FORZA/S/T/ST(MF06) -since 2000-

初代フォルツァ

「ニュースタイリッシュスポーツ」

オジサマ臭が抜けずにマジェスティに対して苦戦していたホンダが出した対マジェスティ車の第二弾でもあり、今となってはマジェスティを超える人気となったフォルツァの初代モデル。

中身は基本的にフォーサイトのままなんだけど、ホイールを13インチ化し駆動をハイパーベルコンシステム化と少し変更が入っている。

と言ってもまあ何よりも見た目でしょうね。エアロデザインのシャープなフォルムでマジェスティと二分するほどの人気となりました。

これはホンダがフォーサイトのあまりの人気の無さをリサーチを行った結果

「ビッグスクーターは何よりデザイン重視」

という声が一番多かったそうなんです。実用性が第一のはずのビッグスクーターでデザインが第一に求められていたなんて少しおかしな話ではありますが。

MF06カタログ

さて、そんなこんなでスタイリッシュなエアロデザインとして生まれたフォルツァですが、実はホンダのある有名な四輪車のデザインをベースに考えられています。なんだか分かりますか?

正解はコレ。

S2000

今でも人気で中古価格が高騰しているS2000です。

言われてみれば確かにそうですよね。ヘッドライトもそうですし、テールライトなんかまんまS2000です。

MF06デザイン

ブームも相まって坊さんやオッサンバイクと言われてたビッグスクーターでしたが、若者や30代への需要が高まっていきました。ホンダもフォルツァでちゃんとその波に乗れたわけですね。まあホンダの後出しジャンケンは大抵強力ですしね。

でもマジェスティより値段が高かったというのもあるかもしれませんが、フォルツァはそれでも他のビッグスクーターよりは年齢層が若干上のようなイメージがあります。

やはりスタイリッシュな中にも落ち着きがあるビッグスクーターを求める人に人気だったんでしょうか。

言い忘れましたが無印に加え、アイドリングストップ機能とABSの付いたSモデル、それにトップボックスをつけたTとSTモデル。ショートスクリーンやメッキハンドルをつけたXモデルがありました。

ジャズ

あと海外ではJAZZという名前で販売。今ではFITの海外モデルとして使われてますね。

翌年にはアイドリングストップとABSを搭載したSが、更に2001年にはボックスを標準装備したT/STが発売。

2002年にはトランクボックスを5.5L拡大するマイナーチェンジなどが入りました。

主要諸元
全長/幅/高 2210/760/1360mm
<2325/760/1360mm>
シート高 720mm
車軸距離 1545mm
車体重量 172kg(装)
[177kg(装)]
{176kg(装)}
<181kg(装)>
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7000rpm
最高トルク 2.4kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-12(56L)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA9/DP7EA-9/DP7EA-9
または
X20EPR-U9/X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.3L
交換時1.1L
スプロケ
Vベルト 23100-KFG-003
車体価格 539,000円(税別)
[589,000円(税別)]
{569,000円(税別)}
<619,000円(税別)>
※[]内はSモデル
※{}内はTモデル
※<>内はSTモデル
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORESIGHT(MF04) -since 1997-

フォーサイト

「Comfortable City-Runabout」

1995年にヤマハから大容量メットイン機能を備えつつエアロフォルム&走りを意識したビッグスクーターMAJESTYが発売され非常に人気が出ました。

人気と言っても2000年代にあった若者のビグスクブームとは違って大人のセダンという感じでオッサ・・・オジ様に。それを見たホンダが対マジェスティとして出したのがこのフォーサイト。

フュージョンをヤマハがマグザムとして・・・と言ったけど、実はホンダもマジェスティに対してこういう事をやっていた。

フォーサイトフロントビュー

いやまあビグスクに限らず何のバイクでもそうなんだけどね。

表向きでは四社とも良い競争を感があるけど、こうやって歴史を紐解いていくと、フルラインナップメーカーの宿命でもあるんでしょうけどプライドもヘッタクレもない事をやってたりするわけですよ。

