VT250F/Z(MC08後期) -since 1984-

MC08後期

「すべてが新しいプログレッシブ90度Vツイン」

僅か二年足らずでモデルチェンジされたVT250F/MC08後期モデル。

最大の特徴は2stスポーツブームを嘲笑うかのように、4stながら40馬力を叩き出した事。

これはピストンやコンロッドなどエンジン内部を再び全面維新し軽量化というバブリーな事も理由だけど、その中でも特筆すべきはハイ・イナーシャ・ポート(Hi Inertia Port)と呼ばれるもの。

Hi Inertia Port

これは吸気ポートの分岐ポイントをかなり手前(青くなっている部分)に持ってくるもので、こうすると吸気慣性が増すので弱い吸気でもグングン吸える様になる。

これで低回転域を補いつつ、思い切り上を伸ばすことが出来たという話。

いきなり5馬力も上がってデザインもエアロフォルムが更に強調された新しいものになったもんだから約36,000台と先代を超える大ヒットに。

VT250Z

これは遅れて登場したネイキッドモデルのVT250Zも投入。カウルを剥いてその分お値段も抑えられています。

更に累計10万台突破を記念してリミテッドモデルも限定発売。

VT250リミテッドモデル

ただ一つ補足しておくとVT250Fが大ヒットしたのは

「速くてカッコよかったから」

だけではないです。

VT250Fが大ヒットしたのはそれらに加え、下からトルクフルで広いパワーバンドという

「4ストローク×Vツイン特有の扱いやすさ」

に磨きを掛けたスポーツバイクだったからです。

ネイキッドモデルを出したのも、ハイ・イナーシャ・ポートで低域を切り捨てる事をしなかったのもそれが理由。

INTEGRA後期

スポーツ至上主義の人だけでなく、街乗りやツーリング層の人からも広い支持を得ることが出来たからVT250Fは大ヒットしたんです。

主要諸元
全長/幅/高 2015/730/1155mm
[2015/730/1050mm]
シート高 765mm
車軸距離 1385mm
車体重量 167kg(装)
[167kg(装)]
燃料消費率 45.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 14L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 248cc
最高出力 40ps/12500rpm
最高トルク 2.3kg-m/11000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-16(54S)
後110/90-17(60S)
バッテリー FB9-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP7EA-9/DP8EA-9(標準)/DP9EA-9
または
X22EP-U9/X24EP-U9(標準)/X27EP-U9
推奨オイル ウルトラ-U(10W-30)
オイル容量 全容量2.5L
交換時1.9L
フィルター交換時2.0L
スプロケ 前15|後45
チェーン サイズ520|リンク104
車体価格 449,000円(税別)
[429,000円(税別)]
※[]内はVT250Z
系譜図
VT250F1982年
VT250F
(MC08前期)
MC08後期1984年
VT250F/Z
(MC08後期)
MC151986年
VT250F/Z
(MC15)
MC201988年
VT250SPADA
(MC20)
MC251991年
XELVIS
(MC25)
BA-MC33前期1997年
VTR
(BA-MC33前期)
BA-MC33後期2002年
VTR
(BA-MC33後期)
JBK-MC33前期2009年
VTR
(JBK-MC33前期)
JBK-MC33後期2013年
VTR
(JBK-MC33後期)

VT250F(MC08前期) -since 1982-

MC08前期

「ザ・スーパーパフォーマンスVツイン」

長い歴史を誇るVTRの始祖であり、バイクブーム時代を象徴するホンダの名車でもあるVT250F/MC08前期型。

当時はRZ250の登場で

「クオータースポーツは2st」

という時代でした。

VT250F

そんな中で出してきたVT250Fだったんですが、市販車初となるフロント16インチホイール、プロリンクサスペンション、インボードディスクなどなどの装備。

そして何より35ps/11000rpmという2stに引けを取らないパワーと、当時としては非常に珍しかったビキニカウルエアロフォルムに赤いフレーム。

MC08前期

何もかもが斬新で、何もかもが凄かった事から爆発的な人気を呼び、30,000台を超える販売台数を記録。

これはもちろんトップセールス。

ちなみにこの頃はカウルが承認されていませんでした。じゃあVT250Fはどうしたのかというとビキニカウルでなくメーターバイザーとして通すというトンチの様な事をやってのけたわけ。

