タクト/ベーシック(AF75/AF79)-since 2015-

AF75

「賢い選択『みんなの原付』」

13年ぶりに復活を遂げた八代目タクトことAF75型。最大の特徴はそれまでとは違い、アイビー以来の4stエンジンを積んだ事にあります。

一足先に出ていたDUNKと同じく新開発の50cc版espエンジンを搭載しておりフレームもベースは同じなんですが、ホンダの50ccスクーターを代表するモデルな事もあり

「遂にタクトも水冷4stエンジンの時代か」

と思われた方も多いのではないかと。水冷による温度管理をしないともはや原付すら排ガスを通せない時代になりましたからね。

しかし面白い事にこの50cc版espエンジン、実は一般的な水冷ではなく『部分水冷』という冷却方式だったりします。

部分水冷

エンジンをよく見てみると水冷なのにシリンダーブロック(シリンダーの壁面)にウォータージャケット(水路)が無いのが分かるかと。

何故こんな事をしているのか説明すると、水冷というのは水が張り巡らされている形になるので冷却が得意だけど同時に暖気が空冷よりも苦手。そうすると、ガソリンが上手く気化しなかったりして燃費や排ガスが悪化する。ピストンの隙間から漏れてエンジンオイルと混じりオイルを悪くする事にも繋がります。

暖気無しでの短期走行が当たり前という非常にシビアな使われ方をする50ccでは、空冷ですらこの問題が付きまとっているわけで、そのまま水冷にしてしまうと更に酷い事になる・・・しかし空冷だと燃焼が安定しないので排ガス規制やパワーを出すのが難しい。

AF75

そこで考えられたのがこの形で、一番熱くなるヘッドは水冷でしっかり冷やしつつ、シリンダー壁面は早く温まるように水路も放熱フィンも設けない無冷のような形で暖気問題をクリアしている。

ちなみにシリンダー壁面の冷却はしない事で

・壁面のウォータージャケット(水路)が不要
・水温低下によるラジエーター負荷の低減

などから空冷並みのコンパクトさを実現するという非常に考えられたエンジンになっているんです。

新旧水冷50cc

タクトがクラストップの燃費なのに加え、非常にコンパクトに見えるのはデザインだけでなく、こういうポイントがあるからなんですね。

話を戻すと今回もノーマルグレードとは別に『ベーシック』というグレードがあるのですが、ローシート仕様&アイドリングストップシステムをオミットしたグレードになります。

AF75

残念ながら自動スタンドアップは機能そのものが廃止。

ちなみにこのタクトは2016年に施行された新排ガス規制に2017年モデルで対応し生産を国内に移した関係でAF75からAF79へと形式が変わったのですが、最大トルク発生回転数が上がった以外は基本的にスペックに変更はありません。

最後に・・・ここに来てホンダがタクトという名前を復活させた理由について。

ホンダは2015年にタクトを復活させるまでにもトゥデイやディオ、ジョルノやズーマーなど数々の原付をラインナップし、好評を得ていました。

しかしそれは若年層や新規ユーザーなどがメインで、従来から原付に慣れ親しんでいる原付ユーザーにとってはあまりにもファッショナブル、またはセンセーショナルで抵抗がある事が分かった。

そこで

「安心感をもって使える原付を造ろう」

となり開発がスタート。

AF75コンセプト

「取っつきやすいようコンパクトな車体にしよう」
「押し引きしやすいよう高めのハンドルにしよう」
「前かごを使いやすくするためフロントカウルを立てよう」
「前輪の操舵角が分かりやすいようフロントフェンダーは別体式にしよう」

など、とにかく安心感そして高い利便性を実現するためのスタイリングを造り上げていった所・・・

AF75コンセプトデザイン

「あれ、これってタクトだよね」

となり、結果的にタクトという名前が復活したのが経緯。※Technical Review Vol1より

なんとも感慨深いというか何というか・・・

ご存知の方も多いと思いますが、排ガス規制の強化(OBD義務化)と市場の急縮で既に限界が来ている原付一種市場。タクトが生まれた1980年には年間250万台生産されていた市場が、今や年間生産台数は12万台と1/20以下で保有台数も右肩下がり。

原付一種は現在の排ガス規制を猶予する特例を受けており、ホンダも踏ん張っていますが、恐らくそれも猶予期限の2025年までで、それ移行はEVになる。

ホンダEV原付の計画

つまり

「ホンダが最後に造った50ccスクーターがこのタクトになる可能性が非常に高い」

ということ。

ホンダが庶民の足として最初に造った50ccの内燃機関スクーターが、45年後の最後まで造り続けた50ccの内燃機関スクーターになる・・・一見するとただの偶然のように思えるけど、そうとも言えない。

AF79タクト

何故ならいま話したようにタクトというモデルは、どれだけ市場が小さくなろうと絶対にゼロにはならない、バイクでもクルマでも自転車でもなく原付一種という乗り物が欠かせない人達の為にあるモデルだから。

そう考えるとタクトは

「技術で人を豊かにする」

というホンダのフィロソフィーを一番体現し、かつ一番多くの人へ届けた非常に偉大なモデルと言えるかと。

【関連車種】
DIOの系譜JOGの系譜Addressの系譜原付一種が30km/hの理由|バイク豆知識

主要諸元
全長/幅/高 1675/670/1035mm
シート高 720mm
[705mm]
車軸距離 1180mm
車体重量

79kg(装)
[78kg(装)]

燃料消費率 56.4km/L
※WMTCモード値
燃料容量 4.5L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 49cc
最高出力 4.5ps/8000rpm
最高トルク 0.42g-m/7500rpm
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後80/100-10(46J)
バッテリー YTR4A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR4HSA
推奨オイル 10W-30
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.7L
交換時0.65L
Vベルト 23100-GZ5-013
車体価格 160,000円(税別)
[148,000円(税別)
※[]内はベーシック
系譜図
AB071980年
タクトDX/フルマーク
(AB07)
AB07後期1982年
タクトDX/フルマーク/フルマークカスタム
(AB07後期)
af091984年
タクト/フルマーク/フルマークS
(AF09)
af161987年
タクトフルマーク
(AF16)
af241989年
タクト/ベーシック
(AF24)
af30-af311993年
タクト/スタンドアップ/S
(AF30/AF31)
AF511998年
タクト/スタンドアップ
(AF51)
af75-af792015年
タクト/ベーシック
(AF75/AF79)

REBEL250(MC49) -since 2017-

REBEL250

「EXPRESS YOURSELF」

21世紀に復活を遂げたREBEL250は北米のジェネレーションY世代を狙ったバイク・・・ジェネレーションYというのはネットの普及とともに成長してきた80~90年代生まれの世代のことだそう。

ジェネレーションY世代

日本でいえばゆとり世代と同じくらいでしょうか。世代に名称を付けて分けるのが好きなのは日本だけじゃないんですね。

話をREBELに戻すと、REBEL250(北米300)は500と(細部は違うものの)フレームを共有化し、CBR250RやCRF250そしてご先祖様と同じ名前を持つCB250Fにも使われているエンジンを積んだバイク。

