YZF-R1(5VY後期/4B1)-since 2006-

06yzf-r1

「it has no rivals」

5バルブ世代ラストとなる五代目・・・ではなく公式曰く4.5代目にあたるYZF-R1の5VY後期型。

分かり難いですがチョコチョコ変わっています。

まず第一に吸排気とマッピングに見直しが入って3馬力アップの175馬力になり、更にスイングアームが16mm伸ばされて1415mmになりました。

2006年式

でも一番大きいのはフレーム剛性の見直し。

先代というか前期5VYからフレームやブラケットの肉厚調整をしてフレームの剛性を少し落としました。早い話がコーナーリングをもっと楽しめるようにした改良ですね。

そして5VY後期といえばこれ。

2006ストロボイエロー

ヤマハ創立50周年を記念して出されたケニー・ロバーツさんでお馴染みUSインターカラー。

このカラーに決まったのはアメリカのラグナセカで11年ぶりにMotoGPが開催される事となったから。

インターカラー

ちなみにヤマハも復帰にあって改修費用を幾らか出したよう。

そしてもう一つ紹介しておかないといけないのはバイク乗りなら思わずヨダレを垂らすSP仕様の4B1型。

YZF-R1SP

・専用色(濃紺)のフレーム&カウル

・マルケジーニホイール

・前後オーリンズサス

・スリッパークラッチ

が付いてお値段228万9000円。

一見高そうに思えるけど、豪華装備+ヤマハによるチューニングが施されている事を考えるとむしろ割安。

そのためか世界限定1330台だったのですが瞬く間に完売。当然ながらもう買えません。

コッチはインターカラー版SPとなるLE仕様。

YZF-R1LE

SPにはこのインターカラーバージョンのYZF-R1LEもありましたがコッチは北米限定モデルで日本には(正規では)入ってきてません。

主要諸元
全長/幅/高 2085/720/1105mm
シート高 835mm
車軸距離 1415mm
車体重量 194kg(装)
[195kg(装)]
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 175ps/12500rpm
最高トルク 10.9kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EK
推奨オイル ヤマルーブ
10W30~20W40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前17|リア45
チェーン サイズ530|リンク118
車体価格 1,250,000円(税別)
[2,180,000円(税別)]
※プレスト価格
※[]内はSP/LE(4B1)
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

YZF-R1(5VY)-since 2004-

5vy

「セカンダリーロード最速のビューティフル&エキサイティングスポーツ」

見た目も中身も大変貌を遂げた四代目R1こと5VY型。

SBK(市販車ベースレース)が四気筒750ccから1000ccに改定された事で、このR1もレースベースとしての役割を担う必要が出た事が要因です。

2004YZF-R1ラフデザイン

そのため大きく生まれ変わった・・・というより先代から原型を留めていないくらい変わりました。

もう10年以上前のモデルですが、今でも根強い人気があるモデルですね。

5VY

新しく開発されたエンジンですが

「74.0mm×58.0mm→77.0mm×53.6mm」

とクラスNo1のビッグボアショートストロークの高回転型に変わり、クローズドデッキシリンダーとFSコンロッドも採用する事で一気に20馬力アップの172馬力。

そしてそれを支えるフレームも特徴的で、従来のエンジン横を通すのではなくエンジンの上を通るバックボーンの様なツインスパーフレーム(デルタボックスV)へ変更されスリム化。

5VY変更点

これで遂に乾燥重量でパワーウェイトレシオ1という快挙を達成。界王拳から超サイヤ人になったくらいの変化。

5VY

ただやっぱり人気となった一番の要因は圧倒的なスペックというよりもデザインなのは間違いないかと。

ガトリングヘッドライト

フロントにはもはやただのマルチリフレクターヘッドライトは時代遅れと言わんばかりのガトリングヘッドライトと二本出しセンターアップマフラー。

代々R1はフロントタイヤに覆い被さるというか齧りつく様なデザインがコンセプトで、コーナリング中が一番栄えるようにデザインされてるんですが、そんな中でも5VYは非常に良く纏まっておりスマートさすら感じるデザイン。

ちなみにこのセンターアップマフラーの採用はどうしてもやりたかった事の一つで、当時はバンク角の確保や左右の重量バランスなどと言っていましたが

5VY壁紙

「上げた方がカッコイイじゃん。絶対上げよう。」

が本音だったと2017年のYZFミーティングにて暴露していました。センターアップマフラーって基本そうなんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2065/720/1105mm
シート高 835mm
車軸距離 1395mm
車体重量 193kg(装)
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 172ps/12500rpm
最高トルク 10.9kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EK
推奨オイル ヤマルーブ
10W30~20W40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.9L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前17|リア45
チェーン サイズ530|リンク116
車体価格 1,250,000円(税別)
※プレスト価格
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