VT250Fインテグラ

ただこの後すぐにカウルが解禁されたことから翌年にはフルカウルバージョンのVT250F INTEGRAも発売。

VT250Fスケッチ

VT250Fは

「4stで2stに勝つ」

というNRの頃から持ち続けていたホンダの信念を体現したような名車でした。

主要諸元
全長/幅/高 2000/750/1175mm
[2000/750/1190mm]
シート高 780mm
車軸距離 1175mm
[1190mm]
車体重量 162kg(装)
[165kg(装)]
燃料消費率 45.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 248cc
最高出力 35ps/11000rpm
最高トルク 2.2kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-16(54S)
後110/80-18(58S)
バッテリー FB9-B
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP7EA-9/DP8EA-9(標準)/DP9EA-9
または
X22EP-U9/X24EP-U9(標準)/X27EP-U9
推奨オイル ウルトラ-U(10W-30)
オイル容量 全容量2.5L
交換時1.9L
フィルター交換時2.0L
スプロケ 前15|後45
チェーン サイズ520|リンク104
車体価格 399,000円(税別)
[450,000円(税別)]
※[]内はVT250INTEGRA
系譜図
VT250F1982年
VT250F
(MC08前期)
MC08後期1984年
VT250F/Z
(MC08後期)
MC151986年
VT250F/Z
(MC15)
MC201988年
VT250SPADA
(MC20)
MC251991年
XELVIS
(MC25)
BA-MC33前期1997年
VTR
(BA-MC33前期)
BA-MC33後期2002年
VTR
(BA-MC33後期)
JBK-MC33前期2009年
VTR
(JBK-MC33前期)
JBK-MC33後期2013年
VTR
(JBK-MC33後期)

NIGHT HAWK250(MC26) -since 1991-

ナイトホーク250

ホンダが付けたペットネームの中でも一二を争うほど普及しなかったのに諦めず復活となったホークシリーズのナイトホーク250。

REBELのエンジンとフレームを使い、キャスター角を立て、同じ年にデビューしたJADE同様にサイドカバーから一体となったシートカウルなどでネイキッドとクルーザーの間の子のような・・・というか先祖返りしたようなスタイリングに。

このバイクはNIGHTHAWK(アメリカヨタカ)という名前からも分かる通りアメリカ市場がメイン。

ナイトホーク250

向こうではそれまでCM200というバイクがあったんだけど、それの後釜として用意された。前後ドラムブレーキにスポークホイールという割り切った形をしています。

対して日本ではビジネスバイクだったCD250Uの後継的な扱い。

ナイトホーク250

ネイキッドブームが起こっていたのでネイキッド版レブルという狙いがあったものと思われます。

ただ日本向けのナイトホークは北米向けと違ってグリメカ製のキャストホイールを装備。

グリメカというメーカーはイタリアにあるホイールやキャリパーといった主に足回りの部品を作るメーカーで、フェラーリにも採用された事があるそう。

ナイトホーク250

一級品のホイールを履いているモダンな実用バイクと言っていいのか、実用性を兼ね備えるモダンネイキッドと言いのか分からない何とも不思議なネイキッド。

しかし残念ながらこれがホークシリーズ最後のモデルとなりました。

主要諸元
全長/幅/高 2090/755/1090mm
シート高 745mm
車軸距離 1425mm
車体重量 145kg(装)
燃料消費率 50.0m/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16L
エンジン 空冷4サイクルOHC二気筒
総排気量 233cc
最高出力 21ps/8500rpm
最高トルク 2.0kg-m/6500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前90/100-18(54S)
後120/90-16(63S)
バッテリー FTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR6HSA
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.6L
交換時1.4L
スプロケ 前14|後33
チェーン サイズ520|リンク104
車体価格 349,000円(税別)
系譜図
CB2501968年
CB250シリーズ
(CB250)
MC041980年
CM250T
(MC04)
MC061981年
250T Master/LA Custom
(MC06/MC07)
MC131985年
REBEL
(MC13)
MC261991年
NIGHT HAWK250
(MC26)
MC492017年
REBEL250
(MC49)

CB250シリーズ(CB250) -since 1962-

CB250

REBELの系譜と追っていくと最初期(二番目)のCBであるCB72にまで遡ることができるんですが、あまりにもREBELとかけ離れてるので旧REBEL(MC16)につながるモデルを触りだけ紹介させてもらいます・・・。

CB72

というのもCB72はホンダの源流でありホンダが大事にしてきたOHC空冷二気筒エンジンなので、掘り下げるとバリーエーションや後継が本当に星の数ほどあるんです。すいません。

CB250カタログ

そんな中で最初に紹介するのはCB72の後継として登場したドリームCB250というバイク。

CB250
(CB250)
-since 1968-

CB250Catalog

マン島レースで世界に示した並列二気筒エンジンの流れを汲んでます。いま見るとオシャレなクラシックに見えるけど、当時としては250のフラッグシップモデル。

そこから1970年に細部のデザインをCB750FOURに近づけたデラックス版、1972年にはフロントディスクブレーキを採用した豪華バージョンとなるCB250セニアなどが追加。

