ZX-10R(ZX1000D)-since 2006-

06ZX-10R

「異次元の領域へ」

10Rもスーパースポーツの例に漏れず二年でモデルチェンジとなりD型となった二代目。

カットモデル

とりあえず倍速ジェネレーターが廃止されましたが、まあそれより目につくのがセンターアップマフラーの採用です。

先代では否定的な意見をしていたので

「言ってる事と、やってる事が違う」

と思うかもしれませんが、これには切実な理由があるんです。

ZX1000D

それは前モデルのC型があまりにも挑戦的過ぎて

「カワサキのSSは難しい」

というイメージが蔓延し、敬遠する人が多かったから。

D型はそれらを払拭するためのモデルチェンジ。

オーリンズ

だからキャッチーなセンターアップマフラーが採用されたわけです。

もちろん見た目だけでなく、ハンドリングを中心に大規模な見直しが入っています。

ステアリングヘッドを少し前に出し、スイングアームピボットを少し後退。

ZX1000Dボディ

これのおかげで

「先代C型は何だったのか」

と言われるほど非常にニュートラルで従順なSSに仕上がっています。

他にも6本スポークホイールやマスターシリンダーのラジアル化。

オーリンズステアリングダンパー

そして驚くは泣く子も黙るオーリンズ製ステアリングダンパーを標準装備。

大変貌したのは中身だけでなく顔もそう。

クラス最高レベルのエアロダイナミクスを実現したと言っているように、デザイン面では角が落とされ丸い形状になりました。

06ZX-10R顔

ライトもマルチリフレクターからプロジェクター式へ変わり、性格にあった優しく可愛い顔つきに。

と見せつつ、違う角度から見ると凛々しく見えたりもする能面のような面白い顔をしています。

ZX1000D顔

写真ではどうやっても可愛く見えてしまうのが玉にキズなんだけどね。

主要諸元
全長/幅/高 2065/705/1130mm
シート高 825mm
車軸距離 1390mm
車体重量 175kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 164ps/10000rpm
最高トルク 11.7kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/55ZR17(75W)
バッテリー YT12B-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.0L
交換時3.2L
フィルター交換時3.7L
スプロケ 前17|後40
チェーン サイズ525|リンク108
車体価格 1,260,000円(税別)
※スペックはマレーシア仕様
系譜図
GPZ750R1986年
GPX750R
(ZX750F)
ZXR7501989年
ZXR750
(ZX750H/J/L)
1996ZX-9R1994年
ZX-9R
(ZX900B)
1998ZX-9R1998年
ZX-9R
(ZX900C/D)
2000ZX-9R

2000年
ZX-9R
(ZX900E)

2002ZX-9R2002年
ZX-9R
(ZX900F)
2004ZX-10R2004年
ZX-10R
(ZX1000C)
2006ZX-10R2006年
ZX-10R
(ZX1000D)
2008ZX-10R2008年
ZX-10R
(ZX1000E)
2010ZX-10R2010年
ZX-10R
(ZX1000F)
2011ZX-10R2011年
ZX-10R
(ZX1000J/K)
2016ZX-10R2016年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1000R/S/Z/C)
2019ZX-10R2019年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1002E/G/H)
2021ZX-10R2021年
ZX-10R/RR
(ZX1002L/N/)

ZX-10R(ZX1000C)-since 2004-

ZX1000C

「サーキット性能No.1」

カワサキはレースはZX-7Rに任せていたんですが、市販車レースの規格が750ccから1000ccになった事でリッタースーパースポーツを造る必要が生まれました。

もともと公道スーパースポーツはZX-12Rなどリッターオーバーに尽力していた為、国内4メーカーで最後発となったわけですが、これがまあ色々と凄い。

初代10Rパンフレット

初っ端にしてクラストップとなるパワーウェイトレシオ0.98kg/psを記録し、ラジアルキャリパーやバックトルクリミッターなどフル装備だったこともそうですが、何よりも

