LEAD/EX(JF19) -since 2008-

JF19

実に五年ぶりに復活したLEAD。

残念なことに50ccモデルは廃止となり110一本で名前もLEADだけになった。

FIの水冷OHCエンジンを積んでいる。

このモデルから生産国が中国に変更・・・というより正しく言うなら中国で既に作ってアジア全般に売っていたSCR110(ほぼ同一車)を日本向けに調整し発売というのが実際の所。

「なんだじゃあ別のバイクじゃん」

と思う事なかれ。 リード110メットインスペース

見てくださいこの大容量35Lのラゲージスペース。

このサイズでフルフェイスヘルメットが2つも入る。これぞリードたる証。

さてさて、そんなリード110ですがデビュー時はもの凄く叩かれました。

リード110スペシャルカラー

何故かといえば今ひとつパッとしない性能に対し車体価格が当時27万3000円と高かったからです。

当時はコストパフォーマンスならアドレスV125で22万円、質感とスペックで言えばシグナスXで32万円という状況。

もともとリードは大人の原付という立場だったのですが、ホンダの最上位原二という事から許せない人が多かったんでしょう。

と言っても通勤需要もあってコンスタントに年間10000台強も売ってたので十分ヒットと言えるんですけどね。

ただそんな状況をみたのかホンダは値下げに踏み切りました。

2010 LEAD・EX

リード110スペシャルカラー

後期モデルになるリードEX、型式は変わらずJF19。

基本はそのままにブレーキ周りの変更(2potから3potへ、それに伴いローターも変更)をした上で先代から2万円ほど値下げ。

よく前期モデル乗りから苦情が来なかったな・・・。

後継の生産地がベトナム産になった事もあってしばらくの間は併売されてました。

主要諸元
全長/幅/高 1835/665/1125mm
[1835/675/1125mm]
シート高 740mm
車軸距離 1275mm
車体重量 114kg(装)
燃料消費率 50.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 6.5L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 124cc
最高出力 9.0ps/7500rpm
最高トルク 0.95kg-m/6250rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前90/90R12(44J)
後100/90R10(56L)
バッテリー YTX7L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7EH-9/CR8EH-9
または
U22EPR9/U24FER9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.7L
スプロケ
Vベルト 23100-GFM-890
(23100-GFM-901)
車体価格 260,000円(税別)
[238,000円(税別)]
※[]内はEX
系譜図
JF011982年
LEAD50/80/125
(AF01~10/HF01~4/JF01)
AF201988年
LEAD/90
(AF20/HF05)
JF061998年
LEAD/100
(AF48/JF06)
JF192008年
LEAD/EX
(JF19)
JF452013年
LEAD125
(JF45)

ワルキューレ ルーン/NRX1800(SC53) -since 2004-

ワルキューレルーン

「生産の限界打破」

コンセプトモデルかと見紛う程の造形に変貌した完全受注生産のワルキューレ ルーン別名NRX1800。

先代から更にローロング化され、シームレス加工のボディにゴージャスなスプリンガーフォークに片持ちプロアーム。カウルに沿うように綺麗に流れている装飾のようなラジエーター等など。

