シグナスX/SR(5UA)-since 2003-

四代目シグナス

「タフネス コンフォート コミューター」

先代の失敗に加えマジェスティの台頭で地に落ちていたシグナスブランドを復活させたと言っても良いんではなかろうかと思う五代目シグナスのシグナスX。

先代でブーブー文句言われていた10インチを止め12インチへとインチアップ。

そしてエンジンはなんとOHCながら4バルブしかもメッキシリンダーという無駄に贅沢な物を積んでる。いや無駄って言ったらおかしいですね、そのおかげで10.4馬力/8500rpmというピークパワーを発揮するわけですから。

メットインスペース

他にもメットインスペースが27Lに拡大されたりリアがツインサスになって乗り心地が向上したりといった非常に行き届いた作りになりました。(写真は次モデル)

後ろ姿

まあでもシグナスXが大成功と言えるほど売れた一番の理由はやっぱりデザインでしょうね。オッサン臭さが全くと言って程なくなった。

ヘッドライトをアッパーではなくボディに、それも下の方に埋め込む斬新なスタイルは今となってはシグナスのトレードマーク。

SR

そして翌年にはお馴染みというか今ではメインに取って代わられたSRモデルも登場。

三段階調節機能付きリアサスと専用のカラーリングを施されたモデル。晩年にはキャリパーのレッド塗装も加わりました。

主要諸元
全長/幅/高 1855/685/1110mm
シート高 755mm
車軸距離 1295mm
車体重量 119kg(装)
燃料消費率 46.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 7.1L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 10.4ps/8500rpm
最高トルク 0.94kg-m/7500rpm
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前110/70-12(47L)
後120/70-12(51L)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7E
推奨オイル エフェロプレミアム(10W-40)
または
エフェロスポーツ(10W-40)
または
エフェロベーシック(20W-40|10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ
Vベルト 5ML-17641-00
[5ML-E7641-00]
※[]内は06以降
車体価格 309,000円(税別)
系譜図
XC1801982年
CYGNUS180
(25G)
XC1251984年
CYGNUS125
(2YM)
XC125D1995年
CYGNUS125
(4KP/4TG/5CY/5NN)
2003XC1252003年
CYGNUS X/SR
(5UA)
2007XC125X2007年
CYGNUS X/SR
(28S)
2013XC125X2013年
CYGNUS X/SR
(1YP)
2015XC125X2015年
CYGNUS X SR
(1YP後期)

シグナス125/D/Si/SV(4KP/4TG/5CY/5NN)-since 1995-

二代目シグナス

三代目にあたるシグナス125(4KP)

このモデルからは台湾ヤマハ製造となりました。

えーっと、最初にオーナーの方が居たら誤っておきますゴメンナサイ。というのはヤマハらしかぬ不人気車だったから。

シグナスといえば先鋭的なデザインと上質感で長距離も熟せるゆとりあるスクーターって感じだったんだけど、台湾製になってからデザインが・・・いやまあ台湾の人からしたらこれが先鋭的なのかもしれないけどね。

しかも幸か不幸かヤマハは同年にマジェスティを出してるんです。

初代MAJESTY

「大人のセダン」

というコンセプトで言ってみればソレまでのシグナスが持っていたコンセプトの上位互換のようなバイク。しかも大ヒット。

だから原二の方はデザインより実用性だろってヤマハが判断したのかもしれない・・・

でもあまりの不人気っぷりからヤマハは結構テコ入れというか色々出しました。

翌年にはフロントをディスクブレーキにしたスペイシーみたいな三代目シグナス125D(4TD)

シグナス125D

そして1998年にはデザインをガラリと変えて更に実用性を高めるべくコンパクト軽量になった四代目のシグナス125Si、そして2001年にはDとSiのイイトコ取り(ディスクブレーキのSi)な五代目シグナスSVが出ました。

