系譜の外側

ZEPHYR1100/RS
(ZR1100A/B)
-since 1993-

ZR1100A

「優雅に舞う。」

ZEPHYRシリーズとしては(400χを除くと)最後に登場となったZEPHYR1100。

 

ZEPHYR1100はシリーズの中でもちょっと変わった生い立ちをしています。

それは400はZ400FXから続くエンジンを、750はZ650から続くエンジンを搭載しているのに対し、ZEPHYR1100は唯一ツインプラグだったり一軸二次バランサーが付いていたりするのを見ても分かる通り、Z系ではなくZG1200VOYAGERというアメリカ向けに作っていたグランドツアラーの水冷エンジンを空冷化&ボアダウンしたものを積んでいます。

ボイジャー12

とはいうものの大幅に手直しが入りほぼ別物のようなエンジンになっているわけですけどね。

わざわざ排気量を落としたのは熱問題だけでなくZ1(空冷Z)シリーズの最後が1100(GPz1100F)だった事も関係しているでしょう。

 

2002年には排ガス規制に対応すべくKLEEN(いわゆる触媒)とKCA(排気ポートへエアーを送ることで未燃焼ガスを燃焼させる二次空気導入装置)を装備。更にエンジンの回転数とスロットル開度から最適な点火を計算し実行するK-TRIC(スロットルポジションセンサー)を装備。

ゼファー1100後期

2003年からは今度は騒音規制に対応すべく回転数を若干落とし馬力が6馬力ほど落ちました。空冷に厳しい時代ですね。

 

ZEPHYR1100は96年にZRX1100が出るまでカワサキネイキッドのトップに君臨していたことや、90年のナナハン解禁、95年の大型自動二輪化(限定解除廃止)、リッターネイキッドブームという追い風を背に非常に人気が出ました。

火の玉カラー

ただハッキリ言いますがZEPHYR(特に750/1100)の人気が出た最大の理由は誰がどう見てもZを彷彿とさせるデザインでしょう。途中で登場したスポークホイールのRSやイエローボールカラー、火の玉カラーなどを見てもカワサキも完全に狙ってる。

ゼファー1100RS

この頃もう既に初代Z(Z1/Z2/Z400FX)というのはプレミア価格でした。そんな中で出たZEPHYRというのは現代技術で蘇った適正価格の復刻版Zの様なもの。

つまりZEPHYRというのはネイキッドの良さを再確認してもらうキッカケになった立役車であると同時に、Zを欲しがる層へ向けたバイク、言い方を変えると"Zキラー"でもあったわけです。

 

ただ残念なことに2008年の厳しい排ガス規制に対応することが出来ずZEPHYR1100も生産終了となりました。

ゼファー1100ファイナルエディション

絶版車キラーが絶版車になってしまったわけですが、不思議な事に今では少しずつプレミア価格に。

 

07年に生産終了アナウンスがされたとは言え、大量に生産し取り置きしていたので翌年になっても新車の在庫があったんですけどね。

だから正直なところ何故ゼファーにプレミアが付くのか疑問だったのですが、色々見たり聞いたりしてみると

「ゼファーに乗りたい、ゼファーが欲しい」

という声が予想外に多い事がわかりました。

 

言われてみると確かに「復刻が望まれるバイクTOP10(バイク王調査)」でもZ1/Z2が三位に入っている一方で、ZEPHYR1100も八位に入っている。

Zと違い在庫も比較的豊富で生産終了してから10年しか経っていないにも関わらずです。

これはひとえにZEPHYRにZの面影を重ねて見るのではなく、ZEPHYRというバイクをZEPHYRとして見ている人が増えている証でしょう。

ゼファー1100カタログ写真

ZEPHYRシリーズの中でも1100は特に、形はもちろんのこと上で言ったように血統やコンセプトの違いから"Zじゃない"と排他的な事をよく言われていました・・・でも今になってそれが正しかった事が証明されているわけです。

「ZEPHYRはZじゃない、ZEPHYRはZEPHYR」

だからこれだけの人気を絶版車となった今も持ち続けている。

 

主要諸元

全長/幅/高 2165/780/1115mm
シート高 795mm
車軸距離 1495mm
車体重量 243kg(乾)
[249kg(乾)]
燃料消費率 24.0km/L
燃料容量 19.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1062cc
最高出力 93ps/8000rpm
{91ps/7500rpm}
<86ps/7500rpm>
最高トルク 9.1kg-m/7500rpm
{8.9kg-m/7000rpm}
<8.5kg-m/7000rpm>
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前120/70-18(59V)
後160/70-17(73V)
バッテリー FTH16-BS
プラグ CR9E
または
U27ESR-N
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40から20W-50
オイル容量 全容量5.0L
交換時3.8L
フィルター交換時4.1L
スプロケ 前16|後45
チェーン サイズ530|リンク114
車体価格 849,000円(税別)
[870,000円(税別)]
※[]内はRS(ZR1100B)
※{}内は2001年以降モデル
※<>内は2003年以降モデル