YZF-R1 (5PW) -since 2002-

02YZF-R1

「ダイナミック・コーナリング・パフォーマー」

三代目YZF-R1となる2002年登場の5PW型。

内容としては

・エンジン搭載位置を20mmアップ

・剛性30%アップ(デルタボックス3)

・FI(電子制御燃料噴射装置)の採用

・2馬力アップ

・1kg軽量化

・二軸式EXUP

・アルミ鍛造ハンドル

・サスの大径化とストロークのショート化

・リアキャリパーを上付けに

・LEDテールランプ

などとなっています。

単純に数字だけ見ると2馬力アップと1kg軽量化だけなのでマイナーチェンジのように思えますが、その実、先代に続きカタログスペックだけでは分からないコダワリのモデルチェンジとなっています。

まず目に見えて変わったのがデザイン。

02YZF-R1壁紙

具体的に言うと一つはサイドカウル。

それまでカウルといえば空力を考えられたボディカバーの様な形なのが常識でした。整流の為にあるパーツなのだから当たり前といえば当たり前な話。

5PWコンセプトスケッチ

そんなカウルをこの三代目R1は大胆に切り取り、ネイキッドかのようにエンジンを魅せつける形に。

もう一つはテールカウルで、エッジを効かせ裏面までキレイに塗装。

2002R1 LEDテールライト

これはもうフルバンクの姿を美しく魅せるためとしか思えない。

それまで整流パーツという意味合いが強かったカウルを、ドレスアップパーツにする・・・さすがヤマハ、さすがGKデザインとしか言いようがないですね。

おまけでもう一つ言うと、タンクのエンブレムをYAMAHAから音叉マークのみに変えたのもこのモデルから。

02YZF-R1プレストカタログ

グッと世代を新しく感じる細かいけど非常に大きなポイントですね。

しかしそれ以上に凄いこだわりポイントが中身の方。

まず最初に挙げるのはヤマハとしては初となるFI(電子制御燃料噴射装置)を採用したこと。

02YZF-R1エンジン

FIのメリットは燃料を完全制御に出来る事で、簡単に言うと空燃比をコントロールし排気ガス規制を通しやすいというメリットがあります。

ただこれは現代の話で、このモデルの頃はまだまだキャブでも排ガスを通すことは可能だった時代。では何故こんなにも早くFIを採用したのかというと

『正確無比なパワー(環境変化に強い)』

というもう一つのメリットを得るため。

キャブは負圧という受動的な動作の都合上、環境によってパワーの出方にどうしてもムラが出てしまう。

02YZF-R1コーナリング

コーナリングのR1にとって、この雑味に近い要素は無視できないものだったからFIを採用したという話。

ただし・・・FIにもデメリットがあります。それはパワーの出方が尖すぎるという事。

これまたザックリ説明すると、キャブは負圧なので受動的にガソリンを吹くから斜線のような出方をする。それに対しFIは能動的にガソリンを吹くので点のような出方となり、アクセルの開け方次第では唐突にガツンと出る。特に最初期のFIはインジェクターの微細化が未熟だった事もあり顕著だった。

コーナリングマシンにとってこれは致命的な問題。しかしFIの環境に左右されない正確無比なパワーも欲しい・・・そこで編み出されたのが、サクションピストン付きFI。

サクションピストン付きFI

スロットルバルブの上に負圧で開閉する蓋を設けた形。

本来スロットルバルブを開くと上部から空気を吸い始めるんですが、上はサクションピストン(スライドバルブ)がほとんど塞いでいる状態なので、空気は横に備え付けられたサクションチャンバーから吸われる。

するとサクションチャンバー内が負圧になり、そこから横に飛び出しているサクションピストン(の中にあるスプリング)が縮むことでスロットルボディから引っ込む。

FIのメカニズム

そうしてスロットルバルブまでの道が完全に開く本来のインテークになる。

こうする事で開け始めの唐突さを緩和しつつFIの武器である正確無比なトルク特性を得ている。早い話がキャブっぽさを残した非常に凝ったFIというわけですね。

そしてもう一つだけこだわりポイントとして説明したいのがフレーム。

デルタボックス3

この代でフレームも『デルタボックスIII』となりました。

一見するとあまり変わっていないように見えますがフレーム剛性が30%アップ。しかし凄いのは剛性を上げた事ではないんです。

ステムシャフトやメインチューブの肉厚を微調整し・・・そして、ハンドルの逃げスペースを無くした。

02YZF-R1切れ角

ご存知なようにスーパースポーツはスポーツ走行時に一番決まるポジションにするため、低く垂れたハンドルをしているのが基本。その関係でハンドルとフレームが干渉しやすく、結果として切れ角を大きく出来ない。