ちょっと話がソレましたね。

フォーサイトリアビュー

フォーサイトもチョコチョコとマイナーチェンジをしています。

最初にあったのが1999年で、排ガス規制とレザーシート、リアディスクブレーキ、メッキマフラーガードなどを採用したフォーサイトSEが出ました。

しかし人気は今ひとつだったようで2003年には装備そのままで7万円も値下げしたEXが登場。2004年の最終モデルではグリップヒーターを標準搭載しました。

フォーサイトカタログ写真

厳密に言うとフォルツァのエンジンはこのフォーサイトが始まりです。

主要諸元
全長/幅/高 2070/735/1410mm
シート高 725mm
車軸距離 1450mm
車体重量 162kg(装)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 21ps/7000rpm
最高トルク 2.4kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前110/90-12(64J)
後130/70-12(59J)
[後130/70-12(56L)]
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA9/DP7EA-9/DP7EA-9
または
X20EPR-U9/X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.3L
交換時1.1L
スプロケ
Vベルト 23100-KFG-003
車体価格 479,000円(税別)
※[]内は98以降
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FUSION/X(MF02) -since 1986-

ホンダ フュージョン

「快走の移動体験」

個人的にはフォルツァと共にホンダを代表するビッグスクーターじゃないかと思えるフュージョン。

ホイールベース1625mm(フォルツァは1545mm)という超ローロングなビッグスクーター。

FUSIONのカタログ写真

さらにシート高も665mmと非常に低くまさに走るソファー・・・走るソファーといえば

マグザム

そう2000年代に起こったビッグスクーターブームにおいて晩年に人気となったヤマハのマグザムとほぼ同じコンセプト。(いやマグザムが同じコンセプトか・・・シート高まで一緒だし)

がしかし悲しかな、フュージョンが出た頃はまだビッグスクーターの人気もそれほどなく更にヘンテコリンな形のフュージョンはダサすぎるとサッパリで1990年モデルを最後に生産終了。わずか四年余りという短いモデルライフでした。

信じられないかも知れませんが当時のホンダの最上位スクーターはこのフュージョンだったんですよ。

CH250

ところが、ところがです。

2000年代にビッグスクーターブームが始まると

「ホンダのフュージョンってよく見るとオシャレじゃない?」

という感じで再評価されて人気が出た。しかしもう生産終了してたモデルなので限られた数しかなく中古相場が暴騰。

それを見たホンダが急ピッチで生産体制を整え再び2003年に細部の変更こそあれど基本的にそのままで再販開始。

排気ガス規制強化が行われるまでの2006年まで販売される事となったわけです。

フュージョン

凄いですね。10年以上前にダサすぎて不人気だったバイクが再評価されて形ほぼそのままで再販ってなかなか無い事ですよ。ビッグスクーターブームがいかに凄かったかの証拠ですね。

これこそ時代が追いついていなかったデザインというやつでしょうか。

主要諸元
全長/幅/高 2265/745/1355mm
シート高 665mm
車軸距離 1625mm
車体重量 168kg(装)
{169kg(装)}
燃料消費率 45.5km/L
{40.0km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 244cc
最高出力 20ps/7500rpm
最高トルク 2.2kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前4.00-12-4PR
後120/90-10(65J)
[前110/100-12(67J)
後120/90-10(65J)]
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.0L
交換時0.8L
[全容量0.9L
交換時0.8L]
スプロケ
Vベルト 23100-KM1-003
車体価格 499,000円(税別)
[495,000円(税別)]
{499,000円(税別)}
※[]内は90以降
※{}内は03以降の復刻モデル
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

SPACY250FREEWAY(MF01/MF03) -since 1984-

スペイシー250フリーウェイ

「キング・オブ・スクーター」

スペイシーの最上位モデルとして登場した今はなきスペイシーの250。

当時のホンダとしては最大最上位スクーターとして登場しただけあってこの時代にもかかわらず最初からいきなり水冷エンジンを積んでる。

もちろん無段階変速のVマチックで驚きなのは車重が118kgと激軽なこと。これは今の250ビッグスクーターと違ってメットインなどもなくコンパクトなのが理由。

今で言うとPCXと同じくらいの小ささ。

MF01

つまり

水冷20馬力250ccエンジン+無段階変速+118kg=とっても速い

ただし足回りが・・・まあこの頃のスクーターは全部こんな感じだったんだけどね。

まだメットインもない頃だし。

CH250

じゃあシート下はどうなってるの?って思う人もいるかもね。

シート下にはエンジンがあります。スクーターのエンジンを見たことがある人なら分かると思うけど今時のスクーターのエンジンはこうなっています。

ESPエンジン

シリンダーが前方に大きく傾いて駆動まで一体となってます。こうやって高さを抑える事でメットインのスペースを確保しているわけですね。これをスイングユニット式といいます。