SC53メーター

明らかに既存のバイクとは違うオーラを漂わせていますね。それもそのハズで、このバイクは生い立ちが少し他のバイクとは違います。

このバイクが作られる発端となったのは1995年にホンダが出したコンセプトモデル。

ゾディア

この「ZODIA」を市販化しようとアメリカホンダの副社長レイ・ブランクが言い出したのが始まり。

そして2000年にカリフォルニア州のロングビーチで(写真左から)ホットロッドコンセプトのT1、ネオクラシックのT2、ドラッガーのT3の3モデルを展示。

コンセプトT1 T2 T3

大反響だったわけですが、その中でも圧倒的人気を誇ったのがネオクラシックのT2だった。

「今すぐ売ってくれるなら3万ドルまで出す」

と言い出す人まで現れる始末。

そこで何としてもT2を市販化しろと要請を受けたのがGL1800の開発責任者でもあった青木さん。

「こんなの無理・・・」

と思ったらしいのですが、アメリカからの強い要望で製作。

SC53

「何もかもデザインを忠実に再現したのはこのバイクくらい」

と後日談で漏らすほどコンセプトモデルに近づけるために相当な切磋琢磨がありました。

例えばこう見えてクルーザー初となるユニットプロリンクだったり、明後日の方向にあるジェネレーターなど、ルーンのために編み出した新技術は11にも及んだ。

ルーンサービスマニュアル表紙

ただし、単に再現しただけじゃないのがルーンの凄い所。

ルーンは二輪初となるクロームメッキアルミホイールとなるわけですが、スペシャルモデルとして恥じぬ完璧なメッキホイールに仕上げるためには製造元であるアメリカの技術では完璧に仕上げるのは無理だった。

NRX1800

そこで頼ったのが日本にいる熟練の老職人夫婦。

この人達にしか出来ないとして全てのホイールを手作業によるバフ研磨をしてもらうことに。

そのため1日で最大でも7セットにしか出来ず、しかもそれをわざわざアメリカまで送る必要があったため車両本体価格$27000とは別に+$1500のオプション扱いに。

アルミメッキホイール

更には組み立ても手組みだった事から、1日で作れる最大の台数は20台が限度で、約二年間での総生産台数は1200台以下という少なさ。

ちなみに日本ではホンダの逆輸入を取り扱うパッセージが代理輸入という形となりホイール込みで378万円(税別)。日本には100台も入ってきていないとのこと。

ワルキューレルーン

ただ最初にも言いましたがワルキューレルーンの凄い所は、GOLDWINGの2倍近い価格でも、豪華絢爛なメッキでもなく

「T2コンセプトは凄いけど市販は無理だね」

と大多数が考えていた常識を覆した事にあります。

主要諸元
全長/幅/高 2560/920/1090mm
シート高 690mm
車軸距離 1750mm
車体重量 418kg(装)
燃料消費率
燃料容量 23L
エンジン 水冷4サイクルOHC水平対向6気筒
総排気量 1832cc
最高出力 118ps/5500rpm(推定)
最高トルク
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前150/60R18(67V)
後180/55R17(73V)
バッテリー YB18L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BKR5E-11/K16PR-U11
または
BKR6E-11/K20PR-U11
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(SAE10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.9L
交換時3.6L
フィルター交換時3.7L
スプロケ
チェーン
車体価格
※国内正規販売なしのため
系譜図
M11972年
M1
(A0K)
GL1000GW1974年
GL1000
GOLDWING
(GL1)
GOLDWING12001980年
GL1100
GOLDWING
(SC02)
GL1200

1984年
GL1200
GOLDWING
(SC14)

GOLDWING-SE1988年
GL1500
GOLDWING
(SC22)
GOLDWING-SE1996年
VALKYRIE/TOURER
(SC34)
SC472001年
GL1800
GOLDWING
(SC47)
SC472004年
VALKYRIE RUNE
/NRX1800
(SC53)
SC682011年
GL1800
GOLDWING
(SC68)
F6C2014年
GOLDWING
F6B/F6C
(SC68)
20182018年
GOLDWING/TOUR
(SC79)