「SSは一般用途では使いにくい」

と言われる大きな理由の一つでもありますね。だからメーカーは少しでもハンドルが切れるようフレーム部分にハンドルの逃げスペースを作るのが一般的で、YZF-R1も先代までは設けられていたんですが、三代目であろう事かその逃げをほぼ無くした。

これによりただでさえ切れないハンドルの切れ角は27°から更に減って24°と、現代SSも真っ青な歴代R1最狭角クラスに(※確認出来た歴代R1の中では最狭角)

5PWコンセプトスケッチ

ストリート志向のR1で何故こんな事をしたのかという話ですが、これはフレーム剛性(ハンドリングや接地感など)を少しでも良くするため。

フレームは直線かつ均等が理想。しかしエンジンや補機類を積む都合上、そう単純にはいかない。そんな中で出来る最善の選択が、ハンドルの逃げを無くす事でメインチューブの上下剛性を合わせる事。

しかし何度も言うようにハンドルのキレ角が余りにも減ってしまうため開発陣でも議論となったのですが、話し合った末に敢行。そうして出来たのが切れ角24°のデルタボックスIIIという話。

これは先に話したFIを始めとした細部の改良にも言えることですが、プロジェクトリーダーだった小池美和氏いわく

「ラップタイム云々ではなく、コーナリングをダイナミックに楽しむためには何が重要か」※モーターサイクリスト2002/5より

という事を最優先に考えて開発されたから。これがカタログスペックには現れないこだわりポイント。

5PW

「目指したのは速さではなく快感(テストライダー談)」※RIDERS CLUB/No337

たった2馬力増と1kg減という変化が、如何にコーナリングを楽しむ事だけをストイックに追求したかを物語っていますね。

主要諸元
全長/幅/高 2040/705/1105mm
シート高 820mm
車軸距離 1395mm
車体重量 193kg(装)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 152ps/10500rpm
最高トルク 11.0kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)

後190/50ZR17(73W)
バッテリー GT12B-4
プラグ

※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E

または

U27ESR-N
推奨オイル ヤマルーブ

10W30~20W40
オイル容量

※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L

交換時2.9L

フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|リア43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 1,180,000円(税別)

※プレスト価格
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

YZF-R1(5JJ)-since 2000-

5jj

年間販売台数1万台オーバーという快挙を成し遂げたR1だったけどそれでも2年でモデルチェンジ。

しかも箇所にして250、パーツにして300にも及ぶ変更されるという相変わらず尋常じゃない力の入れよう。ヤマハとしては2kg減のみの年次改良扱いでモデルチェンジでは無いらしいけどソレにしちゃ変わりすぎてるし何より型式が変わってる。

広報によると「ツイスティロード最速」のコンセプトはそのままに「各部の熟成」「ドライバビリテイの向上」「一層の軽量化」「外装パーツの一新による空力特性の向上」「チタンマフラー採用」となっている。

R1比較

外見は一見するとあまり変わっていないように見えるけど、実はR1で一番ライトレンズが大きくハンサム顔になってる。

ところでR1といえば”コーナリングのR1″とか”猫足のR1″とかいう言葉だけが一人歩きしちゃってて”凄く曲がるスーパースポーツ”という漠然としたイメージが出来上がってるけど、実はこの頃のR1はちょっと違う。

00R1

もともとYZF-R1の狙いは開発主査の三輪さんの言葉をそのまま引用すると

「スーパースポーツの楽しさはライダー自らが積極的にマシンを操作しワインディングを攻める快感にある。視線の方向へバイク任せに曲るのではなく、ブレーキングし車体を倒し込み、ラインに乗せてスロットルワークで立ち上がる一連の操作を、自分の意志でコントロールする歓び。それこそYZF-R1が生み出す“エキサイトメント”なのだ」

と仰っている通りどちらかと言えば簡単には曲がらない。曲がらないというより曲げようとしないと曲がらない特性。

2001R1

先代でもチョロっと言ったけど”ツイスティロード最速”っていうのはタイムが一番速いという単純な表現ではなく、ツイスティロードを攻めて走るエキサイトメントにより瞬く間に走りぬいてしまうというちょっと捻った意味合いもあったりする。

ディメンションはまんまレーサーなのに比較的ロングストロークなエンジンだったり、高いとは言えないフレーム剛性だったり、意外と柔らかい足だったりするのはそういう事です。

