モンキー(Z50A/Z)-since 1969-

MONKEY Z50A

「ゆかいに乗れる小粒のバイク」

先代Z50Mと併売する形で登場した国内モンキーとしては二代目のZ50A型。

リアブレーキが再びハンド化される等の変更が加わったんですが一番の変更点は何と言っても足回り。

Z50Aカタログ写真

フロントにサスペンションが付いてタイヤも前後5インチから8インチへとインチアップしました。これに合わせてボディも少し大きくなっています。

これらの狙いは走行安定性を確保するため。

というのも先代が売れなかったのはまだレジャー文化が無かった事が最大の要因なんですが、それと同時に5インチで公道を走り回るのは難しいという観点から先代はバイクとしてよりも車のオプション的な扱いで販売されていました。

Z50Mのチラシ

ココらへんもモトコンポと同じですね。

しかしそれでは売れない、そしてどうも純粋にバイクとして欲しがっている人が多いという事で走行安定性を上げるモデルチェンジをしたというわけ。

そんなZ50A型なんですが実はこのモデルにはベースというか双子のようなモデルがあります。それはブロックタイヤを履いた『MINI TRAIL』という米国の子供向けトレール。

ミニトレール

このZ50A型が出る1年前に海外向けに販売されたモデルで、Z50A型はこれを公道仕様にしたもの。

実はモンキーというのはこの様に海外向けトレールの公道版というスタンスを長く取り続けています。

Z50R

ちなみにこのアメリカ向けモデルは爆発的な人気となり、その後もZ50RやXR50などトレール路線へと突き進むモデルチェンジを繰り広げていく事に。

話を国内に戻すとDAXなど兄弟車を多く展開し始めるのもこの頃からで、モンキーも部品の共有化などから70年にZ50Z型へとマイナーに近いモデルチェンジ。

Z50Z

再びフットブレーキにされたほか、フロント部分をDAXと共有化した事でボディーと分割できるセパレートタイプになりました。

このZ50A/Z型は一般的に

『ビンテージモンキー』

と言われています。

主要諸元
全長/幅/高 1,255/580/875mm
シート高
車軸距離 875mm
車体重量 55kg(乾)
燃料消費率 30km/L
※定地走行テスト
燃料容量 4.5L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 2.6ps/7000rpm
最高トルク 0.3kgf-m/5000rpm
変速機 常時噛合式3速リターン
タイヤサイズ 前3.50-8 2PR|後3.50-8 2PR
バッテリー 6N2A-2C
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C5HSA
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.6L|交換時0.6L
スプロケ 前12|後37
チェーン サイズ420|リンク76
車体価格 63,000円(税別)
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(Z50M)-since 1967-

MONKEY Z50M

「レジャーをより楽しく」

国内で一番最初に販売された1967年からのモンキーことZ50M型。

スーパーカブエンジンのOHC化に合わせて登場となりました。

Z50Mの価格

さて・・・そもそもモンキーが国内でどの様な謳い文句で売っていたのかご存じない方も多いと思うので説明すると、モンキーは車載バイクとして発売された経緯があります。

Z50Mカタログ

『車に詰めるバイク』

というと今ではすっかりモトコンポの専売特許の様になっていますが、一番最初に始めたのは何を隠そうこのモンキー。

そのためハンドルやシートを折りたたみ式にしているだけでなく、キャブレターも横積みしても大丈夫なように排出ドレンが設けられ燃料タンクも漏れ防止キャップを装備しています。

Z50Mのパンフレット

更には積載用のアタッチメントまで別売りで用意されていました。

では何故これほど積載バイクとしての知名度がないのかというと・・・実はこのモンキー日本では驚くほど売れなかったんです。

この頃というのはまだ原付といえば移動手段でスーパーカブの時代だった上に、Z50M型はそのスーパーカブよりも1万円ほど高かった。

だから本当に今以上にお金持ちか物好きな人しか買わなかったんです。

Z50Mのカタログ写真

今でこそ日本初であり5インチでもあるZ50Mを欲しい人は多くプレミアが付いていますが、当時はまだ欧米の様にレジャーバイクを楽しむ余裕が無かったんですね。

主要諸元
全長/幅/高 1,145/610/790mm
シート高
車軸距離 875mm
車体重量 47.5kg(乾)
燃料消費率 不明
燃料容量 2.5L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 2.5ps/6000rpm
最高トルク 0.31kgf-m/5500rpm
変速機 常時噛合式3速リターン
タイヤサイズ 前後4.00-5-2PR
バッテリー
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
スプロケ
チェーン
車体価格 63,000円(税別)
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(CZ100)-since 1963-