GOLDWING(SC47) -since 2001-

SC47

「Plan To Go Everywhere」

13年ぶりのフルモデルチェンジとなった四代目ゴールドウィングのSC47。

フレームもエンジンも一から作り直され排気量は更に上がり1832ccへ。

GL1800カタログ写真

このモデルの狙いは

「MORE POWER AND BETTER HANDLING FOR PAPA,AND FIRST CLASS SEAT FOR MAMA」

後部座席の居住性を上げる事で財務省であるママの了承を得つつ、運転するお父さんが退屈しないようにスポーティさを持たせるというもの。

GL1800

そのためパッセンジャー用のリアシートはファーストクラスを目指し快適性を最大限確保。

ではパパの方はというと、トルク確保のためにかなりロングストローク気味だったエンジンを見直し。

ライディング

排気量を上げることで低速トルクを損なわせる事なくショートストローク化し、前後長も短縮。

それを新設計のアルミツインチューブフレームに剛性メンバーとしてリジットマウント。

GL1800フレーム

しかもただマウントさせるだけでなくラジエーターをサイドにし、前寄りにマウントさせる事でフロント荷重を確保しハンドリング性を向上。

ついでにスイングアームもアルミプロアーム化・・・ってこれどう考えてもスーパースポーツの造りですよね。

誰が作ったんだと調べてみたら青木さんという方。知ってる人はピンとくると思います。

GL1800フレーム

コレ(88以降のNSR250R)を作った人です。別名ミスターNSRと呼ばれている人。

そりゃこうなるわって話。

もちろんスポーツ性だけでなくディスチャージヘッドランプ(HID)・前後連動ブレーキのC-ABS・機能てんこ盛りの液晶メーター・6連奏CDチェンジャー・ワイパー・・・等など快適装備も13年ぶりという事で大幅に進化。

ただそんな中でもう一つ紹介しておきたいのが世界初となる二輪車用エアバッグ。

GOLDWINGエアバッグ

日本では2007年から+50万のエアバッグ・ナビグレードとして登場。

車体に装備される一番のメリットはウェア等に付いている後付物と違って誤発の心配が無いこと。センサーがフロントフォーク内に仕込んであるので、乗り降りする度に身につける必要なし。

エアバッグシステム

絶対に誤作動をさせてはいけないと、開発研究に約10年掛けた代物だそう。

ただ造りも装備も贅沢の限りを尽くしているだけあって先代が当時175万円だったのに対し、廉価版のUSが260万円・無印版は300万円・エアバッグ版は350万円と二倍近くに。

本当に貴族しか買えないバイクになってしまった。

主要諸元
全長/幅/高 2635/945/1500mm
シート高 740mm
車軸距離 1690mm
車体重量 418kg(装)
燃料消費率 20.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 25L
エンジン 水冷4サイクルOHC水平対向6気筒
総排気量 1832cc
最高出力 109ps/5500rpm
最高トルク 16.4kg-m/4000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/70R18(63H)
後180/60R16(74H)
バッテリー YTX20L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BKR5E-11/BKR6E-11/BKR7E-11/
または
K16PR-U11/K20PR-U11/K22PR-U11
推奨オイル Honda純正ウルトラG1(SAE10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.6L
交換時3.6L
フィルター交換時3.7L
スプロケ
チェーン
車体価格 3,000,000円(税別)
系譜図
M11972年
M1
(A0K)
GL1000GW1974年
GL1000
GOLDWING
(GL1)
GOLDWING12001980年
GL1100
GOLDWING
(SC02)
GL1200

1984年
GL1200
GOLDWING
(SC14)

GOLDWING-SE1988年
GL1500
GOLDWING
(SC22)
GOLDWING-SE1996年
VALKYRIE/TOURER
(SC34)
SC472001年
GL1800
GOLDWING
(SC47)
SC472004年
VALKYRIE RUNE
/NRX1800
(SC53)
SC682011年
GL1800
GOLDWING
(SC68)
F6C2014年
GOLDWING
F6B/F6C
(SC68)
20182018年
GOLDWING/TOUR
(SC79)

