KR-1S/R(KR250C/D) -since 1989-

KR-1S

「SUPER CIRCUIT POTENTIAL」

KR-1から一年ほどで登場したレース特化モデルのKR-1S/KR250C型とKR-1R/KR250D型。

具体的には

・エンジン見直し

・ワイドリム五本スポークホイール

・ブレーキを対向4POT化

・フレーム剛性の見直し(リブの削除)

などなどの変更。

登竜門的なレースだったSP250に挑むレーサーに向けて作られた意味合いが強いRモデルは更に

・クロスミッション

・強化クラッチ

・大径キャブ

を標準装備。

ところで少し話が変わりますがレーサーレプリカというのは文字通りレーサーのレプリカなわけで

「どれだけワークスやレーサーに近いか」

が当時のセールスではとっても大事でした。

レプリカ相関図

そうなった時に

「KR-1って何のレプリカなの」

となるわけです。

カワサキのレプリカ相関図

カワサキはGPZ900のヒットから始まったアンチレーサーレプリカ路線を強め1983年にはレースから完全撤退していました。つまりワークスレーサーも市販レーサーも持っていなかった。

カワサキもそれがネックだという事が分かっていたので、1989年から全日本250クラスにワークス参戦を開始。

X-09

これがその250ワークスマシンX-09です。

チームはKR-1と同じでベースとなっているのもKR-1。

レーサーからのレプリカではなく、レプリカからのワークスレーサーという順番が逆な展開。

そんなX-09は並列二気筒ではなくV型二気筒を積んでいるわけですが・・・それがまた独創的。

009D

Vツインを引っくり返した様な形で搭載している。

最初は俗に言うL字程度の傾きだったのですが、大容量エアクリーナーボックスとクランクリードバルブまでをストレートに結ぶことを最優先した結果1993年モデルで遂に逆さまに。

なんともカワサキらしい独自性でKR250に負けずとも劣らない逆V型エンジンのレーサー。そしてそれをフィードバックしたレーサーレプリカが市場に登場する・・・ハズだった。

この頃というのはレプリカ人気(市場人気)に直結することからワークスによる全面対決状態で一番過激になっていました。

だから暫くレースから遠ざかっていたカワサキには厳しい物がありX-09は活躍できずにいた。

それと同時に90年代に入るとレーサーレプリカブームが失速し始め、また自社からアンチレーサーレプリカの急先鋒といえるゼファーが登場し大ヒット。

KR-1

つまり早い話がX-09で戦う理由、そしてKR-1を続ける意義が薄れてしまった。

そのためカワサキは1993年のシーズン終了を待たずに全日本250クラスから撤退。KR-1もそれに伴い終わりを迎える事になりました。

主要諸元
全長/幅/高 2005/695/1105mm
シート高 755mm
車軸距離 1370mm
車体重量 131kg(乾)
燃料消費率 -km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷2サイクル2気筒
総排気量 249cc
最高出力 45ps/10000rpm
最高トルク 3.7kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後140/60R18(64H)
バッテリー YB4L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR10ES
または
W31ESR
推奨オイル カワサキ純正オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.2L
スプロケ 前14|後41
[前15|後40]
チェーン サイズ520|リンク98
車体価格 559,000円(税別)
[599,000円(税別)]
※[]内はKR-1R(D型)
系譜図
KR2501984年
KR250/S
(KR250A)
KR250S1985年
KR250S
(KR250A後期)
KR250B1988年
KR-1
(KR250B)
KR250C1989年
KR-1S/R
(KR250C/D)

