ドリームCB400FOUR(CB400F) -since 1974-

CB400FOUR

「4into1(フォーワン)の ひくく 静かな吐息」

大人しすぎるという事からボアを4mm拡大し408ccとなったドリームCB400FOUR。

「ヨンフォア」

という愛称が有名ですね。

コンセプトスケッチ

排気量を上げてパワーを稼いだだけでなく他にも若干のバックステップ化や、まだ珍しかった集合管を装備しカフェレーサー色を強める事に。

ちなみにこの流れるような取り回しになっているエキゾーストパイプは大きなオイルエレメントを避けつつ集合させる為にこうなった物だったりします。

それがトレードマークになったという何とも面白い話。

ところでヨンフォアのカタログは最初

「おお400。」

というキャッチコピーが表紙にあって中を開くと

「お前は風だ。」

お前は風だ

と書かれていたんですが、このフレーズが暴走族を助長させるという事から

「おお400。お前が好きだ」

というフレーズに変えた話が有名ですね。

その事からもわかるように当時は暴走族が社会問題と化していました。そこで1975年に行われたのが運転免許制度の改正です。

【~125cc|無制限】

という区分だった二輪免許を

【~125cc|~400cc|無制限】

と中型を新たに設ける形に。

408ccだった『ヨンフォア潰し』としか言えない改定で、ホンダも慌てて399ccまでボアダウンしたモデル(型式CB400F)を出すなどして対策する事に。

結果としてヨンフォアは全部で三種類が併売される形になりました。

CB400FOURシリーズ

408ccのCB400FOUR
398ccのCB400FOUR-I
398ccとアップハンドルのCB400FOUR-II
の三種類です。

そんな法まで変えてしまったCB400FOURだったんですが、実はそんな反響とは裏腹に僅か三年ほどで生産終了となり後継も出ませんでした。

CB400カタログ写真

その理由は

「コストがCB750FOURと変わらず採算が取れない」

という理由から。

実質的にCB750FOURと製造コストはほぼ変わらず排気量の関係から安くする必要があった事が問題だったんです。

だからモデルチェンジで大事にされたのは

『採算性の改善』

排気量を上げたのもパワーを底上げする狙いと同事に売値を上げる為だったんですが、今度は高価になりすぎた事で憧れで終わってしまう人が多く販売台数は伸びず。

まだ2stが全盛で同等以上の速さを持ちつつ半値ほどで買えるバイクがゴロゴロあった時代だった事も影響しています。

そんな状況を打開するため様々なバリエーションも検討されました。

CB400カフェデザインスケッチ

これはその一つのカフェレーサースタイル。

実際にプロトタイプも製作され市販化寸前まで来ていました。

CB400FOURカフェプロトタイプ

しかし当時はカウルが認められない時代だったので認可が貰えないとなり敢えなくボツに。

捉えようによっては40年前に造られたボルドールのプロトタイプですね。

結局この採算性の問題をクリアする事が出来ず八方塞がりとなってしまい、ホンダは二気筒のホークにバトンダッチする形で直四を止める事になりました。

中免を生んだ事からも分かる通りヨンフォアというバイクは良くも悪くも何もかもがイレギュラーなバイクでした。

おお400

時代を代表する名車は数あれど、時代を動かしたバイクはこのヨンフォアくらいではなかろうか。

主要諸元
全長/幅/高 2050/705/1040mm
{2050/705/1040mm}
[2050/780/108 0mm]
シート高
車軸距離 1355mm
車体重量 183kg(装)
{[184kg(装)]}
燃料消費率 36.0km/L
{[39km/L]}
※定地走行テスト値
燃料容量 14.0L
エンジン 空冷4サイクルOHC4気筒
総排気量 408cc
{[398cc]}
最高出力 37ps/8500rpm
{[36ps/8500rpm]}
最高トルク 3.2kg-m/7500rpm
{[3.1kg-m/7500rpm]}
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前3.00S18-4PR
後3.50S18-4PR
バッテリー
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D8EA
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
スプロケ
チェーン
車体価格 327,000円
[327,000円]
※{}内はI型
※[]内はII型
系譜図
CB350FOUR1972年
DREAM CB350FOUR
(CB350)
CB400FOUR1974年
DREAM CB400FOUR
(CB400/F)
CBX400F1981年
CBX400F
(NC07)
CB-11989年
CB-1
(NC27)
cb400sf1992年
CB400SF
(NC31)
CB400SF ver.R1995年
CB400 ver.R
(NC31)
CB400SF ver.S1996年
CB400SF ver.S
(NC31)
CB400FOUR1997年
CB400FOUR
(NC36)
CB400SF HYPER VTEC1999年
CB400SF
HYPER VTEC
(NC39前期)
CB400SF SPEC2

2002年
CB400SF
HYPER VTEC SPEC2
(NC39中期)

CB400SF SPEC32003年
CB400SF
HYPER VTEC SPEC3
(NC39後期)
CB400Sb2005年
CB400SF/SUPER BOL D’OR
(NC39後々期)
NC422007年
CB400SF
CB400SB
HYPER VTEC Revo
(NC42)
NC42後期2014年
CB400SF
CB400SB
HYPER VTEC Revo
(NC42後期)

ドリーム CB350FOUR -since 1972-

ホンダCB350FOUR

「太陽と旅するFOUR」

CB750FOUR、CB500FOURに続いて発売されたCB350FOURはホンダにとってUnder400初のインラインフォーなんだけど恐ろしいほど認知度が低いモデル。

CB350FOUR

初代のミドル直四はCB400FOURだと思い込んでる人も多いのではないでしょうか。

このCB350FOURは先に出ていた元祖ナナハンことCB750FOURに本田宗一郎が乗ろうとしたところ部下に止められ

「じゃあ俺でも乗れるCB(直四)を作れ」

と言われた事から造られたバイクとも言われてます。

CB350FOURジャケット

だからCB350FOURは4気筒の割には大人しく従順な特性。ただ流石に4気筒なだけあって車重もあった事から

「ツイン(2気筒)よりも遅いフォア(4気筒)」

と言われ車体価格もワンクラス上だったから人気は今ひとつで僅か2年ほどしか造られませんでした。

「ミドル直四なら売れそうなのに」

と思いますが、この頃は免許区分が125までと大型の二種類で俗に言う中型という区分がまだ無かった事も災いしたんでしょうね。

主要諸元
全長/幅/高 2070/780/1090mm
シート高
車軸距離 1380mm
車体重量 184kg(装)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 14L
エンジン 空冷4サイクルOHC4気筒
総排気量 347cc
最高出力 34ps/9500rpm
最高トルク 2.7kg-m/8000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.00S-18-4PR
後3.50S-18-4PR
バッテリー
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
D8EA
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
 