ネイキッドモデル

『バックボーンフレームとメインシャフトを押し下げたエンジン』

という他社とは全く異なる独自レイアウトである事。

そしてもう一つそれはMotoGP直系技術である

『倍速ジェネレーター』

を採用した事です。

バイクは発電もしているんですが、スポーツバイクはエンジンの左側にジェネレーターが付いて一緒に回る事で発電します。

ZX-9Rのジェネレーター

このポッコリとはみ出している部分がそう。

対して倍速ジェネレーターを採用したZX-10Rはというと・・・

ZX-10Rの倍速ジェネレーター

明らかに小さいですよね。

これは倍速ジェネレーターという名称からも分かる通り、要するに

「倍回せば半分の大きさで済む」

というシンプルな考え。

倍速ジェネレーター

コンパクトな事からエンジンの横ではなく背面に搭載。動力はクランクではなくメインから。

これによってZX-10Rはリッターにあるまじきスリムさを持っていました・・・が、まあご存知の方も多いように、ジェネレーターに多大な負担をかける事となるのでトラブルの原因に。

デザインの方はカワサキ要素が綺麗に詰まっていたんですけどね。

2003ZX-10Rカタログ写真

MotoGPマシンZX-RRとほぼ同じラムエアダクトに空力を考えたビルドインウィンカー。

同クラスのSSの中では一番お金が掛かってるんじゃないかと思うほど。

ただ最初にも言ったように独自性の塊のようなSSでしかも処女作だった事もあり、太鼓持ちが基本な雑誌インプレですら

「ZX-10Rは荒削りで初心者には難しい」

と言われるほどでした。

カットモデル

まあカワサキ自身も

「分かる人だけ乗ってくれれば良い。」

と割り切った発言しているんですけどね。

でも改めて振り返ってみると、この初代モデルが一番カワサキらしいリッタースーパースポーツとも言えるのではないかと思います。

というのも開発を務められ、後にZX-14Rも担当する事になる有馬さんの言葉にあります。

ZX-10R壁紙

「挑戦を恐れない姿勢こそがカワサキらしさ」

何処をどう見ても挑戦的としか言えないC型。

「乗れるもんなら乗ってみろ」

そう訴えかけてくる様なKAWASAKIらしいリッタースーパースポーツ。

主要諸元
全長/幅/高 2045/705/1115mm
シート高 825mm
車軸距離 1395mm
車体重量 170kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 175ps/11700rpm
最高トルク 11.7kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YT12B-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.7L
交換時2.7L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前17|後39
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 1,250,000円(税別)
※スペックはマレーシア仕様
系譜図
GPZ750R1986年
GPX750R
(ZX750F)
ZXR7501989年
ZXR750
(ZX750H/J/L)
1996ZX-9R1994年
ZX-9R
(ZX900B)
1998ZX-9R1998年
ZX-9R
(ZX900C/D)
2000ZX-9R

2000年
ZX-9R
(ZX900E)

2002ZX-9R2002年
ZX-9R
(ZX900F)
2004ZX-10R2004年
ZX-10R
(ZX1000C)
2006ZX-10R2006年
ZX-10R
(ZX1000D)
2008ZX-10R2008年
ZX-10R
(ZX1000E)
2010ZX-10R2010年
ZX-10R
(ZX1000F)
2011ZX-10R2011年
ZX-10R
(ZX1000J/K)
2016ZX-10R2016年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1000R/S/Z/C)
2019ZX-10R2019年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1002E/G/H)
2021ZX-10R2021年
ZX-10R/RR
(ZX1002L/N/)

ZX-9R(ZX900F)-since 2002-

ZX-9R最終型

「Track Star」

最終型であるZX-9RのF型。

触媒が標準装備となった事で車重が3kg増加していますが

・4potキャリパー
・CVKDキャブ
・エンジンのフルリジッド化(先代は一箇所ゴム)による剛性向上
・スタビライザー付き(上やぐら)スイングアーム
・グラブバーの廃止

などなど130箇所にも及ぶパーツが見直されスポーツ性が更に向上。

F型

このF型がユメタマの最終型となるわけです・・・が、正直ZX-9Rはちょっと可哀想なバイクでした。

というのもZX-9Rが登場した頃のNinjaシリーズは

・ヤンチャミドルZX-6R

・ピュアレーサーZX-7R

・オールマイティZX-9R

という三兄弟体制だったんですが、ここにZX-12Rというモデルが登場したから。

NINJAシリーズ

ZX-12Rは猪突猛進なメガスポーツなので9Rとは被らないんだけど、如何せんデザインが同系統で排気量が違う事から、12Rが9Rの上位互換の様なイメージを持つ人が多かった。