GL1200 GOLDWING INTERSTATE/ASPENCADE(SC14) -since 1984-

GL1200

「LEADER.SHIP.」

カム周りの変更に加え排気量を1182ccまで上げて1200となった三代目ゴールドウィング。

ネイキッドモデルのスタンダード、クルーザーなインターステート、高級モデルのアスペンケードの3モデルラインアップなのは変わらず。

GL1200ネイキッド

ただネイキッドモデルは僅か一年でカタログ落ちとなりました。

既にゴールドウィングといえば大きなフェアリングを纏ったグランドツアラーというイメージが定着していたんでしょうね。

GL1200パンフレット

ホンダも分かっていたのか丸目だった先代からカウルに沿った角目に変更し、パニアケース等もカウル有りきで纏まりのあるデザインに変更。

他にも足回りがブレーキトルク応答型アンチダイブ機構(TRAC)に変更され、タイヤサイズが【F:19/R:17】から【F:16/R:15】へ大幅インチダウン。

その代わりフロントフォークが大径化されハンドリングを向上させています。

GL1200カタログ

トップモデルのアスペンケードにはラジオや液晶はもちろんの事、着脱可能なカセットデッキも新たに装備。

GL1200メーター

もはや何が何のボタンなのか・・・

ただこのモデルチェンジで最も重視されたのはパッセンジャー関係です。

SC14

これは財布の紐を握っている奥様を満足させる為。

乗り心地も良く、くつろげる広いスペースで、女王のように下々を見下せる高いポジションに。

そしてゴールドウィングはこのモデル(1985年)で生誕10周年を迎え、正に金翼と言えるゴールド塗装の記念モデルGL1200LTDを出しました。

GL1200リミテッド

ただ特別塗装してあるだけでなく、フューエルインジェクションやオートクルーズといった最新デバイスを奢ったスペシャルモデルで、大台の1万ドルを初めて越えたモデル。

翌年には同等の装備を施されたSE-iも登場しました。でも金なのはLTDだけ。

主要諸元
全長/幅/高 2355/920/1170mm
{[2505/970/1510mm]}
シート高 790mm
車軸距離 1610mm
車体重量 296kg(装)
[341kg(装)]
{353kg(装)}
燃料消費率
燃料容量 22L
エンジン 水冷4サイクルOHC2バルブ水平対向4気筒
総排気量 1182cc
最高出力 94ps/7000rpm
最高トルク 10.7kg-m/5500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/90-19
後130/90-17
「前110/90-19
後120/90-16」※82年モデル
『前110/90-19
後130/90-17』※83年モデル
バッテリー Y50-N18L-A
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9/DPR8EA-9/DPR9EA-9
または
X22EPR-U9/X24EPR-U9/X27EPR-U9
推奨オイル API SEorSF 10W-40
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
分解時4.0L
交換時3.2L
スプロケ
チェーン
車体価格
※国内正規販売なしのため
※[]内はINTERSTATE
※{}内はASPENCADE
系譜図
M11972年
M1
(A0K)
GL1000GW1974年
GL1000
GOLDWING
(GL1)
GOLDWING12001980年
GL1100
GOLDWING
(SC02)
GL1200

1984年
GL1200
GOLDWING
(SC14)

GOLDWING-SE1988年
GL1500
GOLDWING
(SC22)
GOLDWING-SE1996年
VALKYRIE/TOURER
(SC34)
SC472001年
GL1800
GOLDWING
(SC47)
SC472004年
VALKYRIE RUNE
/NRX1800
(SC53)
SC682011年
GL1800
GOLDWING
(SC68)
F6C2014年
GOLDWING
F6B/F6C
(SC68)
20182018年
GOLDWING/TOUR
(SC79)

FAZE/S(MF11) -since 2009-

FAZE

「My Personal Comfortable Mover」

コンパクトでフォルツァより安価というフォルツァとは少し違うタイプのビッグスクーターとして登場したFAZE。

基本はフォルツァですがコンパクトなフレームに搭載した軽量スポーツビッグスクーター。

フェイズ&フォルツァ

後半のシートフレームを絞ることでコンパクト化してるわけですね。

クラス最軽量の180kgということで当然ながらフォルツァよりキビキビ走る。

フェイズはコンパクトな250ccスクーターを求める層に対する商品だったと思うのですが、デザインのせいか値段のせいかサイズのせいか分かりませんがあまりウケが良くなかったようで販売台数も伸びず、生産終了予定との事。

フェイズ

半年後にはフォルツァZに積まれているSマチックEvoを搭載したSモデルも発売となりました。

さて、ちょっと書くことも無いのでまたまた少し話がソレますが、ここでビッグスクーターのジレンマについて少し。

意外に思う方が居るかもしれませんがビッグスクーターというのは一般的なオートバイに比べスペースが非常に限られています。スペースとの戦いが全てと言っていいほどなレベル。
何故ならばビッグスクーターの場合は普通のオートバイと違い「シート下の収納スペース」が必須だからです。