スプロケ
チェーン
車体価格 265,000円(税別)
系譜図
CB350FOUR1972年
DREAM CB350FOUR
(CB350)
CB400FOUR1974年
DREAM CB400FOUR
(CB400/F)
CBX400F1981年
CBX400F
(NC07)
CB-11989年
CB-1
(NC27)
cb400sf1992年
CB400SF
(NC31)
CB400SF ver.R1995年
CB400 ver.R
(NC31)
CB400SF ver.S1996年
CB400SF ver.S
(NC31)
CB400FOUR1997年
CB400FOUR
(NC36)
CB400SF HYPER VTEC1999年
CB400SF
HYPER VTEC
(NC39前期)
CB400SF SPEC2

2002年
CB400SF
HYPER VTEC SPEC2
(NC39中期)

CB400SF SPEC32003年
CB400SF
HYPER VTEC SPEC3
(NC39後期)
CB400Sb2005年
CB400SF/SUPER BOL D’OR
(NC39後々期)
NC422007年
CB400SF
CB400SB
HYPER VTEC Revo
(NC42)
NC42後期2014年
CB400SF
CB400SB
HYPER VTEC Revo
(NC42後期)

CB1300SF/SB(SC54後期) -since 2014-

2014CB1300

「威風なる血統。」

ここで再び登場となるのがCB1100に押され気味なCB1300。

変更点を纏めると

ボルドール

・SBのみヘッドライトのLED化とアッパーカウルの形状変更
・シフトインジケータ等の多機能新デザインメーターへ変更
・ホイールデザインの変更
・タンクエンブレムの変更
・ミッションの六速化
・マフラーの小型化
・ハンドルポジションの変更
・足つき性の更なる向上
・テールライトのクリアレンズ化
・ABSの標準採用
・自主規制撤廃により1馬力アップ
・アクセサリーで用意されたパニアケースのポン付け可能化
などなど

2015年式CB1300

マイナーチェンジというのは結構大掛かりな改良が施されたわけですが、更にSF/SB共にフレームに補強が入りキャリアとパニアケースのポン付け可能になったという事でCB1300STは廃盤。

SFとSBの区別化のためにボルドールだけ少しポジションが起きて更にツーリング仕様になりました。

CB1300エンブレム

さて今回のモデルチェンジで何が一番大きいのかといえば明るくなったLEDヘッドライトやマルケジーニかと思う10本スポークホイールも捨てがたいんだけど、一番は間違いなくミッションの六速化。

2015CB1300SP

これを待ち望んでいた人は多いと思います。

というのも、ビッグネイキッドというのはトルクフルなので五速が基本でした。これはトルクが十二分にあるからで、シフトチェンジの回数を減らし負担を減らすのが狙いなわけです。

しかし一方で高速道路を走るとなると、五速ではどうしても唸ってしまう。

6速CB1300

これは一長一短でどちらが良い悪いという話ではないんだけど、BIG-1オーナーの間では六速を求める声が結構あった。

そして遂に今回その声に答える形になったわけですね。

なんで今までしなかったのかというと、もちろん簡単ではないから。

ケース一体型となっているバイクで一速追加したらエンジンをはみ出してエンジンごと作り直さないといけなくなるからです。

CB1300のミッション

だからこの六速化というのは、こう見えてほぼ全面的に作り直されたもの。

わざわざCBの為に、わざわざCBのエンジン寸法に納まるように開発された新型トランスミッションなんです。

これはCB1100というエンジンを共有する新たなモデルが誕生した事が大きいんでしょうね。

ホンダはCB1100で六速化の恩恵について語っていますが、どちらかと言うとCB1300の為の六速化なんじゃないかと勝手に思っています。

合わせて紹介で申し訳ないのですが、2018年モデルからはネイキッドタイプのCB1300SFもLEDヘッドライトに。

2018CB1300SF

他にも

・スリッパークラッチ

・ウェーブディスク採用

・キャリパーピストンの見直し

・ABSの標準装備

・ETC、DCソケット、グリップヒーター、メットホルダーを標準装備

・マフラーを三室から二室にして音を改良

・自主規制撤廃で110馬力に

2018年式CB1300壁紙

などなどの改良。

マフラーの抜けが良くなった分、馬力がアップしてるのが最大の特徴ですね。

ただ最近ではネイキッドブームが去ったというかジャパニーズネイキッド冷遇の時代となり、あれほど争っていたライバルたちも皆居なくなってしまった。

BIG-1も心配になるほど年々販売台数が落ちています。

CB1300SP

最近ではテコ入れの為か25周年を記念してOhlinsとBremboを奢った200万円もするSPモデルを発売。

個人的にはCBはSHOWAとNISSINが世界一似合うバイクと思っているのですが・・・ちなみに2019年モデルからはETCが2.0になっているよう。

最後に・・・

ホンダの凄い大型バイクと言えば誰もがRRをあげると思うんですがBIG-1も凄いんですよ。

ドリームに行けば漏れなく試乗車があるでしょうから一度乗ってみてください。

デカさに臆し、跨って足つきに物怖じし、走って驚愕する事間違いなし。

2018年式CB1300SF

「110馬力だから大したことないでしょ」

と思うかもしれませんが、ポジションが起きてて低速からトルクが凄いので捻ったらSSより脳が後ろに行く。

油断してるとアクセル戻せないくらいで、初代CB750FOURのテストライダーがそうだったように首を痛める可能性も高い。

2018年式CB1300SB

理性ある人達ばかりが乗ってるので想像がつかないかもしれませんが、それがBIG-1の魅力・・・まあ乗れば分かります。

生みの親である原さんいわく

2018BIG-1

「見てドーン!跨ってドーン!走ってドーン!」

がBIG-1の魅力なんです。

文献:PROJECT Big-1 CB1000SF 20th Anniversary

主要諸元
全長/幅/高 2220/795/1110mm
[2220/825/1205mm]
シート高 780mm
車軸距離 1520mm
車体重量 267kg(装)
[268kg](装)
燃料消費率 17.2km/L
※WMTCモードテスト値
燃料容量 21L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1284cc
最高出力 101ps/7000rpm
{110ps/7250rpm}
最高トルク 11.7kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後180/55R17(73W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA9/EDPR9EA9
X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.6L
交換時3.8L
フィルター交換時4.0L
スプロケ 前18|後40
チェーン サイズ530|リンク116
車体価格 1,226,400円(税込)
[1,352,400円(税込)]
※[]内はSB
※Eパケは+103,080円
※{}内は17~で+220,800円
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