そして典型的なスーパースポーツとも一線を画していたことも災いしました。

ZX900F

メガスポーツほどカタログスペックが秀でているわけでもない、スーパースポーツほど軽くコンパクトでもない。

開発者の意図を分かりやすく言うなれば、ZX-9Rは

「スーパースポーツツアラー」

だから当たり前な話。

ただ夢のビッグバイクが欲しい人達にとっては、刺さる部分が無い無個性に見えてしまったんだね。

ZX900F

でもこのZX-9Rのエンジン、そしてコンセプトを受け継ぐ形で登場したNinja1000は、今やメガスポやスーパースポーツより・・・というか2017年大型部門において販売台数一位になるほどの人気。

時流っていうのは残酷な物ですね。

主要諸元
全長/幅/高 2065/730/1155mm
シート高 815mm
車軸距離 1415mm
車体重量 188kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 899cc
最高出力 143ps/11000rpm
最高トルク 10.0kg-m/9200rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTX9-BS
プラグ CR9EK
または
U27ETR
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.8L
交換時3.1L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前16|後41
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 1,090,000円(税別)
※スペックはマレーシア仕様
系譜図
GPZ750R1986年
GPX750R
(ZX750F)
ZXR7501989年
ZXR750
(ZX750H/J/L)
1996ZX-9R1994年
ZX-9R
(ZX900B)
1998ZX-9R1998年
ZX-9R
(ZX900C/D)
2000ZX-9R

2000年
ZX-9R
(ZX900E)

2002ZX-9R2002年
ZX-9R
(ZX900F)
2004ZX-10R2004年
ZX-10R
(ZX1000C)
2006ZX-10R2006年
ZX-10R
(ZX1000D)
2008ZX-10R2008年
ZX-10R
(ZX1000E)
2010ZX-10R2010年
ZX-10R
(ZX1000F)
2011ZX-10R2011年
ZX-10R
(ZX1000J/K)
2016ZX-10R2016年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1000R/S/Z/C)
2019ZX-10R2019年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1002E/G/H)
2021ZX-10R2021年
ZX-10R/RR
(ZX1002L/N/)

ZX-9R(ZX900E)-since 2000-

00ZX-9R

「Ninja. Definitive.」

追いつけ追い越せだったライトウェイトビッグスポーツ部門に居たことから、他社に負けじと2年でモデルチェンジされたZX-9RのE型。

2000ZX-9Rカタログ写真

車重はそのままにメッキシリンダー化で1psアップの144ps、更に新開発のペリメタフレームに足回りの見直しなどで使い勝手がアップ。

開発チームいわく鋭さを増すためのモデルチェンジらしいのです・・・が、まあでも一番は顔ですよね。

ZX900E

カワサキが少し前にやっていたファミリーフェイスの始まりなんですが、ラムエアの口が本物の口みたいでなんとも特徴的な顔。

そしてこのデザインの狙いがまた面白いというか実にカワサキらしいもので、この顔の狙いはラムエアにあります。

ZZR1100から始まった走行風を積極的に取り入れることで吸気効率を上げるラムエアですが、この頃になると各社から追従するように登場していた。

そんな状況に憤りを覚えた福本デザイナーが

2000ZX-9R顔

「元祖ラムエアメーカーはカワサキ」

という事を示す意味がこの顔には込められているんです。

確かに狙い通りの効果というか・・・効果ありすぎですね。

主要諸元
全長/幅/高 2050/730/1155mm
シート高 810mm
車軸距離 1420mm
車体重量 183kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 899cc
最高出力 144ps/11500rpm
最高トルク 10.3kg-m/9200rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー YTX9-BS
プラグ CR9EK
または
U27ETR
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.8L
交換時3.1L
フィルター交換時3.3L
スプロケ 前16|後41
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 ※スペックはEU仕様
系譜図
GPZ750R1986年
GPX750R
(ZX750F)
ZXR7501989年
ZXR750
(ZX750H/J/L)
1996ZX-9R1994年
ZX-9R
(ZX900B)
1998ZX-9R1998年
ZX-9R
(ZX900C/D)
2000ZX-9R

2000年
ZX-9R
(ZX900E)

2002ZX-9R2002年
ZX-9R
(ZX900F)
2004ZX-10R2004年
ZX-10R
(ZX1000C)
2006ZX-10R2006年
ZX-10R
(ZX1000D)
2008ZX-10R2008年
ZX-10R
(ZX1000E)
2010ZX-10R2010年
ZX-10R
(ZX1000F)
2011ZX-10R2011年
ZX-10R
(ZX1000J/K)
2016ZX-10R2016年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1000R/S/Z/C)
2019ZX-10R2019年
ZX-10R/RR/SE
(ZX1002E/G/H)
2021ZX-10R2021年
ZX-10R/RR
(ZX1002L/N/)