それに対しこのスペイシーがどうなっているのかというとこうなっています。

SPACY250エンジン

今見るとなんだかシリンダーの方向が間違ってるような気がしますが、当時はこれがメジャーでした。

この形はメットインの普及と同時に廃れたけどね。ただその分だけ足元のスペースが開くからタンクも大きく取れてサイズの割には8.6Lも入るほどの大きさだった。

FREEWAY
(MF03)
-since 1989-

フリーウェイ

少し飛んじゃうんだけどマイナーチェンジがあってて五年後の1989年にはスペイシーの文字が取れてFREEWAYというペットネームだけになりました。

これがホンダが250ccでは初となるメットイン機能を備えた250スクーター。当然ながらエンジンからフレームに至るまで全てが変わっている。上で消化したようなスイングユニット式になりました。だから別物バイクといえば別物バイク。

みんな知ってるMF02は次のページで紹介します。

主要諸元
全長/幅/高 1920/715/1115mm
[1840/730/1095mm]
シート高 780mm
[760mm]
車軸距離 1260mm
[1300mm]
車体重量 126kg(装)
[145kg(装)]
燃料消費率 50.0km/L
40.1km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 8.6L
[9.2L]
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 244cc
最高出力 20ps/7500rpm
[20ps/7000rpm]
最高トルク 2.2kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前後4.00-10-4PR
[前110/90-10(61J)
後120/90-10(65J)]
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.0L
交換時0.8L
[全容量0.9L|交換時0.8L]
スプロケ
Vベルト 23100-KM1-003
車体価格 338,000円(税別)
[399,000円(税別)]
※[]内はフリーウェイ/MF03
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

DIO110(JF58)-since 2015-

JF58

「New Standard Commuter」

アジアで唯一DIO110が売れた国ともいえるベトナム(向こうではVISION110)への生産移転を機に大きく見直されるフルモデルチェンジが入ったDIO110/JF58型。

JF58のデザイン

エッジが効いた見た目に変更されているんですが、一番はホンダが開発したアイドリングストップ機能付きの新世代エンジンeSPになったこと。ローラーロッカーアームやオフセットシリンダーによってフリクションロスを徹底的に省いた超低燃費エンジンです。

JF58E

仕組みはPCXの方で話した気がするので置いておくとして、これによりパワーアップしつつクラス最高燃費(当時)となる55.6km/Lを達成。

DIO110のエンジン

ちなみにこれにはフレームも新たに設計し直し全体で3kgもの軽量化となった事も貢献しています。

つまりデザインもエンジンもフレームも新しくなってるので、ある意味では先代とは似て非なるモデルなんですね。サイドスタンドやシートオープナーまで標準装備になりましたし。そのぶん価格も少し上がりましたけどね。

DIO110SP

そんなディオ110なんですけどオーナーも自覚があると思われるので正直に言いますが人気無いですよね。

「どうせ乗るならPCXに」

という人が大半なんだろうと思います。

これは日本と同じく絶賛発売中の欧州なんかでもそうでPCXが大ヒットしている一方でディオの話は全然聞かない。

でもこれ良い面もあるんですよ・・・

イギリス版DIO110

「盗難やイタズラに強い」

という事に繋がるからです。だって人気が無いんだもの。

人目につく街などで真価を発揮する天下のホンダが造った確かな品質のコミューターでこの心配が減るって凄く大きいと思うんですよ。

DIO110ブラック

「イモビを鼻で笑える不人気という名の盗難防止機能」

という冗談半分だけど半分本当な装備を付けてる。

もちろん絶対に無いとは言い切れないけど間違いなくPCXより可能性が低いし、万が一そういう目にあっても比較的安い方だからダメージも小さい。

JF58壁紙

所有感やシグナルダッシュは確かに他の原付二種に負けるけどコミューターとして本来最も大事である

「如何に気を使わず付き合えるか」

という要素ではDIO110は完勝でしょう。

主要諸元
全長/幅/高 1870/690/1085mm
シート高 750mm
車軸距離 1255mm
車体重量 100kg(装)
燃料消費率 55.6km/L
※WMTCモード値
燃料容量 5.2L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 108cc
最高出力 9.0ps/7500rpm
最高トルク 0.95kg-m/5500rpm
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前80/90-14(40P)
後90/90-14(46P)
バッテリー GTZ6V
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
MR8C-9N
推奨オイル Honda純正ウルトラE1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.7L
Vベルト 23100-K44-V01
車体価格 212,000円(税別)
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)