【関連車種】
NSR250Rの系譜TZR250の系譜250Γの系譜

KR-1(KR250B) -since 1988-

KR-1

「レーシングパフォーマンス」

先代KR250とは打って変わり遠慮なくカウルが付いたレーサーレプリカとして登場したKR-1/KR250B型。

アンチレーサーレプリカ路線を改め、真っ向勝負を挑んだモデルです。

KR1カタログ

ただこれは正確に言うと

「レーサーレプリカブームだから出した」

というよりもブームの熱源である

「F3やSP250のために出した」

というのが正しい表現かと思います。※レプリカブームの背景はそのうち書きます

じゃあそのレースに向けたKR-1がどんなバイクだったのかと言うとKR250とは打って変わって非常にオーソドックスな造り。

KR1のボディ

もちろん極太フロントフォークや、このクラスでは非常に珍しい前傾の強いバランサー付き並列二気筒エンジンなど特徴はあります。

しかもKR-1はバランサー付けた上にラバーマウントというW防振仕様で振動がほとんどない。

KR-1

ただこの250とは思えないゴツいアルミツインスパーフレームを見れば分かる通り、剛性がガチガチ過ぎてお世辞にも乗りやすいレーサーレプリカとは言えなかった。

でもバランサーによるスムーズな吹け上がりと乾燥重量123kgというクラス最速の軽さを持っていたから速かったのもまた事実。

KR250Bカタログ

「手強いけどハマれば速い」

というレーサーレプリカだろうが変わらずカワサキらしさがあるバイクでした。

主要諸元
全長/幅/高 2005/690/1115mm
シート高 750mm
車軸距離 3165mm
車体重量 123kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷2サイクル2気筒
総排気量 249cc
最高出力 45ps/10000rpm
最高トルク 3.7kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/70R17(48H)
後130/60R18(60H)
バッテリー YB4L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BR9ES
または
W27ESR
推奨オイル カワサキ純正オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.2L
スプロケ 前14|後41
チェーン サイズ520|リンク98
車体価格 559,000円(税別)
系譜図
KR2501984年
KR250/S
(KR250A)
KR250S1985年
KR250S
(KR250A後期)
KR250B1988年
KR-1
(KR250B)
KR250C1989年
KR-1S/R
(KR250C/D)

KR250S(KR250A後期) -since 1985-

カワサキKR250S

「スーパーフレキシブル・タンデムツインクォーター」

わずか一年で追加モデルとして発売されたKR250S。

・ラバーマウントミラー

・シート形状の変更

・専用カラーリング

などなどの変更が加わっているのですが一番は

『KVSS(カワサキ・バルブ・シンクロナイゼーション・システム)』

という排気デバイスが付いたこと。

KVSS

これは簡単に言うと両方のエキゾーストチャンバーをバイパスで繋げ、回転数に応じてバルブ開閉して繋げるようにしたもの。

こうすることで互いの排気が互いの掃気の際にそのまま流れていってしまう混合気を押し戻す事が出来て充填効率を上げる事ができる。

これは主に低域で効果を発揮するデバイスで低速トルクのアップが狙いです。

KR250Sカタログ写真

実はKR250Sを出したのはこのデバイスを付けるために出された様なモデル。

というのも実は無印版のKR250があまりにも低速トルクが無く、煽りが足りずエンストして発信する事すら出来ない人が続出したから。

これはテストライダーが清原氏を始めとしたレーサーのみで

「レーサーレプリカなんだからこれくらいが普通だろう」

と想定していた使用域が余りにも高かった事が原因のよう。

KR250S/KR250A

『スーパーフレキシブルパワー』

とキャッチも柔軟性をアピールする物に変わっているのもそのためです。

ところでKR250/Sというと何と言っても中身はレーサーレプリカなのに見た目はレーサーっぽくないのが印象的ですが、これには止むに止まれぬ事情があったよう。

日の丸テール

車体設計を担当した新谷さんいわくKR250を開発していた当時は

『カウルの認可が下りない時代』

だった。

だからホンダのVTと同じ様にメーターバイザーという名目でアッパーカウルだけ付けたスポーツネイキッドとして出し、カウルは後から付けたい人だけ付けてもらうオプションで計画で進んでいた。

しかし発売直前でカウルが認可される様になり初のカウルマシンとしてガンマが大ヒット。

空前のカウルブームとなった事からオプションのサイドカウルとアンダーカウルを標準装備に急遽変更しこの形になった。

KR250S

「カウルは付けているけどレーサーっぽくない」

と言われた真相にはこういう背景があったわけです。

主要諸元
全長/幅/高 2035/685/1170mm
シート高 770mm
車軸距離 1360mm
車体重量 139kg(乾)
燃料消費率 42.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷2サイクル2気筒
総排気量 249cc
最高出力 45ps/10000rpm
最高トルク 3.7kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-16(54H)
後110/80-18(58H)
バッテリー FB4L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
B9ES
推奨オイル カワサキ純正オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
スプロケ 前14|後38
チェーン サイズ520|リンク98
車体価格 508,000円(税別)
系譜図
KR2501984年
KR250/S
(KR250A)
KR250S1985年
KR250S
(KR250A後期)
KR250B1988年
KR-1
(KR250B)
KR250C1989年
KR-1S/R
(KR250C/D)