1400GTR(ZG1400A/B) -since2008-

1400GTR

「TRANSCONTINENTAL SUPERSPORT」

ZX-12RとZZR1200の一本化をしたかと思ったら出てきた1400GTR。ZX-14Rと分けようか迷ったのですが合わせて紹介しないと多分誰も読まないのでここに。

言ってしまえばZZR1400から更に中低速域におけるパワーの厚みを増したツアラー特化のようなモデル・・・なんだけど、まあこれが大人しい見た目に反して結構意欲的な造りをしてたりするので興味のない人も少しお付き合いを。

一応紹介しておかないといけないのですが1400GTRにもご先祖様が居ます。

コンコース1000

それは1986年にGPZ1000RXのツアラーバージョンとして出た1000GTR。

CONCOURS(コンコース)という名前は北米名。日本や欧州では1000GTR。この流れは今も変わらず、この1400GTRも北米ではCONCOURS14(ZG1400B)という名前。

上のカタログ写真を見ると、見るからに古いバイク感がありますが実はこれ最終にあたる2004年モデル。86年から大きく形を変えることなく続いたモデルだったりします。

そんな1000GTRの後継として3年ぶりに登場した1400GTRですが、ZZR1400と違う所として先ず挙げられるのが可変バルブタイミング機構を備えてる事。

1400GTR可変バルブタイミング

油圧によって吸気バルブのタイミングを変更する機能の事で、低回転時には速く、高回転時には遅く閉じるようになっています。車では非常にメジャーなので知ってる人も多いと思います。

なんで吸気のタイミングを変えた方がいいのか簡単に説明すると、回転数の高さというのはピストンスピードでもあるわけです。つまりピストンスピードの速さ・強さで負圧(空気を吸う力)も変わってくる。

そして一番効率(体積効率)を良く吸える開口時間(吸気バルブタイミング)というのはその吸う力によって違う。吸う力が弱い低回転でいつまでも空いていたら漏れるし、吸う力が強いのにすぐ閉まっちゃったら全然吸えない。

だから低回転と高回転でバルブタイミングを変えようとなって出来たのが可変バルブタイミング。どっかでも説明したかな。

1400GTR

1400GTRが可変バルブタイミングを取り入れた理由はボア・ストローク比をZZR1400から変える事なく中低速に厚みを持たせるためでしょうね。圧縮比も落とされて厚みを持たせるだけでなくマイルドな出力特性になっています。

そしてもう一つ。どちらかというとコチラの方が1400GTRを最も表す部分かな。

1400GTR

1400GTRはシャフトドライブ駆動なんだけど、シャフトドライブなのにテトラレバーリヤサスペンションといって両持ちでリンクロッドが4本も伸びてる凄い形をしてる。

これはシャフトドライブの宿命である加減速時に起こる反トルクから来るサスペンションの上下運動を可能な限り抑えるため。BMWのパラレバーが有名ですね。

1400GTR

シャフトドライブのスーパースポーツが少ないのはこの反トルクによる挙動のブレがあるからなんですが、カワサキはそんな反トルク対策のロッドを4本も付けてシャフトドライブ特有の挙動を徹底的に消し、チェーン駆動と変わらない挙動にしているわけです。だからリアアーム周りがシャフトドライブにあるまじきマッチョさを持ってる。

初代1400GTR

GTではなくGTRとしているのは、メンテンスフリーなシャフトドライブ駆動ながらも、時にはチェーン駆動であるZZR1400の様にスポーツ走行も出来る特性を持たせたからでしょう。

2009CONCOURS14カタログ写真

もちろんキーレス、パニアケース、DC電源ソケット、電動スクリーン、空気圧メーターといったグランドツアラーとしての装備はちゃんと備えられてますけどね。

主要諸元
全長/幅/高 2170/760/1170mm
シート高 815mm
車軸距離 1460mm
車体重量 220kg(乾)
[224kg(乾)]
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1352cc
最高出力 150ps/8800rpm
最高トルク 13.9kg-m/6200rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー FTZ14-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.7L
交換時4.0L
フィルター交換時4.4L
スプロケ
チェーン
車体価格
※スペックはマレーシア仕様
※[]内はABSモデル(ZG1400B)
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