CB250セニア

「CB750FOUR(38万円)は絶対無理だけど250T(18万円)なら頑張れば買える」

という感じでCB250は若者に非常に人気でした。

「なんで750と250を比べてるのか」

と思われるかもしれませんが、当時の二輪免許というのは今の普通・大型ではなく、自動二輪免許だけだったから。

当時の二輪免許

ヘルメット義務化もまだ先の時代です。

話をCB250に戻すと・・・1973年にはエンジンを再設計&六速ミッションを採用し両モデルを一本化したCB250Tが出ました。

CB250T
(CB250T)
-since 1973-

CB250t

フル装備のCB250だったのですが、この頃になると2stのほうが軽くて速いという認識が広まりだしセールス面で苦戦。

そこでさらなるスポーツモデルとして打ち出されたのがHAWKというペットネームが与えられたホークシリーズ。

HAWK CB250T
(250T)
-since 1977-

CB250Catalog

強制開閉式CV型キャブに3バルブの超ショートストロークエンジン。

ただ400ベースだった事と4stでは分が悪かったので思うようなセールスを残せず。競争が激化していったため伝統の空冷二気筒は別の道に進むようになります。

主要諸元
全長/幅/高 2090/775/1075mm
シート高
車軸距離
車体重量 164kg(装)
燃料消費率 45.0m/L
※定地走行テスト値
燃料容量
エンジン 空冷4サイクルOHC二気筒
総排気量 249cc
最高出力 27ps/10000rpm
最高トルク 2.0kg-m/9000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00-18-4PR
後3.25-18-4PR
バッテリー
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
スプロケ
チェーン
車体価格 189,000円(税別)
※スペックはCB250エクスポート
系譜図
CB2501968年
CB250シリーズ
(CB250)
MC041980年
CM250T
(MC04)
MC061981年
250T Master/LA Custom
(MC06/MC07)
MC131985年
REBEL
(MC13)
MC261991年
NIGHT HAWK250
(MC26)
MC492017年
REBEL250
(MC49)

MCX50(AC04) -since 1982-

MCX50/AC04

「スーパーシティ・カスタム」

ラクーンの実質後継モデルとしてMBX50とほぼ同時期に登場したMCX50/AC04型。

シティバイクだったラクーンよりもアメリカン寄りになりました。

MCX50とRACOON

馬力もMBと同じ7馬力になったので甲高い音を立てながらカッ飛んでいくという有りそうでなかなか無い原付アメリカン。

ところで前のページのMBX50で話した通り原付事故の増加で60km/h規制諸々が敷かれ、需要の落ち込みからMCX50もあっという間に消えてしまったわけですが、諸々の理由というのはそれだけではありません。

AC04

今の人からしたら信じられない話だけど、当時の原付(一種)は二段階右折も無かったし、何よりノーヘルでよかった。

ノーヘルで二段階右折もせず時速80km/h出る乗り物なんてそりゃ危ないわって話ですよね。

1984年:60km/h規制
1985年:二段階右折導入
1986年:原付一種のヘルメット着用義務化

という立て続けな原付規制によってゼロハンブームは終息したわけです。

中でもヘルメット着用の義務化は原付ユーザーにとっては致命的だったらしく、ファミバイを含めた原付需要減少の最大の理由はこれだと言われています。

MCX50カタログ写真

今でこそ当たり前なヘルメット着用ですが、当時の原付ユーザーからすると結構イヤだったんでしょう。

ところでいま自転車で同じ様にヘルメット着用義務化の議論が巻き起こってますね。もし自転車もヘルメット着用が義務化されたら次は何処に流れるんでしょう。まあ余計なお世話ですが。

主要諸元
全長/幅/高 1885/720/1110mm
シート高 750mm
車軸距離 1220mm
車体重量 86kg(装)
燃料消費率 68.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 7.5L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 7.0ps/8000rpm
最高トルク 0.65kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前70/90-19(40P)
後100/90-16(54P)
バッテリー YB3L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
B7ES/B8ES/B9ES
または
W22ES-U/W24ES-U/W27ES-U
推奨オイル Honda純正ウルトラ2スーパー
オイル容量 1.2L
推奨トランスミッションオイル ウルトラU(10W-30)
オイル容量 全容量0.9L
交換時0.8L
スプロケ 前13|後43
チェーン サイズ420|リンク112
車体価格 169,000円(税別)
系譜図
MB501979年
MB50/MB-8
(AC01/HC01)
ラクーン1980年
RACCOON
(AD02)
MBX501982年
MBX50/80
(AC03/HC04)
MCX501982年
MCX50
(AC04)
NS50F1987年
NS50F
(AC08)
NSR501987年
NSR50/80
(AC10/HC06)
MC181991年
NS-1
(AC12)