MONKEY CZ100

「MONKEY BIKE」

市販車として一番最初に登場したのがこのCZ100型。

アトラクション用と同じスーパーカブエンジンを採用しつつハンドブレーキからフットブレーキ化。更にC111のフューエルタンクと大きめのヘッドライトが付いているのが特徴。

そのためこのモデルは一部では

『デカライトモンキー』

とか

『OHVモンキー』

とか呼ばれたりしています。

Z100型のページで言った通りこのモデルは完全に海外向けのモデル。

モンキーバイク

今までこれほど小さいバイクは存在しなかったので欧州で大々的に取り上げられると同時に、遊びやレジャーの道具としてまたはファッションアイテムとして一般人から芸能人まで幅広くウケました。

欧州におけるCZ100

ちなみにこの頃の海外名は

『モンキーバイク』

非常に人気だったのですがホンダ(カブエンジン)の都合で販売は僅か3年足らずだった為に総生産台数は2000台ちょっと。

加えてこのモデルは日本では販売されていないので初代にして最もレアなMONKEYとなっています。

主要諸元
全長/幅/高 1,181/508/736mm
シート高 不明
車軸距離 812mm
車体重量 47.5kg(乾)
燃料消費率 不明
燃料容量 4.2L
エンジン 空冷4ストローク
OHV2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 4.3ps/9500rpm
最高トルク 0.31kgf-m/5500rpm
変速機 常時噛合式3速リターン
タイヤサイズ 前3.50-5 2PR|後3.50-5 2PR
バッテリー 不明
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
不明
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
不明
スプロケ 不明
チェーン 不明
車体価格 不明
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(Z100) -since 1961-

初代モンキー

「Z100 monkey」

1961年に登場したモンキーの原型となるZ100型。

当時はモンキーという名前ではなく『モンキー・オート』というのが正式名称でした。

「そもそもこれ何だ」

って話ですが、このバイクはもともと多摩テックというホンダの自動車遊園地用に造られたアトラクションの乗り物。

MONKEY-Z100

スーパーカブのエンジンをパイプフレームに積み、タイヤは5インチを履いています。

それでも二速変速機構を備え時速30km出る結構本格的なものだった事に加え、無いに等しい安定性から簡単にウィリーしたり吹っ飛んだりする今じゃ絶対に許されないであろうアトラクション。

多摩テックモンキー

これは当時のホンダの若い技術者たちが

「可能な限り小さいバイクを造ってみよう」

と始めたのが発端で、それが見事にコンペを勝ち抜いた事に加えて副社長だった藤沢さんが

「子供に交通ルールを教えるのに最適だ」

と考えアトラクションとして配備される様になったわけです。

MONKEY Z100

じゃあどうしてこれが市販化される事になったのかというと、このZ100型を欧州(特にイギリスやフランス)などにホンダのPRとして少量生産したところ凄い反響があったから。

実はモンキーというのは日本ではなく海外で人気となったから発売される事になったバイクなんです。

主要諸元
全長/幅/高 不明
シート高 不明
車軸距離 不明
車体重量 不明
燃料消費率 不明
燃料容量 不明
エンジン 空冷4ストローク
OHV2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 3.1ps
最高トルク 不明
変速機 常時噛合式2速リターン
タイヤサイズ 不明
バッテリー 不明
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
不明
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
不明
スプロケ 不明
チェーン 不明
車体価格 非売品
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

GROM(JC61後期/JC75) -since 2016-

2013グロム

顔が突然変異した様なグロム(JC61)の後期モデル。※17年からはJC75

目立つ変更点としてはヘッドライトのLED化とダウンマフラーですね。それに伴ってステップも変わってます。

ハンドル周り

他にも起き気味だったポジションを見直してハンドルが少し下げられ前傾気味になりました。見た目含めて全体的にスポーツ志向が少し強くなった感じです。エンジンは変わってませんけど。