シグナス125SV

シグナスというよりジョグっぽいですねSiやSVって。10インチだからそう見えちゃうのかな。

これらは併売、統合などがあったので○代目というのはちょっと違うんだけどまあ細かいことは気にしないで下さい・・・

しかしこれらのモデル展開でも人気は回復すること無く、125SVが出た2年後にXへとバトンタッチされることになりました。

さてここでシグナスマニアは出てないシグナスがあることに気付かれてると思います。というか私も完全に忘れてました。

それはこのシグナス125より先の1992年に出た台湾シグナス。

その名はシグナスGT150(4DH)

シグナス150

果たして知っている(覚えている)人がどのくらい居るのか疑問ですがちゃんと日本でも発売されました。

実はこのGT150は水空冷エンジンというとってもユニークなエンジンを積んでいます。エンジンのヘッド部分は水冷でシリンダーは空冷。

それにしても、うーん・・・この頃のシグナスは良くも悪くも最もオジサマシグナスですね。

というか何処らへんがはくちょう座の要素が無い。

主要諸元
全長/幅/高 1840/705/1105mm
シート高 755mm
車軸距離 1220mm
車体重量 104kg(乾)
燃料消費率 70.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 7.8L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 10.0ps/8000rpm
最高トルク 1.9kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前後3.50-10-51J
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7E
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.2L
交換時1.0L
スプロケ
Vベルト 4CW-17641-01
車体価格 279,000円(税別)
系譜図
XC1801982年
CYGNUS180
(25G)
XC1251984年
CYGNUS125
(2YM)
XC125D1995年
CYGNUS125
(4KP/4TG/5CY/5NN)
2003XC1252003年
CYGNUS X/SR
(5UA)
2007XC125X2007年
CYGNUS X/SR
(28S)
2013XC125X2013年
CYGNUS X/SR
(1YP)
2015XC125X2015年
CYGNUS X SR
(1YP後期)

シグナス125(2YM)-since 1984-

シグナス125

125としては初めてとなるシグナス2YM

基本的には先代の180と同じコンセプトで二人でゆったり長距離を走れる125。

その要素として挙げられるのが大型キャリアと一軸バランサーを搭載したOHCエンジン。そのおかげで振動も少なく非常にジェントルな原二になってる。

ちょっと話が逸れるけど原付レベルのエンジンに一軸バランサーを入れるのは結構異例な事。

ソレは何故かと言えば一軸バランサーを入れると振動が抑えられる代わりにエンジン出力を10%前後もロスしてしまう事になる。そして何よりコストアップ。

だから小排気量に一軸バランサーを入れるのは普通ではあまり無いんだけど敢えて搭載した。

シグナス125後期

でもその狙いが的中してジェントルなスクーターだと見事に大ヒット。2stのリード、4stのシグナスとして人気を二分する存在となりました。

1988年に足回りとシートの見直しが入った後期モデルが出た後も売れ続け終わってみたら10年以上発売されていたロングセラースクーター。

あとまあバイクだから目の肥えた人たちには想像が付かないかもしれないけど当時はデザインも先鋭的だと評判になりました。

主要諸元
全長/幅/高 1880/650/1095mm
シート高 760mm
車軸距離 1250mm
車体重量 91kg(乾)
燃料消費率 70.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 7.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 11ps/8000rpm
最高トルク 1.1kg-m/6500rpm
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前後3.50-10-4PR
バッテリー YB7C-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C6HSA
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
スプロケ
Vベルト
車体価格 249,000円(税別)
系譜図
XC1801982年
CYGNUS180
(25G)
XC1251984年
CYGNUS125
(2YM)
XC125D1995年
CYGNUS125
(4KP/4TG/5CY/5NN)
2003XC1252003年
CYGNUS X/SR
(5UA)
2007XC125X2007年
CYGNUS X/SR
(28S)
2013XC125X2013年
CYGNUS X/SR
(1YP)
2015XC125X2015年
CYGNUS X SR
(1YP後期)