ZZR1400(ZX1400C/D) -since2008-

ZX1400C

規制強化に伴いマイナーチェンジされたC型とD(ABS)型。

外見上の変更ほぼ無いものの、EURO3規制に対応するためにエンジンに手が入りました。

O2センサー(欧州仕様)の追加、キャタライザーの増設などで排ガス規制をクリア。凄いのは規制に対応させただけじゃなくて吸気ポートやピストンやインジェクターの改良で従来モデルよりも3psアップしてること。

しかも単に馬力を上げただけでなく出力特性をマイルドにし、中低速域を更に改善しています。その分お値段と車重がちょっと上がっちゃったけどね。

ZZR1400/ZX-14はフラッグシップモデルとして2011年まで5年間ほど販売されていた事もあって多彩なカラーリング設定がありました。

ZZR1400C

上の写真はその一例である2009年SEカラーなんですが、ZZR1400のカラーリングでちょっと意外だったのがライムグリーンが出たこと。

カワサキと言えば誰もがライムグリーンを思い浮かべると思うのですが、ZZR1400で正規逆輸入車(アジア仕様 ※実質日本向け)でライムグリーンの設定があったのは最終年度となる2011年モデルだけ。

ZZR1400C

というか実は歴代ZZRでライムグリーンの設定は(記憶が確かなら)一度も無かった。カワサキとしてはZZRとZ・Ninjaは違うという意志表示だったのかもしれないですね。

それが最後の最後でどういう心境の変化があったのか分かりませんがライムグリーンのZZRが出たというわけです。後継がNinjaになったのもそういう事なんでしょう。

主要諸元
全長/幅/高 2170/760/1170mm
シート高 800mm
車軸距離 1460mm
車体重量 220kg(乾)
[224kg(乾)]
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1352cc
最高出力 190ps/9000rpm
最高トルク 15.7kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー FTZ14-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.5L
交換時3.7L
フィルター交換時4.1L
スプロケ 前17|後41
チェーン サイズ530|リンク116
車体価格 1,420,000円(税別)
[1,480,000円(税別)]
※スペックはマレーシア仕様
※[]内はABSモデル(ZX1400D)
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

ZZR1400(ZX1400A/B)-since2006-

ZZR1400

「FLAGSHIP MEGA SPORTS」

再び一本化して登場したZZR1400のA型とABS付きのB型。

バックボーン式モノコックフレームなのを見ると分かる通りどちらかといえばZX-12R色が強くなっています。

ZZR1400カウルレス

エンジンもZX-12Rの物をベースに排気量を153ccも上げた物ですが、ロングストローク化やスロットルボディの小径化などZZR1200が持っていた低域での扱いやすさも重視した改良内容。

それでも車重は12Rとほぼ同等という見た目からは想像が付かない軽さを持っています。

ZZR1400質実剛健

しかし改めて見ると本当に面白いフレームですよね。

エアクリーナーボックス兼バッテリー兼フレームで、サブフレーム(シートフレーム)もありえないほど下の方から伸びている。

06zzr1400

これのおかげでシート高も12Rから10mm下がって800mmになっています。

でも一番話題になったのはやっぱりミラーに写ると思わず道を譲りたくなってしまうインパクトのある顔。

zx14face

デザインされたのはマツダの初代ロードスターなどを担当された田中俊治さんなんですが、とにかく一度見たら忘れられない魑魅魍魎さを出すことがコンセプトだったそう。

ZZR1400コンセプトスケッチ

それまで培ってきた自動車デザインよりも面白いと言い切っちゃってる辺りZZR1400のデザインは相当刺激的でエキサイトメントだったんでしょうね。

ZZR1400金剛力士

もちろんベースとなっているのは徹底的に追い求めたエアロダイナミクスによるもの。

1352ccで乾燥重量215kgで190馬力

全域最速パワーと一度見たら忘れない顔。ただそれだけでなく扱いやすさも兼ね備えていた事から非常に人気となりました。

zzr1400/zx1400a

最強ZZR1200と最速ZX-12Rを一本化した事で最強最速となったわけですね。

主要諸元
全長/幅/高 2170/760/1170mm
シート高 800mm
車軸距離 1460mm
車体重量 215kg(乾)
[218kg(乾)]
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1352cc
最高出力 180ps/9000rpm
最高トルク 15.0kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後190/50ZR17(73W)
バッテリー FTZ14-BS
プラグ CR9EIA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.5L
交換時3.7L
フィルター交換時4.1L
スプロケ 前17|後41
チェーン サイズ530|リンク116
車体価格 1,600,000円(税別)
※スペックはマレーシア仕様
※[]内はABSモデル(ZX1400B)
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