ただし吸排気を低速を厚めに専用のチューニングしているのでエンジン型式がMC41EからMC49Eに変わってます。

REBEL300エンジン

このREBELを担当されたのは三倉さんという方で、系譜の外側で紹介したNM4-01/02も担当された方。その為かこのREBELは面白い事にNM4と同じ手法が取られています。

それはフロントフォーク角で「系譜の外側:NM4-01/02」を読んでもらえた人ならわかると思いますが、NM4と同様にフロントフォークをスラントさせている。

REBEL250

そっちで話したので割愛しますがこれはトレール量(直進安定性)のバランスを取るため。

フォークを前に突き出せばカッコいいけどハンドリングに影響が出る。REBELは250というエントリークラスだから初心者が乗っても違和感を覚えさせないハンドリングは絶対だったから”アメリカンなイメージを出しつつハンドリングはニュートラルに”というNM4と同じ狙いと手法を取ったというわけ。

ただREBELの初心者への配慮はもっと見えやすい部分にもあります。それは何処にもお金を掛けてるように見えない事。

REBEL250壁紙

これは車体価格を抑える意味があって実際50万(税別)を切る安さを誇ってる。

先代がそうだったようにREBELと名前を付けるからには若者に手の届く、若者に寄り添ったバイクじゃないとダメですからね。

ただ、先代と違って21世紀のREBELは更に一歩踏み込んだ狙いがある。

何処にもお金を掛けてるように見えない事のもう一つの理由は”先々のカスタムを考えて”です。

例えばミラーやウィンカーなどの灯火系周りは見るからに何処かで見たことある部品を取ってつけたようで正直ちょっと惜しいよね。

REBEL250前後

でもこれらの部分は弄り方を知らない初心者でも比較的簡単に変えられる(カスタムできる)部分。

だからケチってるんです。

アンバランスで細部の詰めが甘いのにデザインが破綻してるようには見えないのは

・アイコンである特徴的なタンク

・くびれたナローメインフレーム

・ファットワイドな足回り

REBEL250前後

という、初心者がカスタムしようと思っても難しい土台である主要部分はキッチリ仕上げてるから。

デザインコンセプトが「RAW(未加工)」である事を見てもこのREBELは

REBELラフデザイン

「お前の手で完成させろ」

というホンダらしくない初心者への甘くない優しさが隠されてるわけです。

【関連車種】

Shadow400の系譜DragStar400の系譜インクラ/ブルバ400の系譜DragStar250の系譜

主要諸元
全長/幅/高 2190/820/1090mm
シート高 690mm
車軸距離 1490mm
車体重量 168kg(装)
燃料消費率 34.1km/L
※WMTCモード値
燃料容量 11L
エンジン 水冷4サイクルDOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 26ps/9500rpm
最高トルク 2.2kg-m/7750rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前130/90-16(67H)
後150/80-16(71H)
バッテリー YTZ8V
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
SIMR8A9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.8L
交換時1.4L
フィルター交換時1.5L
スプロケ 前14|後36
チェーン サイズ520|リンク110
車体価格 498,000円(税別)
※ABS仕様は+2kg&47,000円
系譜図
CB2501968年
CB250シリーズ
(CB250)
MC041980年
CM250T
(MC04)
MC061981年
250T Master/LA Custom
(MC06/MC07)
MC131985年
REBEL
(MC13)
MC261991年
NIGHT HAWK250
(MC26)
MC492017年
REBEL250
(MC49)

PCX/HYBRID/150(JF81/JF84/KF30)-since 2018-

PCX JF81

「Personal Comfort Saloon」

三代目となったPCXもコンセプトは変わらず・・・ながらコレまた大きく変わった部分があります。

PCXコンセプトスケッチ

デザインじゃないですよ・・・確かに更に四眼みたいなヘッドライトのインパクトは凄いですが。

何が大きく変わったのかというとフレームです。

PCXのフレーム

従来モデルはコレで一般的なスクーターと同じアンダーボーンフレームだったんですが、このモデルからフォルツァに近いダブルクレードルフレームに。

2018年型PCXのフレーム

アンダーボーンタイプの一般的な原二に乗ってる人は分かると思うのですが、アンダーボーン(ましてエンジンがラバーマウントのスクーター)というのはどうしても剛性が低くなりがちで、スピードを上げたりフロントブレーキを強く掛けたりするとフレームが負ける事が多々ある。