【関連車種】
XJR1300の系譜Bandit1250の系譜ZRX1200DAEGの系譜

CB1100/EX/RS(SC65後期) -since 2014-

CB1100

「熟成:更なる深化」

CB1300を追い抜くほどの人気となったCB1100も4年後の2014年にマイナーチェンジ。

今回のマイナーチェンジは一言で言うと『CBらしさを高める事』にあります。

具体的にはFIのセッティングと給排気系を見直しトルク感を向上、更にミッションも作り直され六速に。

6速ミッション

更にシートフレームとシートが見直されてスリム化し足つき性がもともと悪くないのに更に向上。

他にも燃費計や逆算トリップやギアポジション表示が追加された新型メーターに変更されました。

CB1100メーター

※左が旧型で右が新型

ただこの代で何より紹介しないといけないのがCB1100EXというモデル。

CB1100EX

・アルミリムスポークホイール

・二本出しマフラー

・3Lアップとなる新設計タンク

・バフ掛けエンジンカバー&トップブリッジ

・クロムメッキスチールフェンダー

などなど

CB1100EX

CB1100をコテコテにしたようなネオクラシックモデル。

なんだかより一層CB750FOURに近づいた印象ですね。

CB1100EX

CB1100が人気が出て売れたから出せたモデルでしょう。

そしてこれまた合わせて紹介で申し訳ないのですが、3年後の2017年からはABSとスリッパークラッチを標準採用。

2017CB1100EX

EXの方は更にシリンダーの塗り分けと丸みが強くなったフェンダー、更にLEDヘッドライトを標準装備。

それと同時に追加されたのがカフェレーサータイプのCB1100RS。

CB1100RSのスタイリング

・17インチのアルミキャストホイール

・ラジアルマウントキャリパー

・ローハンドル

・リザーブタンク付きリアサス

・アルミスイングアーム

・樹脂フェンダー

・ディスクローター10ピン仕様

などなどでスポーティに仕上げたモデル。

しかしこの2017年モデルで一番凄いのはマフラー。

2017CB1100

先代に比べ短くなっているわけですが、単純に短くなっただけじゃないです。

2018年式からのCB1300もそうなんですが、これが結構驚きな変更。

というのもバイクの純正サイレンサー内部は通常こんな感じになっています。ザックリですが。

排気の流れ

多段膨張式といって要するに広い狭いを繰り返すことで消音しているわけです。先代を含め一般的な純正マフラーはだいたいこんな三段構えの形。

ちなみに音量規制などといったものが無い時代だったCB750FOURはこんな感じ。

排気の流れ750フォア

直管に毛が生えた程度ですね。

「昔のバイクの方が音が良かった」

と言われるのはエンジン音をほぼそのまま流していたこの構造が大きな理由。多段膨張だとどうしても音が籠もってしまう。

では新しいCB1100のマフラーがどうなっているのかというと・・・

2017CB1100

なんと膨張室が一つ減っている。

この狙いはもちろんエンジンの”生の音”を可能な限りそのままライダーに聞かせるため。マフラーエンドが70mm短く(ライダーに近く)なっている事もあって効果絶大。

2017CB1100

これは既存のオーナーを調査した所、マフラーを変えている人が多かったのが理由。

それをみた開発チームが

「排気音が駄目なんだ」

という結論に至り、純正でも満足できる様に改良。

しかも音だけでなく重量も-2.4kgとアフターパーツメーカー泣かせなマフラー。

そしてこれはEXとRS専用ですがフランジレスタンクがホンダで初めて採用されました。

フランジレスタンク

ちょっと写真では分かり難いんですが、上と下を溶接する際の糊代が無いタンク。

フランジレスタンクにする必要がある糊代の折り曲げを省略する事で量産を可能としている。

溶接跡

糊代が無いに等しいほど短い。

採用理由はもちろん

「タンクの魅力をもっと追求しよう」

と挑戦して生まれた技術。なにげにタンク容量も+2Lで16Lに。

これは1300にも言える事なんですが、CBはフルモデルチェンジせず刻むようにマイナーチェンジしています。 イグニッションオブライフ

系譜としては止めてくれと思います・・・。

では何故こんなに刻むのかと言ったら、CBのモデルチェンジというのは変えるためのモデルチェンジではなく、磨くためのモデルチェンジだからでしょう。

「変えよう」

が前提ではなく

「磨こう」

が前提にあるから設備が向上する度にダイレクトに反映される。

最後に・・・空冷大好きな車体設計の今田さんが仰っていた言葉が非常に印象的でしたので締めに書き起こしておきます。

CB1100EXとCB750FOUR

「空冷が好きだったオヤジ(本田宗一郎)も、この時代に復活させた事を知ったらきっと喜んでくれると思う。」

主要諸元
全長/幅/高 2205/835/1130mm
【2205/795/1145mm】
「2180/800/1100mm」
{2190*835/1135mm}
シート高 765mm
〔785mm〕
「785mm」
{785mm}
車軸距離 1490mm
「1485mm」
車体重量

