロムのコンセプトは日本は勿論のこと、広大な土地があるアメリカやスポーツ走行が盛んな欧州でも成功を収めました。

先進国でこのジャンルが成功するという事は再びレジャーバイク・ミニモタが活性化すると言っても過言ではありません。レジャーバイクが活性化すれば敷居の低さからバイク人口も増えるし、ミニバイクを使った遊びの範囲も広がる。

2017GROM北米モデル

バイク業界の活性化にミニバイクは必要不可欠なわけでGROMが成した事は大きく大事な一歩と言えるでしょう。(もちろんZ125もね)

最後になりましたが、遊びといえばもう一点。

2016からグロムのワンメイクレース「HRC GROM CUP」の開催が決定しました。ということは・・・当然ながらグロムのHRCコンプリートモデル&レースキットが発売。

キットはレースカウルにレース用マフラー、スプロケガードにバックステップのセット。

HRCグロム

写真のコンプリートモデルは更にハンドシフターとモード切替スイッチ、ピットスピード制御スイッチ、シフトアップインジケーター、マッピングを変えられるレース用ECUなども付いて350,000円前後(詳しくは各サービスショップへ)です。

もちろん公道は走れません・・・レースするわけでもないのに自分のGROMに流用しようなんて考えちゃ駄目ですよ。レースに出る為なら話は別ですが。

NSF100

更にこのグロムカップはどうもNSF100が担ってきた「NSF100 HRCトロフィー」の後釜になるようです。レースベースにまで採用されるとなるとGROMの未来は安泰ですね。

このグロムカップは全国19ヶ所のサーキットで開催してますので興味のある方は「HONDA:GROM CUP」もしくは「お近くのサービスショップ」からどうぞ。

レースベースグロム

いやしかしHRCカラーが似合っててカッコいいなあ。

誤解する人がいるといけないので説明しておくと、このHRカラーはホンダが見本として塗ってるサンプルカラーで、買えるのは無地(白一色)です。

でもコレ絶対そのうちHRCカラーのグロム出るだろうな・・・

主要諸元
全長/幅/高 1755/730/1000mm
シート高 760mm
車軸距離 1200mm
車体重量 104kg(装)
燃料消費率 63.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 5.7L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.8ps/7000rpm
最高トルク 1.1kg-m/5250rpm
変速機 常時噛合式4速リターン
タイヤサイズ 前120/70R12(51L)
後130/70R12(56L)
バッテリー YTZ5S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR6EA-9/CPR7EA-9
または
U20EPR9/U22EPR9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(SAE10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ 前15|後34
チェーン サイズ420|リンク106
車体価格 320,000円(税別)
系譜図
20132013年
GROM
(JC61前期)
20162016年
GROM
(JC61後期/JC75)

【関連車種】
YZF-R125の系譜Z125の系譜Small DUKEの系譜RS4 125の系譜