まず取り上げるべきはやっぱりダウンマフラーでしょう。

ダウンマフラー

先代のアップマフラーは社外マフラーに変えたいと思った時ヒートガードが無くなる事から

・熱でシートバッグが溶ける

・タンデムすると火傷する

などといった問題点があり、社外マフラーはダウンタイプの物が結構出ていました。ホンダもそれを鑑みてダウンタイプに変更したのかなと思います。

レジャーバイクといえば実用性度外視の遊びバイクというのが定説だったけど、今は通勤やツーリングといった実用的な使い方をする層が増えた事による想定外の問題ですね。

まあこれはグロムがとてつもない低燃費な事が起因だとは思いますけど。

そしてLEDヘッドライト。

LEDヘッドライト

形の好みはあれど恩恵は絶大でしょう。

原二の場合、発電量が乏しいのでどうやってもライトは暗くなってしまう宿命を持っているんですが、昨今のLEDの普及による低コスト化によって原二でもLED搭載が珍しくなくなりました。LEDの恩恵を一番受けるクラスだと思います。

ヘッドライト

更に問題だったのはグロムはヘッドライトを自分で変えようにも交流式(LEDは直流でないと駄目)なために、にっちもさっちもいかない状況だった事。新型が整流しているのか直流で取っているのかは分かりませんが、LEDは明るく省電力なので喜ばしい事ですね。前期への流用が流行りそう。

グロムリア周り

そんな変更点の中で意外だったのはABSも連動ブレーキも採用していないという事。

既存車種は2021年からの義務化なのでまだ日数はあるものの、積極的なホンダがモデルチェンジと共に採用してこなかったのは珍しい。

遊べるミニモタ的な要素も持ち合わせているからかな。前後連動にしちゃうとリアだけロックさせて遊んだりという事が出来なくなりますからね。

つまりこのグロム(JC61後期)のモデルライフは5年未満ということが確定していると同時に、コンビブレーキやABSといった制御が入ってないシンプルなブレーキをしている最後のグロムになる可能性が非常に高いです。

GROMANCE

さてグロム(MSX125)は既に世界で300,000台以上を売り上げる大人気車種となりました。

「日常で遊べるモーターサイクル」

グロムのコンセプトは日本は勿論のこと、広大な土地があるアメリカやスポーツ走行が盛んな欧州でも成功を収めました。

先進国でこのジャンルが成功するという事は再びレジャーバイク・ミニモタが活性化すると言っても過言ではありません。レジャーバイクが活性化すれば敷居の低さからバイク人口も増えるし、ミニバイクを使った遊びの範囲も広がる。

2017GROM北米モデル

バイク業界の活性化にミニバイクは必要不可欠なわけでGROMが成した事は大きく大事な一歩と言えるでしょう。(もちろんZ125もね)

最後になりましたが、遊びといえばもう一点。

2016からグロムのワンメイクレース「HRC GROM CUP」の開催が決定しました。ということは・・・当然ながらグロムのHRCコンプリートモデル&レースキットが発売。

キットはレースカウルにレース用マフラー、スプロケガードにバックステップのセット。

HRCグロム

写真のコンプリートモデルは更にハンドシフターとモード切替スイッチ、ピットスピード制御スイッチ、シフトアップインジケーター、マッピングを変えられるレース用ECUなども付いて350,000円前後(詳しくは各サービスショップへ)です。

もちろん公道は走れません・・・レースするわけでもないのに自分のGROMに流用しようなんて考えちゃ駄目ですよ。レースに出る為なら話は別ですが。

NSF100

更にこのグロムカップはどうもNSF100が担ってきた「NSF100 HRCトロフィー」の後釜になるようです。レースベースにまで採用されるとなるとGROMの未来は安泰ですね。

このグロムカップは全国19ヶ所のサーキットで開催してますので興味のある方は「HONDA:GROM CUP」もしくは「お近くのサービスショップ」からどうぞ。

レースベースグロム

いやしかしHRCカラーが似合っててカッコいいなあ。

誤解する人がいるといけないので説明しておくと、このHRカラーはホンダが見本として塗ってるサンプルカラーで、買えるのは無地(白一色)です。

でもコレ絶対そのうちHRCカラーのグロム出るだろうな・・・

主要諸元
全長/幅/高 1755/730/1000mm
シート高 760mm
車軸距離 1200mm
車体重量 104kg(装)
燃料消費率 63.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 5.7L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.8ps/7000rpm
最高トルク 1.1kg-m/5250rpm
変速機 常時噛合式4速リターン
タイヤサイズ 前120/70R12(51L)
後130/70R12(56L)
バッテリー YTZ5S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR6EA-9/CPR7EA-9
または
U20EPR9/U22EPR9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(SAE10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ 前15|後34
チェーン サイズ420|リンク106
車体価格 320,000円(税別)
系譜図
20132013年
GROM
(JC61前期)
20162016年
GROM
(JC61後期/JC75)