モンキー125(JB02)-since 2018-

モンキー125

「THE SMILE MACHINE」

2018年に登場した新世代モンキーことMONKEY125/JB02型。

その数字からも分かる通り125ccとなりそれに合わせてボディもワンサイズ大きくなりました。

モンキー125デザイン

大きくなったといってもそれでも125ではかなり小さい方なんですけどね。

ちなみに灯火系はすべてLEDという豪華さ。

ベースとなっているのは先に出ていたGROMなわけですが、これがまたよく考えられている。

モンキー125とGROM

いわゆるキビキビ系のグロムをそのままモンキーにしてもイメージに合わないという事で吸排気系やマッピング、更にはステムやリアフレームや足回りなどを新たに設計し直してトコトコ感を強調する変更をしています。

モンキー125フレーム

しかしその一方でクランクケースを始めとした各部のマウントやステー位置は極力グロムから変えない様にしている。

これはグロムと親和性を高めることでカスタムマーケットを広げるの事が狙い。

さて・・・このモンキーが出たときに色々と賛否両論あった事を覚えている人も多いかと思います。

ただ間違いなく言えるのは

「モンキーは本当はもう終わっていた」

という事。

この125化は何とかモンキーを存続させる方法はないか考えた末に造られた意味合いが強いです。

というのも50ccというのは規制とコストに加えほぼ日本でしか売れないので厳しいものがある。だからモンキーも既に2018年モデルで終わることがずっと前から決まっていた・・・そこで頼ったのがタイ。

タイホンダ

タイはいま若者の間でストリートバイクが絶大な人気を誇っています。

発端はカワサキのKSRでホンダがグロムを出したのもそれが理由。だからモンキーも受け入れてもらえるのではと2016年のタイのバンコクモーターショーにコンセプトモデルを出したところ、これが物凄い反響を呼んだ。

ここで

「タイで売れるなら存続できる」

となった。

タイの道路事情

しかし一方でアジア特にタイというのは最高時速が80km/hでみんなビュンビュン飛ばすので50ccでは絶対に売れない。

だから125ccになったんです。タイだけで年間1万台の販売を予定しているんだとか。

ちなみにそんなモンキー125ですが、実はタイではバイク屋では売っていません。

タイのカブハウス

『Cub house』

と呼ばれるコーヒーやらホットドッグやらアパレルやらまで売ってるショップでのみC125と並んで販売されています。

カブハウスの店内

これは若者向けにライフスタイル兼ファッションアイテムとしてバイクに付き合ってもらおうという考えから・・・本当に最近のアジア凄いですね。

ちなみに信じられないかもしれませんがカスタム文化なども既に日本よりインドネシアやタイなどの方が遥かに上です。だからカスタムマーケットも急速に大きくなるのではないかと思います。

さっきからタイの話ばかりになっていますが125ccは世界中で売る事も出来るのでモンキー125はグローバルモデルとなり欧州などでも再び販売される様になりました。

UKモンキー

ただその中でタイの次に大事な主要マーケットが何処かと言うと実は日本なんです。

つまりタイだけを見て造ったわけではない。

確かにモンキー125はそれまでのモンキー50とは大きく異なります。それはサイズ感を始めとした車体構成から見てもそう。

monkey

どれだけカスタムパーツが増えようがどれだけ弄ろうがモンキー125はミニ四駆の延長線上の様なモンキー50の代わりにはなれない。

でもそれは反対に言うとどれだけモンキー50を弄ってもこの125にはなれない事でもある。

ホンダモンキー125

このモンキーの最大の強みはそこ。

『最初から125として設計されている』

という事です。

4miniなどを弄った事がある人なら分かると思いますが、もともと50ccのバイクをボアアップやら燃調やらでスケールアップさせるとどうしても信頼性やメンテナンス性にシワ寄せが起こる・・・そして沼にハマる。