ZZR1200(ZX1200C)-since2002-

ZZR1200

「(Super)Sport Tourer」

ZZR1100の後継車として開発されたZZR1200のZX1200C型。

先に紹介したZX-12Rと併売する形で登場しました。

ZZR1200カタログ写真

メルセデスの提灯ヘッドライトを参考にしたと言われるライト形状などからも分かる通り、高級感を出したグランドサルーンのようなメガスポーツ。

アルミツインスパーフレームにZZR1100から改良スケールアップされ続けた伝統のGPZエンジンを搭載というZZR1100の後継らしい王道な造り。

ZZR1200ディメンション

立ち位置としてもSSライクなZX-12Rとは違いツアラー要素にウェイトを置いてある・・・わけですが、フラッグシップモデルそれもフレームからエンジンから全く違うモデルを二つも用意するというのは普通なら有り得ない話。

ZX-12RとZZR1200

なんでこうなったのかって話なんですが

公式では

「最速は12Rに任せて、ZZR1200は最強を目指した」

という見解でした。

一方で市場では

「12Rが尖りすぎていたから」

と言われているんですが、これ恐らく社内で意見が二分化したからじゃないかと思うんです。

そう思う根拠は二つあります。

カワサキZX1200C

一つはZX-12Rの企画担当だった谷さんがBSのインタビューでZX-12Rの開発で一番大変だった事を聞かれた際に

「社内にいるZZR信者の説得(原文ママ)」

と漏らした事。

そしてもう一つはZX-12Rが

『ZZRの上位版(次世代版)』

というコンセプトで開発が始まったにも関わらずZZRとは名乗らなかった事。

これらから推測するに、鋭利化するZX-12Rに納得いかない人達が多く居たからツアラーの様なZZR1200が造られたのではないかと。

ZX1200Cカタログ

というのもZZR1100が素晴らしかったのは最高速だけでなくワインディングも長距離も何でも熟せるスーパースポーツだったから。

つまり『ZZRの素晴らしい所』というのは人によって様々あり、それはカワサキの中の人達にとっても同様だった。

だからこそZZR1100の”速さ”を研ぎ澄ませたZX-12Rというこれから先(既定路線)を担うフラッグシップが生まれた一方で、ZZR1100の”万能さ”を研ぎ澄ませたZZR1200という別のZZRが後継は造らないと言っていたにも関わらず登場した。

ZX1200Cパンフ

ZZR1200カタログブックのインタビューで

「最速ZX-12R、最強ZZR1200」

と仰った言葉の真意はここにあるのではないかと。

何にせよ

2002年ZZR1200

「カワサキの人達にとってZZRは特別」

という事ですね。

主要諸元
全長/幅/高 2160/755/1245mm
シート高 800mm
車軸距離 1505mm
車体重量 236kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 23.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1164cc
最高出力 155ps/9800rpm
最高トルク 13.0kg-m/8200rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTX14-BS
プラグ CR9E
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.2L
交換時3.3L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前17|後44
チェーン サイズ530|リンク112
車体価格 1,150,000円(税別)
※B型はマレーシア仕様
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

ZX-12R(ZX1200A/B)-since 2000-

ZX-12R

「新世代フラッグシップ」

いろんな意味で有名なZX-12R。そのせいか今となっては中古が高止まりでプレミア化しています。

いわゆる変態バイク的な扱いをされる車種な為かネタばかりが先行して真面目に書かれてる所が少ないのでここでは真面目に紹介したいと思います。

ZX-12Rカタログ

まず細かいことを言うとZX-12RはZZR1100の後継ではありません。しかし一方で後のZZR1400やZX-14Rの礎となったモデルでもあります・・・ややこしいですね。