KR250(KR250A) -since 1984-

カワサキKR250

「SUPER LUXURY SPORTS」

レーサーレプリカブーム黎明期に登場したKR250/KR250A型。

まさにカワサキの2stレーサーレプリカを代表する車種・・・なんですがその割にはレーサーレプリカ特集でも端折られる事が多いモデル。知らない人も多いのではなかろうか。

KR250後期

カワサキはGPZ400Rなどのアンチレーサーレプリカ路線でレースから離れてしまったのが大きな理由でしょうか。

ただこのKR250もれっきとしたレーサーレプリカなんですよ。

このKR250は1977年から1983年まで参戦していたWGP250のワークスレーサーKR250のレプリカです。

KR250A

同じ名前だからちょっとややこしいんだけど後ろに見えるのがそうで、WGP(ロードレース世界選手権)250部門でチャンピオンを四度も取った凄いマシン。

そしてちゃんとレプリカと言えるようレーサーと同じタンデムツイン形式のエンジンを積んでいます。

タンデムツインエンジン

タンデムツインというのは文字通り単気筒がタンデムするよう縦に二個並べられたエンジンの事。

エンジン幅をシングル並のスリムさに出来るメリットがあります。

これだけでも十分ユニークなんですが、KR250はもう一つ紹介したいユニークな物を備えています。

RRISシステム

『R.R.I.S.(ロータリー&リードバルブインテークシステム)』

とよばれる吸気方式です。

と言ってもピンと来ない人が多いと思うので簡易ながら説明。

2stの吸気方式というのは大まかに分けて三種類あります。

一つはピストンバルブ方式。

ピストンバルブ

早い話が吸気ポートの弁の役割も全てピストンにさせるもっともシンプルな方式。

次はクランクケースリードバルブ方式。

クランクケースリードバルブ

吸気ポートの弁の役割をリードバルブと呼ばれる負圧で開く弁に任せ、クランクに直接繋げている方式。

ピストンの位置に依存せず吸気が出来るメリットがあり晩年はこっちが主流でした。

※後にピストンバルブにもリードバルブが付きました

そして最後はロータリーディスクバルブ方式。

ロータリーディスクバルブ

これはクランクと一緒に回る円盤を弁にしている方式。

絵が下手で申し訳ないんですが、常に回転数に応じた正確な開閉が出来るのがメリット。

クランク回転角に応じて吸気ポートが開いたり塞がったりするメダルゲームみたいな開き方。

で、もう一度KR250の吸気方式をおさらいすると

レーサーレプリカKR

『ロータリー&リードバルブインテークシステム』

と二つの吸気方式が合体した様な名前になっていますよね。

これがどういうことかというと、方式としてはロータリーディスクバルブと同じ。ただその吸気口の一部にリードバルブが設けられている。

レーサーレプリカKR

弱い負圧の時は開かないけど、強い負圧の時にはパカっと弁が開いてグングン吸気する可変バルブみたいな機能。

スペースに余裕があるロータリーディスクバルブならではの手法ですね。

KR250

これのおかげでKR250は2stらしさ全開の二段ロケット加速をします。

ちなみにこの機能はARとKR25にしか採用されていない珍しい機能。

KR250カタログ

横から顔を出しているキャブはそれを示しているKR250のアイコン。

そしてそれと同時に

「他所と同じことはしない」

というポリシーをデザイン共々よく表しているカワサキらしいレーサーレプリカというわけ。

主要諸元
全長/幅/高 2035/685/1185mm
シート高 790mm
車軸距離 1360mm
車体重量 133kg(乾)
燃料消費率 40.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷2サイクル2気筒
総排気量 249cc
最高出力 45ps/10000rpm
最高トルク 3.7kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-16(54H)
後110/80-18(58H)
バッテリー FB4L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
B9ES
推奨オイル カワサキ純正オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.5L
スプロケ 前14|後38
チェーン サイズ520|リンク98
車体価格 498,000円(税別)
系譜図
KR2501984年
KR250/S
(KR250A)
KR250S1985年
KR250S
(KR250A後期)
KR250B1988年
KR-1
(KR250B)
KR250C1989年
KR-1S/R
(KR250C/D)

GPX250R(EX250F/G) -since 1987-

GPX250R

「バランスド クオーター」

カワサキが瞬間的にやっていた”Xの思想(トータルパフォーマンスのX)”の250バージョンとしてフルカウルとなったGPX250R。馬力もGPZ250Rから更に2馬力上がって45馬力と2st並に。