ここでもう一度スクーターの構造を見てみましょう。エンジンは基本的に駆動まで一体となったスイングユニット式が一般的です。

ESPエンジン

これはフォルツァもマジェスティもスカイウェイブも一緒です。

違うのはTMAXとかインテグラとかの大型ビッグスクーターくらい。シルバーウィング400もちょっと違いますね。でもスクーターと言えば基本はこの形。何度も言いますが何故ならメットインスペースを稼げるからです。

ではフォルツァを例に取ってどういう感じになっているか説明すると。

ビッグスクーター

こういう感じです。(我ながらやっつけだなー)

わかりますかね。足元には燃料タンク、シート下はメットインスペース、そして間に駆動系とあるわけです。

さてさて、ではここで

「メットインのスペースをもっと大容量にしよう!」

と思ったらどうしましょう?

もうシートを更に高くするしか無いですよね。

ハイシート

でもそうするとただでさえ悪い足付きが更に悪くなります。こんなの足届きません。幅もあるぶんオフ車も顔真っ青な高さ。

じゃあ逆に

「足付きを良くしよう!」

と思ったら?

フォルツァMF11

シートを低くするしかないですね。

ただそうするとメットインスペースが無くなってしまう。フュージョンやマグザムのメットインスペースが少ないのもこのせい。

他にも例えばタイヤは安定性を増すためにも本当はもっと大きいのを履かせたいとメーカーは思ってるはずです。みなさんもビッグスクーターって車格の割にはタイヤが小さいと思いませんか。

FAZEタイヤ

でもこのレイアウトで大径タイヤ履かせたら小径ホイールで何とかしていた(メットインスペースを稼ぐための)足つきの悪さが顕著に現れてしまう。更にはリアタイヤに至ってはメットインスペースを圧迫してしまう。

基本的にメットインスペースと足つき性を確保したまま大径タイヤをつけようとした場合、方法は一つしか有りません。

ロンスイ

街中でたまに見かけたりしますよね。ロンスイというかロンホイというか。あれも実は非常に理に適った方法だったり・・・いや理に適ってるっていうのはちょっと違うか。保安基準で言えばアウトだろうし。フェンダー付けて申請すればOKなのかもしれないけど。

フェイズS

まあとにかく何が言いたいかというと、ビッグスクーターというのはメットインスペースに笑い、メットインスペースに泣いているんです。

因果なものですねえ。

主要諸元
全長/幅/高 2180/750/1150mm
シート高 755mm
車軸距離 1540mm
車体重量 180kg(装)
[185kg(装)]
燃料消費率 41.0km/L
[43.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 23ps/7500rpm
最高トルク 2.3kg-m/6000rpm
変速機 Vマチック
[MTモード付きVマチック]
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後140/70-13(61P)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
LMAR8A9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.7L
交換時1.3L
フィルター交換時1.4L
スプロケ
Vベルト 23100-KVZ-631
車体価格 550,000円(税別)
[605,000円(税別)]
※[]内はType-S
※ABSは+3kg&50,000円
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORZA X/Z(MF10) -since 2007-

三代目FORZA

「プレミアム・カンファタブル・2シーター」

三代目フォルツァであり国産フォルツァとしては現行のMF10。

排気ガス規制強化に伴いフォーサイトから続くエンジンが大幅に維新されました。その名もEvolver-4Vエンジン。

Evolver-4Vエンジン

ポートやロッカーアームが見直され4バルブに変更。緩急をつけたインテークにオフセットシリンダーと結構大掛かり。

スペックに現れてないのは排ガス&燃費と振動と中低速の改善がメインだから。だからスペックでいうとそうでもないけど実用域ではハッキリと違いが分かる。

燃費に至っていうと43km/Lは今でもクラストップの低燃費性。実はSiより燃費が良い。

MF10諸元

先代との違いとしてエンジン以外で言うと車格が一回り大きくなりました。そのおかげで空力も先代比5%低減。

フォルツァ白黒

さて書くことも無いので少し余談。

ほんの数年前の事なのでまだ記憶に新しいと思いますが、2010年頃からビッグスクーターブームに陰りが見え始めましたね。

個人的な見解を述べさせてもらうとビッグスクーターブームって要するにクルーザーブームの延長線上というか派生みたいなものなのかと。

70年代イージーライダーにより起こった第一次クルーザーブーム、90年代にSTEEDを筆頭に起こった第二次クルーザーブーム。そして00年代マジェスティを皮切りに火が付いたビッグスクーター(第三次クルーザー)ブーム。