244〈246〉kg(装)
〔257〈259〉〕kg(装)
【260】kg(装)
「252」kg(装)
{256kg(装)}

燃料消費率 18.2km/L
〔18.6km/L〕
※WMTCモード値
燃料容量 14L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1140cc
最高出力 88ps/7500rpm
最高トルク 9.5kg-m/5000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/80R18(58V)
後140/70R18(67V)
「120/70ZR17(58W)
180/55ZR17(73W)」
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A-9S
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.9L
交換時3.8L
フィルター交換時3.9L
スプロケ 前18|後39
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 1,029,000円(税込)
〔1,102,500円(税込) 〕
【1,151,850円(税込)】
「1,378,080円(税込)」
※〔 〕内はEX
※〈 〉内はABS仕様で+49350円
※「」
※【 】内はEX<ABS>E Package
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

CB1100(SC65)-since 2010-

CB1100

「大人の所有感を満たすエモーショナル空冷直四ネイキッド」

2010年に登場したCB750FOURを彷彿とさせる空冷直四のCB1100/SC65型。

・味わいのある走り

・操ることの喜び

・所有することの喜び

の具現化を目標に造られたモデル。

タイプ1とタイプ2

アップライトハンドルのtype1と、少し前傾気味になるtype2(どちらもABSモデル有)の2グレード展開。

タイプ別ポジション

ちなみにシート高はCB1300SFより15mm低い765mm。

さて・・・そもそもこのバイクの発端は何処にあるかと言うと、10年前となる1999年の東京モーターショー。

CB750FOURを強く意識させるCB Fourと呼ばれるコンセプトモデルが初出になります。

コンセプトCB FOUR

これはCB1100のデザイナーとなる小濱さん(VT250FやNRやCBR900RRもこの人)がヨーロッパ勤務から帰ってきた際に描いた一枚の走り描きがキッカケ。

CB FOURスケッチ

もともと社内でも

「空冷のCBをやりたいよね」

という声は多くあったので、小濱さんのデザインに同調する人が増え造られた・・・んですが、時代が求めていなかったのかこの時は立ち消えとなりました。

しかし諦めず再び2007年の東京モーターショーに出展。

CB1100Fコンセプト

CB Fourがコテコテなナナハンだったのに対し、ヨンフォアの様なマフラーを装着した現実的なCB1100Fというコンセプトモデル。

このCB1100Fの反響が良かったので市販化となったわけ。そう考えると生い立ちはBIG-1と同じですね。

CB1100Rコンセプト

ちなみにこちらは同時に出展されたCB1100Rコンセプト。

コッチは駄目だった模様・・・惜しい。

しかしながら時代は騒音も排ガスも厳しくなり空冷が絶滅危惧種となってしまった時代。

CB1100コンセプトデザイン

ホンダとしても実に20年ぶりとなる空冷CBで、よく出したというかよく出せたなという話。

エンジンはCB1300をベースに空冷化したものなんですが、やはり色々と苦労があったよう。

CB1100エンジン

空冷エンジンで何が一番問題になるかというと『熱』です。

水冷と違って熱を一定に保つことが難しく、それが結果として燃焼温度を不安定にして排ガスを汚くし、また熱膨張によるクリアランスの問題でメカニカルノイズが発生し騒音となる。

ではCB1100はどうやって空冷を通してきたかというと

『オイルフローとエアーフローの徹底』

です。

CB1100オイル冷却

とっても熱くなる排気ポートと点火プラグ周りにエンジンオイルを積極的に循環させる事で冷却、熱を一定に保つようにしている。

冷却水の代わりにオイルを流して冷やす・・・ちょっとした油冷の様なシステムですね。

冷却システム

エアフローもエキゾーストパイプ上部からプラグまで吹き抜ける通風孔を新たに設けてある。

これらのおかげで温度を一定に保つ空冷直四が可能になったというわけです。

エンジン温度

が・・・しかし、一番の問題となったのは冷却ではなかった。

エンジン設計をされた杉浦さんいわく、CB1300のエンジンをベースに空冷化したエンジン第一号を造り、皆に乗ってもらったところ

「うん、空冷のCB1300だね」

という声が圧倒的だった。要するに空冷らしさがなかったんです。

そこで取り入れた技術が凄い。

『位相バルブ』

という技術を取り入れたんです。

位相バルブ

これは簡単な話、『1番と2番』『3番と4番』でバルブタイミングをわざとズラして”燃焼感”を出してるんです。

言ってみれば少しヤれてきた空冷エンジンの様な特性を、最新技術で演出している進化なんだか退化なんだか分からないハイテクデチューン。

SC65フォト

これのおかげで空冷特有の『デロデロ感』を出すことに成功。

もちろん空冷らしさは乗り味だけでなく見た目にもあります。

ギリギリまで薄く深くした冷却フィンもそうですが、ここで取り上げたいのはバルブの挟み角。

挟み角比較

ベースとなった1300と比べれば如何に大きく取ってるかがわかると思います。

これは開発責任者だった福永さんが

「広げた方が見た目がカッコイイ」

と考え、途中で計画変更した末のもの。

カムデザイン

「何の根拠があって変更するんだ」

と社内からもの凄く反対されたそうですが

CB1100SE

「見た目を取って何が悪い」

と一蹴し押し通した末のヘッドなんです。

福永さんが何故そこまで押し通したのかというと

「俺を含め50代の中年オヤジが乗りたくなるバイク」

という思いがあったから。

SC65

市販化された経緯、開発コンセプト、そのどちらもBIG-1と通ずる物があるCB1100。

そう考えるとCB1100という『もう一つのBIG-1』と言えるCBではないかと。

そしてこのCB1100に込められた思いに共感する人は多く、2010~2011年と大型二輪販売台数一位を記録する事となりました。

※2012年にシートとメーターを見直し

主要諸元
全長/幅/高 2205/835/1130mm
[2205/795/1100mm]
シート高 765mm
車軸距離 1490mm
車体重量 243kg(装)
燃料消費率 27.0km/L
※定置走行テスト値
燃料容量 14L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1140cc
最高出力 88ps/7500rpm
最高トルク 9.4kg-m/5000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/80R18(58V)
後140/70R18(67V)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A-9S
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.9L
交換時3.8L
フィルター交換時3.9L
スプロケ 前18|後39
チェーン サイズ530|リンク110
車体価格 997,500円(税込)
※[]内はType II
※ABSは+73,500円&4kg
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