2000年式YZF-R1

「70%の力で楽しめるスーパースポーツ」

それがツイスティロード最速。

主要諸元
全長/幅/高 2035/695/1105mm
シート高 815mm
車軸距離 1395mm
車体重量 175kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 150ps/10000rpm
最高トルク 11.0kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー GT12B-4
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
または
U27ESR-N
推奨オイル SAE 20W40~10W30
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.6L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前16|リア43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格

系譜図

fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

YZF-R1(4XV)-since 1998-

1998R1

「ツイスティロード最速」

ここで登場するのが初代YZF-R1の4XV・・・あれほどこだわっていたゆとりは何処かへ消え去りました。

キッカケはご先祖様にあたるYZF1000Rのサンダーエースから走行に不要な部品を全て取っ払い軽くして走ってみたらとてつもないライトウェイトスーパースポーツになった事がきっかけ。

コンセプトスケッチ

初代YZF-R1の開発主査は三輪さんというYZF750SP(レーサーマシン)を作っていたレース出身の方なのですが、その三輪さんが

「レーシングテクノロジーを全て注ぎ込んだ」

というだけあって本当に凄い作りをしています。

YZF-R1エンジン

レーサーであるYZR500の公道仕様を作るのが目標として掲げられていただけあり、5バルブDOHC四気筒998cc150馬力という数字でだけでも凄いのですが、本当に凄いのは車体のディメンション。

ロングスイングアーム

構造に詳しくない人でもこの車体構成を見たら少しイビツな雰囲気を感じるのでは無いでしょうか。

参考までにFZR1000と比べてみましょう。

FZR1000ディメンション
R1ディメンション

エンジンに注目してみてください。明らかにエンジンが寄せ上がってるのが分かると思います。これはシャフトレイアウトを変えてるから。

「シャフトって何」的な人に簡単に説明しておくと、バイクというのは基本的に

・ピストン運動を回転運動に変えるクランクシャフト

・その回転をクラッチを通して受け取るメインシャフト

・ギアを入れてスプロケを回すドライブシャフト(カウンターシャフト)

の文字通り三本柱の構成となっています。これを主要三軸といいます。

主要三軸レイアウト

青が従来のレイアウトで赤がR1のレイアウトです・・・分かるかな。

R1はメインシャフトを持ち上げ、メインとカウンターを2階建てのようにしてエンジンの全長を大きく縮め、かわりにスイングアームとっても長く取った。

4XV

当時520mm前後がメジャーだったのに対し60mmも長い580mm。

全幅の4割以上をスイングアームが占めるという人間で言えば足長モデル体型の様なディメンション。

4XV壁紙

R1が「ツイスティロード最速」と銘打ったのも、世界で評価された走行性能もこの部分がキモ。

要するにただ速いだけ、軽いだけではなく、懐がとっても広いスーパースポーツだったからコレほどまでに大絶賛されたんです。

今となってはこの手法は現代のスポーツバイクにおいては欠かせない必然的な手法にまでなりましたね。

4XVフレーム

ただ調べてみて意外だったのは、このR1のディメンション、実はこのエンジン有りきの開発ではなくフレーム開発陣の要望から、つまりフレーム有りきの設計だったということ。

それにエンジン開発陣が応える形になり最初はTDMに近いエンジンレイアウトで進めていた。

ヤマハTDM850

するとフレームサイドから厳しいダメ出しをされてボツに。

その後もケツを叩かれまくった結果、上で出したようなGPマシン譲りの超コンパクト三角形レイアウトという極端なクランクレイアウトのエンジンが出来上がったというわけ。

ただR1が騒がれた理由としてもう一つ挙げないといけないのが顔。

R1顔

今でこそ珍しくもなんとも無いツリ目デュアルライトだけど、当時は攻撃的過ぎるデザインとして一目惚れする人が続出。だからR1が出た後の数年はどのメーカーもみんな同じような顔になりました。

初代YZF-R1は性能で驚かせ、ルックスでも驚かせた正に才色兼備スーパースポーツというわけです。

主要諸元
全長/幅/高 2035/695/1095mm
シート高 815mm
車軸距離 1395mm
車体重量 177kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 150ps/10000rpm
最高トルク 11.0kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー GT12B-4
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
または
U27ESR-N
推奨オイル SAE 20W40~10W30
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.6L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前16|リア43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格