シグナス180(25G)-since 1982-

シグナス180

これを初代と言って良いのか微妙な所なんだけど初めてシグナスという名前のバイクが出たのは1982年の事。

シグナス180(XC180)は佳境に入っていたHY戦争(詳しくはHY戦争を参照)により生まれたバイク。

完全新設計&専用設計のOHV171ccで片持ちボトムにデジタル時計や燃料計まで装備したバブリーな一台。

XC180

ヤマハがこのバイクで狙いたかったのは、近距離の下駄という認識のスクーターとは一線を画する長距離も熟せるプレミアムコンパクトスクーターってやつ。

シグナス180カタログ写真

皆さんご存じない通りカラーチェンジすら行われることなく生産終了した不人気車なわけですが、でもいま大ヒット中のマジェスティSとコンセプトは通ずる所があるんですよね。

うーん出る時代が早すぎたのか・・・

主要諸元
全長/幅/高 1840/715/1120mm
シート高 745mm
車軸距離 1290mm
車体重量 108kg(乾)
燃料消費率 60.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 6.5L
エンジン 空冷4サイクルOHV単気筒
総排気量 171cc
最高出力 15ps/7300rpm
最高トルク 1.5kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前後3.50-10-4PR
バッテリー YB10L-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D7EA
推奨オイル ヤマルーブ
スポーツ(10W-40)
または
スタンダードプラス(10W-40)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.3L
スプロケ
Vベルト
車体価格 289,000円(税別)
系譜図
XC1801982年
CYGNUS180
(25G)
XC1251984年
CYGNUS125
(2YM)
XC125D1995年
CYGNUS125
(4KP/4TG/5CY/5NN)
2003XC1252003年
CYGNUS X/SR
(5UA)
2007XC125X2007年
CYGNUS X/SR
(28S)
2013XC125X2013年
CYGNUS X/SR
(1YP)
2015XC125X2015年
CYGNUS X SR
(1YP後期)

スカイウェイブ250S/SS/M/LTD(CJ46A/CJ45A) -since 2008-

CJ46A

現行スカブにあたるCJ46A型とCJ45A型。

少しややこしいんですが、

・標準モデルのスカイウェイブSベーシック

・グリップヒーターやロングスクリーンやナックルバイザーといった防寒装備のリミテッド

・エアロマスクやメッキハンドルなどを装備したカスタムのSS

この三種類がCJ46Aで、電子制御式CVT(変速モード)を付けたMモデルがCJ45Aとなってます。

どっちもマイナーチェンジが入ってるので合わせて紹介します。

まず電子制御CVTのMモデルは2007年に出てわずか一年でモード追加とスロットルシフト機能が搭載。

そしてノーマルタイプの方も旧型のままだったSSが現行ベースにモデルチェンジ。

スカイウェイブSS

つまりSS、タイプS、リミテッドがCJ46型でMがCJ45型。

そんなスカイウェイブは販売台数においてフォルツァやマジェスティに勝る事はないものの、250ビッグスクーター御三家と言われるだけあって食らいついて行くほどの人気はありました。

しかし、まあ知っての通りビッグスクーターブームが去ってしまった今となってはもう見る影もないほどの人気となっています。スカイウェイブに限った話ではないけどね。

更にバーグマンっていう新しいスクーターを出しました。そちらはソコソコ売れているようです。

BURGMAN200 -Since2014-

バーグマン200

これはタイ産の別のバイクになるんだけど、もともとバーグマンって言う名前はスカイウェイブの海外名だったわけです。ビッグスクーターと言うよりはイタスクに近いかな。

バイクのグローバル化が進む中で日本だけのガラパゴスバイクというは厳しい物があります。バーグマンという海外名を新型に取られた事からも察せます。

スカイウェイブ250はどうなるんでしょうね。長男坊の650は海外で通用している事もあってか比較的安泰なんだけど、250ビッグスクーターってのは日本特有だから逃げ道が無いんですよね。

主要諸元
全長/幅/高 2270/760/1225mm
シート高 710mm
車軸距離 1585mm
車体重量 214kg(装)
燃料消費率 39.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 26ps/7500rpm
最高トルク 2.5kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
{MTモード付きVベルト}
タイヤサイズ 前120/80-14(58S)
後150/70-13(64S)
バッテリー YT12A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.2L
フィルター交換時1.3L
Vベルト 27601-06H00
車体価格 599,000円(税別)
[619,000円(税別)]
{670,000円(税別)}
※[]内はTypeS
※{}内はTypeM
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