それは4mini筆頭であるモンキーも例外ではなく、結果としてモンキー50時代の晩年には

『カブ110エンジンにスワップ(載せ替え)』

というものまで流行りました。最初からメーカー謹製のものを載せれば何も悩まされる事がないからです。

要するにこのモンキー125はそれを最初からやった形。

そしてフレームや足回りも合わせてあるからオイル管理も異音も足回りも何一つ不安も心配もいらない。

ニューマイトレンドモンキー125

これがモンキー125の強み。

確かに弄るモンキーではなくなったけど代わりに

『自由にトコトコ走れるモンキーになった』

という話。

その考えを最も裏付けるのがこのシート。

モンキー125のシート

一見するとなんてことないシートですが、実はこれゴールドウィングと同じ高密度ウレタンを使った凄く良いシートなんです。

狙いはもちろんどんな道でもトコトコと、何時間でも何kmでもトコトコと行けるようにするため。

「なんで一人乗りなんだ」

と思うかも知れませんが、それはモンキーらしさを優先したから。

これはハンドルもそうです。

モンキー125サイド

従来のモンキーの特徴の一つが折りたたみ式ハンドルでしたが、125でこれを採用するとなるとモンキーらしさが損なわれてしまう。

「モンキーらしさか伝統か」

これを採用するか採用しないかで大いにモメたものの

「125を抱えて積む人は居ないだろう」

という事で廃止しモンキーらしさ優先。

もう一つはフェンダー。

モンキー125のフェンダー

モンキー125は今どき珍しいスチールメッキフェンダーを採用しているんですが、当初は操舵重量の問題からスチールを止めてプラスチックになる予定でした。

しかし

「やっぱりスチールの方がモンキーらしい」

ということでフロント周りを途中で一から見直して何とかを実現。

モンキー125イタリア仕様

モンキーのステム周りがグロムと大きく変わっているのはこのスチールフェンダーを意地でも採用するためだったりするんです。

アップマフラーにするために曲がりくねっているエキパイだってそうです。

モンキー125エンジン

例え125になろうとモンキーらしさを失わない為にこうなってる。

モンキー125が何処からどう見てもモンキーなのはこういった細かい配慮があるからなんです。

「さっきから言ってるけど”モンキーらしさ”って何だ」

って話ですがこの”モンキーらしさ”こそホンダが初代モンキーからずっと何よりも大事にしてきた事。

欧州仕様モンキー125

「見てるだけでワクワクする」

そう思えるバイクがモンキーなんです。

主要諸元
全長/幅/高 1,710/755/1030mm
シート高 775mm
車軸距離 1155mm
車体重量 105kg(装)
[107kg](装)
燃料消費率 67.1km/L
※WMTCモード
燃料容量 5.6L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.4ps/7000rpm
最高トルク 1.1kgf-m/5250rpm
変速機 常時噛合式4速リターン
タイヤサイズ 前120/80-12 65J
後130/80-12 69J
バッテリー YTZ5S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CPR6EA-9/U20EPR9
または
CPR7EA-9/U22EPR9※高速
推奨オイル ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L|交換時0.9L
スプロケ 前15|後34
チェーン サイズ420|リンク98
車体価格 399,600円(税込)
[432,000円(税込)]
※18年モデル
※[]内はABS
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(JBH-AB27)-since 2009-

FIモンキー

「MY BEST SMALL」

2008年をもって一旦は生産終了となったものの2009年に復活を果たした国内としては六代目となるモンキー。

それまでのアメリカンチックなタイプからZ50M~4L時代の様なトレールチックに回帰したんですが、一番の変更点は何といっても排ガス規制に対応するためFI化された事。

インジェクションモンキー

そのため

『FIモンキー』

または

『インジェクションモンキー』

と呼ばれています。

排ガス規制に対応しながら何気に馬力も0.3馬力上がっているわけですが、FI化に伴い車体が大幅に見直された結果『モンキー』というバイクの立ち位置が少し変わりました。

初代とFIモンキー

電子制御化とそれに合わせた大幅な車体の変更によってモンキーの武器であり財産でもあった無数のカスタムパーツの互換性が無くなってしまいました。

加えて排ガス対応へのコストや原付一種の低迷などで車体価格も29万円とそれまでの1.5倍に・・・これによりモンキーのカスタム離れが起こってしまったわけです。

カスタムの悪循環

少し厳しい事を言うと既存のモンキー層にこの事実は受け入れがたかった。

しかしキャブ時代のモンキーは既にプレミア価格・・・その結果なにが起こったかというと10万円ほどで買える中国製のコピーモンキー(キットバイク)が人気となりました。

中華モンキー

そもそもの設計から狂っていたりするのでお世辞にもそのまま乗り出せる完成度ではないのですが、いわゆる4mini層にとってそれは弄る楽しみの一つなのでメリットであってデメリットではない。