イージーライダー

ビッグスクーターのポジションやカスタム傾向などを見てもらうとわかるのですが、クルーザーと非常に酷似しています。販売の面でもビッグスクーターが売れるのに反比例するようにクルーザーは減り、250クルーザーに至ってはほぼ絶滅してしまいました。

クルーザーではなくビッグスクーターとなったのは比較的メンテナンスフリーでメットインスペースなど実用性も非常に富んでいる。

更にメイン車種が大型ではなく、手が届く250ccという事からかと。

主要諸元
全長/幅/高 2185/750/1180mm
シート高 710mm
車軸距離 1545mm
車体重量 196kg(装)
[201kg(装)]
燃料消費率 43.0km/L
[43.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7500rpm
最高トルク 2.4kg-m/6000rpm
変速機 Vマチック
[MTモード付きVマチック]
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後140/70-13M(61P)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR7EA-9
または
X22EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ
Vベルト 23100-KVZ-631
車体価格 651,000円(税別)
[660,000円(税別)]
※[]内はZモデル
※ABSは+3kg&50,000円
※オーディオパッケージは+3kg
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORZA X/Z(MF08) -since 2004-

二代目FORZA

「カンファタブル・スタイリッシュ・2シーター」

フォルツァの二代目であり最も売れたフォルツァでもあるMF08。

発売翌年の2005年には年間販売台数20,575台を記録。更に発売後から2007年5月まで37ヵ月連続届出台数一位を記録し大ヒットとなりました。

FORZA壁紙

主な変更点としてはキャブからFIへの変更、二輪車初となるスマートキーの採用、メットインスペースの拡大といった所。

この二代目フォルツァの人気が出た理由は単純明快で「走行性能」「積載量」「デザイン」が非常に高いレベルでまとまっていたから。

MF08諸元

更に三ヶ月後に出た追加モデルのフォルツァZにはSマチックモードが搭載。電子制御で擬似MT、車で言うパドルシフトが付いたモデルが追加されたこと。2006年にはマイナーチェンジの一環で一速増えて7速になりました。

面白いのがメットインスペースが大きくなったことの説明で

メットインスペース

「ゴルフクラブが入ります」

というアピールをしていること。

確かNSXでもゴルフバッグ入りますアピールしてましたよね。ホンダってゴルフ好きが多いんだろうか。

まあでもゴルフクラブが入るほど長いこの大容量メットインスペースは驚異的です。傘だろうが長ネギだろうが入るんですから。

主要諸元
全長/幅/高 2165/760/1180mm
[2165/755/1180mm]
シート高 710mm
車軸距離 1545mm
車体重量 185kg(装)
[188kg(装)]
燃料消費率 41.0km/L
[43.0km/L]
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7500rpm
最高トルク 2.4kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
[MTモード付きVマチック]
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-12(56L)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA9/DP7EA-9/DP7EA-9
または
X20EPR-U9/X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.1L
交換時0.9L
スプロケ
Vベルト 23100-KSV-J12
車体価格 569,000円(税別)
[628,950円(税別)]
※[]内はZモデル
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

FORZA/S/T/ST(MF06) -since 2000-

初代フォルツァ

「ニュースタイリッシュスポーツ」

オジサマ臭が抜けずにマジェスティに対して苦戦していたホンダが出した対マジェスティ車の第二弾でもあり、今となってはマジェスティを超える人気となったフォルツァの初代モデル。

中身は基本的にフォーサイトのままなんだけど、ホイールを13インチ化し駆動をハイパーベルコンシステム化と少し変更が入っている。

と言ってもまあ何よりも見た目でしょうね。エアロデザインのシャープなフォルムでマジェスティと二分するほどの人気となりました。

これはホンダがフォーサイトのあまりの人気の無さをリサーチを行った結果

「ビッグスクーターは何よりデザイン重視」

という声が一番多かったそうなんです。実用性が第一のはずのビッグスクーターでデザインが第一に求められていたなんて少しおかしな話ではありますが。

MF06カタログ

さて、そんなこんなでスタイリッシュなエアロデザインとして生まれたフォルツァですが、実はホンダのある有名な四輪車のデザインをベースに考えられています。なんだか分かりますか?