X思想であるGPXシリーズはGPZとZZRの間に瞬間的にあった不人気ネームだったから覚えていない人や聞いた事が無い人も多いと思います。

GPX250Rカタログ写真

が、そんな中で唯一成功したのがこの末っ子であるGPX250R。

兄貴分に負けない車格、鳩サブレじゃないデザイン(中身はほぼ一緒)、最高馬力の45馬力。とても人気が出ました。

GPX250R-2

そんな人気を更に押し上げたのが後期にあたるこのR-II/EX250G型。

フロントブレーキをダブルディスクへ変更し、250という数字の削除。そしてNinjaロゴ採用で完全に250に見えなくなった。

ちなみに海外ではこのモデルもNinja250Rとして発売されていました。

GPX250R-2カタログ写真

あまりにも250が人気が出過ぎた為か、兄貴分に当たる400の需要まで食ってしまう始末。

先代GPZ250/400の時は400が全て食っていき、GPX250/400では250が全て食ってしまったという二者択一状態。

根強いリピーターが多く、ニューカマーが少ないという、当時カワサキが抱えていた悩みを象徴していますね。

主要諸元
全長/幅/高 2010/710/1095mm
シート高 745mm
車軸距離 1400mm
車体重量 138kg(乾)
[140kg(乾)]
燃料消費率 48.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 248cc
最高出力 45ps/13000rpm
最高トルク 2.5kg-m/11000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-16(50S)
後130/80-16(64S)
バッテリー YB9L-A2
プラグ CR8HA
または
U24FSR-U
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量1.9L
交換時1.6L
フィルター交換時1.9L
スプロケ 前14|後45
チェーン サイズ520|リンク106
車体価格 479,000円(税別)
[489,000円(税別)]
※[]内はGPX250R-II
系譜図
Z250FT1979年
Z250FT
(KZ250A)
GPZ250BeltDrive1983年
GPz250BeltDrive
(EX250C)
GPZ250R1986年
GPZ250R
(EX250E)
gpx250r

1988年
GPX250R/R2
(EX250F/G)

ZZR250前期1990年

ZZR250
(EX250H前期)

ZZR250後期

2002年
ZZR250
(EX250H後期)

Ninja250R

2008年
Ninja250R
(EX250K)

2013Ninja250

2013年
Ninja250
(EX250L/M)

Z250

2013年
Z250
(ER250C/D)

2018Ninja2502018年
Ninja250
(EX250P)

GPZ250R(EX250E) -since 1985-

鳩サブレ

「ファッショナブル スーパークオーター」

新設計のダイヤモンドフレームに同じく新設計の43馬力水冷DOHCエンジンで43馬力/138kgというトップクラスの性能を持つGPZ250R。

GPZ250R

このエンジンがNinja250(EX250L)まで続くツインエンジンの始祖になります。

このGPZ250Rは漫画ばくおんでネタ車として紹介された事から知っている人も多いでしょう。

そしてその通りスペックとは裏腹に、ものの見事に売れませんでした。

GPZ250R

原因は見て分かる通り通称「鳩サブレ」と言われたデザインにあります。何処をどう見たらGPZなのかいう意見が大半でした。

更に奇抜さを際立たせる事となったのが多彩なカラーバリエーション展開。

カラーバリエーション

これは全色それぞれ用意しているわけではなく、シートとニーグリップ部を好きなカラーへ変えられる一粒で二度美味しい的な試み。

GPZ250R

でもこれ失敗したから笑い話になっていますが、何年か前のモーターショーアンケートで

「スマホカバーの様に着せ替え出来ないのが面白くない」

という意見が多かった事を受けて、自動車メーカーが色違いの屋根やミラーや外装シールに注力するようになった事を考えると、あながち間違いでは無かったと思うんですよね。

主要諸元
全長/幅/高 2005/695/1075mm
シート高 745mm
車軸距離 1400mm
車体重量 138kg(乾)
燃料消費率 47.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 248cc
最高出力 43ps/13000rpm
最高トルク 2.4kg-m/11000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-16(50S)
後120/80-16(60S)
バッテリー YB9L-A2
プラグ C8HSA
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 交換時1.5L
フィルター交換時1.9L
スプロケ 前14|後42
チェーン サイズ520|リンク104
車体価格 459,000円(税別)
系譜図
Z250FT1979年
Z250FT
(KZ250A)
GPZ250BeltDrive1983年
GPz250BeltDrive
(EX250C)
GPZ250R1986年
GPZ250R
(EX250E)
gpx250r

1988年
GPX250R/R2
(EX250F/G)

ZZR250前期1990年

ZZR250
(EX250H前期)