系譜図

fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

YZF1000R Thunder Ace(4SV)-since 1996-

YZF1000R

「Supersport machines for the real world」

バードじゃないよエースだよ・・・なFZR1000の後継モデルとして発表されたYZF1000R THUNDER ACE。

ファイヤーブレードの影響なのかここに来て何故かペットネーム付きに。

ちなみに全く知られていませんが、当時は弟分のYZF600Rサンダーキャットと合わせてTHUNDERシリーズと呼ばれていました。

YZF1000Rサンダーエース

「YZF」という当時のワークスマシンの名が付いている事からも分かる通り、第二世代GENESISエンジンにYZF750Rのフレームをベースとした新設計デルタボックスを積んだフラグシップスポーツモデル。

※当初これをYZFの初出と書いていましたが、YZFの名が初めてつけられたのはYZF750SP/R(1993年)でした。大変失礼しました。

雷帝

145馬力に198kgと申し分のないスペックは持っているんだけど、FZR1000と同じく

「ビッグバイクにはゆとりが必要」

という考えをサンダーエースでもブレることなく貫いている。

サンダーエースリア

だから日本ではFZRと同じく刺激が足りないと人気は今ひとつだったんだけど、欧州では逆で

「This is サイコーにちょうどいい SuperSports」

と評価は高かった。

サンダーエース

98年にR1が発売された後も03年まで細々と販売されたんだけど、R1のインパクトが強すぎたせいか日本ではあまり知られていない。

最近になって日本でもそういう需要が増えているためか、再評価されつつありますね。

主要諸元
全長/幅/高 2085/740/1175mm
シート高 815mm
車軸距離 1430mm
車体重量 224kg(装)
燃料消費率
燃料容量 20.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1002cc
最高出力 145ps/10000rpm
最高トルク 11.0kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70R17
後180/55R17
バッテリー YTX14-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
または
X24ESR-U
推奨オイル SAE 10W/30~20W/50
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時3.0L
フィルター交換時3.2L
スプロケ 前17|リア46
チェーン サイズ532|リンク110
車体価格
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

FZR1000(2GH/3LK/3LG)-since 1987-

FZR1000

ものすごい早さで勢いを増すレプリカブームに対応すべくヤマハがFZ750に変わって投入したのがFZR1000。FZR400に次いで登場したヤマハ4stレーサーFZRシリーズの長男坊でもあります。

エンジンのベースは前述したFZ750だけど、ここで登場するのが今でも続くデルタボックスフレームと排気デバイスのEXUP(二代目1989年3GMモデル)という機能。

1987年式FZR1000

これだけ聞くとコテコテのレーサーレプリカに思えるFZR1000だけど、そうでもない事を表してるのがワンピースシート。

これのおかげでタンデムも熟せるツアラー性も非常に高いバイクに仕上がってる・・・そう、ヤマハはどれだけ大型バイクのスポーツ人気が高まろうとも、絶対にカリカリなスーパースポーツは作らなかった。

1987GSX-R1100

これは

「ビッグバイク=重くてユッタリ」

という概念を覆し世界中を騒がせたGSX-R750に開発陣が乗ってみた所、あまりにも敏感でクイック過ぎる特性が自分たちの目指す所とは違うという事を再確認したから。

モデルチェンジの経緯を端的にまとめると

初代1987年~

1987年式FZR1000

FZR1000Genesisとも呼ばれるモデル。

逆車135馬力204kgとスーパースポーツなポテンシャルは持ってるものの、乗り味は非常にジェントル。

二代目1989年~

二代目FZR1000

エアーインテークがライト下に移動、更にシリンダーの角度が45度から35度まで上昇、EXUPの採用で145馬力にまでアップ。

三代目1991年~

三代目FZR1000

倒立フロントフォークと共にヘッドライトが左右非対称性の異型になった少し異質な三代目。

四代目1994年~

FZR1000

タイガーアイを採用と6pot化ブレーキキャリパーを採用した最終型。ここまで来るとR1の面影があるような・・・ないような。

となってます。

FZR1000カタログ写真

共通しているのは

「セカンダリーロードを楽しく走れるバイク」

という事。

どれだけスーパースポーツブームが加熱しようと、一切ブレる事なくこのコンセプトを貫き通しました。

主要諸元
全長/幅/高 2200/730/1160mm
[2205/745/1170mm※91以降]
シート高 775mm
車軸距離 1460mm
車体重量 235kg(装)
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1002cc
最高出力 136ps/10000rpm
[145ps/10000rpm※89以降]
最高トルク 11.0kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/60-ZR17
後170/60-ZR17
バッテリー YTX14-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DR8EA
推奨オイル SAE 10W/30~20W/50
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.7L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前16|リア46
[前17|リア47※89以降]
チェーン サイズ532|リンク110
車体価格
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