CB1300SF/SB/ST(SC54中期)-since 2008-

2009CB1300SF

「比類なきもの。」

SC54はマイナーチェンジを繰り返しているので果たして何処で区切っていいものか悩んでしまうのですが、一つの区切りとなるのは2008年モデルかと。

というのもこの年というのは多くのバイクに影響を与えた排ガス規制の施工年なわけで、もちろんBIG-1も例外ではなく触媒入りマフラーに加え、IACV(Intake Air Control Valve)という吸気補正装置が付きました。

カタログ写真

これはアイドリングを安定させるためにあるんですが書くこと無いので少し蛇足。

2008年の排ガス規制から測定がコールドスタートという非常に厄介なものになったんですね。

何が厄介なのかというと排ガスを綺麗にしてくれる触媒というのは温まらないと効果を発揮しないんです。

じゃあコールドスタートから早く触媒を温めるためにはどうすればいいかといえば、排気直後の熱い排ガスを当てればいい。しかし触媒というのは蜂の巣のような形なので抵抗が生まれ、排圧が強すぎて高回転まで回すことが出来なくなってしまう。

CB1300の触媒

では離れた場所、集合後にある触媒を温めるにはどうしたからいいかというと排ガスを熱くすればいい。

リタードといって点火タイミングを遅らせると、極端な話まだ燃焼中の熱いガスを排気する事になるから触媒がすぐ熱くなる。

ただしリタードというのはエネルギーを捨てる事と同義なのでトルクが減ってしまい、アイドリングがおぼつかなくなる。

IACV

そこで登場するのがIACV(Intake Air Control Valve)と呼ばれる補助吸気装置。

リタードによる低下分をFIとともに増量補正してあげてアイドリングを安定させるというわけ。

まあそんな事よりも、立て続けに紹介で申し訳ないのですが、この装置が付いた翌年の2009年末に二度目のマイナーチェンジがありました。

2010年式CB1300SF

突き刺さりそうなほど伸びていたテールが少し抑えられ、タンデムグリップがセパレートタイプに変更。

更に三度となるサイドカバー形状とサスセッティングの見直しで足付きも更に改善。

そしてこの代で新たに登場したのがCB1300SUPER TOURINGとよばれるモデル。

CB1300ST

大容量パニアケース&ワイドスクリーン&コンバインドABSを標準搭載し、SFやSBより更に一段アップしたハンドルなどで快適ツアラー仕様。

しかもこう見えてスイングアームピボット部とシートレール部、更にはヘッドパイプに補強が入った専用フレーム。

一説では白バイフレームの流用じゃないのかという疑惑もあります。

CB1300P

ちょうどこの頃にホンダの白バイがVFRからCB1300になったんですよね。

ただ市販車と異なりSHOWA製の専用サスペンションに加えフェンダーやアウターチューブなど各部に白塗装が施されています。

ところで当時の白バイ需要というのは旨味が無い事からほぼホンダのみの入札だったんですが、2014年頃からヤマハがFJR1300Pというグローバル白バイを作りEUやAUなんかでは既に走っています。

白バイまでもがグローバルモデル化する時代というわけなんですが、日本では2017年時点でもCB1300が多く納入されてます。

CB1300三兄弟

入札式なのにCBがまだ多い・・・それはつまりホンダが日本の白バイポジションを死守しているという事。

ガラパゴスであるCB1300の生産台数を底上げしてコストを抑える狙いもあるんだろうけど、イメージ戦略もあるでしょうね。

CB1300スーパーツーリング

ホンダはCB1300を車でいうところのクラウンにしたいんじゃないかと・・・既にもうそんな感じがしないでもないですが。

主要諸元
全長/幅/高 2220/790/1120mm
[2220/970/1215mm]
シート高 790mm
車軸距離 1515mm
車体重量 261kg(装) [266kg](装) {284kg}(装)
燃料消費率 25.0km/L
※定置走行テスト値
燃料容量 21L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1284cc
最高出力 100ps/7000rpm
最高トルク 11.9kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後180/55R17(73W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA9/EDPR9EA9
X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.6L
交換時3.8L
フィルター交換時4.0L
スプロケ 前18|後39
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 1,113,000円(税込)
[1,218,000円(税込)]
{1,449,000円(税込)}
※ABS搭載モデルは+5kg&73,500円
※[]内はSB、{}内はST
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

CB1300 SUPER FOUR(SC54前期)-since 2003-

sc54

「感動のBIG-1」

2003年に出た三代目BIG-1ことCB1300SF/SC54型。

ユーザーフレンドリーにした先代が大好評だったのですが、今度は

「もうちょっと軽くして」

という声が多く聞かれるように。

そこで新型BIG-1は『20kgの減量』を目標に打ち立て、ほぼ全面維新と言えるダイエットが行われました。

sc54デザインスケッチ

まずエンジンはFI化に伴いロッカーアーム式から直打式へ変更し、フィンなど装飾や贅肉を削ぎ落とし8kgの減量。

足回りもスイングアームとホイールを再設計し、ダブルプロリンクも廃止したことで5kgの減量。

メインフレームも背骨をシングルからダブルにしたクレードルで7kgの減量。

その他にもマフラーを一本出しへ変更し、リアタイヤを190から180へ、テールのスリム化とLED化などなどで21kgもの軽量化に成功。

2003年式CB1300SF

聳え立つエンジンが何と言ってもSC54の特徴ですね。

これも本当はもうちょっとシリンダーを寝かせたかったんだけど

「それをしてしまったらBIG-1ではなくなる」

として何とかギリギリまで立てる事を大事にしたんだそう。

CB1300SF壁紙

ちなみに排気量を下げること無く軽量化しただけでなく、ホイールベースを短縮しポジションもコンパクトにしたためSC54型はBIG-1シリーズ一のスポーツ寄りなモデルになっています。

そしてもう一つ紹介しておかないといけないのが2005年に登場し、今では定番となったCB1300SUPER BOLD’ORです。

CB1300sb

ABS仕様の追加と、サイドカバーの形状変更による足付き改善を機に追加されたモデル。

これは高速道路の二人乗り解禁によって、ツーリングに使われる様になった事が背景にあります。

なぜボルドールなのかという話はもうCB750Fあたりで話したので省きますが、SC54のボルドールではもう一つ説明しておかないといけない事があります・・・ご存知な方も多いとは思いますが