ZZR250後期

2002年
ZZR250
(EX250H後期)

Ninja250R

2008年
Ninja250R
(EX250K)

2013Ninja250

2013年
Ninja250
(EX250L/M)

Z250

2013年
Z250
(ER250C/D)

2018Ninja2502018年
Ninja250
(EX250P)

GPz250BeltDrive(EX250C) -since 1983-

GPZ250BeltDrive

「ベルトドライブ スーパークオーター」

自身が招いたスペック競争と2stスポーツに対抗すべくダブルディスクブレーキ化に加え33馬力まで上げたGPz250BeltDrive。

GPZ250カタログ写真

サブネームに付いている通り、ただスペック競争に真っ向勝負を挑むのではなく、ロードスポーツとしては珍しいベルトドライブ駆動を採用。

これはメンテナンスフリー化が狙い。

EX250C

さらに250専用フレームを武器にスリムで足つきも良いと使い勝手を向上。

速い、低燃費、扱いやすい、と三拍子揃えた250だったんだけど・・・。

カワサキGPZ250ベルトドライブ

揃ったんだけど素行の良さとGPzという名前がミスマッチだったのかZ250FTほどの人気は出ず。

主要諸元
全長/幅/高 2060/745/1195mm
シート高 745mm
車軸距離 1365mm
車体重量 146kg(乾)
燃料消費率 47.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC2気筒
総排気量 248cc
最高出力 33ps/10500rpm
最高トルク 2.3kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前90/90-18(51S)
後110/80-18(58S)
バッテリー YB9L-A2
プラグ DP8EA-9
推奨オイル カワサキ純正オイルR4/S4/T4
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量1.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 370,000円(税別)
系譜図
Z250FT1979年
Z250FT
(KZ250A)
GPZ250BeltDrive1983年
GPz250BeltDrive
(EX250C)
GPZ250R1986年
GPZ250R
(EX250E)
gpx250r

1988年
GPX250R/R2
(EX250F/G)

ZZR250前期1990年

ZZR250
(EX250H前期)

ZZR250後期

2002年
ZZR250
(EX250H後期)

Ninja250R

2008年
Ninja250R
(EX250K)

2013Ninja250

2013年
Ninja250
(EX250L/M)

Z250

2013年
Z250
(ER250C/D)

2018Ninja2502018年
Ninja250
(EX250P)

XV400Virago(2NT)-since 1987-

XV400ビラーゴ

XV400SPの反省からクルーザー専用に割り切って作ったのがXV400ビラーゴ。
エンジンは先代の物をそのまま受け継ぐものの「ロー&ロング」をコンセプトに極太タイヤを履いた元祖和製クルーザー。

実は先代のXV400SPもそうなんだけどこの400はオマケ(と言ったら失礼だけど)で欧州向け(XV535Virago)が本命。
欧州人の好みに作っただけありスマッシュヒット。535の愛称で親しまれてました。

XV535ビラーゴ

欧州は平均車速が日本やアメリカより高い。
その欧州の感覚であり思想をそのまま400ccに持ち込んだんだけど、更に高回転気味で日本人からするとクルーザーとは呼べないスポーティな味付けのエンジンだった。

綺麗な冷却フィンを纏った空冷Vツインエンジンは賞賛されたんだけどね。

そんな探り探りだった状態からビラーゴの成功と失敗を学び、一番最初に正解に辿り着いたのがドラッグスター・・・じゃなくてスティードでした。

400VLS

ロー&ロングは勿論のこと、水冷でありながら装飾の為に冷却フィンを加え、更にローパワー。
過去の失敗から導き出されたユーザーの求めるクルーザーの正解です。

「これを待っていたんだ!」

と言わんばかりの大ヒットとなりました。

主要諸元
全長/幅/高 2225/725/1055mm
[2225/800/1115mm]
シート高 700mm
車軸距離 1520mm
車体重量 178kg(乾)
燃料消費率 43.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 8.6L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 40ps/8500rpm
最高トルク 3.5kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00S19-4PR
後140/90-15(70S)
バッテリー YB12AL-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP7ES
{BPR7ES}
※{}内は90以降モデル
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.6L
フィルター交換時2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 519,000円(税別)
※[]内はプルバックハンドル(2NU)
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

XV400Special(26M)-since 1983-

xv400special

XV1100の弟分であるXV750の弟分としてデビューしたXV400SP

元となったバイクがネイキッドだったこともあってご覧のとおりネイキッドっぽくもありクルーザーっぽくもある所謂「ナンチャッテアメリカン」の時代ですね。和製クルーザーの創生期。