礎になったと言われる最大の理由はエンジンの横ではなく上を通る量産車で初となるバックボーン型モノコックフレームの始まりがここだから。

ZX-12Rフレーム

これはスケールアップによって肥大化する車体幅を抑えるため。

一般的なツインスパーフレームはエンジンの横を通す必要性がある為、どうしても幅が大きくなってしまうで上を通そうというのがバックボーン。

フレームにエアクリーナーやバッテリーボックスなどフレーム以外の役割も請け負わせて一石二鳥によるというのがモノコック。

合わせてバックボーン型モノコックフレームというわけ。

カワサキはもともとレーサーの方ではこのバックボーンモノコックフレームを開発しレースに参戦していました。

KR500

1982年のWGPレーサーKR500これが元ネタ・・・かと思いきや違う。

ZX-12Rのフレームは車体設計の古橋さんが10年以上を掛けて練っていた一から考えられた構想なんです。

GPZ900R外装のモノコック、ZX-9R外装のモノコックなどを造り

モノコックフレーム

「モノコックにすればこれだけスリムに出来る」

と社内で何度も熱くプレゼンした結果、遂にZX-12Rで採用される事になったという経緯があります。

ただ試作機が出来た時はあまりにも見慣れない形だった為に誰も乗りたがらず、結局テスト走行は古橋さん本人がやる羽目になったんだそう。

そしてそんな個性的なフレームに負けず劣らず凄いのが完全新設計のエンジン。

ZX-12Rエンジン

剛性メンバー(フレーム)の一部として個性的なフレームに合わせて造られた新設計のもの。

ZX-12R銀

B/S比も83.0mm×55.4mmとかなりのビッグボア型で低速トルクが1200ccと思えないほどなく、このクラスにも関わらずかなりブンブン回して走らせるタイプ。

ZX1200Aカタログ

狙いはもちろんGPZ900Rの頃からよりもずっと前、Z1の頃からこだわってきた

『世界最速』

を成し遂げるため。

そのためにこんな極端なボアストローク比のエンジンになっているんですが、ここで終わらないのがZX-12Rの凄い所。

独自の車体設計に加えて航空部門の技術者を招致し、エアロダイナミクスも徹底したんです。

ZX-12Rエンジン

どストレートに来ている吸気口や弾丸のようなミラー、そしてサイドカウルに設けられたウィングなどが正にその証。

MotoGP系で話題になっているウィングをカワサキはこの段階でやっていたわけです。

とにかく何もかも新しい技術が詰め込まれたZX-12R。

完全新設計にも関わらず排気量は抑え気味に1199ccという排気量を選んだのは間違いなく技術力を示すためでしょうね。

ZX-12Rエアフロー

しかし・・・当時はそれほど暖かく迎え入れられる事はありませんでした。生産終了した今のほうが騒がれてるんじゃないかと思うほど。

その理由の一つに”扱いにくい”というイメージが先行した事があります。

「ZX-12Rは曲がらない」

「最高速だけを取ったバイク」

とか言われるのを聞いたことがあると思います。

ZX-12R広告

何故こういう印象を与えてしまったのかというと想定域が高すぎたから。

例えばバイクはフレームが捩れる事で初めて綺麗に曲がれるわけなんですが、その捩れるポイントがこのZX-12Rは圧倒的に高い。

それに加え200/50のタイヤなども加わって曲がらない寝ないバイクという印象が立ってしまった。

これはカワサキらしい伝統のハンドリングともいえ旧来のカワサキを知るオーナー達にとっては

「簡単には曲がってくれない感が面白い」

と好評だったんですけどね。

ただパタンパタンと簡単に寝るSSがトレンドだった当時はそれを認めてくれる人があまり居なかった。

2002年にはそれらネガな部分を潰した後期(通称B型)が登場。

ZX-12R後期

140箇所以上にも及ぶ改良によって若干フレンドリーに変更。

見た目の方もライト形状の変更に加え、ただの筒だったラムエアダクトをカウル形状に合わせた物になりました。

ZX-12R後期サイド

さらにフロントフォークとブレーキがZX-10Rと同じラジアルマウント式に変更・・・多分モデルチェンジでの一番の恩恵はこれかと。

怒涛の加速と直進安定性で

「ZX-12Rは危ない」

とかネタで言われたりするんですが、そのネタの中にもは制動力の無さも関係してたり・・・まあこの頃のクラスはみんなブレーキに様々な悩みを抱えてたのでZX-12Rに限った話でもないですけどね。