DIO110(JF31)-since 2011-

JF31

「ニュー スタイリッシュ コミューター」

原付二種になった新世代のDIO110/JF31型。

・空冷107ccエンジン
・前後14インチホイール
・コンビブレーキ
・メンテナンスフリーのFI
・18Lのメットインとフロントインナーラック

などを標準的な装備。

JF31メットイン

排気量が上がったことからも分かる通りディオは生産拠点を中国に移しグローバルモデルになったわけですが、ネタバレするとこのモデルはタイで造っていたSCOOPY110iというモデルがベース。

くまモンスクーピー

上の写真は現行モデルなんですが、くまモンってアジアでも人気なんですね。でも熊本工場で製造されてるからくまモンなんじゃなかっ・・・

ちなみにDIOは中国製ですが先代の新大洲本田ではなく五羊本田という別の合併会社。新大洲がほぼ輸出なのに対して五羊本田は中国国内向け。

ラフスケッチ

そもそもなんでグローバルモデルになったのかというと廉価なコミューターが世界から求められたからです。

だからハッキリ言いますがDIO110/JF31は快適装備が付いていませんし、お高い125ccと遜色ない走りをするとは言い切れない部分もある。

今どきメットインの鍵がメインキーシリンダーに付いておらずシート下にある鍵穴で開ける必要があったりするし、パワーもそれなりでトルクの谷があるしシガーソケットなんかも付いてない。

でもその分だけ安くて20万円を切る破格の値段でした。

JF31壁紙

そんなDIO110なんですがこれが出た時、そして今もそうですが

「典型的なアジア向けスクーターだな」

って思った人も多いかと。

確かに本来ならばそうなんですが、DIO110の場合そうとも言い切れない部分があります。というのもDIO110が開発される事になった理由はアジアだけじゃないからです。

確かにカブ一辺倒だった東南アジアや中国で生まれ始めていたAT需要の受け皿という狙いもありました。しかし一方で日欧でも不況で廉価な物を求めるようになった事に応える狙いもあった。

だから

「日本で20万円切るとともに欧州初の2000ユーロ切りコミューター ※Honda DESIGN」

という目標の元に開発された背景があるんです。

ディオ110の値段

そしてグローバル展開というスケールメリットのおかげで見事に20万円切り。かつてホンダの原付二種でこれほど安いバイクがあっただろうかと思えるコストパフォーマンスになった。

そこにもう一つ付け加えたいのが

「DIO110は欧州を重視していたのでは」

ということ。

これは2000ユーロを切るという目標もそうなんですが、デザインで見ても欧州で爆発的な人気を誇ったSHモードという石畳を物ともせず走れる大径ホイールのスクーターに通ずる部分があるから。

BIZスタイル

加えて言えるのがDIO110は国によって名前が違って

中国『Breeze』

欧州&ベトナム『VISION』

インドネシア&タイ『Spacy』

とバラバラなんですがアジアでこのデザインが受け入れられなかったのか実はもう売ってない国が多い。向こうはベトナムくらいでホンダの110といえばスクーピーという状態。対して欧州ではまだ現役。

JF31カタログ

つまりDIO110は確かにアジアも睨んでいたんだけど、どちらかというと欧州寄りなコミューターなんですね。

主要諸元
全長/幅/高 1845/670/1090mm
シート高 755mm
車軸距離 1255mm
車体重量 103kg(装)
燃料消費率 52.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 5.5L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 107cc
最高出力 8.4ps/8250rpm
最高トルク 0.89kg-m/6500rpm
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前80/90-14(40P)
後90/90-14(46P)
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR8EA-9
または
U24EPR9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.7L
Vベルト 23100-KZL-931
車体価格 190,000円(税別)
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)