今回それがダブルクレードルフレームによる剛性アップで大きく改善されたというわけ。

リアサス

これに合わせてリアサスもマウント位置やバネレートを始めとした見直しが入り、ストローク量15mmアップで突き上げを軽減しています。

ついでにタイヤも100/80R14と120/70R14と一回りワイドなりました。細いのが嫌だと言っていた人もコレでイチコロですね。

パワーカーブ

エンジンの方もスロットルボディの大径化を始めとした給排気系、ラジエーター周りの新設計で冷却系などの変更し、上が伸びる様になっています。

キーレス

まあ一番ありがたいの変更はキーレスですけどね。

ただ恐らく皆が一番注目しているのはHYBRIDモデルの方じゃないかと。

PCXハイブリット

これね・・・実は最初のPCX/JF28が出た時にも言われていたんですよ。

初代モデルで説明しましたが、PCXはセルモーターがなくジェネレーターがモーターを兼ねるACGになっています。

要するに回って発電はもちろん、電力でクランクを回す事も出来るわけです・・・という事は

ハイブリットシステム

「余分な電力を蓄えるバッテリーを設ければHYBRIDになるのでは」

って話になりますよね。

このツッコミに対し、当時は

「費用対効果が・・・」

という旨の返答をされていました。

それから10年弱・・・ハイブリット普及でコストが下がった為かPCXから始まった高級125普及の為か分かりませんが、遂に登場となったわけです。

マイルド

ちなみに電気の力だけで走るのではなく発進時や加速時に最大3秒間トルクをアシストする形。

いわゆるマイルドハイブリッドってやつです。

まあただ率直に言うと費用対効果があるかというと微妙なラインで、受注生産扱いなのを見てもホンダも数が出るとは思っていないようです。

そもそもPCXってアシストが必要になるほど遅くないどころか125ではかなり速い方ですからね。

2018年式PCX

じゃあどういう人にHYBRIDがオススメかと言えばシグナルGPで絶対に負けたくない人。

同じPCXのガソリンモデルを含む有象無象な125はもちろん、250ビッグスクーターにすら勝てる加速を持っているわけですから。

最後にちょっと小ネタ。

恐らく歴代PCXユーザーの多くが抱えているであろう疑問・・・それはホーンとウィンカーの位置。

2018年式PCX

PCXは通常ならばウィンカーがある位置にホーンがデカデカとあってウィンカーはその下にあります。

「明らかに逆だろう」

と思うんですが、実はそう思ってるのは日本だけ。海外(特にアジア)ではホーンを活用するのでとっても好評。

文化や国民性の違いというやつですね。ちなみにリードやディオも同じです。

主要諸元
全長/幅/高 1925/745/1105mm
シート高 764mm
車軸距離 1315mm
車体重量 130kg(装)
{135kg(装)}
[131kg(装)]
燃料消費率 50.7km/L
[51.9km/L]
[46.0km/L]
※WMTCモード値
燃料容量 8.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
[149cc]
最高出力 12ps/8500rpm
+{1.9ps/3000rpm}
[15ps/8500rpm]
最高トルク 1.2kg-m/5000rpm
+{0.44kg-m/3000rpm}
[1.4kg-m/6500rpm]
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前100/80-14(48P)
後120/70-14(55P)
バッテリー GTZ8V
{GTZ6V}
[GTZ8V]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
MR8K-9
推奨オイル
(トランスミッション含む)
Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.9L
交換時0.8L
トランスミッションオイル容量 全容量0.14L
交換時0.12L
Vベルト 23100-K96-V01
[23100-K97-T01]
車体価格 317,000円(税別)
{346,000円(税別)}
[366,000円(税別)]
※{}内はHYBRID(JF84)
※[]内はPCX150(KF30)
系譜図
2010年
PCX
(JF28)
1502012年
PCX/150
(JF28後期/KF12)
20142014年
PCX/150
(JF56/KF18)
20182018年
PCX/HYBRID/150
(JF81/JF84/KF30)
20202020年
PCX/e:HEV/160
(JK05/JK06/KF47)

PCX/PCX150(JF56/KF18)-since 2014-

2014PCX150

「Personal Comfort Saloon」

キープコンセプトとなった二代目のPCX/JF56型とPCX150/KF18型。

このモデルチェンジはホンダのグローバル車用工場の新造が関係しています。

ホンダはもともと日本向けや北米向けPCXはタイで作っていました。しかし新たに出来たベトナム工場へ移管する事になったんです。

ベトナム工場

スクーター等のコミューターモデルはベトナム工場(Boon Siew Honda)で、グロムやCBR250R等のスポーツバイクはタイ工場(Thai Honda Manufacturing)で生産・・・という分担を行ったわけです。

これは簡単に言うとタイの技術/設備レベルが上がってきたからタイにはもう少し難しいスポーツバイクを造らせようって話。

と言ってもタイでも引き続きPCXは生産されていますし、さらに言うとマレーシアやイタリアなんかでも造られています。

ホンダマレーシア工場

知らない人はビックリするかもしれませんが、PCXは普通に欧州(特にイタリア)でもヒットしてるんですよ。

ただ実は欧州ではPCXを押しのける程の人気なホンダの125スクーターがあります。しかもそれは日本でも販売された事があるモデル。

ホンダSHモード

Sh mode(Shシリーズ)です。

これがピアジオとヤマハの牙城を崩すほどの大ヒット。恐らく16インチが石畳や荒れた路面での使い勝手の良さがハートを掴んだものと思われます。

日本では考えられないですね。

話が反れましたスイマセン。

話をPCXに戻して・・・何が変わったのかという事ですよね。

2014PCXカタログ

外見が新しくなったと共に灯火系をフルLED化という125には贅沢すぎる装備。

売れれば売れただけお金が掛けられるという典型ですね。まあPCXの場合はACGスターターなので電力にシビアなのもあるんでしょうけど。

あと地味ですがエンジンもグローバル仕様になりました。

プーリーケース

先代までは日本向けは日本独自仕様。

これは非常に厳しい騒音規制が問題で、そのために専用のプーリーやトルクカムで回避していました。それが無くなったわけです。

あと挙げるとするならタンク容量が一気に2.1L上がって8Lになり、航続距離が400kmを突破。

PCX

3万円ほど値段が上がったにも関わらず相変わらず人気であっという間に125界No.1になったPCX。

まあ速いし燃費良いし質感高いから当然ですかね。

LEDライト

でもやっぱり一番はLEDライトですよね。本当に嫌らしいくらい明るい。

PCXの登場で

「原付二種はライトが暗くて当たり前」

なんて言われなくなりましたね。

主要諸元
全長/幅/高 1930/740/1100mm
シート高 760mm
車軸距離 1315mm
車体重量 130kg(装)
[131kg(装)]
燃料消費率 50.6km/L
[45.6km/L]
※WMTCモード値
燃料容量 8.0L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
[152cc]
最高出力 12ps/8500rpm
[14ps/8500rpm]
最高トルク 1.2kg-m/5000rpm
[1.4kg-m/5000rpm]
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前90/90-14(46P)
後100/90-14(51P)
バッテリー GTZ8V
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR7EA-9
または
U22EPR9
[CPR7EA-9]
推奨オイル
(トランスミッション含む)
Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.9L
交換時0.8L
トランスミッションオイル容量 全容量0.14L
交換時0.12L
Vベルト 23100-K35-V01
[23100-K36-J01]
車体価格 305,000円(税別)
[334,000円(税別)]
※[]内はPCX150(KF18)
系譜図
2010年
PCX
(JF28)
1502012年
PCX/150
(JF28後期/KF12)
20142014年
PCX/150
(JF56/KF18)
20182018年
PCX/HYBRID/150
(JF81/JF84/KF30)
20202020年
PCX/e:HEV/160
(JK05/JK06/KF47)

PCX/150(JF28後期/KF12)-since 2012-

PCX150

「ゆとりと上質を愉しむ日常へ。」

二代目というより年次改良されたJF28の後期モデルと、合わせて追加販売された152ccのPCX150。

一番の変更点はホンダの次世代小型スクーター用低燃費エンジンであるeSP

enhanced:強化された

Smart:洗練された、精密で高感度な

Power:動力、エンジン

になった事。

eSPエンジン

具体的にどう変わったのかというと

・ローラーロッカーアーム

・オフセットシリンダー

この二点があげられます。

ローラーロッカーアームについては『CBR250Rの系譜』で話したのでそちらを読んでもらうとして、主流になりつつあるオフセットシリンダーについて。

オフセットシリンダーというのは文字通りシリンダーがオフセットされているエンジンの事。

オフセットシリンダー

これ何のためにしてるのかっていうと、もちろんローラーロッカーアーム同様フリクションロスのため。

簡単に話すと、燃焼/膨張によって真下に下がろうとするピストンに対してコンロッドは回ろうとするので角度差が生まれる。

するとコンロッドから角度のついた反力が生まれ、ピストンをシリンダー側面に押し付けるような力が働くわけです。もちろんフリクションロスです。

オフセットシリンダー2

そこでシリンダーをオフセットすることでコンロッドとの角度差を無くし、横方向へ力が働かないようにしてフリクションロスを減らすというわけ。

このオフセットシリンダー最近では車の方でも採用が増えている様ですね。

espメカニズム

もちろんその他もろもろフリクションロス低減の改良があちこちに。

まあ53.2km/Lと先代から0.2km/Lしか伸びていないんですけどね。

正直エンジン型式も変わってないので先代もeSPで仕切り直しなのでは・・・というのも、どうもホンダは最初PCXが国内でここまでヒットするとは思ってなかったような感じ。