しかもコピーだから既存のモンキーが築き上げてきた財産である多くのカスタムパーツが流用できる。まさに玩具として完ぺきだったという話。

ただ本当にこのFIモンキーは凄いんですよ。

電子制御燃料噴射であるインジェクションにするということは単純に加圧ポンプを加えるだけでなく、計算して吹くための各種センサーや高度な演算をするECUが必要となる。

FIモンキーのセンサー

250や400ですら悲鳴を上げるこれらのスペース問題を、このモンキーは大きく見た目を変えることなくやってのけてるわけです。

触媒付きエキゾーストなんてこんな状態。

FIモンキーのエキパイ

管長を取りつつ、ドレインボルトを避けつつ、モンキーらしいアップマフラーにするためにここまでやってる。

なんでここまでしたかと言えば

歴代モンキー50

「モンキーらしさを守るため」

でしょう。

だからもうこのFIモンキーは玩具というより工芸品と言ったほうがいいかも知れない。

そんなFIモンキーも限定モデルが数多く出たのでご紹介。

2011ブラックFIモンキー

2011年にはメッキのコンビネーションが冴えるブラックモンキー。

CRリミテッド

2012年にはCR110(カブレーシング)をイメージしたリミテッド。

ブラックFIモンキー

2013年にはオシャレなチェッカー柄のブラックモンキー。

モンキーくまモン

2014年には熊本生産されているということでくまモンバージョン。

モンキー50周年アニバーサリー

2017年には初代を彷彿とさせるチェックの50thアニバーサリー。

そして最後の限定モデルとなるのが最初に造られた銀メッキモンキーを再現した50thスペシャル。

モンキー50周年スペシャル

税別で40万円と更に高値となったのですが、ラストモンキーである事と限定500台である事から応募者殺到で倍率は90倍にまで暴騰しました。

モンキー50年

Z50としてのモンキーはちょうど50周年を迎えたこのモデルで最後になります。

モンキーシリーズ

最後までとにかくモンキーらしさを追求し続けた50年でした。

主要諸元
全長/幅/高 1,365/600/850mm
シート高 660mm
車軸距離 895mm
車体重量 68kg(装)
燃料消費率 100km/L
※定地走行テスト
燃料容量 4.3L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 3.4ps/8500rpm
最高トルク 0.35kgf-m/5000rpm
変速機 常時噛合式4速リターン
タイヤサイズ 前3.50-8 35J|後3.50-8 35J
バッテリー FTR4A-BS/YTR4A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR6~7HSA
U20/U22FSR-U
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.6L
スプロケ 前13|後31
チェーン サイズ420|リンク74
車体価格 289,800円(税別)
※09年モデル
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(A-Z50J後期/BA-AB27)-since 1992-

12Vモンキー

「小さな体で、大きな楽しさ。」

1992年からのA-Z50J後期型。

見た目はほとんど変わっていませんが電装が6Vから12Vになった事から

『12Vモンキー』

と呼ばれています。

モンキーは数年毎に不具合を潰すようなマイナーチェンジを重ねているんですがこの代で

・12V化

・CDIマグネット点火

・カムシャフトにボールベアリング採用

などの大掛かりな変更が施されたことで完成度が非常に高くなり、以降は細かい変更のみなのでモンキーの中で弄るなら一番ベターなモンキーと言われています。

A-Z50Jカタログ

1999年モデルからは排ガス規制に合わせてブローバイガスの還元装置を装着したBA-AB27型に型式が変更。

12Vモンキーも6V世代に負けず劣らず個性的な限定&派生モデルが多いです。

その筆頭となるのがこれ。

モンキーバハ

『モンキー バハ ※初年度は6V』

ランドスポーツとして人気だったBAJAをそのままモンキーサイズに収めたモデル。

BAJAとモンキーBAJA

ちなみにこのモデルは北米向けモンキーであるキッズトレールZ50Rを手がけたプロジェクトリーダーの自主製作がキッカケ。

z50r

日本でもこういったモデル、こういう思わずトレッキングしたくなるモンキーを造れないかと考え、試しにXRのヘッドライトを始めとしたトレール部品を切った貼ったしてみたら意外とイケる事が分かった。

XLRモンキーに

しかしこれだけではどうもインパクトに欠ける。見ただけで思わず走りたくなるには遠い。

そこで

「インパクトといえばBAJAだ」

という事でBAJAの顔を真似てみたら社内でも好評で商品化されたという話。

モンキーバハカタログ

もちろん単に見た目だけBAJAにしただけではなく、ちゃんとヘッドライトやハンドルやフロントフォークにプロテクターを備えてある上にバッテリーレスにまでしている結構本格仕様。