DIO(AF62/68)-since 2003-

AF62

「The Scooter. Dio」

五代目ディオ・・・と言っていいのか少し微妙な立ち位置にあるAF62型。

というのもDIOはこれまで新型が出ても旧型をしばらく併売させる形を取るのが一般的だったのですが、先に紹介したスマートディオとこの新生ディオはずっと併売されていたから。

デザイン

どうしてそうなったのかというとスマートディオは熊本産なのに対して、このセクシーテールのディオはホンダが中国現地のメーカーと合併する形で2001年に設立した新大洲本田(Sundiro Honda)で生産しているモデルだから。

新大洲ホンダ

一応ホンダとしては

・最新設計のリッチなAF56~63

・コストパフォーマンスのAF62

という展開。

だからスポーツバージョンのZ4もスマートディオだけでコッチは無印モデルのみ。

ちなみにぶっちゃげると中身はトゥデイとほぼ同じなんですが、1988年に登場した初代より9000円も安い119,000円というとんでもない安さとはいえ

・22Lメットイン
・コンビブレーキ
・シートオープナー機能付きキーシリンダー

などスクーターとしての基本は抑えていました。

2007年には排ガス規制に伴いキャブからスマートディオと同じくFI化されたAF68へとモデルチェンジ。

AF68

さらに2011年には排ガス規制に対応するためエンジンが見直されるマイナーチェンジがされAF68後期に。

ちなみに懲りない蛇足ですが中国ではこれとは別にもう一つ別のディオというか従姉妹の様な存在がいました。

DD50

DD50という台湾のSYMが造っていた原付で中身が縦型エンジン時代のスーパーディオつまり先々々代がベース。

これはパクってるわけではなくホンダの技術提供によって作られたスクーターだから。つまりSYM版ディオといえるモデルで2007年まで販売されていました。

さてさて・・・そんなディオなんですが残念な事にこの代(2013年モデル)が50ccとしては最後。

ディオAF68の壁紙

三ない運動を発端としたイメージの悪化や駐禁などによる原付市場の低迷が原因・・・と簡単に片付ける事も出来るんですが2010年代も厳しい状況なりにズーマーやダンクなどがヒットしていたのを見るに

「こういうデザインが若者にはもうウケない」

という事が少なからずあったかと。

ホンダの原付市場分析でも今の若者は”カッコイイ”とか”速そう”という要素ではなく

「目立たず街に溶け込む機能的なハイブランド」

を好む傾向があるんだとか。

ディオ最終型

若者の為に生まれ、若者から支持され、若者と共に歩み続けていたクラスを代表する歴史あるディオが50ccの世界から姿を消したのはそういう背景があったからでしょう。少し厳しい言い方かもしれませんが。

ただ完全に消えたかというとそうとも言い切れない部分もあります。

ホンダとヤマハが原付一種事業で提携したのが記憶に新しいかと思いますが、それにより誕生したのがホンダ製のジョグ。

ホンダのジョグ

ホンダがジョグを造るなんて今でも嘘じゃないのかと思える話なんですが、よく見るとボディは確かにジョグだけど顔は・・・これディオでは。

ディオとジョグ

永遠のライバルだったディオとジョグがまさかの融合というオチ。

悟空とベジータが融合してゴジータ誕生的な。

主要諸元
全長/幅/高 1720/630/1020mm
{1720/650/1020mm}
シート高 695mm
車軸距離 1180mm
車体重量 77kg(装)
[81kg(装)]
{81kg(装)}
燃料消費率 65.0km/L
[73.0km/L]
{73.0km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 5.0L
[4.6L]
{4.6L}
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 49cc
最高出力 4.1ps/8000rpm
[4.1ps/8250rpm]
{3.8ps/8250rpm}
最高トルク 0.38kg-m/6500rpm
[0.38kg-m/7500rpm]
{0.38kg-m/7000rpm}
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後80/100-10-46J
バッテリー GTH4L-BS
または
YTX4L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7HSA-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.7L
Vベルト 23100-GFC-890
車体価格 119,000円(税別)
[147,000円](税別)
{147,000円}(税別)
※[]内はAF68
※{}内はAF68後期
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)

DIO/Z4/DX(AF56/57/63)-since 2001-

スマートディオ

「4stという先端。」

4stへの大転換となった四代目ディオことスマートディオのAF56/AF57型。

モーニング娘

カタログにはモーニング娘が起用されていました。

マルチリフレクターヘッドライトが特徴的なモデルですがグレードとしては

・ノーヘルのディオ/AF56
・アイドリングストップとディスクブレーキのDX/AF57
・スポーツタイプのZ4/AF57(翌02年から)