【関連車種】
YZF-R125の系譜Z125の系譜Small DUKEの系譜RS4 125の系譜

GROM(JC61前期) -since 2013-

2013グロム

「Just Size & Showy Spec 」

タイホンダから発売されたレジャーバイク。

ホンダとしてもレジャーバイクとしても久しぶりのニューモデルだった事もあって第一便も第二便も予約でいっぱいという人気っぷりだったGROM(海外名はMSX125)

エンジンは同じタイで作られているWAVE125iの物をベースにクランクケースなどを専用品に変えたもの。

エンジン

多分WAVE125iとか言われてもナンノコッチャ状態の人が多いだろうから説明するとこのバイクです。

ウェーブ125i

いわゆるタイカブってやつですが、その中でもWAVE125iというのはトップモデルで125が許された数少ないタイカブだったりします。

「タイのバイクってみんなこんな形してるよねー」

ってよく言われますけど、それはタイは二人乗りどころか三人乗り四人乗りが珍しくもなんともないからです。シートはデカくてナンボ、長くてナンボの世界。シートが小さいバイクなんて一部の道楽スポーツバイクだけ。

バイクタクシー

余談ですがカラフルなジャケットを着ている人はバイクタクシー。向こうはバイクのタクシーがあるんですね。

WAVE125iの歴史を更に遡るとドリーム100にたどり着くんですが、そこまで遡りだすと結局C100(初代スーパーカブ)に辿り着いちゃうのでこのへんにしときます。

ドリーム100

ちなみにいわゆるタイカブのこの形を確立したのは他ならぬこのドリーム100で、タイの人達の心を見事につかみ大ヒット、タイホンダ成功の立役車となりました。

さて、日本でホンダは横型(カブエンジン)を積んだレジャーバイクを数多く出して来ました。今でもお馴染みモンキーから始まり、ゴリラ、DAX、シャリィなどなど。

レジャーバイク

どれもグロムと同じように遊び心ある・・・・って全然グロムの話してないですねゴメンなさい。

ただそんなホンダのレジャーバイク史の中でもグロムはちょっと異質です。なんといってもモノサスもそうだけど正立大好きなホンダが31mmの極太倒立フロントフォークを採用してるんですから。

白グロム

これ70年以上も歴史あるバイクメーカーながらクラス初の試みです。CRFなんかでもそうだけど最近のホンダは結構倒立フロントフォークを当たり前の様に採用してきますね。グローバル化で変わったんだろうか。

んでエンジンもWAVE125iのものと言ったけどそのままっていうわけではなく、吸排気を専用設計の物に変えてパワーを上げています。

パワーカーブ

といっても空冷4stの9.8馬力なので速さは・・・まあグロムオーナーが一番よく分かってると思うので遠慮なく言わせてもらうとかなり遅いです。PCXは愚か昨今の125スクーターに全く歯がたたないレベル。

まあ向こうは水冷の新設計エンジンだし大径ホイールだし無段階変速だし当たり前なんですけどね。

その割には33万円は高いと思う人も居るかもしれません。

MSX125

何処にそんなお金が掛かってるんだと言われれば「見た目」と言い切れます。

フレームが専用設計ということもありますが、先に言った極太倒立フロントフォークや130という絶対にオーバーなタイヤサイズも見た目のためでしょう。

タンクカウル

更に言うなれば125どころかバイク全体を見渡しても非常に凝ってる部類のタンク形状(特許出願技術)もそう。とにかく見た目に予算全部突っ込んだ様なバイク。

そもそもレジャーバイクというのは速さとは無縁のバイクですし、実際オーナー達も見た目が気に入って買ってる人が大半だろうからそれで正解なんでしょうけどね。

少し残念なのはFI化されているのを見ると分かる通り、現行モンキー同様あらゆる部分が電子制御されていますのでキャブ時代の様に簡単に弄るのは難しくなっています。弄れないわけではないですしコレはグロムに限った話ではないですが。