更にホンダのアクセサリー部門であるホンダアクセスもこれに悪乗り・・・じゃなくて応えてこんなオプションを発売しました。

モンキーアフリカ

『モンキーアフリカ』

一体型のビッグタンクと小物入れリアシートに加えてアンダーガードと正にアフリカツインな外装キット。

「ビッグタンクでガス欠とおさらば」

と思いますが実はこれただのカバーで本当にビッグタンクになってるわけではありません・・・完全にお遊び。

ちなみに1988年をもって生産終了となったゴリラも1998年に10年ぶりに復活。

1998ゴリラ

「ただいま。」

「おかえり、ゴリラ。」

という掛け合いが何ともホッコリしますね。

お次はモンキーの限定モデルたち。

二代目ゴールドモンキー

1996年には二代目となるゴールドモンキー。

30周年モンキー

1997年には初代をイメージしたチェックカラーがオシャレな30周年記念車。

ミレニアムモンキー

2000年にはミレニアムを記念して出された特別塗装の新春スペシャルモンキー。

CB1100RモンキーとFTRモンキー

2001年にはCBカラーの由来であるレーサーCB1100Rのカラーと、若者に爆発的な人気だったFTRトリコカラーのモンキー。

CB750FOURモンキー

2002年には説明不要の名車CB750FOURの初期型であるK0カラーのモンキー。

CBXモンキー

2003年にはCBXカラーのモンキー・・・カタログまでパロってる。

スペンサーモンキー

2004年には天才スペンサーカラーに加えてサインシールまで入ったモンキー。

三代目シルバーモンキー

2005年には再びやりすぎモンキーこと銀メッキのモンキー。

そして最後となる2007年には40周年を記念したモンキー。

40周年モンキー

などなど多種多様なモデルが発売されました。

変更点を分かりやすくするため系譜上6Vと12Vを分けていますが、このティアドロップタンク世代は大きく変わることなく実に30年も続いたホンダの中でも異例のロングセラーご長寿モンキーでした。

主要諸元
全長/幅/高 1,360/600/850mm
シート高 660mm
車軸距離 895mm
車体重量 63kg(装)
燃料消費率 90km/L
※定地走行テスト
燃料容量 4.5L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 3.1ps/7,500rpm
最高トルク 0.32kgf-m/6000rpm
変速機 常時噛合式4速リターン
タイヤサイズ 前3.50-8 35J|後3.50-8 35J
バッテリー FTR4A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR6HSA
[CR5~7HSA]
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.6L|交換時0.6L
スプロケ 前13|後31
チェーン サイズ420|リンク74
車体価格 179,000円(税別)
※93年モデル
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(Z50Jz-I/A-Z50J)-since 1978-

6Vモンキー

「遊び心をかきたてる、粋なバイク」

恐らく多くの人がモンキーといえばコレだと思うであろうZ50Jz-I型。

この代までが6V電装な事から

『6Vモンキー』

と呼ばれています。

6ボルトモンキー

特徴は何と言ってもティアドロップ型5Lガソリンタンクに大きいシートなど、それまでのトレール系からアメリカン系へとイメージチェンジされた事。

他にもシートやキャリア、マフラーガード、ウインカー、ヘッドライト等などほぼ全面的に見直されています。

ちなみになんでアメリカンにしたのかというと当時の日本がアメリカンブームだったから。

Z50Jz-Iカタログ

それにあやかる形のモデルチェンジだったんですが奇跡の様なバランスでモンキーにベストマッチ。アメリカンという事でカスタムの幅も大きく広げる事となり非常に人気が出ました。

勢いが出たことでこの代では様々な亜種と呼べるモデルが誕生しました。

モンキーR

『モンキーR/A-AB22』

1987年に登場したツインチューブフレームにセパハンにテレスコサスとチューブレスタイヤとかなりの本格的な車体に加え、専用チューニングされた4.5馬力エンジンを搭載している最速モンキー。

モンキーRT

こちらはアップライトのハンドルとフェンダーを備えたRTモデル。

さぞや人気が出ただろうと思いますが、実はこれ全く売れませんでした。原因は同時期に通称Nチビでお馴染み7.2馬力もある本気の2st原付スポーツNSR50が出たから。