の3タイプでZXは4st化という事で名前がZ4(ズィーフォー)に改名。ちなみに今回はパワーユニットも同じ。

Z4

まだまだ2stが売れる時代にも関わらず4stに切り替えという永遠のライバルだったジョグとは別の道を歩み始めたディオなんですが、これがまたとってもバブリー。

例えばクレアスクーピーからの流れで採用された次世代4stエンジンなんですが初っ端にして水冷エンジン。

ディオの水冷エンジン

しかも徹底的なコンパクトモジュール化されたもの。

今にして思えばホンダが開発したeSPエンジンの基礎はここにあったと言えるでしょうね。

でもそれだけではなくもう一つ驚きなのがフレームで、2ピースのアルミダイキャストになっています。

アルミフレーム

50ccのそれもスクーターでこれほど豪華なフレームってそうそうない。

アルミにした理由について公式では

「従来の鋼管&鋼板よりも部品点数や溶接が少なく環境に優しいから」

との事でしたが4st化に伴う重量増を少しでも解消する狙いも少なからずあったかと。実際これのおかげで車重は2st時代からわずか+3kgしか増加してないわけですから。

そんなもんだから一部のカスタム好きにオリジナル原付のフレームとして人気っていう要らぬ需要まで生んでしまう始末。

そんなスマートディオで紹介しておかないといけないのがこれ。

Z4阪神スペシャル

『Z4 阪神タイガーススペシャル』

ご存知あの阪神タイガースカラーを纏ったZ4で僅か120台限定。しかも驚きのお値段据え置き。

これは開幕から絶好調で有頂天だった阪神ファンがホンダモーターサイクルジャパン(販社)大阪支部に要望し、それをホンダが引き受けて製作したもの。

なにが恐ろしいのがこれ優勝記念車じゃない事。8/30発売という企画から製品化までの日数を考慮すると見切り発車もいいとこの販売だったんです。

しかもホンダは野球部持ってるとはいえ阪神とは縁もゆかりも・・・どちらかというとカワサキ(本社:神戸)じゃないのかっていう。

2004年にはZ4のみクラス世界初となるFI(電子制御燃料噴射装置)を採用するモデルチェンジが入りAF63型となりました。

AF63型

FI化により始動性と燃費が更に向上したんですが、更に嬉しいのがバッテリーが力尽きていてもキックで始動出来るよう配慮されていること。

センサー類を徹底的に統合することで部品点数を減らし、さらに高性能ECUや燃料ポンプを小型&省電力化することで必要な電力を削減。

そしてキック始動時に灯火系やバッテリーへの回路を遮断し、プラグと燃料ポンプとFIにのみ電力を供給するようにした事で僅か0.2秒のキック時の発電でも安定始動できる様にした事で可能にしているというわけ。

まあこれはスーパーカブなど他の原付にも付いてる機能。それより見て欲しいZ4だけの凄い部分はエンジン。

Z4エンジン

たった0.3馬力上げるためだけに直径38mmしかないエンジンを4バルブ化したんです。もうミニチュアの世界ですよね。

もちろん50ccスクーターとしては世界初。

主要諸元
全長/幅/高 1710/620/1010mm
[1710/630/1010mm]
シート高 710mm
車軸距離 1190mm
車体重量 76kg(装)
[77kg(装)]
{81kg(装)}
燃料消費率 75.0km/L
{80.0km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 5.0L
{4.8L}
エンジン 水冷4サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 5.0ps/8000rpm
{5.3ps/8000rpm}
最高トルク 0.47kg-m/7000rpm
{0.49kg-m/7500rpm}
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後90/90-10-50J
バッテリー YTZ7S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EH-9
{ER8EH-N}
推奨オイル Honda純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.7L
交換時0.6L
Vベルト 23100-GET-003
車体価格 159,000円
[179,000円]
{199,000円}
※[]内はDX
※{}内はAF63
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)