ジェンマ(CJ47A) -since 2008-

CJ47A

「FULL FLAT 2-SEATER」

フォルツァ・マジェスティに対するスカイウェイブ、そしてマグザムやフュージョンに対するジェンマ。

2008年に登場(厳密に言うと現行スカブ250より数ヶ月あとに出てる)にも関わらず既に生産終了となった短命ビッグスクーター。

ところでジェンマと言っても今の人はこの250しか知らないと思うのでちょっと補足。

一番最初にジェンマというバイクが出たのはこの250が出るずっと前の1982年ジェンマ125が始まり。

ジェンマ125
(CF41A)-Since 1982-

CF41A

1982年と言えばアレですね、HY戦争まっただ中。つまりジェンマもホンダのリードやタクト、ヤマハのキャロット、リリックマリック三兄弟(って言っても分かんないか)と同じHY戦争の申し子なんです。

ちなみにこの125は空冷4stだったんですが、後から出てきた50と80、そして最後のジェンマクエスト90は2stでした。今のジェンマとは似ても似つかない形ですね。

ジェンマ50

話をジェンマ250に戻して・・・

ローロングで非常にヌメヌメしたボディデザインのジェンマ250は本当に好き嫌いがハッキリ別れるでしょう。

ジェンマ250カタログ

これはカタナやハヤブサが社内アンケートで意見が真っ二つに別れた事と同じで、スズキは社内で意見が両極端になったデザインこそイケるデザインという捉え方をしています。ジェンマもまさにその類のデザイン。

「ナメクジみたいで気持ち悪い」

という人もいれば

「アキラバイクみたいでカッコいい!」

という人もいる。まあ人気の無さからいって前者が多かったのは言うまでもないんだろうけど意欲的なバイクだったのは間違いない。

ジェンマリア

それにジェンマが出た2008年後半には既にビッグスクーターブームが去りつつあったことと、あと造形にこだわり過ぎてカスタムメーカーを振り落とした事も要因かな。

でもまあ一番はやっぱり値段ね。68万円は同年デビューのスカイウェイブSS(次で紹介)とほぼ同じ値段。良いなと思ってもここで二の足踏んだ人が多いと思う。

フュージョンが再販して売れたように、ジェンマもあと3年早く出てたらもう少し違った結果になったんじゃないかな。

ジェンマ壁紙

ジェンマが面白いのは見た目だけじゃありません。

フォルツァかなんかの系譜で言ったけどスクーターにおいてローにするということは即ちメットインスペースを削るということになるわけです。

マグザムメットインスペース

写真はマグザムのものなんですがビッグスクーターらしからぬメットインスペースの少なさですね。でもこれでもかなり頑張ってて良い方なんですよ。フュージョンに至っては右のリアトランクだけなんですから。

じゃあジェンマ場合。

リア周りは絞ってるので一見するとメットインスペースは何処にも無いように見えますが、ちゃんとあります。さて何処でしょう?

ジェンマ東京モーターショー

正解は・・・

ジェンマメットインスペース

足元のトンネルでした。

乗ったまま使えるというありそうでなかった利便性を兼ね備えています・・・がフルフェイスは厳しい物があります。そのためかリアにはメットホルダーが標準装備。でもそのリアも形に拘ったシートとグラブバーが仇となりバッグや荷物を積むのは難しいっていう。

でも、ですね、そうしてまでこだわったジェンマのデザインを褒めてあげてください。気持ち悪いって。

その典型と言えるのがヘッドライト。ジェンマはデザインにおいてタブーに近いアシンメトリーを採用しています。

ヘッドライト

人間はアシンメトリーなものを見ると不安感や嫌悪感を抱くように出来てるんです。だからジェンマを見てそういう気持ちを抱くのはまさにデザイナーの思惑、そしてスズキの罠に掛かっている証拠。