初代の頃の年間販売計画台数は8,000台と一般的な125よりちょっと少ないくらいでした。対して細部の改良で見た目がほぼ変わっていないこの後期モデルからは19,000台と倍以上に。

PCX150

更には欧州向けがメインだったはずの150も追加。

日本は125ccまでが原付二種で維持費も安いので125がメインなわけでネットじゃ

「150ccなんて誰が買うんだ・・・」

なんて言われていたんですが、税制なんてどこ吹く風で毎年5000台強を売り上げるほどの人気に。

PCXカタログ

昨今の原付二種ブーム、そしてオーバー125クラスの需要を生んだのは間違いなくこのPCXでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 1915/740/1090mm
シート高 760mm
車軸距離 1315mm
車体重量 128kg(装)
[129kg(装)]
燃料消費率 53.2km/L
[49.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 5.9L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
[152cc]
最高出力 12ps/8500rpm
[13ps/8500rpm]
最高トルク 1.2kg-m/6500rpm
[1.4kg-m/5500rpm]
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前90/90-14(46P)
後100/90-14(51P)
バッテリー YTZ7S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR7EA-9
または
U22EPR9
[CPR7EA-9]
推奨オイル
(トランスミッション含む)
Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.9L
交換時0.8L
トランスミッションオイル容量 全容量0.14L
交換時0.12L
Vベルト 23100-KWN-901
[23100-KZY-701]
車体価格 285,000円(税別)
[314,000円(税別)]
※[]内はPCX150(KF12)
系譜図
2010年
PCX
(JF28)
1502012年
PCX/150
(JF28後期/KF12)
20142014年
PCX/150
(JF56/KF18)
20182018年
PCX/HYBRID/150
(JF81/JF84/KF30)
20202020年
PCX/e:HEV/160
(JK05/JK06/KF47)

PCX(JF28)-since 2010-

PCX125

「Personal Comfort Saloon」

もう見ない日は無いと言ってもいい程の大ヒットだったホンダのグローバル戦略車の新世代スクーターのPCX。

「クラスを超えた先進デザイン」

「ゆとりの動力性能と高い環境性能」

「快適で便利な使い勝手」

がテーマ。

PCXのネーミングの由来は「PersonalComfortScooter」から。

PCXデザインスケッチ

頭文字だけ取ってPCX・・・って何でPCSじゃなくてPCXなんだって話なんですが、通例でいくとホンダにとって”X”というのは究極という意味なので

『究極のパーソナルコンフォートコミューター』

という事でしょう。

カタログ燃費53.0km/Lに加え、原付二種とは思えない上質さが話題となりましたが、そんな中でも面白いのがクラス初となるアイドリングストップ機能搭載だったこと。

このアイドリングストップの為にPCXはちょっと変わったエンジン始動をします。

一般的な始動方法は皆さんご存知セルフスターター通称セル方式。

セルフスターター

セルボタンを押すセルモーターがエンジン(クランク)を回転させ始動するわけです。ちなみにこれを人力で回して始動させるのがキックスタート。

それに対しアイドリングストップ機能があるPCXはセルモーターが付いていません。ACG式スターター(ACGスターター)を使って始動します。

ACG式

左側がそのセルモーター式の始動方式で、右側がPCXに積まれているACG式の始動方式・・・って図を見ても分からない。

バイクはガソリンが必要不可欠ですが、同時に点火やライトなどが色々あるので電力も必要不可欠ですよね。

だからバイクにはジェネレーターというコイルを巻いたものが積まれていて、これがエンジンと一緒に回ることで発電しているわけです。

ACGスターター

PCXが変わっているのはそんなジェネレーターにスターターを組み込んだ形だから。

一般的にセルダイナモまたはモータジェネレーターと呼ばれているもので、トドのつまり電力をジェネレーターに送ってクランクを回すことで始動しているわけです。

ただしセルモーターに比べて力が弱いので始動を手助けするスイングバック機能が付いています。スイングバックというのはピストンの位置を少し巻き戻す機能。

スイングバック

何故わざわざ巻き戻す必要があるのかというと、エンジンというのは切ってもすぐに止まらず少し回る。じゃあいつ止まるかというと山なりに負荷が大きくなる圧縮行程の途中で止まる。

つまりそこからエンジンを掛けようとするといきなり最大負荷で大変。だから負荷が少ない状態まで巻き戻してから勢いよく回す事で始動性を良くしようというのがスイングバック。

PCXの場合は更にバルブを遅閉じする事で圧縮による負荷を軽減するデコンプ機能も付いています。

JF28リア

これらの機能のおかげでPCXは恐ろしく静かに軽やかに始動します。

デカいバッテリー積んでセルモーターを酷使するなんちゃってアイドリングストップとはワケが違うという事です。

ただ実はこのACGの始まりはPCXよりずっと前、2001年のクレアスクーピーにあります。

クレアスクーピー

ちなみにラジエーター一体型のコンパクトな水冷ビルドインエンジンも初出はここ。

PCXとクレアスクーピーの意外な接点でした。

ビルトイン水冷エンジン

話を戻すとフロント14インチという大径サイズを履いているのを見れば変わる通り、グローバル戦略車といえど東南アジアがメイン市場。

でも125スクーターにしては結構いいお値段がしますよね。※当時299,250円(税込)

2011年式PCX

「こんないい値段がする125がアジアで売れるのか」

って思いますが、なんでも東南アジアも経済成長によって所得が上がってきた。するとコスパ最優先の125に不満を覚える人が増えてきた。

2011年式PCX

その声に応える125を造ろうとなったのがパーソナルコンフォートサルーンPCXの始まり。

そしてそう考えていたのは日本も同じだったから大ヒットに繋がったという話。

主要諸元
全長/幅/高 1915/740/1090mm
シート高 760mm
車軸距離 1305mm
車体重量 126kg(装)
燃料消費率 53.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 6.1L
[5.9L]
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 12ps/8500rpm
最高トルク 1.2kg-m/6000rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前90/90-14(46P)
後100/90-14(51P)
バッテリー YTZ7S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR7EA-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.9L
交換時0.8L
ギアオイル 全容量0.18L
交換時0.16L
Vベルト 23100-KWN-901
車体価格 285,000円(税別)
系譜図
2010年
PCX
(JF28)
1502012年
PCX/150
(JF28後期/KF12)
20142014年
PCX/150
(JF56/KF18)
20182018年
PCX/HYBRID/150
(JF81/JF84/KF30)
20202020年
PCX/e:HEV/160
(JK05/JK06/KF47)