その為か結構見た目重視のカスタムが目立ってますね。

グロムカスタム

スクランブラーから他車パロからRCからガンダムまで。

世界のホンダから出たレジャーバイクなだけあって様々ですね。愛されてるなあ。

ところであんまり話題にならないけどGROMは低燃費と定評のあるPCXより低燃費です。

壁紙

20kg以上軽い上に常時噛合式(ミッション)なので50km/L切らないどころか、場合によっては70km/Lまで行くという驚異的な燃費性能を持っています。

WMTCモード値70.5km/L(国内125トップ)は伊達じゃないという事ですね。

主要諸元
全長/幅/高 1760/755/1010mm
シート高 750mm
車軸距離 1200mm
車体重量 102kg(装)
燃料消費率 63.2km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 5.5L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.8ps/7000rpm
最高トルク 1.1kg-m/5250rpm
変速機 常時噛合式4速リターン
タイヤサイズ 前120/70R12(51L)
後130/70R12(56L)
バッテリー YTZ5S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR6EA-9/CPR6EA-9
または
U20EPR9/U22EPR9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(SAE10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ 前15|後34
チェーン サイズ420|リンク106
車体価格 309,750円(税別)
系譜図
20132013年
GROM
(JC61前期)
20162016年
GROM
(JC61後期/JC75)

GB250CLUBMAN(MC10) -since 1983-

クラブマン

「New Trad Forme」

CBX250RSの登場から8ヶ月の同年末に登場したGB250CLUBMAN。

復刻してほしいバイクのTOP10に選ばれるほど今も名前が上がるほどの人気があるモデルですが、GB250はホンダのエンジニア達が

「自分たち(オッサン)が乗っても恥ずかしくないバイクを」

というのが始まり。

GB250スケッチ

モチーフになっているのはマチレスといった60年代のブリティッシュスポーツやCBの始祖であるCB92/72だけど、厳格な物は無く60年代のレーサーの姿がデザインコンセプト。

「じゃあなんで”CB”ではなく”GB”なんだ」

という話ですが最初はドリームやCBという名前を付ける予定だった。しかしその名はホンダのフラッグシップという意味なのでイメージに合わないためGBという名前になった。

クラブマン

じゃあなんでGなのかというと

「削れるデカールなのでCが良いなら削ってください」

と言っていた辺り、Cにも近いアルファベットがGだったからという理由かと・・・冗談の様な話ですが。

つまりレース発祥の地であるグレートブリテンからと言われている(このサイトでも言っていた)のは後付な理由。関連:CBの語源|バイク豆知識

GB250カタログ写真

ちなみにクラブマンの方は、開発中のGB250が気になって仕方なかった上司から

「なんかクラブマンっぽいな」

と言われた事がキッカケ。

CLUBMAN(クラブマン)というのは1950年代頃から行われていたレース車両(俗に言うカフェレーサー)という意味。本当はアマチュアレーサーという意味なんだけどね。

中身の方は基本的にCBX250RSと同じ。ただ”良い排気音”と”心地よい振動”を出すためにセッティングとマフラーが見直されています。

しかしGB250で一番力が注がれてる部分は見て分かる通り一文字ハンドルを始めとしたデザインです。

ネジの一本から各部のメッキに至るまで綿密に練られているわけです・・・が、社内では

「今どきこんな古いバイク作ってどうすんだ」

といろいろ言われ続けた。

GB250スケッチ

そう言われるのも無理もない話、当時はレーサーレプリカ全盛期だったわけですから。

実際のところ当人(岩瀬さん)も本当に売れるのか不安だったよう。

しかしそんな不安が確信に変わる出来事がありました。

ある程度カタチにした所で認可を得るために試験場へ持っていた所、数々のバイクを見てきた年配の試験官がGB250を見た瞬間に飛びつき

「これなら俺にも乗れるよ」

と喜びながら言ったんです。正にコンセプト通りの反応。

MC10カタログ

更に反対意見の多かった社内でも

「何故キックではセルなんだ」

「キャブトンマフラーにしろ」

といった関心のある声が増えていった・・・ただし、見て分かる通りGB250はそんな周囲の声をあまり聞かず比較的質素に作ってあります。

何故ならGB250は昔を知るベテランだけでなく若者へ向けたバイクでもあったから。車体価格を抑える事も大事だったんです。

GB250アクセサリーカタログ

だから”本当はコレも付けたいな”といったパーツの多くをOPにした。そのおかげで車体価格はCBX250RSから僅か1万円高の379,000円。

ただし、質素にした理由はもう一つあります。

それは

「ユーザーの手で理想のカタチにして欲しい」

という思いから。

レプリカブームに逆行する形で登場したGB250CLUBMANでしたが、そんな開発者の思いが多くの人に伝わった事で年次改良のみで大きく形を変えること無く、1983年から1996年までの13年間販売されたロングセラー車となりました。