DIO/SR/ZX(AF34/AF35)-since 1994-

AF34

「生まれ変わった−Body & Heart。」

二代目にあたるスーパーディオ(素モデルのみ)と併売する形で登場した2st最後の世代となる三代目のライブディオことAF34型。

キャッチコピーにもあるようにこのモデルでディオは大きく生まれ変わりました。

変わった部分は先代に引き続きまたもやエンジンで、縦型だったエンジンが今も広く採用されている横型エンジンへと変更すると共にストレート吸気化で7馬力にアップ。

縦型と横型のスクーター

だからライブディオは横ディオとか言われたりもします。

なんで横型に変更したのかといえば上のやっつけイラストを見て察してもらえると助かるのですが一番は

「スペースを稼ぐため」

これによりモデルからタンク容量を+0.3L、オイル容量を+0.1L。そしてエンジンが立っている事からポッコリ出ていたメットイン底面がフラットになり更に使い勝手が向上しました。

ちなみメットインメットインと言っていますが正式にはシート下トランクで、メットインという言葉は実はホンダが生み出した造語。だから商標登録もホンダが持っていたります。

ZX/AF35

話を戻すとこのモデルからはディスクブレーキ化されたSR(写真上)、そして贅沢にもLEDブレーキランプ付きのハイマウントスポイラーのZX(写真下)も最初からラインナップ。

ZX/AF35

ZXの方は相変わらず専用チューニングが施されており0.2馬力UPした7.2馬力エンジン。

今回は更に90/90-10のワイドタイヤも採用しておりデザインも一番定評があるモデル。

TRF

ちなみにカタログにはZXではボーイミーツガールやイージードゥダンスでおなじみTRF。

ZXではない素モデルの方では広末涼子さんが起用されていました。

DIO 広末涼子

豪華過ぎるキャストですが、これはもちろんDIOが相変わらず若者に人気でホンダの一番人気原付だったから。

このライブディオは人気がピークだった世代で販売期間も長かった事から累計157万台とシリーズで一番売れたモデルでした。

モデルチェンジ歴をサラッとおさらいすると1996年(実質1997年モデル)には

・前後連動ブレーキ
・ディスクブレーキの標準化(SR廃止)
・大光量ハロゲンライト
・燃料タンクの6L化
・2ピースタイプのフロントフォーク(ZXのみ)

などの変更。

ZX後期

”規制前後期”といわれるモデルで何気に前期とはかなり部品が変わっていて別物化していたりします。

更に1999年半ばには排気ガス規制に対応するためキャブセッティングと触媒入りマフラーへの変更などが入り、ドラムブレーキの廉価グレードDIO Jも販売。

DIO J

”規制後後期”と呼ばれている世代です。

2001年のマイナーチェンジでイモビライザー(OP)に対応すると同時に素ディオと一本化されDIO Sへと改名されました。

以下ちょっと蛇足。

国産スクーター市場における最量産車モデル(ホンダ調べ)にまで上り詰めたディオなんですが、成功すると変なことを始めだすホンダの悪い癖と言いますかホンダらしさと言いますか、カゴ付きのチェスタやポップ調のフィットなど痒い所に手が届く派生モデルもあったんですが中にはこんな珍妙なモデルもありました。

DIO BAJA

『1995年 DIO BAJA/AF28』

XLR250やXR250でおなじみBAJAのアイコンである丸目二眼を取って付けたディオ。

補足しておくとBAJA(バハ)っていうのはメキシコにある半島をノンストップで駆け抜けるバハ1000というラリー。早い話が北米版パリダカみたいな感じでそれをイメージしたもの。

XLR250で出したらパンチが効いてて好評だったからモンキーと同じ様にディオでもパロったという話。

ディオバハ

ただこのBAJAモデルはディオらしく単純にパロっただけではなくもう一つ特徴があります。それはベースとなっているのがライブディオではなく先代のスーパーディオだという事。

先代の在庫処分なのか・・・それとも本当に過酷なエンデューロに必要不可欠な整備性の良さを取るためにわざわざ縦型エンジンにしたのかは謎。

ただこれだけでは終わりません。

1996年にはDIO STと呼ばれるモデルも販売。

ディオST

『1996年 DIO ST/AF35』

何やらフロントホイールの向こう側にチラリと見える事からダブルディスクかと思いきや、これは車速を測るためのセンサー。驚くことなかれ実はこれABSを採用しているんです。