ジェンマ250

見てくださいこのアピールの仕方が斜めすぎて売る気が無いんじゃないのかと思えるほどの表紙を。

もうこんなスクーターは二度と出ないでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2280/810/1085mm
シート高 660mm
車軸距離 1690mm
車体重量 210kg(装)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7500rpm
最高トルク 2.2kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前120/80-14(58S)
後150/70-13(64S)
バッテリー FTZ9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.2L
フィルター交換時1.3L
Vベルト 27601-06H00
車体価格 670,950円(税別)
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

スカイウェイブS/LTD/M/M LTD(CJ44A/CJ45A) -since 2006-

CJ45A

デザインからフレームからエンジンに至るまでほぼ全てが見直され大変貌を遂げたCJ44A型。

ちなみに写真の黄色は翌年に発売された変速モード付き電子制御式CVTを積んだMモデル(CJ45A)です。

車格が一段と大きくなって少し重くなったんだけど、その分エンジンがDOHC化され26馬力と更にパワーアップ。250のビッグスクーターでこの馬力はクラストップです。ビッグスクーターにおいてまでDOHC化による高回転化でパワー稼ぐって考えがいかにもスズキ。

他にもキーレスシステムやメットイン容量の拡大などで使い勝手も向上。グリップヒーター、ナックルガードを付けたリミテッドモデルも登場しました。

SV1000

スズキの二眼といえばちょっとクセのあるデザインなのが定説でこのスカイウェイブも例に漏れず少しクセのある顔になってますよね。

CJ44AタイプS

これでもかってくらいライトレンズがデカい。でもみんな実車を見たことあるからわかると思うけど横から見ると意外と良いんだよね。

角度によって表情が変わるデザインは良いデザインと言われるけどスズキとして珍しいんじゃないかな。正面から見ると”ああスズキだ”ってなりますけどね。

主要諸元
全長/幅/高 2270/760/1385mm
シート高 710mm
車軸距離 1585mm
車体重量 193kg(乾)
燃料消費率 39.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 26ps/7500rpm
最高トルク 2.5kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
{MTモード付きVベルト}
タイヤサイズ 前120/80-14(58S)
後150/70-13(64S)
バッテリー YT12A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
交換時1.2L
フィルター交換時1.3L
Vベルト 27601-06H00
車体価格 589,000円(税別)
[599,000円(税別)]
{660,000円(税別)}
※[]内はTypeS
※{}内はTypeM
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

スカイウェイブ250/SS(CJ43A) -since 2002-

CJ43A

二代目に当たるスカブ250のCJ43A。

初代を更にスタイリッシュな現代風にリファインしたデザインに生まれ変わりました。

構造的な事で言うとヘッドライトがデュアル化、シガソケ搭載に、FI化で燃費が向上。

驚きなのがモデルチェンジな上にFI化されたにも関わらずお値段据え置きということ。普通FI化されると5万円前後の値上げになっちゃうんだけど価格はそのままとかスズキは庶民の味方ですね。

少し遅れてショートスクリーンやメッキハンドルやスモークテールレンズなど装備、いわゆるカスタムモデルであるSSが発売。

この頃から若者を中心とした第二次スクーターブームが巻き起こりだしたのは記憶に新しいと思います。

ビッグスクーターブーム

その中でも”走りのスカイウェイブ”と言わてた所以は馬力もそうなんですが、それよりもスイングユニット式でありながらリンク式モノサスを採用している点にあります。

これは先代もそうだった上にスズキがわかりやすく解説してるのでわざわざ言うまでもないんですが・・・

リンク式モノサス

こうすることで図右にあるように荷重に応じたプログレッシブな特性を持ったサスペンションに出来るというわけ。これライジングレート効果っていいます。スポーツ系では当たり前になったサスペンション形式ですね。

まあ要するにショックの大きさに応じてショックが的確に吸収してるってことで、地面への追従性が上がるわけ。

スカブのサスペンション

デメリットがあるとするならばモノサスに使われるショックアブソーバーは二本サスより良い物(正確な物)を使わないといけないし、フレームの剛性も高くないといけない。そうしないとフレームが負けちゃうから。