GB250ポスター

ホンダの空冷シングルスポーツとして有終の美を飾るに相応しいバイクでしたね。

主要諸元
全長/幅/高 2015/640/1035mm
<{2015/630/1035mm}>
[2090/685/1035mm]
シート高 780mm
[<{755mm}>]
車軸距離 1360mm
[1355mm]
車体重量 145kg(装)
<{143kg(装)}>
[146kg(装)]
燃料消費率 58.0km/L
[52.2km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 17L
[<{15L}>]
エンジン 空冷4ストロークDOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 30ps/9500rpm
[<{[30ps/9000rpm}>]
最高トルク 2.4kg-m/8000rpm
[<{2.5kg-m/7500rpm}>]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前90/90-18(51S)
後110/90-18(61S)
バッテリー FB9-B
{FB9-B}
[<FTX9-BS>]
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9/DPR8EA-9/DPR9EA-9
または
X22EPR-U9/X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.8L
交換時1.5L
フィルター交換時1.55L
スプロケ 前14|後38
チェーン サイズ520|リンク102
車体価格 379,000円(税別)
{379,000円(税別)}
<385,000円(税別)>
[448,000円(税別)]
※{}内は87年以降モデル
※<>内は88年以降モデル
※[]内は95年以降モデル
系譜図
CB250RS1980年
CB250RS/Z
(MC02)
CBX250RS1983年
CBX250RS/S
(MC10/MC12)
GB250グラブマン1983年
GB250CLUBMAN
(MC10)

CBX250RS(MC10) -since 1983-

MC02

「走りのスーパーシングル」

CB250RSの後継モデルとして登場したCBX250RS。

XLX250にも採用された半球型燃焼室を形成するRFVCエンジンをDOHC&セミカムギアトレイン化。それに加えわざわざバランサーまで取っ払った事で空冷単気筒ながら30馬力を発揮するとんでもない単気筒エンジンに。

CBX250RSエンジン

ホンダの市販4st単気筒としては最高馬力だったりします。RFVCエンジンについては>>XLX250R(MD08)

シングルスポーツとして恥じる部分が全く無いCBX250RS・・・だったんですが、如何せん時期が悪すぎました。

一つは終息気味だった2stがヤマハのRZ250の登場で一気に盛り返した事。水冷2st35馬力というモンスタースペック前では、例え4stの方が扱いやすかろうとカタログ負けしてしまった。

そしてもう一つは2st対抗として前年に出ていたご存知VTRの始祖であるVT250Fです。

MC02

ステータスシンボルとなりつつあったカウル(※名目上はメーターバイザー)を装備し、2stに匹敵する35馬力Vツインエンジン。

装備もデザインも最先端で最新爆発的な人気を誇り、登場の82年から84年まで年間販売台数トップに。

CBX250RSはそんなVT250F一色だった市場に送り出されたわけです。

CBX250RS赤フレーム

しかし可哀想な事に問題はコレで終わりじゃない事。

偉大な身内は一つではなかったんです。それはCBX250RSの登場から8ヶ月後の12月の話ですが次のページで。

CBX250RSカタログ

登場から二年後の1985年には同じRFVCながらSOHC化&バランサーを装備したエンジンと(元々OPであった)ハーフカウルを纏ったジェントル仕様であるCBX250Sを出しますが・・・。 

CBX250RSカタログ

CBX250RSはホンダの歴史に名を残した偉大な二車種に挟まれる形になってしまった為に、スポットライトが当たることもなく押し潰される様に姿を消すこととなりました。

主要諸元
全長/幅/高 2020/745/1060mm
[2070/750/1070mm]
シート高 770mm
車軸距離 1360mm
[1350mm]
車体重量 142kg(装)
[127kg(装)]
燃料消費率 58.0km/L
[60.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 15L
[12L]
エンジン 空冷4サイクルDOHC単気筒
[空冷4サイクルOHC単気筒]
総排気量 248cc
最高出力 30ps/9500rpm
[28ps/8500rpm]
最高トルク 2.4kg-m/8000rpm
[2.6kg-m/7000rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前90/90-18(51S)
後110/90-18(61S)
[前80/100-16(45P)
後90/90-18(51P)]
バッテリー FB9-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP8EA-9
[DP8Z]
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.0L
交換時1.5L
フィルター交換時1.55L
[分解時1.6L
交換時1.25L]
スプロケ 前14|後38
[-]
チェーン サイズ520|リンク102
車体価格 368,000円(税別)
[329,000円(税別)]
※[]内はCBX250S
系譜図
CB250RS1980年
CB250RS/Z
(MC02)
CBX250RS1983年
CBX250RS/S
(MC10/MC12)
GB250グラブマン1983年
GB250CLUBMAN
(MC10)