ABSシステム

しかもリアを握るだけでフロントも自動で掛かる前後連動式という現在多くのホンダ車に採用されているコンバインドABSに通ずるもの。

一般的なオートバイではなく不特定多数が乗るディオで先行搭載する度胸が凄い。

そして最後に紹介するのがこれ。

スケルトンZX

『2000 DIO ZX スケルトン/AF35』

中身が薄っすら見えるスケルトンボディのZX。ショーモデルとかではなく本当に限定5000台で2000年に販売しました。

「スケルトンとかダサいし意味がわからない」

と今なら言われそうですね・・・

スケルトンZXカタログ写真

当時を知る人なら分かると思いますがスケルトンが大流行していたんですよ。

もう本当に猫も杓子もスケルトンモデルを出してた。キッカケはiMacだったかな。

主要諸元
全長/幅/高 1675/615/995mm
[1675/630/995mm]
シート高 700mm
車軸距離 1145mm
車体重量 73kg(装)
[75kg(装)]
{76kg(装)}
燃料消費率 46.9km/L
{46.3km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 5.3L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 7.0ps/6500rpm
{7.2ps/6500rpm}
最高トルク 0.79kg-m/6250rpm
{0.81kg-m/6250rpm}
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後3.00-10-42J
{前後90/90-10-50J}
バッテリー YTR4A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR6HSA
推奨オイル ウルトラ2スーパー
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
1.3L
Vベルト 23100-GG2-751
車体価格 144,000円
[156,000円]
{167,000円}
※[]内はSR/AF35
※{}内はZX/AF35
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)

DIO/SR/ZX(AF27/AF28)-since 1990-

スーパーディオ

「ザ ストリート スタンダード」

二代目となる本家ディオ改めスーパーディオ/AF27型。

何がスーパーになったのかというと

・5.4馬力→6.8馬力
・燃料タンク4L→5L
・オイルタンク0.8L→1.2L
・ツインフォーカスライト標準装備
・MFバッテリー標準装備
・プッシュキャンセルウィンカー

などなど。

ただし実はこのスーパーディオ、翌年に更なるスーパー化をします。

AF27アクセサリー

翌91年に先代でも好評だったディスクブレーキ装備のSR/AF28型が登場したから・・・ではありません。

実はこのSRが出て少しした頃にディオはエンジンに変更が加えられたんです。変更が加わった部分はストローク運動を受け止めて回転運動に変換する棒であるクランク軸。

クランクシャフト

91年モデルから(SRは出て数カ月後から)クランク軸が12mmから14mmへ一回り太くなったんです。

これが何をもたらすのかと言うとズバリ強度の向上。言い換えるならばチューニングキャパシティの増加。

これによってディオは

「速い、カッコイイ、そして弄れる」

と三拍子揃った原付へと進化。縦型エンジンのおかげで潜る必要がほぼ無いほどの整備性の良さも相まってディオマニア達の間では

『縦ディオ』

として今でも非常に人気があったりします。

そしてそして忘れてはならないのが1992年、原付小僧なら誰もが憧れたZX/AF28型が登場。

AF28

SRにテールスポイラーを付けただけかと思いきや

・シリンダー
・キャブレター
・マフラー

を新設計し更にワイドレシオ化。これにより30km/hを過ぎてから本領発揮するスポーツ性能を獲得。

ちなみに読み方はゼッペケとかゼットエックスとか言われていますが

「ジーエックス」

が公式の読み方です。

主要諸元
全長/幅/高 1640/615/995mm
{1640/625/995mm}
[1650/630/1005mm]
シート高 700mm
{700mm}
[715mm]
車軸距離 1145mm
{1145mm}
[1150mm]
車体重量 68kg(装)
{70kg(装)}
[71kg(装)]
燃料消費率 48.5km/L
{48.5km/L}
[46.9km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 5.0L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 6.8ps/7000rpm
{6.8ps/7000rpm}
[7.0ps/7000rpm]
最高トルク 0.73kg-m/6500rpm
[0.74kg-m/6750rpm]
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後3.00-10-42J
バッテリー YT4L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR6HSA
推奨オイル ウルトラ2スーパー
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
1.2L
Vベルト 23100-GG2-750
車体価格 134,000円(税別)
{145,000円(税別)}
[159,000円(税別)]
※{}内はSR/AF28
※[]内はZX/AF28
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)