FZ750(1FM)-since 1985-

FZ750

「マン・マシンの一体化」

5バルブ&前傾エンジンというヤマハスポーツを象徴する”GENESIS”の始祖であるFZ750。

当時ヤマハはRZなどで2stで大成功を納めていた一方、大型4stではスーパースポーツと呼べるようなバイクを持っておらず他社に引けを取る状況でした。

前傾エンジン

更に追い打ちを掛けるように国内市販車レースが4st750ccになる事が決定。

もともと4stスーパースポーツを造る必要性があった事から、これを好機だとして作られたのがFZ750。

特徴となるのが45度と大きく寝かせられたシリンダーですが、これは吸気の流れをストレートにすることで抵抗を少しでも減らすため。吸排気レイアウトにはエンジンが水平に近い形だったシグナスのノウハウが活かされたんだとか。

5バルブエンジン

そしてもう一つの特徴が何と言っても吸気3本、排気2本で構成されている市販車初の5バルブ。

これは吸気面積を稼ぐためと、1本あたりのバルブを小さくし質量を減らす事による高回転化が狙い。

ただし、これらの技術はFZ750が全て一から生み出したものではありません。

当時のヤマハは市販車こそ2st偏重だったものの4stの研究にも力を入れており、その最先端にあったのがコードOW34というバイク。

OW34

水冷バンク角90度V4の1000ccエンジンを積んだ耐久レース用のファクトリーマシン。

このバイクの最大の特徴はバルブ数。吸気4本、排気3本の7バルブになっています。

7バルブ

狂気を感じるほどですが残念ながら実戦投入される事はなく77年の東京モーターショーでのお披露を最後にお蔵入り。

ただ計画はここで止まっておらず

「レーサーが無理ならスペシャルバイクとして市販化しよう」

ということで開発コードを001に改めて再始動。

プロジェクト001A

OW34と同じくV4エンジンでもちろん7バルブを採用・・・が、結局市販車として7バルブの耐久性やコスト増をクリアすることが出来ず、またHY戦争の問題もありお蔵入り。

しかし培った多バルブ技術を使わないのはあまりにも勿体ないということで新たに立ち上がったのがモデルコード064。

これは直列4気筒と5バルブ化によって耐久性とコストを解決したアメリカの市販車レース用ホモロゲーションモデル。

プロジェクト064

200万円&200台限定で発売・・・予定だったんですが

「売れないだろう」

という上の判断で三度目となるお蔵入り。

FZ750カタログ2

頓挫に次ぐ頓挫ですがそれでも諦めず

「せめて多バルブ技術を採用した市販車だけは出そう」

と唯一残されていたコード00Mを再始動。これこそがFZ750のプロジェクトです。

ジェネシス思想

つまりFZ750そしてGENESISというのは、OW34が頓挫しても諦めず、001が頓挫してもまだ諦めず、064が頓挫してもそれでも諦めなかったからこそ誕生できた

「足掛け10年の執念の結晶」

というわけ。

開発中は市販車初5バルブのフラッグシップという事で社内ですら極秘扱い。

しかしどうも何か凄い市販車を造っているんじゃないかという噂が社内で広がり始めた。これが何でかっていうと

ジェネシスエンジン

「試作バルブの注文が4本単位ではなく5本単位だったから」

です・・・しかもその中の1本だけ短いバルブっていう怪しさ満点の開発。

(5バルブは3本ある吸気バルブの真ん中だけ少し短い)