つまりコストが掛かるわけですが、それでもスカイウェイブはリンク式モノサスにこだわったというわけですね。というかスズキはほんとモノサスにこだわりますよね。

当然このモデルにもカワサキのエプシロン250もありましたがコレが最後です。

エプシロン250

OEMのくだりは初代で話したけどエプシロン(スカブ)とか250SB(Dトラ)とかを全く見ない辺りバイクのOEMはメリットが薄いのかもね。車と違って二輪は嗜好性が高い分、こだわりを持ってる人が多いからOEMは受け付けないという人が多いのかも。

まあカワサキはJ300っていうキムコのOEMを続けてますけどね。

マジェスティ

あとあんまり関係ないけど、このスカイウェイブをデザインされた仲村さんはこの後ヤマハのエルムデザインに行かれてマジェスティのデザインを手がけていたりします。

主要諸元
全長/幅/高 2260/760/1375mm
シート高 695mm
車軸距離 1590mm
車体重量 166kg(乾)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 23ps/7500rpm
最高トルク 2.5kg-m/6500rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-13(57P)
バッテリー FT12A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.3L
交換時1.9L
フィルター交換時2.0L
Vベルト 27601-14F11
車体価格 549,000円(税別)
[569,000円(税別)]
※[]内はTypeS
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

スカイウェイブ250 type1/2(CJ41A/CJ42A) -since 1998-

CJ41A

スカブの愛称で親しまれてるスカイウェイブの初代モデルに当たるCJ41A。

初代マジェスティにより端を発した第一次ビッグスクーターブームでホンダフォーサイトに続きデビュー。これで今も続く三社の三つ巴状態に突入。

スカブはホンダやヤマハといった規模の大きいところに対して遅れて登場したにも関わらず負けず劣らずなヒットを飛ばしました。

これは

「もう少し走行性能が良ければ完璧なんだけど」

っていうユーザーの声を見事に突いたから。

スズキはこのスカブの為だけにエンジンを新造。クラス唯一の4バルブエンジンでクラストップの23馬力をマークしてる。タイヤもライバルメーカーより大きい13インチ。スクーターでも走行性能にこだわる所がスズキらしいね。

もちろんA3アタッシュケースが収納可能な大型他トランク、いたずら防止のシャッター付きメインキー、足つき向上のためのフロアボードなどなど。装備や収納性といったビッグスクーターにおける大事な要素もキッチリ抑えててライバルをよく研究した作りをしてる。

1998スカブ

最初に発売されたのがtype1で、一ヶ月遅れでタンデムバックレスト、パーキングブレーキ、メッキミラーを標準装備したtype2が発売。

細かい変更点をいうと翌99年には排ガス規制への対応でスロットルポジションセンサーの追加とバッテリーが8Ahに容量アップ。一応これがCJ41A後期になるのかな。

エプシロン250

次のCJ42A型はシートの見直しでメットインスペースの拡大と足付き改善、パーキングブレーキの改良、コンビネーションランプなどの熟成を図ったモデル。

そして写真を見てもらうと分かる通りこのモデルからカワサキへのOEM(カワサキ名エプシロン250)が始まりました。

スズキからはこのスカブ250とアヴェニス125とDR-Z125が出され、カワサキからはバリオス2とD-TRACKER、KX65が出されることに。

OEM

なんでそんなことをする必要があるのか分からない人に簡単に説明すると、需要があるからといって新しく作るより他所から引っ張って来たほうが安上がりな上にリスクも無いからですね。更に工業製品というのは大量に作れば大量に作るほどコストが下がるので出す側にもメリットがあるわけです。スズキなんかは車の方でも積極的にOEM供給やってるので有名かな。

epsilon150

まさにWin-Winのような話ですが勿論デメリットもあります。(写真はエプシロン150)

まず否が応でもシェアが下がります。更に問題なのは販売店の方でスズキワールドやカワサキプラザなどのメーカー専門店などからしてみると敵に塩を送る様なものなので歓迎されません。他にもブランド力の低下にも繋がりますね。

