系譜の外側|CBX1000

X4
(SC38)
-since 1997-

X4

「トルクアート」

ホンダが1997年に発売した未知なる四気筒をX4(エックスフォー)/SC38型。

ローロングなボディにショートデッキシートなど見ても分かるようにワルキューレの流れを組んだアメリカン・・・ではなくドラッガー。

コンセプトスケッチ

このX4のプロジェクトリーダーはBIG-1ことCB1000SFを造った原さんという方なんですが、最初はリアタイヤを230にしようとしたんだとか。

ただこの頃はそんなサイズ無かったから当時としては最大となる190をチョイスした経緯があります。

まあこれのおかげでX4はドラッガーなんだけどワインディングもソコソコ楽しめるバイクになったと考えるとそれで良かったと思いますが。

 

X4が誕生するキッカケはCB1000SFが大きな理由です。

コンセプトスケッチ

世間を大きく賑わせたCB1000SFだったんですが、絵に書いたようなビッグバイクだった事もあり非常にシートが高く(シート高800mm)乗りたくても乗れない人たちがいるという声が販売店から多く上がってた。

X4ポジション

そういう声に応える大型バイクという事でプロジェクトがスタートした経緯があります。

だからシートが低い事が特徴であるドラッガースタイル(シート高730mm)になっているわけで、2000年からのX4Type LDでは足回りの強化に加え、更にローシート(シート高720mm)となりました。

X4タイプLD

X4にはそういう背景というか経緯があったわけです・・・が、じゃあ

「X4はシート高が低いBIG-1」

と言えるのかというとコレがまた違うんですよ。

 

ホンダのX4というと世間では決まって

「ホンダのVMAX」

または

「VMAXの直四版」

と言われますよね。

確かにパッケージングはドラッガーだから間違いではないです。

ZONE-X

でもこれ個人的に言わせてもらうとドラッガーじゃないんですよ・・・そこら辺を少し話させてもらいます。

 

このX4のエンジンはCB1000SFのエンジンを元にしつつも大きく変更したほぼ新設計のエンジン。

約300ccも排気量を上げたわけですが、その内約はボア1mmに対しストロークを13.6mmとほぼストロークに全振り。

これはプロジェクトリーダーだった原さんが

「12kg-mを3000rpmで発揮するエンジン」

という条件を課した事が理由。

パワーカーブ

どうして3000rpmなのかというと公道において一番使われる回転数だから。

つまり公道で最高の直四トルクを味わえるバイクにしたい狙いがあったんです。

 

でもこれだけだと加速を楽しむドラッガーですよね。

X4が本当に凄い理由、ドラッガーじゃないという理由はココから。

X4の直四エンジンにおいて大事にされたのは”アンチリニア”である事でした。

一般的に直四というとバランスの良さから何処までも回るモーターの様な印象がありますよね。でもX4はそうじゃない正反対の直四を目指した。

X4エンジン

具体的に言うとX4はCB1000SFに対してクランクを40%、フライホイールを30%も重くして慣性モーメントを”わざと”大きくしています。

簡単に言うと重くする事で回り辛くしているわけです。原さんいわく世界中の直四でも最高レベルなほどの重さにしたんだとか。

つまり例えるなら腰が重く回りたがらないエンジンを、ロングストロークの強大なトルクに物を言わせてゴリゴリと回すような形。

だからX4はアクセルを開けても直ぐには応えてくれず

「どっこいしょ」

とワンテンポ置いてグンッと来るマルチよりもシングルやツインに近い特性になっているんです。

SC38

何故こうしたのか・・・それは感じ取れる直四にしたかったからです。

軽く回らないからこそ感じ取れるエンジンの回転、日常域にピークがあるからこそ感じ取れる点火、強大なトルクで回すからこそ感じ取れるクランクの捻れ。

本来ならば分かりにくい直列四気筒の

『エンジンのフィーリング』

をハッキリと伝えるためにこうしてあるんです。

X4

だから直四というよりまるで単気筒が四つ付いているかの様なエンジン。

それを表す言葉がトルクアートであり、X4/SC38型の魅力というわけです。

文献:RIDERS CLUB (ライダースクラブ)1997年10月号 No.282[雑誌]

 

 

エンジン:水冷4サイクルDOHC四気筒
排気量:1284cc
最高出力:100ps/6500rpm
最大トルク:12.3kg-m/5000rpm
車両重量:270kg(装)

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