1FM

そこでエンジンの開発責任者だった中山さんはダミーとして架空の単気筒プロジェクトを用意。

「た、単気筒とかも造ってるんだよ・・・」

と誤魔化す事で5バルブがバレるのを防いだそう。

FZ750サイド

「せめてこれだけは形にしよう」

という信念というか気迫が篭っていたからか、フレーム担当が最初は市販車ではなくレーサーと勘違いして設計を始めたという逸話まで誕生しました。

FZ750カットモデル

そんなFZ750から始まったヤマハGENESIS思想ですが、皆さんご存知のように多くの車種に採用され、多くの人を魅了する大成功を収めました。

これはひとえに執念深く研究することでGENESIS思想を構築したから。

FZ750ジェネシス

そして執念深く造り続けたことでFZ750という始祖を生み出せたからです。

主要諸元
全長/幅/高 2225/755/1165mm
シート高 790mm
車軸距離 1485mm
車体重量 209kg(乾)
燃料消費率 42.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 749cc
最高出力 77ps/9500rpm
最高トルク 7.0kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/80H16
後130/80H18
バッテリー YB14L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP8EA-9
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
スプロケ 前16|リア44
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 798,000円(税別)
系譜図
fz750 1985年
FZ750
(1FM)
fzr1000 1987年
FZR1000
(3GM/3LK/3LG)
yzf1000r 1996年
YZF1000R Thunder Ace
(4SV)
4xv 1998年
YZF-R1
(4XV)
5jj 2000年
YZF-R1
(5JJ)
5pw 2002年
YZF-R1
(5PW)
5vy 2004年
YZF-R1
(5VY前期)
5vy後期 2006年
YZF-R1
(5VY後期/4B1)
4C8 2007年
YZF-R1
(4C8)
14b 2009年
YZF-R1
(14B~1KB/45B)
2012YZF-R1 2012年
YZF-R1
(45B/1KB/2SG)
2015YZF-R1 2015年
YZF-R1/M
(2CR/2KS/BX4)
2019YZF-R1 2019年
YZF-R1/M
(B3L/4BS)

YZF-R125(BR6)-since 2014-

2014YZF-R125

フルモデルチェンジとなった二代目R125はアッパーの真ん中にはR6でお馴染みのラムエアダクトらしきものが・・・と思ったけどやっぱり繋がってない。ラムエアなんて200km/h以上でしか効果ないって言われてるし当たり前か。

R125フェイス

R125はもともと凛々しい顔でしたが、ダクトが付いた事でより戦闘的なイメージが付きましたね。

この顔なんかと被るな~?って思って調べてみたんですが、コレですね。

新旧デイトナ675

09のDAYTONA675に似てる。

特にウィンカーなんて・・・って思ったらこれ同じやつを付けてるみたい。どうりで似て、、、いや並べてみると思いのほか似てないですね。スイマセン。

個人的な意見を述べるとR125のデザイン特に顔はガトリングヘッドライトを採用する前のR1に通ずるところがあると思うんです。

5PW

この頃です。2002年ごろ。ツリ目二眼のパイオニアであったR1の最終形態ですね。

ですがご存知の様にこの後R1はラムエアダクトをサイドに付けたガトリングヘッドライトの5VY、そしてプロジェクター式の14Bと変貌を遂げていったわけ(詳しくはR1の系譜をどうぞ)ですが、もしR6の様なセンターラムエアダクトを採用してたらこのR125の様になってたでしょう。

2016年モデル

だからR125を見ると別の道を辿ったR1みたいで面白くもあり、カウルを贅沢に何枚も使ってるだけあってR1よりカッコいいと言ってもいいくらい纏まってる。

まあそれより中身ですねハイ。

ラジアルマウントキャリパー

見て分かる通り倒立サスにラジアルマウントキャリパーが付きました。ホイールデザインも新しくなってますね。125ということでABS非搭載モデルもあるみたいですね。

YZF-R125メーター

他にはメーターがフルデジタルになり外装も少変更が加わってます。

エンジンは馬力やトルクこそ変わってないんだけど見直された上にタンク容量が13.8Lから11.5Lに減った事からカタログ燃費が10%ほど改善されてます。

エンジン

作りは完璧にSSな125でブン回せるSSが欲しいならR125は間違いないでしょうが、やっぱりモデルチェンジしても正規販売は今のところ無いみたいです。レッドバロンが入れてるみたいだけどね。

そういえば前にもこういう事を言って

「何故レッドバロンを勧めるのか?レッドバロンの回し者か?」

と問われた事を思い出しました。

レッドバロン

別にレッドバロンで買えとステルスマーケティング(?)してるわけではありません。

まず最初に知っておかなければいけないのは並行輸入車(ショップが独自に海外から輸入したバイク)というのは基本的に保証を受けられません。

例えばもし並行輸入のR125を買って、走行に支障が出る設計ミスによるトラブルが判明しリコールが行われたとしても保証は受けられません。

欧州ヤマハ

車両に関する保証内容には「それぞれ(仕様地)の国内使用に限る」と明記されているからです。

要するに

「ヤマハでR125のリコールがあったみたいだからコレもリコールして!」

とR125をYSPといったバイク屋に持って行っても店も基本的に出来ないんです。

良心的な店やノウハウを持ってる店、現地メーカーと直接繋がりを持ってる店ならやってくれる事もありますが、基本的に日本のヤマハは知ったこっちゃないというスタンス。これはヤマハに限らずホンダやスズキやカワサキも同じ。

つまり”並行車=保証が全くない外車”と同じなので、いくら信頼性のある日本メーカーの物だからといって安直に買ってしまうと痛い目を見ます。

じゃあ逆輸入車の場合はどうなってるの?