話をスカブに戻しましょう。

最後にスズキがこの初代スカブでやったちょっと面白い遊び心をご紹介。その遊び心はシート下にあります。

シート下

シート下にキャブレターのスペースを確保するために少し盛り上がってる部分があるんですが、ただ盛り上げるだけでなく耳や鼻を付けてカエルやクマのマークにあしらうという遊びっぷり。

こういう遊び心いいですよね。

主要諸元
全長/幅/高 2260/765/1365mm
シート高 695mm
車軸距離 1590mm
車体重量 162kg(乾)
燃料消費率 39.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 23ps/7000rpm
最高トルク 2.5kg-m/6000rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-13(57P)
バッテリー YTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.3L
交換時1.9L
フィルター交換時2.0L
Vベルト 27601-14F11
車体価格 549,000円(税別)
※スペックは00以降モデル(CJ42A)
系譜図
初代1998年
SKYWAVE type1/2(CJ41A/CJ42A)
二代目2002年
SKYWAVE/SS(CJ43A)
三代目2006年
SKYWAVE S/LTD/M(CJ44A/CJ45A)
ジェンマ2008年
gemma(CJ47A)
四代2008年
SKYWAVE S/SS/LTD/M(CJ46A/CJ45A)

MAJESTY250(4D9後期) -since 2012-

DT-1

現行の4D9後期

ものすごく釣り上がった眼は影を潜めブラックアウトされた比較的大人しめな二眼に戻った。
アジャスターレバーになったこと以外は機能的に目立った変更点はなく、その分うなぎ登りだった価格も据え置き。ビッグスクーターブームが去った事の影響かな?

先述の4D9前期からそうだけどマジェスティは他社のビッグスクーターに比べ非常に地味なメーターをしてる。

メーター周り

若くなりすぎた客層年齢を上げる目的だろう。元々がマジェスティは「大人のスポーツセダン」というコンセプトだったしね。

でもまあ、だとすると個人的に解せない部分がある。それはマフラー。

現行マジェスティ

もうなんか「自分で好きなのに換えてね」って言ってるような原付並みの貧弱さ。グラマラスなボディに対しマッチしてない・・・

ビッグスクーターが他のバイク乗りに嫌われる原因はATだからとかじゃなく、JMCA非認定マフラーを始めとする違法改造率の高さだと個人的には思う。

爆発的に人口が増えモラルハザードが起こってしまったのは仕方のない事なのかもしれない。
でもその問題に対しホンダもヤマハもスズキも販売優先で見て見ぬふりをしてきた感は否めない。(警察もそうけどね)
そんな違法マフラー問題を放棄してると言われても仕方ない作り。
少なくともビッグスクーターのパイオニアであるマジェスティがすることじゃないと思うんだけどなあ。コストの兼ね合いもあるんだろうけど、もうちょっと何とかならなかったものか。

と、まあ個人的見解はここまでにして。最後に数字で語るとマジェスティはもはや後から追ってきたフォルツァに販売台数で負けてしまっています。

ヤマハはビッグスクーターというジャンルを生み出したマジェスティをどうするでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2175/770/1185mm
シート高 700mm
車軸距離 1550mm
車体重量 188kg(装)
燃料消費率 37.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 19ps/6500rpm
最高トルク 2.2kg-m/5500rpm
変速機 Vベルト式
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後140/70-12(65L)
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR7EA-9
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/ベーシック
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.5L
フィルター交換時1.7L
スプロケ
Vベルト 4D9-17641-00
車体価格 669,000円(税別)
系譜図
SG01J1995年
マジェスティ(4HC)
SG03J前期2000年
マジェスティ(5GM)
SG03J2002年
マジェスティ/C/ABS(5SJ)
SG15J2004年
グランドマジェスティ(5VG)
SG20J前期2007年
マジェスティ(4D9前期)
SG20J現行2012年
マジェスティ(4D9後期)

【関連車種】
フォルツァの系譜スカイウェイブ250の系譜

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