『鈴鹿八耐』

です。

プロジェクトBIG-1チームはSC54へのモデルチェンジと同時に2003年の鈴鹿八耐に参戦しました・・・その名も

CB1300SF Type-R

CB1300SFタイプR

オーバーサイズピストンで190馬力を叩き出し、足回りはVTR-SP用のHRC製パーツを流用したレーサー。

VTR1000SPWやCBR954RRなど屈強なSS勢の中に混じって出場しました。

しかも『30位完走&クラス別優勝』というネイキッドにあるまじき立派な戦果。

この活躍により

「CB1300SF Type-Rを売ってくれ」

という要望が起こり、2004年に限定100台でレプリカを発売。

CB1300SFドリームスペシャル

・PIAA製HIDライト

・フレームマウントカウル

・モリワキ製フルエキ

・アルミ削り出しセパハン

などを装備したモデルでノーマルの1.5倍となる税別1,428,000円だったものの即完売。

この一件で

「カウル付けても受け入れてもらえる」

という事がわかり、CB1300SUPER BOLD’ORに繋がったというわけ。

CB1300スーパーボルドール壁紙

ただ八耐参戦を決めた際は、カウルの市販化はもちろんタイプRに装着することも原さんは考えていなかったそう。

しかし

「カウル無しで八時間は勘弁してくれ」

とライダーから懇願され付けたやむなく付けた経緯があります。

というかそもそもなぜ原さんは八耐に出ようと思ったのかというと、BIG-1がこのSC54で10年という節目を迎えたからです。

「その節目をオーナーたちと一緒に喜び合いたい」

という考え、会社に懇願して出場した。多くのBIG-1乗りが応援に来てくれて本当に嬉しかったとの事です。

CB1300SBスペシャルエディション

ちなみに言い忘れましたがBIG-1の生みの親である原さんも『無敵艦隊RCB』や『市販レーサーCBR1100R』を生み出したHERTのメンバーだった方なんですよ。

主要諸元
全長/幅/高 2220/790/1120mm
[2220/790/1215mm]
シート高 790mm
車軸距離 1515mm
車体重量 254kg(装)
[260]kg(装)
燃料消費率 25.0km/L
※定置走行テスト値
燃料容量 21L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1284cc
最高出力 100ps/7000rpm
最高トルク 11.9kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70R17(58W)
後180/55R17(73W)
バッテリー YTZ14S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA9/EDPR9EA9
X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.6L
交換時3.8L
フィルター交換時4.0L
スプロケ 前18|後39
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 980,000円(税込)
※ツートンは+10,000円
※[]内はSB、ABSは+6kg
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

CB1300SUPER FOUR(SC40)-since 1998-

SC40

「MAXIMUM IMPROVE」

CB1000SFの後継にあたる二代目BIG-1ことSC40が出たのは6年後の1998年。

ナンバリングからも分かる通り排気量が1284ccにまで大幅アップ。これはCB1000SFの人気により端を発したビッグネイキッドブームでCBよりも排気量が大きいバイクばかりになったから。

どうしても退けを取ってしまうという声が大きくなり、またセールスも落ち込んできた事から新たに開発されたわけです。

SC40デザイン

ちなみに先代でも言った通り、まだ限定解除の時代で市場は大きくなかった事からエンジン開発費をCBだけでペイするのは難しいという事で同時開発され先に出たのが『X4/SC38』というバイク。

X4

エンジンはこれがベースというか共有で、X4よりも上を伸ばす様に給排気を再設計。

他にも

・二本出しマフラー

・異径対向6ポットキャリパー

・前後17インチだけどリア190サイズ

などでビッグバイクらしさに更に磨きがかかったわけですが、SC40の特徴といったら何と言ってもこれ。

リアサスペンション

『ダブルプロリンク』

と呼ばれるホンダの市販車としては初のリアサスペンションです。

これの何が特徴的なのかという話なのですが、一般的な二本サスのネイキッドタイプに採用されるフレームとサスを直接結ぶスイングアーム方式ではリア(アクスル)が沈んだ分だけサスペンションも比例して沈むようになっています。

そのため浅い時は柔らかく、深い時は踏ん張れる様に二段バネ(ダブルレート)を使う様になっています。

シングルレートとダブルレート

しかしこれはバネの働きに全てを依存する形になるので、柔らかいレートのバネが縮みきって硬いレートのバネに差し掛かった時に挙動が変わってしまう。

Wプロリンク

そこでストロークをバネで調整するのではなくリンクを介しそもそものストローク量を調整しようというのがリンク式で、それをツインショックに応用したのがSC40のダブルプロリンク。

これのおかげでSC40は高性能と言われるリンク式モノサスと変わらぬプログレッシブな(浅い時は柔く、深い時はコシのある)動きをします。

BIG1のリアサスペンション

リンク式だからスプリングもネイキッドなのにシングルレートっていう異様さ。

でも二本サスだからシート下には収納スペースがあるっていう。

「じゃあなんで他のネイキッドは採用しないのか」

という話なんですが、バネ下重量の増加やコストなどもあるでしょうが恐らく一番は見た目の問題かと。

ダブルプロリンク

こう言ってはアレだけどちょっと不格好なのが否めない。

ただSC40の場合は二本出しマフラーで上手く隠しているから気にならないんですが。

SC40カタログ写真

もしかしたらこの為に二本出しにしたのかもしれないですね。ちなみにこのプロリンクを推したのは原さん。

あとこれは原さんの証言ではないのですが、エンジンの冷却フィンも恐らくそう。

2000年式CB1300SF

もともと原さんはCB1000SFにも冷却フィンを付けるつもりでした。

でも多数決を取ったらみんなフィン無しの方がカッコイイとしてフィンを設けられなかった背景があったんです。なのに二代目になってフィン有りに・・・どう考えても原さんが怪しい。