CB250RS/Z(MC02) -since 1980-

MC02

「SIMPLE IS THE BEST」

250cc専用設計モデルとして登場したCB250RS。

ホンダは既にホークシリーズにあたる二気筒スーパースポーツCB250T/NやデュアルパーパスもあるXL250Sなどで高い評価とシェア(40%強)を誇っていました。

では何故CB250RSを出したのかというと、250の需要の高まりから250専用設計を武器にしたライトウェイトスポーツがライバルから次々と登場して来たから。

CB250RSカタログ写真

それらに対抗するために作られたのが、同じく250専用設計であるこのCB250RSというわけ。

振動を抑える二軸バランサーを備えつつも超軽量4stデュアルパーパスとして人気を呼んでいたXL250Sのエンジンを高回転寄りにチューニングし、超軽量なダイヤモンドフレームに搭載。

CB250RSエンジン

結果、25馬力というツインに匹敵する馬力を持ちながら、乾燥重量では128kgという驚異的な軽さにより二気筒より速い単気筒として人気に。

CB250RSリア

「軽い、スリム、ヒラヒラ」

というコンセプトを達成させるため、見て分かるようイタズラに虚飾をせずストイックなまでにシンプルで細いのが特徴。

CB250RS-Z

翌1981年には吸排気の見直しで1馬力アップとセルモーターを装備したCB250RS-Zも登場しました。

主要諸元
全長/幅/高 2070/770/1100mm
[2070/750/1070mm]
シート高
車軸距離 1360mm
[1350mm]
車体重量 139kg(装)
[141kg(装)]
燃料消費率 50.0km/L
[53.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 13L
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 248cc
最高出力 25ps/8500rpm
[26ps/8500rpm]
最高トルク 2.2kg-m/7000rpm
[2.3kg-m/7000rpm]
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00S18-4PR
後4.10S18-4PR
バッテリー FB9-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D8EA
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.0L
スプロケ 前14|後44
チェーン サイズ520|リンク98
車体価格 298,000円(税別)
[328,000円(税別)]
※[]内はCB250RS-Z
系譜図
CB250RS1980年
CB250RS/Z
(MC02)
CBX250RS1983年
CBX250RS/S
(MC10/MC12)
GB250グラブマン1983年
GB250CLUBMAN
(MC10)

CB650F(RC83) -since 2014-

2014CB650F

「Welcome to the L4 CB world」

生産国をタイに変更しグローバルモデルに昇格したことで遂に日本でも正規販売される事となったCB650FとCBR650F。排気量が600を超え650ccになったことから型式もPCからRCに。

親しまれたペットネームであるホーネットはもう付かないみたいですが、それよりもエキゾーストパイプに目が行きますよね。昔を知る人ならピンとくるでしょう。

おお400

ドリームCB400FOURで話題となった流れるエキパイを再現しています。

これは先々代から取り入れていたデザインなんだけど触媒の関係でここまで綺麗に整ってはいませんでした。

CB650F

それがこのモデルからキャタライザー(触媒の弁当箱)がサイレンサー一体となったことからここまで綺麗に出来たというわけ。こんなことされたらもうマフラー変えられないですよね。

当然ながらCBR650Fも合わせて登場。

CBR650F
(RC83)
-since 2014-

CBR650F

自慢のエキパイが見えにくくなってるのがちょっと残念ですね。

CB650FとCBR650Fの大きな違いとしてはカウルの有無による防風性は勿論だけどポジションも先代に引き続き結構違います。

CBR650エンジン

ポジションは(先代もそうだったんだけど)CBに比べ少しだけ前傾姿勢。

先代の600Fとデザインがあまり変わってない点から排気量が上がっただけと思われがちだけど中身は全くの別物。というかそもそも600Fは売らなかったから知らない人が多いか。

650Fからタイ製に変わり欧州メインなモデルだったのがグローバルモデルへと昇格しました。タイ製って聞くとマイナスなイメージを持つ人もいるかもしれないけど、グローバルモデルというのは世界中で売れるから数が出るからそれだけ開発費の価格反映を抑えられるという事。

CBR650エンジン

エンジンは先代のものから更にストローク量を伸ばしてより低速から力が出るように改良。フレームもスイングアームも新造しメインフレームもバックボーンからツインチューブのダイヤモンドに。

CBR650エンジン

エンジンも新調、フレームも新調、カウルも新調とフルモデルチェンジというより新型に近いんだけど、それでも車体価格はABS標準搭載で先代から一割以上安い100万円を切る値段。