そのせいかモンキーの中でもかなりのプレミア物。

そして忘れてはいけないのが6Vモンキー登場と同時に出たこれ。

ゴリラ

『GORILLA』

ですね。

逞しい9Lも入る大型タンクに加えて前後キャリーを装備。更にはマニュアルクラッチまで搭載装備とモンキーを更に自走寄りにしたモデル。

モンキーとゴリラ

自走傾向が強い事もあってかゴリラは非常に人気となり、1988年までモンキーと併売される事になりました。

話をモンキーに戻すと、この代からは様々な派生モデルに負けないようモンキー自身も限定モデルが登場した事でも有名ですね。

その記念すべき第一弾となるのが発売翌年1979年に出た初代シルバーモンキーことモンキーLTD。

モンキーリミテッド

普通ならドン引きされるようなほぼ全てが銀メッキのモンキー・・・価格は標準の3万円高の13万円。

シリーズ初となる4MTを採用したハンドクラッチ版に至っては3万8千円高だったにも関わらず大ウケしあっという間に完売。今や幻扱いを受けるほどです。

東京リミテッドモデル

非常に好評だった事から1981年には再び銀メッキの『東京リミテッドモンキー』を販売。

そして遂には1984年に発売されたこれ。

ゴールドモンキー

『ゴールドモンキー』

全身金メッキのド派手なモンキー。

見た目だけでなく2.6馬力から3.1馬力に上げられた新型エンジン(A-Z50J型/通称Gクランク)の先行タイプでもあり、お値段139,000円。

金モンキー

関東やショップ限定だった銀メッキモンキーとは違い、初の全国販売モデルで5000台限定が即完売。

今もプレミアが付いていますが実はこれ日本より海外の方がプレミア価値があったりするそう。

更に3.1馬力モデル(A-Z50J型)以降も88年にはホワイト基調の限定モデル。

ホワイトモンキー

『ホワイトモンキー』

を発売。

そして90年には反対にブラックで統一した

ブラックモンキー

『ブラックモンキー』

などが登場しました。

主要諸元
全長/幅/高 1,340/600/845[850]mm
シート高 不明
車軸距離 895mm
車体重量 63kg(装)
燃料消費率 65km/L
※定地走行テスト
燃料容量 4.0L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 2.6ps/7000rpm
[3.1ps/7500rpm]
最高トルク 0.3kgf-m/5000rpm
[0.32kgf-m/6000rpm]
変速機 常時噛合式3速リターン
常時噛合式4速リターン(MT)
[常時噛合式4速リターン]
タイヤサイズ 前3.50-8 2PR|後3.50-8 2PR
バッテリー 6N2A-2C
[6N2A-2C-4]
{6N2A-2C-4}
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C5HA/U16FS-L
[C5HSA/C6HSA]
{CR6HSA}
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
規定量0.8L
スプロケ 前12|後37
{前12/後31}
チェーン サイズ420|リンク76
車体価格 79,000円(税別)
※74年モデル
[119,000円(税別)]
※[]内は85以降モデル
※{}内は88以降モデル
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125

モンキー(Z50Jz-I)-since 1974-

MONKEY Z50J

「小さなモンキー、中身は大物。」

モンキーというバイクを広く認知させるキッカケとなったと言える三代目モンキーことZ50J型。

『4Lモンキー』

という愛称からも分かる通り、4Lの台形タンク(通称おむすびタンク)が特徴です。

4Lモンキー

フレームもリジッドからSHOWAの二本サスを備えたスイングアーム式になりタイヤもブロックタイヤに変更など、先代にも増して車載を前提とした造りではなく自走を前提とした造りになりました。

他にもマフラーを変更しトルクをアップさせるなどスポーツ性も向上しています。

Z50Jカタログ

この頃になると日本国内でも高度経済成長のおかげでトレール(トレッキング)ブームに加えレジャーブームなどバイクを『遊びの道具』として捉える人が増えてきた事もあって人気が急上昇。

Z50Jディティール

ただそれでも実はこのモンキーもメインターゲットは北米だったりします。

当時北米では50ccのレースやキッズトレールなどが人気を呼んでいたんです。このZ50J型はそんな北米向けZ50A型の日本版という立ち位置。

Z50Jディティール

その狙いは見事に的中しアメリカで大ヒット。

それに加えて日本でもやっと、三代目にして遂にヒットしたことでモンキーは世界中で愛される50ccバイクとなりました。

ちなみにアメリカの大手バイク誌であるモーターサイクリストではモンキーの事を

「もっともバイク中毒者を出したモデル」

とか言われています。

主要諸元
全長/幅/高 1,325/615/855mm
シート高 不明
車軸距離 895mm
車体重量 61kg(装)
燃料消費率 65km/L
※定地走行テスト
燃料容量 4.0L
エンジン 空冷4ストローク
SOHC2バルブ単気筒
総排気量 49cc
最高出力 2.6ps/7000rpm
最高トルク 0.3kgf-m/5000rpm
変速機 常時噛合式3速リターン
タイヤサイズ 前3.50-8 2PR|後3.50-8 2PR
バッテリー 6N2A-2C
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
C5HA/U16GS-L
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
規定量0.8L
スプロケ 前12|後37
チェーン サイズ420|リンク76
車体価格 79,000円(税別)
※74年モデル
系譜図
Z1001961年
MONKEY
(Z100)
輸出向けMONKEY1963年
MONKEY
(CZ100)
Z50M1967年
MONKEY
(Z50M)
通称:5インチ
Z50A1969年
MONKEY
(Z50A/Z)
通称:ビンテージ
4L1974年
MONKEY
(Z50J)
通称:4L
6V1978年
MONKEY
(Z50Jz-I/A-Z50J)
通称:6V
12V1992年
MONKEY
(A-Z50J後期/BA-AB27)
通称:12V
インジェクション2009年
MONKEY
(JBH-AB27)
通称:FI
125monkey2018年
MONKEY125
(JB02)
通称:125