X-ADV(RC95) -since 2017-

RC95

「GO EVERYWHERE with EXCITMENT」

スクーター版アドベンチャーと言えばいいのか、スクーターの皮を被ったアドベンチャーと言えばいいのか・・・公式的にはSUV感があふれるビッグスクーターなX-ADV。

X-ADVコンセプトスケッチ

日本ではあまり見ないもののイタリアなどでは一定の成功を収めているインテグラにオフロード要素を取り入れたモデルです。

未舗装路の走行を想定したスクーターといえば・・・

イージー9カタログ

EZ-9を思い出しますね。これは公道走行不可でしたが。

ちなみに雪道用のEZスノーというモデルもありました。

イージースノー

更にいうならばこのEZ-9はアメリカではCUBいう名前で販売されていた歴史があります。

X-ADVサスペンション

それよりX-ADVの話ですよね。

何故ベースのINTEGRAから20万円アップの120万円もするのかという話ですが、一番大きいところは何と言っても足回り。

新設計の倒立フォーク、ラジアルマウントキャリパー、ダブルディスクブレーキ、17インチスポークホイール。

X-ADVサスペンション

そしてリアも専用設計でホイールベースを伸ばすアルミスイングアームと15インチスポークホイール。

フラットダート等コンディションが良くない路面でもしっかり追従し軽快に走れるように足回りが本当に豪華に。インテグラにアフリカツインの足回りを突っ込んだみたいな形。

ちなみに本当はサスのストローク量をアップしているのでINTEGRAから更に足つきが悪くなっているんですが、日本仕様はサスペンション長を変更して30mmダウン。INTEGRAと同じ最低地上高になっています。

X-ADV灯火系

他にも灯火系はフルLED、キーレス、多機能デジタルメーター、五段階可変式スクリーン、ETC、グリップヒーター、ハンドガード、ローレシオ化されたDCTなどなど。

DCTの基本的な仕組みについては「>>VFR1200X(SC70)の系譜」をどうぞ

2018年モデルからはNCシリーズと同じようにレッドが500rpm上がりトラクションコントロールも装備。

ただX-ADVは更にアフリカツインと同じ様に

「G(グラベル)モード」

も装備しました。

これはDCT(クラッチ)制御で、半クラの時間を短くしてアクセルに対するツキの良さを増す制御スイッチ。

X-ADVファイナルスケッチ

さて・・・ベースとなっているINTEGRAでよく言われていたのが

「INTEGRAはビッグスクーターか否か」

という事。

「どう見てもビッグスクーター」

という意見が圧倒的だとは思いますが、少なくともX-ADVが誕生できたのはINTEGRAがビッグスクーターではなかったからという面が大きいんです。

RC95

起伏の少ない林道やフラットダートなどのあまり荒れていない未舗装路というのは走破性よりも安定性が大事なので、低重心でロングスイングアームでエンストの心配がないビッグスクーターというのは(小径ホイールを除けば)意外と悪くなかったりする。

もちろんスタックの恐れがあるゲロデロな道や、腹を打つようなガレ場はまず無理ですが、スクーターで突撃している猛者も昔からチラホラ居ます。

X-ADVダート

「そもそもそんな軽度な未舗装路なら何でも大丈夫」

と突っ込まれそうですがでは何故いままでX-ADVの様にファッションだけでなく本当に大径ホイールとロングストロークサスを履いて走破性を上げたビッグスクーターアドベンチャーが存在しなかったのかというと

「そういう道をビッグスクーターでガンガン走るのは構造的にマズいから」

というのがあります。

その典型なのがエアクリーナーボックスの位置。

ビッグスクーターのエアクリーナーボックス

スクーターに広く採用されているユニットスイング式のエアクリーナーボックス(吸気口)というのはリアタイヤの脇にあります。

この様に低い位置に吸気口があると前輪が巻き上げた砂や埃を大量に吸ってしまう。まして未舗装路ならなおのこと。

砂煙

エアクリーナーボックスを開けたことがある人ならわかると思いますがオンロードのみでも結構ゴミを吸っていたりします。

砂や埃を大量に吸ってしまうとフィルターを詰まらせるだけでなく、フィルターを通り抜けてエンジンまで届くと当然ながらマズい。ボックスの浸水も当然アウト。

だから上で紹介したEZ-9もエアクリーナーはわざわざシート裏に設置されています。

ところがX-ADV(INTEGRA)は中身がNC系。

言ってみればビッグスクーターに擬態したロードバイク、つまりエアクリーナーボックスも一般的なオートバイと同じ位置にある。

インテグラのエアクリーナーボックス

コレがミソ。※上の写真はベースのインテグラ

上の方にあるから防塵性が高いんです。

もちろんインジェクション等も高い位置に事や、異物で千切れたり滑ってたりしてしまうベルトではなくDCTなのも大きな要因。

要するにビッグスクーターアドベンチャーなんていうニッチなバイクに仕上げる事が出来たのは、ベースにあたるインテグラがビッグスクーターではなく

「ビッグスクーターに擬態したロードバイクだったから」

というわけ。

X-ADVトラベルエディション

だからビッグスクーターの低重心な姿を保ったままアドベンチャー要素を取り入れる事が出来た。

有りそうで無かったのは何処も作らなかったわけではなく、何処も作れなかったから。

X-ADVはビッグスクーターに擬態している事を最大限活かしたビッグスクーターアドベンチャー・・・と言うより

X-ADV壁紙

「ビッグスクーター”モドキ” アドベンチャー」

と言ったほうが正しいかもしれないですね。

主要諸元
全長/幅/高 2230/910/1345mm
シート高 790mm
車軸距離 1580mm
車体重量 238kg(装)
燃料消費率 27.0km/L
※WMTCモード値
燃料容量 13L
エンジン 水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒
総排気量 745cc
最高出力 54ps/6250rpm
最高トルク 6.9kg-m/4750rpm
変速機 電子式6段変速(DCT)
タイヤサイズ 前120/70R17(58H)
後160/60R15(67H)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
FR6G-11K
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量 全容量4.1L
交換時3.2L
フィルター交換時3.4L (クラッチ含む)
スプロケ 前17|後38
チェーン サイズ520|リンク118
車体価格 1,209,600円(税別)

主な変更

2018年:ホンダセレクタブルトルコン(二段階+OFF)を装備

2019年:ETC2.0を標準装備

系譜図
NC700S2012年
NC700S/X/INTEGRA
(RC61/63/62)
NC750S2014年
NC750S/X/INTEGRA
(RC70/72/71)
2016NC750S2016年
NC750S/X
(RC88/90/89)
XADV2017年
X-ADV
(RC95)
2021NC750X2021年
NC750X
(RH09)
RH102021年
X-ADV
(RH10)

NC750S/X/INTEGRA(RC88/90/89) -since 2016-

2016年式NC750

売れてるからか二年でまたモデルチェンジしたNCシリーズのNC750S(RC88)とNC750X(RC90)。

基本的な構造は先代のままだけど見た目が大きく変わったからインパクトはありますね。

グローバルのコストパフォーマンスモデルなのにLEDを装着とは。もしかして時代は進んで今やハロゲンとあんまりコスト変わらないんだろうか。

LEDヘッドライト

リアのテールランプこれグロムと同じやつかと。LEDなら流用は歓迎ですね。

LEDテールライト

当然ですがLEDパーツ流用して見た目を新しくしただけじゃありませんよ。

このモデルで大きく進化した点は2つ。

1つ目の進化はデュアルベンディングバルブフロントフォーク。

フロントフォーク

これはSHOWAが開発した新しい構造のサス・・・というより減衰方式で、それまでのオリフィスの穴による抵抗から、多重構造バルブにすることでプログレッシブな減衰を可能にした新しいサスペンション。