今にして思えばSSとメガスポーツその両方を足して2で割った様なバイクでした。

主要諸元
全長/幅/高 2080/725/1185mm
[2085/740/1200mm]
シート高 810mm
[820mm]
車軸距離 1440mm
[1450mm]
車体重量 210kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 20.0L
[19.0L]
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1199cc
最高出力 178ps/10500rpm
[178ps/9500rpm]
最高トルク 13.8kg-m/7500rpm
[13.7kg-m/7500rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後200/50ZR17(75W)
バッテリー YTX14-BS
プラグ CR9EKPA
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.6L
交換時2.5L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前18|後46
チェーン サイズ530|リンク116
車体価格 [1,250,000円(税別)]
※A型はUS仕様
※[]内B型はマレーシア仕様
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

ZX-6R(ZX600R) -since 2009-

2009ZX-6R

「TOP OF THE CIRCUIT」

例年通り2年でモデルチェンジしたZX-6R/ZX600R型。

基本構成は先代のキャリーオーバーなものの、センターアップマフラーを止めた事から見ても分かる通り徹底したマスの集中化と軽量化で、装備重量191kgと先代から約10kgも軽量化が行われました。

ZX600R

ただ体感はそれ以上の物があります。

というのもこのモデルで行われた徹底的なマスの集中化に一役買ってるのが今では当たり前となっている『通称:弁当箱』とよく言われているサブチャンバー。

これはものすごく簡単に言うと、その名の通り第二のマフラーで触媒による排ガスのクリーン化と消音の効果があります。

これまではサイレンサーが全てを担っていたり、エキパイの集合部に触媒を詰めたりしていたんだけど、その両方を兼ねる物を腹下に置いたわけです。

ZX600Rカットモデル

何故こうしたのかというともちろんマスの集中化。

消音効果を上げる場合、部屋(膨張室)をとっても大きくしないといけない。大きくするという事は即ち重くなるということ。これは触媒を入れる事も同様。

だから一つで片付けるのではなく二分して一つを重心に近いセンターに置き、負担が減ったもう一つも小さくショート化して可能な限り車体に寄せてあるというわけです。

もう一つ上げておきたいのが市販車初となるSHOWA製BPF(ビッグピストンフォーク)です。

ビッグピストンフォーク

BPFというのは従来型よりもピストン径を大きく取れる様にしてあるサス。

ピストンが大きくなるということは受圧面積が増えるということなので、それだけ減衰力が稼げるというわけ。

簡単に言うと軽負荷でもヒョコヒョコせず粘りのあるストロークをするようになった物で、悪い意見を聞いたことがないと言えるほど優れたもの。

2010zx-6r

ちょっと小言。

これを機にZX-6Rについての先入観を捨ててほしいと思っています。

ZX-6Rは販売台数の速報でランクインしてるのを一回も見ない事から言っても日本ではあまり人気が無い。

デザインが欧州向けである事や、そもそも日本ではミドル需要が無いこともありますが、諸刃SSことZX-10Rという尖りすぎて玄人向けというイメージが定着した兄のせいもあるかと。

2011ZX-10R/ZX-6R

だからソックリな弟も同じ様な気難しいイメージを持たれてしまったのではないかと・・・全然違うんですけどね。

フレームの形やウィンカー位置などを見比べて貰えば分かる通り、色々と捻くれている兄と違って弟は改良を積み重ねてきた歴史も人気もそして評価も高いSSなんですよ

1995年から続く高い評価と歴史が何よりの証拠です。

主要諸元
全長/幅/高 2090/710/1115mm
シート高 815mm
車軸距離 1400mm
車体重量 191kg(装)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 599cc
最高出力 119ps/12500rpm
最高トルク 6.8kg-m/11800rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTX9-BS
プラグ CR9E
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.6L
交換時2.8L
フィルター交換時3.1L
スプロケ 前16|後43
チェーン サイズ520|リンク112
車体価格 1,155,000円(税込)
系譜図
ZX600F1995年
ZX-6R
(ZX600F)
ZX600G1998年
ZX-6R
(ZX600G)
ZX600J2000年
ZX-6R
(ZX600J/636A)
ZX636B2003年
ZX-6R
(ZX636B/600K)
ZX636C2005年
ZX-6R
(ZX636C/600N)
ZX600P2007年
ZX-6R
(ZX600P)
ZX600R2009年
ZX-6R
(ZX600R)
ZX600E/F2013年
ZX-6R
(ZX636E/F)
ZX600G2019年
ZX-6R
(ZX636G)