SC40はもうこれでもかって程の装備を奢ったため、車重も+13kgで装備重量で273kgになりました。

とはいうものの、実はSC40はその巨漢に似合わず先代よりとっても優しいBIG-1。

新旧比較

写真だとちょっと分かりにくいのですが、バックボーンフレームにしてポジションを少し起こしシート形状も見直した事でシート高-10mmという数値以上に足付きが改善。

これはユーザーからもうちょっと乗りやすくしてほしいという声が多かったから。

前後17インチにしたのもハンドリングを自然なものにするため・・・でもそのかわり190にサイズアップっていう譲歩しているんだかしてないんだか分からないBIGさ。

ただ乗りやすくなったのは事実で、その声に応えた事と大型二輪の免許制度改正が追い風となり、SC40は98-99年と二年連続で大型部門販売台数一位を記録。

SC40エンジン

更に最終年の2000年後半モデルでは

・SSと同じ4ポットブレーキ周り

・マフラーやホイールの肉薄化で5kg軽量化

・ハンドルを少し手前に

などが行われています。

SC40カタログ写真

物怖じしてしまう佇まいを持ちつつも、実はとっても優しいBIG-1でした。

主要諸元
全長/幅/高 2200/780/1165mm
シート高 790mm
車軸距離 1545mm
車体重量 273kg(装)
燃料消費率 21.6km/L
※定置走行テスト値
燃料容量 21L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 1284cc
最高出力 100ps/7500rpm
最高トルク 12.2kg-m/5000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/70R17(62W)
後190/60R17(78W)
バッテリー YTX14-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA9/DPR9EA9
X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル ウルトラU(10W-30)
または
ウルトラスーパー8(10W-40)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.6L
交換時3.7L
フィルター交換時3.9L
スプロケ 前18|後41
チェーン サイズ530|リンク116
車体価格 940,000円(税別)
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

CB1000SUPER FOUR(SC30)-since 1992-

CB1000SF

「ビッグワンであること」

中低速重視にセッティングされたCBR1000Fのエンジンを王道のダブルクレードルフレームに積んだビッグネイキッドのCB1000SF/SC30型。

『プロジェクトBIG-1』

1.心臓部には、水冷・4サイクル・DOHC・直列4気筒エンジンを搭載
2.その体躯はあくまでもセクシー&ワイルドであること
3.走る者の心を魅了する感動性能を有すること

BIG-1カタログ

・大柄な車体

・前後18インチホイール

・ビッグ過ぎるタンク

・装備重量260kg

これでもかってほどビッグバイク要素を詰め込んであるモデル。

レプリカブームにより中型以上に絶滅危惧種となっていた大型ネイキッドをなぜこのタイミングで造る事になったのかというと、キッカケはCB-1という400ネイキッドにあります。

CB1

これはホンダの岸デザイナーが担当したんですが今一つ人気が伸びなかった。

どうすれば広く受けて入れてもらえるネイキッドになるのか再び考え、試しにCB-1に大好きなCB1100Rのタンクを載せたネイキッドを描いてみたら理想的なネイキッド像に近づいた。

BIG1コンセプトスケッチ

これがBIG-1の始まりになります。

そしてもう一人は企画の中野さん。

岸さんと同様、今ひとつ伸びないネイキッドに悩んでいた中で、ふと目に止まったのがCBR1000Fというフルカバードカウルのエンジン。

SC24

「綺麗なエンジンを隠すなんて勿体無いな」

と思い、これで大型ネイキッドを造れないかと考えた。

ここで二人の意見が一致し

CB1000SFラフデザイン

『CBR1000Fのエンジンを積んだビッグネイキッド』

という案が生まれ、自主的にクレイモデル『CB1000ディアブロ』を製作。

cb1000sft2

そして役員によるプロジェクト化か否かのプレゼンに出展するも・・・

「CB750の方がCBらしい(FOURらしい)」

として先に紹介したCB750に敗北。

それどころか

「なにを造ってるんだ片付けろ」

と怒られる始末で見事にお蔵入り。

しかし諦めきれず社内の目立つところに置いていたら、共感を持ってくれた人達が自然と集まりだし議論を交わすように。

そうこうしているうちに歴代CBに携わってきた原さんをプロジェクトリーダーに据えプロジェクトが自然と・・・というか勝手に始動。

CB1000SF内部

『自分たちが欲しいネイキッド』

を合言葉に、16~17インチが主流の時代に18インチという有り得ないサイズを選択し、タンクも出来るだけ大きくし、外装もフレームも操舵も何もかも『見た目最優先』で製作。