フロントフォーク

ザックリ簡単に説明するとインナーチューブにあるフォークオイルの出入り口を変えるだけなので、従来形状のまま付けるだけというお手軽さが売り。そんなお手軽変更でもピッチングモーションが抑えられジェントルなワンクラス上のサスに。

既存のサスにも後付け出来るようなキットを売れば爆発的な人気が出る様な・・・売って欲しいですがSHOWAだし無理か。

そして2つ目はマフラー。

2016NC750Xアクセサリー

見て分かる通り形状がよりスタイリッシュになりましたが、進化したのはソコじゃありません中身です。

注目して欲しいのはエンド付近のパンチング孔とレゾネーター室。

muffler

パンチング孔はまだしも”レゾネーター室とはなんぞや”とお思いの人も多いでしょう。

レゾネーターというのは別名ヘルムホルツと言い、笛などにも使われている共鳴器の事。つまりこの構造にしたことで低周波域が強調されてる。つまり270度クランク(Vツイン)特有のパルス感が強調されるようになったという話。

先代の750が二軸バランサーも相まって非常にジェントルな特性になってたんだけど、今回は逆に強調させるようにキャラ立てしてきたわけです。

RC90

消音には人一倍うるさく、チェーンの音しか聞こえない事を正義の様に思ってるホンダがこんなことをしてくるとは少し意外ですね。騒音規制が国際基準化で少し緩和されたのも影響してるのかな。

ちなみにエンジンとフレームは変わってないので先代と互換性があり、ジェントルな先代にもパルス感溢れるこの代にもなれる模様。まあそれだけで現行ってわけには行きませんが。

他にはDCTも進化して3段階調節が付くように。

DCT

クラッチにも改良が加わっており更にスムーズにシフトチェンジフィールが改善。

あとはスクリーンの大型化(750X)とかかな。まあとにかく結構色んな改良が加わってて、まあその分お値段も五万円ほど上がってるのが痛い所ですがそれでも大型バイクとしてはかなり安い部類かと。

ウェイブキー

あとウェーブキーも採用。調べてみると最近ホンダ車はウェーブキーの採用を進めているみたいですね。耐久性、防犯性に優れる既存の鍵とは違うちょっと変わった鍵。

これに伴ってハンドルロックとキーシリンダーも強化タイプに変わったそうです。

キーシリンダー強化はありがたい話。ハンドルロックが壊れて解除出来なくなった経験をした事ある人は多いと思います(最近のバイクはそうでもないのかもしれないけど)

ところで本当はインテグラもフルモデルチェンジしててRC89となったんだけど、何故か日本では同時発売はされず。

2016インテグラ

TMAXもそうだったんですよね。やっぱり売れる市場を優先してるからだろうか。まあ日本ではこのクラスは無いに等しいしね・・・

最後に

ホンダがどうしてこんな異質なバイクを作ったかといえば当然ながら根拠があります。

ホンダが日米欧で調査をしたところ、普段使いのライダーの9割が日常では6000rpm以下で走行、最高速は140km以下という調査結果が出ました。

この調査結果を見て

「1割を捨て、9割を取った新しいバイクを作ろう。」

となったわけです。

加速性能

ご存知のようにホンダに限らずほとんどの大型バイクは9割の人間が使わない6000rpm以上の部分に多くのコストを割いています。何故なら馬力や速さというのは数字で表せる分かりやすいセールスポイントですし、作り手としても技術力を表す燃える部分だからです。

もちろんだからといって「そんな馬力あって何処で使うの」「無駄の極み」「盆栽バイク」と否定するのも違います。その1割の魅力はとても強く、魅了されている人が多いのが事実ですから。大型バイクの特権ですしね。

ただ、そんな1割の為に9割を捨てているバイクがあるなら、9割を取って1割を捨てたビッグバイクがあっても不思議ではないでしょう。 NCはそんな”1割を捨てた勇気あるバイク”です。

NC開発陣

ちなみに左から二番目がNCの生みの親である青木主査なんですが、実はこの人あのNSR250(88以降全て)を開発された方だったりします。

そんなホンダの開発陣いわくNCシリーズの魅力を一言で言い表すなら

NC750S壁紙

「普段使いの最高性能バイク」

との事です。

開発された方なだけあって本当なわかりやすい例えですね。

主要諸元
全長/幅/高 2230/845/1350mm
[2215/775/1130mm]
{2215/845/1320mm}
シート高 830mm<LD:800mm>
[790mm]
{800mm}
車軸距離 1535mm
[1525mm]
{1520mm}
車体重量 218kg(装)
[216kg(装)]
{X:231kg/S:221kg(装)}
燃料消費率 28.3km/L
※WMTCモード値
燃料容量 14L
エンジン 水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒
総排気量 745cc
最高出力 54ps/6250rpm
最高トルク 6.9kg-m/4750rpm
変速機 常時噛合式6段リターン
または
電子式6段変速(DCT)
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後160/60R17(69W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IFR6G-11K
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量 全容量3.7L
交換時3.1L
フィルター交換時3.4L
または
【全容量4.1L
交換時3.2L
フィルター交換時3.4L (クラッチ含む)
※DCTモデル】
スプロケ 前17|後43
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格

668,000円(税別)
[619,000円(税別)]
※スペックはNC750X(RC90)
※[]内はNC750S(RC88)
※INTEGRA(RC89)は日本未発売
※ABSモデルは+2kg
※DCTモデルは+12kg
※{}内はABSとETC2.0を標準装備した18年モデル

系譜図
NC700S2012年
NC700S/X/INTEGRA
(RC61/63/62)
NC750S2014年
NC750S/X/INTEGRA
(RC70/72/71)
2016NC750S2016年
NC750S/X
(RC88/90/89)
XADV2017年
X-ADV
(RC95)
2021NC750X2021年
NC750X
(RH09)
RH102021年
X-ADV
(RH10)

NC750S/X/INTEGRA(RC70/72/71) -since 2014-

NC750シリーズ

750ccとなった二代目のNCことNC750シリーズ。

ボアを4mm拡大してバランサーを一軸から二軸に変更し振動をさらに低減させました。二軸バランサーって普通高級バイクにしか付けないんだけどね。ホンダで言えばCBR1100XXとか。

一番大きいのはハイギアードでしょうか。700はレッドが6500rpmでトルクフルなのにも関わらずローギアードだったので簡単にレッドに当たる部分を持ってました。それが今回の結構なハイギアード化で解消されたというわけ。まあハイorローは一長一短ではありますが。