そして何よりこのCB650F&CBR650Fの日本向けモデルは特別に熊本工場で組み立てられていました。

それは「日本のライダーは目が肥えてるから」とか言われていますが「そこまで数が出ないから」という理由もあります。

ホンダCB650F

なんか嬉しいような悲しいような理由だけど・・・熊本工場で作られるのはありがたい話。

日本で生まれ、欧州へ嫁ぎ、30年弱経って再び日本に帰ってきたってなんか帰国子女みたいなバイクですね。

さてさてそのCB650FとCBR650Fですがあまり人気が無いためか雑誌でもネットでもあまり大々的に取り上げられる事が無いです。

それこそこのサイトに訪れた方も600RRは見れど650Fなんて興味のない人が大半でしょう。そう思うと書く気が無くなってしまうんですが。

その理由はズバリ言ってしまえば

「掴みどころが無いから」

ですね。

直四の普通なバイクという感じ・・・でもその掴みどころが無いことがCBR650F/CB650Fの掴みどころなんです。

例えばバイクの特性を分かりやすく表す時に雑誌などが好んで使う分布図。

CBR650グラフ

仮にこのグラフでCBR600RRが何処に来るか問えば最右ですよね。それに対しCBR650Fは何処にくるかといえばど真ん中。同クラス同カテゴリのNC750は左下にいく。

じゃあビギナー&エキスパートという項目をリーズナブル&プレミアムに変えてみたらどうなるかというと600RRはプレミアムで上に行き、NC750はリーズナブルで下に行く。そして650Fはど真ん中。

他にも街乗り&サーキットとか恐らくどんな項目にしても650Fはど真ん中から大きく動くことは無いです。これ凄い事だと思いませんか。

CBR650F壁紙

普通ならスペックを上げるとか、外装にお金かけてプレミアム感を出すとか、逆に物凄くコストカットして割安感を出すとか、何かしらのテコ入れをしてアピールポイントや個性を作るものです。
そうでもしないと誰も見てくれないし買ってくれない事はメーカーが一番分かってるハズです。

でも650FはせいぜいエキゾーストパイプがCB400FOURを再現したくらいでその節がほとんどない。

安くないけど高くもない。速くないけど遅くもない。目新しさは無いけど古さも無い・・・なんと掴みどころの無いバイクでしょう。

でも欧州では日常の足から週末のツーリングにと愛され、ASEANの諸国ではホンダの高級大型バイクとして羨望の眼差しを浴びている。

650F

650Fは業界トップのホンダだからこそ出せたバイクだと思います。それは言い換えればホンダにしか出せないバイク。

「ホンダのスポーツバイク」

と聞けば多くのバイク乗りはRRやVFRを思い浮かべるだろうけど

ホンダ650F

もしかしたら650Fが世界のホンダを象徴するスポーツバイクとも言えるのではないかと。

主要諸元
全長/幅/高 2110/775/1120mm
[2110/755/1145mm]
シート高 810mm
車軸距離 1450mm
車体重量 208kg(装)
[211kg(装)]
燃料消費率 22.2km/L
※WMTCモード値
燃料容量 17L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ四気筒
総排気量 648cc
最高出力 83ps/9500rpm
最高トルク 6.4kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー YTZ10S
または
FTZ10S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EH-9
または
U27FER9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.6L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前15|後42
チェーン サイズ525|リンク118
車体価格 923,400円(税込)
[999,000円(税込)]
※[]内はCBR650F
系譜図
CBR600F Hurricane1987年
CBR600F Hurricane
(PC19/23)
CBR600F2(PC25)

1991年
CBR600F2
(PC25前期)

CBR600F3(PC25)1995年
CBR600F3
(PC25後期)
ホーネット6001998年
HORNET600
(PC34)
CBR600F4(PC35)1999年
CBR600F4
(PC35)
CBR600F4i(PC35)2001年
CBR600F4i
(PC35)
CB600F HORNET(PC36)2003年
CB600F HORNET
(PC36)
ホーネット600(PC41)2007年
CB600F HORNET
(PC41前期)
CB600F HORNET(PC41)2011年
CBR600F
CB600F HORNET
(PC41後期)
2014CBR600F(RC83)2014年
CBR650F
CB650F
(RC83)
2017CBR600F(RC83)2017年
CBR650F
CB650F
(RC83後期)
CBR650R2019年
CBR650R
CB650R
(RH03)