しかしながら一度ダメ出しされたモデル、もうプレゼンをする機会すら与えられない。

それでも原さんは

「絶対に自分と同じ様に考えている、同じ様にこんなバイクが欲しいと思っている人は居る」

と諦めず試作機を持って社長室に赴き

「これを売らせてほしい」

と社長に直談判。

すると社長から

「東京モーターショーに出してみれば」

と市販化まではいかないものの出展の許可を獲得。

東京モーターショーモデル

そしていざ東京モーターショーにオマケ扱いで出展してみたら・・・物凄い反響で発売日への問い合わせが殺到。

やっぱり間違っていなかったと原さんを始めチームは確信し、同時に正式プロジェクト化。

こうしてCB1000SFは販売への道を獲得しました。

そんなドラマだらけのCB1000SFですが、発表も実にドラマチックなものでした。

CB1000SFが初めてお披露目されたのは発売半年前の鈴鹿8耐。原さんの独断で決勝前日にマーシャル(セーフティ)としてサプライズで登場したんです。

CB1000SFマーシャルカー

ピットロードからウィリーしながら登場という決して褒められない行為に

「CB1000SFが遂に出た」

と盛り上がる観客と・・・カンカンに怒った鈴鹿サーキット。

その事態を現地のVIPルームで見ていたホンダの歴代社長は原さんを呼び出し。

原さんは怒られると覚悟したんですが・・・

「いいぞ、もっとやれ。明日(決勝)はもっとウィリーしろ。」

と褒められたんだそう。

この一件以降、鈴鹿8耐ではホンダの新型がマーシャルを務める様になりました。

CB1000SFカタログ

そうして発売されたCB1000SFは、まだ限定解除の時代で大型二輪免許を持っている人が少ない時代だったにも関わらず93年には4000台弱の大ヒットに。

二年目には足回りやマッピングが見直され、ビキニカウルを装着しスプロケを一丁上げた「CB1000SF T2」というモデルを追加。

cb1000sft2

ついカウルに目が行きますが、実は一番のこだわりポイントは色。

「黒いCBを造りたい」

というチームの伴デザイナーが考え生まれたバイクで、黒くされた各部に加え赤いサスやプラグコードなど贅沢な配色をしているモデル。

さて・・・

決して乗りやすいわけでも速いわけでもないのに人気モデルとなったCB1000SF。人気の秘訣はビッグバイクらしいビッグバイクだった事でした。

そんなCB1000SFの開発で原さんがビッグバイクの魅力を磨くために心掛けていた事があります。

CB750FOURとのコラボ

「誰が乗るんだこんなバイク」

そう言われる様な存在感を出すことを心掛けていたんです。

これ奇しくも本田宗一郎がCB750FOURを初めてみた時と同じ言葉なんですよね。

主要諸元
全長/幅/高 2200/785/1130mm
シート高 800mm
車軸距離 1540mm
車体重量 260kg(装)
[262kg(装)]
燃料消費率 21.0km/L
※定置走行テスト値
燃料容量 23L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 998cc
最高出力 93ps/8500rpm
最高トルク 8.6kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70R18(59V)
後170/60R17(73V)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA9/EDPR9EA9
X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラU(10W-30)
または
ウルトラGP現G2相当(10W-40/20W-50)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.6L
交換時3.9L
フィルター交換時4.0L
スプロケ 前17|後42
[前17|後43]
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 940,000円(税別)
920,000円(税別)
※[]内はT2
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)

CB750/T(RC42/RC39)-since 1992-

CB750/RC42

「CB、空冷、ナナハン」

少し前まで教習車として全国で活躍していたCB750のRC42型。

ちなみに

「ナナハン」

とは言わず

「セブンフィフティ」

と言うわけですが、その前に紹介しておきたいのがタイトルにも入っている通りCB750TまたはNIGHTHAWK750/RC39と呼ばれるモデル。

ナイトホーク750

先代に当たるCBX750Fのエンジンを中低速重視にし、フロント18インチホイールとローシートなボディに積んだアメリカンなCB。

ナイトホーク750カタログ

元々1982年から造られていた海外向けCBだったんですが、日本でもセブンフィフティが出る一年前の1992年にモデルチェンジされ750台限定で発売されました。

何故これを先に紹介しないといけないのかと言うと、このナイトホークとセブンフィフティというのはCBというスタンダードであるべき要素を二分化したモデルだからです。

ナイトホークとセブンフィフティ

どうして二分化する必要があったのかというと、これまた北米と日欧の文化の違いが理由。

それぞれの国においてのスタンダードの定義が全く違うので

『NAS(New American Standard)』

『NES(New Europian Standard)』

の二本立てで行くことになったんです。

簡単に説明するとナイトホークの方はNASつまりアメリカのスタンダードとしてフロント18インチに加えロングホイールベースで大型らしい乗り味のクルーザー系。

CBXカラー

反対にセブンフィフティはNESつまり欧州のスタンダードとしてフロント17インチとショートホイールベースでキビキビ走るスポーツ系。

まあ要するに広大なアメリカの直進を走るために直進安定性を重視したのがナイトホークで、直線よりも町中から峠道までこなせるようコーナリング重視にしたのがセブンフィフティ。

そして日本もどちらかと言うと欧州寄りだからセブンフィフティが選ばれたというわけです。

セブンフィフティ

そんなセブンフィフティなんですが、もう一つ大事にされたのが

『コンサバティブ(保守的)』

にすること。

CB750デザインスケッチ

何処からどう見てもCBにしか見えないデザインがそれを物語っているわけですが、保守的というのは何もデザインだけではありません。

じゃあ何かと言うと教習車で乗ったことがある人なら分かると思います。

CB750Lカタログ

これがその教習車仕様のCB750Lというモデル。

どれだけ倒されようと大丈夫なガード、徐行のみでもオーバーヒートしない強化オイルクーラー、背筋が伸びるアップライトハンドル、デチューンされたエンジン。

他にも2ポット化された重いリアキャリパー、そして教習生を泣かせる耐久性第一の超強化油圧クラッチなどなど。

CB750L

ちなみにオーナー間ではこの教習用の高耐久なパーツに変えるカスタムが珍しくなかったり・・・RC42らしい愛され方ですね。

CBXカラー

話が逸れたので戻しますが、セブンフィフティが目指した保守的な部分というのはデザインだけでなく

『乗ったときの感覚』

です。

RC42カタログ写真

CBを知らない人でも、大型を知らない人でも何故か懐かしく感じてしまうほど本当にシックリ来る様に造られてる。

ちょうどいい大きさとちょうどいい重さ、ちょうどいいポジションとちょうどいい加速性能。

これがCB750のコンサバティブという魅力なんです。

セブンフィフティのカタログ

とてつもない保守的なバイクだったので決して注目を浴びることも話題になることもありませんでしたが、2008年まで16年間なにも飾らずあり続けた最後の空冷ナナハンCBでした。

主要諸元
全長/幅/高 2155/780/1100mm
シート高 790mm
車軸距離 1495mm
車体重量 223kg(装)
燃料消費率 27.0km/L
※定置走行テスト値
燃料容量 20L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量 747cc
最高出力 75ps/8500rpm
最高トルク 6.5kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70R17(58V)
後150/70R17(69V)
バッテリー FB14-A2
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA9/EDPR9EA9
X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.8L
交換時2.8L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前15|後40
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 689,000円(税別)
系譜図
CB750FOUR1969年
Dream
CB750FOUR
CB750FOUR-Ⅱ-1975年
Dream
CB750FOUR-II
/K/AERA
cb750f1979年
CB750F(RC04)
CB900F(SC01/09)
CB1100R1981年
CB1100R/F
(SC05/08/11)
CBX750F1983年
CBX750F
/Horizon
/BOLD’OR
(RC17)
cb7501992年
CB750/T
(RC42/RC39)
cb1000sf1992年
CB1000SF
(SC30)
cb1300sf1998年
CB1300SF
(SC40)
sc542003年
CB1300SF/SB
(SC54)
ST2008年
CB1300SF/SB/ST
(SC54中期)
sc652010年
CB1100
(SC65)
SC65中期2014年
CB1100/EX/RS
(SC65後期)
sc54後期2014年
CB1300SF/SB
(SC54後期)