別の車種の系譜でも言った記憶がありますが、当時の日本メーカーはまだ
「どんなクルーザーが売れるのか?どれだけの需要が見込めるのか?」
探り探りな段階でした。

結論から言うと「中型で乗れるクルーザー」の潜在需要はメーカーの予想を遥かに超える数がいました。当時はまだ大型免許が簡単に取れない限定解除の時代だったしね。

ただ厳密に言えばユーザーが求めていたのはクルーザーというよりはアメリカン。

ところが上で言ったとおりヤマハを始め全メーカーが用意したバイクは全てが”ネイキッドベースの中型で乗れるクルーザー”という状態。

レーサーレプリカブームに巷が熱くなっていた片隅でクルーザー層はモヤモヤしてた・・・そんな時代です。

このVツインが今も続くドラッグスターのエンジンのベースです。似ても似つかないけどドラスタのお爺ちゃん。

主要諸元
全長/幅/高 2140/825/1155mm
シート高 745mm
車軸距離 1410mm
車体重量 173kg(乾)
燃料消費率 43.3km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 11.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC2気筒
総排気量 399cc
最高出力 40ps/8500rpm
最高トルク 3.5kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00S19-4PR
後140/90-16(67S)
バッテリー FB12A-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BP7ES
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.0L
スプロケ
チェーン
車体価格 473,000円(税別)
系譜図
XV400スペシャル1983年
XV400Special
(26M)
XV400ビラーゴ1987年
XV400Virago
(2NT)
4TR1996年
XVS400
DragStar/Classic
(4TR)
5KP2000年
XVS400
DragStar/Classic
(5KP)
35C2010年
XVS400
DragStar/Classic
(35C)

GSX750E(GR72A) -since 1980-

GSX750E

角目が特徴的で「ベコ(牛)」の愛称で親しまれていたGSX750E。Xの名前から分かる通り4バルブエンジンになりました。

九死に一生を得たスズキでしたが流石というか何というか、ついこの間まで危ない状況だったにも関わらず次なる目標として「何処よりも速いバイク」を掲げました。その第一弾がこのGSX750Eというわけです。そのための4バルブなわけで実際軽快で速かった。

GSX750Eカタログ

GSX750Eは申し分のないバイクに仕上がってはいたものの、翌年のGSX750E2でタンク形状とハンドルが変更、更に翌年のGSX750E3ではメーターとヘッドライト形状が変更とデザイン変更が毎年の用に入りました。

これには理由があります・・・ハッキリ言いますが

「スズキのバイクはオジサン臭い」

という意見が多かったからです。

性能が良いのは分かるがいかんせん野暮ったくオジサンバイク臭が抜けない。

これをなんとかしたくて色々とデザインを変えたわけです。

そしてGSX750Eシリーズとしては最後となるE4はこうなりました。

GSX750E4

ハーフカウルをまとった別物バイク・・・これ何かに似てると思いませんか、そうコレです。

750カタナ

E4の一年前に出たGSX750S。

みんな知ってるカタナ(正確に言うとGSX750S3と中身一緒)です。

「スズキ=オッサン臭い」

というイメージを打開するためにハンス・ムートへお願いしてデザインしてもらったバイク。

お陰でスズキのイメージはアップ。狙い通りどころか想定を超える大成功となったわけです。そしてGSX750Eはお役御免となりました。

GSX750E諸元

※本来なら次はGSX750Sのところですが系譜の外側で既に書いてしまったので申し訳ありませんが750Sは飛ばそうと思います。

GSX750Sについては「カタナと名乗れなかったカタナ GSX750S(GS75X)|系譜の外側」を御覧ください。

すいません。

主要諸元
全長/幅/高 2250/875/1185mm
シート高
車軸距離 1520mm
車体重量 229kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 19.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 747cc
最高出力 69ps/8500rpm
最高トルク 6.2kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.25H-19-4PR
後4.00H-18-4PR
バッテリー YB14L-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D7EA
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.0L
スプロケ 前14|後43
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 520,000円(税別)
系譜図
GR72A1976年
GS750/2/E/G/GL
(GR72A)
GSX750E1980年
GSX750E
(GR72A)
バンディット7501996年
GSF750
(GR7EA)
イナズマ7501998年
GSX750INAZUMA
(JS1AE)
GSR6002006年
GSR600
(GK7EA)
GSR7502011年
GSR750
(GR7NA)
00GSX-R7502017年
GSX-S750
(C533F)