NC700の時はエンジンの話ばっかりしてしまって肝心のX、S、INTEGRAの三車種に全く触れてませんでしたスイマセン。

日本で一番最初に発売され、一番人気なのがクロスオーバーコンセプトのNC700X(RC63)そしてNC750X(RC72)です。

NC700X/750X

少しアップ気味なシートポジションでアドベンチャーの空気を醸し出してるモデル。ちなみに似たような車種としてVFR800XとVFR1200Xがありますね。

クロスオーバーコンセプト

ホンダはクロスオーバー出しすぎな気もしますがホンダとしてはこういう住み分けの模様です。

でも正直日本でV4クロスオーバーって車格的にもスペック的にもオーバーで必要性が・・・いやなんでもないです。

次はネイキッドスタイルのNC700S(RC61)そしてNC750S(RC70)です。

NC750S

非常にオーソドックスで外装も必要最低限のモデル。これとクロスオーバーのXは何が違うのかと言えばシート高が違います。Xが830mmなのに対しSは790mmと低め。

安心の足付きで街乗り特化モデル。

NC750教習車

実は教習車としてCB750の後釜になってたりします。こんな新しいバイクで教習できるなんて最近の教習生は羨ましいですね。昔はポンコツの・・・いや、コレもやめておきましょう。

そして最後はINTEGRA(RC63)と750ccになっても変わらずINTEGRA(RC72)です。

INTEGRA

日本でNC700Xが先行発売されたのとは対照的に欧州で先行発売されたスクータータイプ。

欧州市場において打倒TMAX、そしてC650を始めとした相次ぐライバルに対抗するために生み出されました。向こうではこのクラスはMAXIスクーターとか言われています。

RC72

ただ当たり前の様に原付すら抑えて年間販売台数1位を取るTMAXの牙城は厚すぎたのか、2014年モデルではインテグラだけ特別にアルミスイングアームが奢られる厚遇っぷり。欧州ではこのクラスは日常の足で中々な台数が出るから出来るんでしょうね。日本でいう250ビッグスクーターみたいなもんです。

ちなみに国によってはNC700DとかNC750Dという名前だったりします。

さて、NCシリーズといえばメットイン機能を備えているという武器があります。

NC700Xメットイン

通常なら燃料タンクがある部分がパコンと開いてフルフェイスヘルメットを収納できるほどのスペースが設けられているわけです。ちなみに燃料タンクはシート下で給油口はタンデムシートの下。

タンデムシートの下に燃料タンクを設置するというのは、荷物をシートに積んだ状態で給油が出来ず一旦降ろさないといけない手間が掛かるという諸刃の剣なんだけど、NCの場合は驚異的な燃費だからその手間もほとんど要らないから理が大きいね。

ちなみに同じシート下給油が仇となってる車種として有名なのがVmax。

Vmax1200

燃費悪い(10km/L)、ガソリン入らない(15L)、給油口はタンデムシート下、でもう大変。ツーリングに最も向かないバイクと言われてたりするのはコレが理由。まあそもそもアレはドラッガーでツーリングするバイクじゃないしね。

また話がそれました。

インテグラメットイン

ちなみにインテグラも勿論スペースが設けられています。流石にレイアウトの都合でSやXほどのスペースはありませんが、そのぶんだけ足付きが良くなってる。

バイクに乗る人間ならこのスペースのありがたさは痛いほど分かるので力説する事もないでしょう。こういう部分もTake Mid Easyと呼ばれる根拠だったりするわけですね。

主要諸元
全長/幅/高 2210/840/1285mm
<LD:2195/840/1285mm>
[2195/780/1130mm]
{2195/810/1440mm}
シート高 830mm
<LD:800mm>
{[790mm]}
車軸距離 1540mm
<LD:1525mm>
{[1525mm]}
車体重量 217kg(装)
[214kg(装)]
{237kg(装)}
燃料消費率 28.3km/L
※WMTCモード値
燃料容量 14L
エンジン 水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒
総排気量 745cc
最高出力 54ps/6250rpm
最高トルク 6.9kg-m/4750rpm
変速機 常時噛合式6段リターン
または
電子式6段変速(DCT)
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後160/60R17(69W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IFR6G-11K
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量 全容量3.7L
交換時3.1L
フィルター交換時3.4L
または
【全容量4.1L
交換時3.2L
フィルター交換時3.4L (クラッチ含む)
※DCTモデル/INTEGRA】
スプロケ 前17|後43
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 668,000円(税別)
[619,000円(税別)]
{830,000円(税別)}
※スペックはNC750X(RC72)
※[]内はNC750S(RC70)
※{}内はINTEGRA(RC71)
※ABSモデルは+2kg
※DCTモデルは+12kg
系譜図
NC700S2012年
NC700S/X/INTEGRA
(RC61/63/62)
NC750S2014年
NC750S/X/INTEGRA
(RC70/72/71)
2016NC750S2016年
NC750S/X
(RC88/90/89)
XADV2017年
X-ADV
(RC95)
2021NC750X2021年
NC750X
(RH09)
RH102021年
X-ADV
(RH10)

NC700S/X/INTEGRA(RC61/63/62) -since 2012-

NC700X

「New Mid Concept」

ホンダが考えた新しい感動を具現化したバイク。

ニューミッドコンセプト

270度パラツインエンジンを前傾に62°と大きく傾けてスチールパイプフレームに搭載。

非常に低重心なのが写真を見ても分かりますね。

NC700プラットフォーム

このプラットフォームをベースにクロスオーバーのNC700X、ネイキッドのNC700S、スクータータイプのINTEGRAの3バリエーションで展開。

NC700シリーズ

これが出た時

「インテグラと言えば車だ。カッコインテグラ!」

なんて言われたけど、元々インテグラはバイク(1982年CBX400Fインテグラ)が始まりなので返してもらったと言ったほうが正しいです。

カッコインテグラ

・・・というかカッコインテグラとか言っても今時の人は分からないか。ホンダのスポーツカーで昔インテグラっていうのがあったんです。

カッコインテグラ

その車のキャッチコピーが「カッコインテグラ」で車も言葉も大ヒットしました。・・・って車の話はどうでもいい。

このNC700の特徴としてまず挙げられるのが低価格だということ。

日本はNC700X(欧州はインテグラ)が先行発売されたんですが、発売当時649,950円と700ccの大型なのにCB400より安いと大きく話題になりました。

どうしてこんなに安いのかと言えば約四割の部品を海外調達しているからですが、それだけでこれだけ価格が抑えられるなら苦労しない。最初に紹介した通り3モデルというバリエーション展開もコストを下げるため。工業製品の製造コストと言うのは出る数で決まりますから。

もちろん単純なコストカットだけでなくコスト節約のための工夫が随所に見受けられます。

例えばブレーキローターの部分。

NC700プラットフォーム

NC700シリーズのフロントディスクローターって大径で中がスカスカだと思いませんか?