系譜の外側一覧

DN-01

拒絶された渾身のATスポーツクルーザー
DN-01
(RC55)

gts1000

対BMW秘密兵器 オメガモルフォ
GTS1000/S
(4FE)

750カタナ

カタナと名乗れなかったカタナ
GSX750S
(GS75X)

ザンザス

Zの亡霊と戦ったZ
XANTHUS
(ZR400D)

CBX400カスタム

30年経ってCBXと認められたアメリカン
CBX400CUSTOM
(NC11)

BT1100

イタリア魂が生んだもう一つのMT
BT1100 BULLDOG
(5JN)

GSX1300BK

本当の怪物は誰も求めていなかった
GSX1300BK B-KING
(GX71A)

ZR750F/H

死せるザッパー生ける仲間を走らす
ZR-7/S
(ZR750F/H)

ホンダCBX1000

大きすぎた赤い夢
CBX1000
(CB1/SC03/06)

GX750/XS750

ブランドは1台にしてならず
GX750
(1J7)

スズキGAG

SUZUKIのZUZUKI
GAG
(LA41A)

Z1300

独走のレジェンダリー6
Z1300/KZ1300
(KZ1300A/B/ZG1300A)

NM-4

アキラバイクという非常識
NM4-01/02
(RC82)

FZX750

大きな親切 大きなお世話
FZX750
(2AK/3XF)

GSX1400

踏みにじられたプライド
GSX1400
(GY71A)

750Turbo

タブーを犯したターボ
750Turbo
(ZX750E)

NR750

無冠のレーシングスピリット
NR
(RC40)

TRX850

現代パラツインスポーツのパイオニア
TRX850
(4NX)

GS1200SS

嘲笑される伝説
GS1200SS
(GV78A)

ゼファー1100

ZEPHYRがZEPHYRに
ZEPHYR1100/RS
(ZR1100A/B)

NS400R

狂った時代が生んだ不幸
NS400R
(NC19)

RZV500R

手負いの獅子の恐ろしさ
RZV500R
(51X/1GG)

RG500Γ

チャンピオンの重み
RG500/400Γ
(HM31A~B/HK31A)

AV50

なぜなにカワサキ
AV50
(AV050A)

ドリーム50

五十路の夢
DREAM50
(AC15)

フォーゲル

楽し危なし
POCKE/VOGEL
(4U1/7)

ストリートマジック

シンデレラスクーター
TR-50/TR-110
(CA1L/CF12)

Z750ツイン

鼓動と振動
Z750TWIN
(KZ750B)

フォルツァ125

市民権の象徴
FORZA125
(JF60)

SRX4/6

決して多くない人たちへ
SRX-6/SRX-4
(1JK/1JL~)

DR-Z400SM

当て嵌まるのは一つだけ
DR-Z400S/SM
(SK43A/SK44A)

ZX-7R/RR

問題児レーサー
ZX-7R/RR
(ZX750P/N)

RC213V-S

2190万円の妥協と志向
RC213V-S
(SC75)

YZF-R7

7と1でWE/R1
YZF-R7
(5FL)

バーグマンFCS

エコの裏で蠢くエゴ
BURGMAN FCS
(DR11A)

エリミネーター750/900

名は体を現す
ELIMINATOR750/900
(ZL750A/ZL900A)

モトコンポ

こう見えて宗一郎のお墨付き
MOTOCOMPO
(AB12)

TDR250

聖地突貫ダブルレプリカ
TDR250
(2YK)

グース

決めつけられたシングルの正解
Goose250/350
(NJ46A/NK42A)

Z650

小さく見えるか大きく見えるか
Z650
(KZ650B)

X4

単気筒
X4
(SC38)

SDR200

軽く見られた軽いやつ
SDR
(2TV)

チョイノリ

59,800円に込められた思い
choinori
(CZ41A)

ゼファー750

復刻ではなく集大成
ZEPHYR750/RS
(ZR750C/D)

PS250

モトラリピート
PS250
(MF09)

DT-1

冒険という感動創造
トレール250DT1
(214/233)

Vストローム250

二度ある事は三度ある
V-STROM250
(DS11A)

エリミネーター250

周期再び
ELIMINATOR250/SE/LX
(EL250B/A/C)

CX500ターボ

打倒2ストのブースト
CX500/650TURBO
(PC03/RC16)

YA-1

原点進行形
YAMAHA125
(YA-1)

rf400r

RでもFでもない
RF400R/RV
(GK78A)

250-A1

半世紀を迎えた吉凶のライムグリーン
250-A1/SAMURAI

Vツインマグナ

氷河期 of Liberty
V-TWIN MAGNA(MC29)

TDR50

RALLYってしまった原付
TDR50/80(3FY/3GA)

SW-1

オシャレは我慢
SW-1(NJ45A)