と思う方も居るかもしれないので説明しておくと逆輸入車もメーカーの保証はありません。

ただし逆輸入車の場合は正規の場合は取り扱いメーカーの保証があるわけです。

プレスト

ヤマハならプレスト、ホンダならパッセージ、スズキならモトマップ、カワサキならブライトなど。

これらのメーカーが

「メーカーは保証は無いけど、ウチで買えばウチがメーカー並の保証するよ。」

としてるわけです。

そしてレッドバロンもそれと同じなんですが、レッドバロンの場合はそれに加えR125などを上で挙げた逆輸入車取扱メーカーが取り扱わない車種も独自に輸入したりしているから名前を挙げてるわけです。

つまり後で泣きを見ないためにも並行輸入車を買うときは、売りっぱなしの店ではなくアフターもキチンと対応してくれる店で買うように気をつけてください。

ブルー

プレストがしっかり取り扱ってくれればこんな心配も要らないんですけどね。

だいぶ話が脱線して申し訳ないです。

最後にR125の小ネタですが、人気色はやっぱりダントツでブルーだそうです。やはりヤマハといえば青のイメージが強いんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 1955/680/1065mm
シート高 825mm
車軸距離 1355mm
車体重量 140kg(装)
燃料消費率
燃料容量 11.5L
エンジン 水冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 15ps/9000rpm
最高トルク 1.3kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-17(52H)
後130/70-17(62H)
バッテリー 12N5.5-3B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル ヤマルーブ
プレミアム/スポーツ/スタンダードプラス
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.15L
交換時0.95L
フィルター交換時1.00L
スプロケ 前14|リア48
チェーン サイズ428|リンク132
車体価格
※国内正規販売なしのため
系譜図
2008yzf-r125 2008年
YZF-R125(5D7前期)
MT-125 2014年
MT-125(5D7/BR3)
2014yzf-r125 2014年
YZF-R125(5D7/BR6)

【関連車種】
GROMの系譜Z125の系譜Small DUKEの系譜RS4 125の系譜

MT-125(BR3)-since 2014-

MT-125

世間がMT-07とMT-09、それにYZF-R25に騒いでいてノーマークだったのか、隠し球なのか分かりませんがいつの間にか発表されたMT-125

数字通り125ccいうMTシリーズの末っ子的なモデルで搭載しているエンジンは単気筒。

いやはや・・・01はVツイン、03は単気筒デュアル排気ポート、07はパラツイン、09はトリプル、そして125は単気筒ですか。

ここまで車名とエンジンがバラバラなバイクは他に無いんではなかろうか。

まあただこれはMTシリーズの根底である「Master of TORQUE」に沿うためなわけだから分からないでもない。

エンジンはYZF-R125の物。ちなみにこのエンジンはR125の系譜でも言っていますがヤマハのエンジンではなくMotori Minarelliというイタリアメーカーの物。

MT-125engine

それをフランスにあるMBKという子会社に作らせているモデル。最初イタリアと書いてましたスイマセン。

ボディの方はデルタボックスフレームに倒立サスに六速MTに角材じゃないスイングアームに凝った造形など125とは思えない本気っぷり。

MT125

しかし実は紹介しようか迷ったんですこのバイク。というのもコレは日本での販売は無いじゃないかと思われます。値段がですね、現地で4200ユーロつまり60万円弱もするんですよ。

まあこんだけ凝ればそんな値段にもなるわって話ですけどね。

イタリアヤマハMT-125

「YZF-R125といい、なんで125をこんな値段で売るの?」

って思われる方も多いと思いますが、欧州では125&15馬力までのA1免許が16歳から比較的容易に取れるんです。だから人気がある。

更に言うなら向こうは日本とは比べ物にならない程、バイクに対する理解があります。

イタリアの駅前

バイク人口で言っても日本の100人あたりの二輪保有台数が9.5人なのに対しイタリアでは14.5人でEU内はおろか全先進国でトップ。

ちなみにシェア一位はホンダで二位はピアジオ、三位にヤマハとなってます。

主要諸元
全長/幅/高 1950/745/1025mm
シート高 810mm
車軸距離 1350mm
車体重量 138kg(装)
[140kg(装)]
燃料消費率
燃料容量 11.5L
エンジン 水冷4サイクルSOHC単気筒
総排気量 124.7cc
最高出力 15ps/9000rpm
最高トルク 1.25kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-17(52H/52S)
後130/70-17(62H/62S)
バッテリー 12N5.5-4A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
推奨オイル SAE 10W-30から20W-50
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
交換時0.95L
フィルター交換時1.0L
スプロケ 前14|リア48
チェーン サイズ428|リンク132
車体価格
※国内取扱いなしのため
系譜図
2008yzf-r125 2008年
YZF-R125(5D7前期)
MT-125 2014年
MT-125(5D7/BR3)
2014yzf-r125 2014年
YZF-R125(5D7/BR6)
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