実はこれ、一枚からフロントローターもリアローターも取るっていう一枚で二度美味しい的な事をやってるから。

ディスクローター

思わずナルホドと唸りますね。NC700のフロントローターがコスパと言う割に大きい物を付けてるのはこれが理由。

部品の海外調達もただ海外で作ってるというわけではなく、例えばフレームはインドで材料を調達して、フィリピンで加工して、日本(熊本製作所)で作ってる多国籍フレーム。

熊本工場

ちなみにこのバイクをタイなどのアジアで作っているという勘違いを見たりしますが作ってるのは熊本製作所ですし、エンジンに至っては完全国内生産です。

2016年4月の熊本大地震でこの製作所も被害を受けたようです。ここはホンダの国内二輪を一手に担う工場であり、世界各地にあるホンダ工場の中心マザーファクトリーでもある。だから熊本製作所は勿論のこと、被害に遭われた皆様の一日でも早い復興を祈っています。

さてまた話をNCにもどして・・・このNC700のエンジンはフィットのエンジンを半分にした物っていう逸話が有名ですね。

最近になって少し変わってきましたがそれでもバイクはずっと高馬力でナンボ、高回転でナンボ的な考えが当たり前で燃費の方はメーカーもライダーも関心がない。

2012NC700S

しかしこのNC700のコンセプトは「Take Mid Easy」です。

つまりいつでも気軽に乗れるミドルクラス。気軽に何処へでも乗って行くなら燃費も大事という事で低燃費エンジンを作ろうと決まりました。会社からは「低価格の大型バイク」という要望だけで燃費については何も言われなかったそうですが、ただ低価格なだけのバイクなんてツマラナイとして燃費も追求するようにしたそうです。

が、先に言ったように今まで二輪で燃費なんて大して考えてこなかっただけあり、どうすれば燃費が良くなるのかサッパリで頓挫。

そんなこんなで行き詰った中での飲み会で

「フィットのエンジンを半分にして載せちゃえば、直列2気筒の670ccになりますね」

と、酔った勢いの冗談で言った一言が引き金に。すぐにフィットの開発陣に頭を下げて低燃費技術を乞い行ったそうです。

フィットL13A型

だから出来たエンジンのボアストロークはフィット(L13A型)とほぼ一緒。ストロークが数mm違うだけ。

実は二輪部門の人間と四輪部門の人間が接触して技術提供するのはホンダにとっては異例な事だそうです。同じホンダなのに大きい会社というのは違いますね。

そんなFITを参考に作ったエンジンですが、一風変わった作りをしていることをご存知でしょうか?

NC700のエンジン

一見するとなんてこと無い270度クランク(Vのツインの様な特性)のパラツインに見えますが、面白いことに吸排気系がほぼ一本化されている作りをしています。要するにツインエンジンなのにシングルエンジンみたいな吸排気レイアウトをしている。

それがよく見て取れるのが吸気ポート。吸気の分岐がシリンダーヘッド内で行われてるんです。

インテーク

皆さんご存知のように普通はもっと前の段階で気筒ごとにマニホールド(筒)で分けられています。何故ならそうしないと圧による吸気干渉を起こしてしまうから。要するに他のシリンダーの吸気動作を邪魔してしまって思い切り吸えなくなっちゃう。

しかしNCではそれを逆手に取って”敢えて”吸気干渉を起こし不規則な燃焼、つまり計算された干渉を起こし鼓動感を出してるわけです。CB1100なんかでもやってる技術ですが、コッチの場合は一本化した上でやってるから更に凄い。

カムシャフト

コレはバルブを動かすカムシャフトで、(写真だと分かりにくいのですが)吸気干渉を計算して右と左でカムプロフィール(山の形)を変えてるんです。

他にも色々とあるんですがまとめると・・・

二輪初の軽量アルミロッカーアームを始めとした技術でフリクションロスを極限まで減らしつつ、意図的な吸気干渉で左右の燃焼に変化を起こし鼓動感を演出しつつ、吸気干渉による発熱差から来る歪みをアルミでも起こさせない設計をしつつ、アイドリングからストイキ(理想空燃比)に張り付く燃焼効率と排気脈動の最適化で41.0km/Lを実現しているわけです。

エンジンスケッチ

そのせいか特許の数も他の車種とは比べ物にならないほどあります。少しは凄さが伝わったでしょうか。

どうしても”低燃費”と聞くと四輪の影響もあって、薄く退屈な特性というイメージが湧いてしまう人が多いと思いますが、そういうわけじゃないという事だけでも伝わってれば幸いです。

NC700Xフルオプション

実際このバイクが出た時に凄く不評というか批判を受けていたのを思い出しますが、実は開発段階でも社内から懐疑的な声がかなり聞こえていたそうです。

しかし絶対的な自信を持っていた開発主査の青木さんはそれらを黙らせる為に、当時のホンダ社長であり、バイク大好きであり、同時にバイクにとてもうるさい伊東前社長が自ら行う市販予定車試乗テストにNC700を紛れ込ませた。

伊東前社長

そしたら「今までにない挑戦的で面白い大型バイクだ」と数ある試作車の中でも大絶賛。

この一件以降はそれまであった反対の声がウソのように鎮まるどころか、「あの社長がベタ褒めしたバイクを俺にも乗せてくれ」と社内一の人気試作車になったそうです。

一般ライダーにはどうだったのかといえば、販売台数を見れば好評なのは一目瞭然ですね。

DCT

最後になりましたが、少し遅れてDCTモデルも追加されました。

主要諸元
全長/幅/高 2210/830/1285mm
[2195/760/1130mm]
{2195/790/1440mm}
シート高 830mm<LD:800mm>
[790mm]
{775mm}
車軸距離 1540mm
{[1525mm]}
車体重量 214kg(装)
[211kg(装)]
{238kg(装)}
燃料消費率 41.0km/L
[41.5km/L]
[38.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 14.0L
エンジン 水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒
総排気量 669cc
最高出力 50ps/6250rpm
最高トルク 6.2kg-m/4750rpm
変速機 常時噛合式6段リターン
または
電子式6段変速(DCT)
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後160/60R17(69W)
バッテリー YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
IFR6G-11K
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量 全容量3.7L
交換時3.1L
フィルター交換時3.4L
または
【全容量4.1L
交換時3.2L
フィルター交換時3.4L (クラッチ含む)
※DCTモデル/INTEGRA】
スプロケ 前16|後43
チェーン サイズ525|リンク114
車体価格 619,000円(税別)
[598,500円(税別)]
{770,000円(税別)}
※スペックはNC700X(RC63)
※[]内はNC750S(RC61)
※{}内はINTEGRA(RC62)
※ABSモデルは+4kg
※DCTモデルは+12kg
系譜図
NC700S2012年
NC700S/X/INTEGRA
(RC61/63/62)
NC750S2014年
NC750S/X/INTEGRA
(RC70/72/71)
2016NC750S2016年
NC750S/X
(RC88/90/89)
XADV2017年
X-ADV
(RC95)
2021NC750X2021年
NC750X
(RH09)
RH102021年
X-ADV
(RH10)