正解はコレ。

S2000

今でも人気で中古価格が高騰しているS2000です。

言われてみれば確かにそうですよね。ヘッドライトもそうですし、テールライトなんかまんまS2000です。

MF06デザイン

ブームも相まって坊さんやオッサンバイクと言われてたビッグスクーターでしたが、若者や30代への需要が高まっていきました。ホンダもフォルツァでちゃんとその波に乗れたわけですね。まあホンダの後出しジャンケンは大抵強力ですしね。

でもマジェスティより値段が高かったというのもあるかもしれませんが、フォルツァはそれでも他のビッグスクーターよりは年齢層が若干上のようなイメージがあります。

やはりスタイリッシュな中にも落ち着きがあるビッグスクーターを求める人に人気だったんでしょうか。

言い忘れましたが無印に加え、アイドリングストップ機能とABSの付いたSモデル、それにトップボックスをつけたTとSTモデル。ショートスクリーンやメッキハンドルをつけたXモデルがありました。

ジャズ

あと海外ではJAZZという名前で販売。今ではFITの海外モデルとして使われてますね。

翌年にはアイドリングストップとABSを搭載したSが、更に2001年にはボックスを標準装備したT/STが発売。

2002年にはトランクボックスを5.5L拡大するマイナーチェンジなどが入りました。

主要諸元
全長/幅/高 2210/760/1360mm
<2325/760/1360mm>
シート高 720mm
車軸距離 1545mm
車体重量 172kg(装)
[177kg(装)]
{176kg(装)}
<181kg(装)>
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 12L
エンジン 水冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 249cc
最高出力 22ps/7000rpm
最高トルク 2.4kg-m/5500rpm
変速機 Vマチック
タイヤサイズ 前110/90-13(55P)
後130/70-12(56L)
バッテリー FTZ12S
または
YTZ12S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DP6EA9/DP7EA-9/DP7EA-9
または
X20EPR-U9/X22EPR-U9/X24EPR-U9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1(10W-30)
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.3L
交換時1.1L
スプロケ
Vベルト 23100-KFG-003
車体価格 539,000円(税別)
[589,000円(税別)]
{569,000円(税別)}
<619,000円(税別)>
※[]内はSモデル
※{}内はTモデル
※<>内はSTモデル
系譜図
スペイシー250フリーウェイ1984年
SPACY250FREEWAY
(MF01/03)
フュージョン1986年
Fusion
(MF02)
フォーサイト1997年
FORESIGHT
(MF04)
初代2000年
FORZA/S
(MF06)
二代目2004年
FORZA/Z
(MF08)
三代目2007年
FORZA X/Z
(MF10)
フェイズ2009年
FAZE/S
(MF11)
タイ2013年
FORZA Si
(MF12)
MF132018年
FORZA
(MF13)

DIO(AF62/68)-since 2003-

AF62

「The Scooter. Dio」

五代目ディオ・・・と言っていいのか少し微妙な立ち位置にあるAF62型。

というのもDIOはこれまで新型が出ても旧型をしばらく併売させる形を取るのが一般的だったのですが、先に紹介したスマートディオとこの新生ディオはずっと併売されていたから。

デザイン

どうしてそうなったのかというとスマートディオは熊本産なのに対して、このセクシーテールのディオはホンダが中国現地のメーカーと合併する形で2001年に設立した新大洲本田(Sundiro Honda)で生産しているモデルだから。

新大洲ホンダ

一応ホンダとしては

・最新設計のリッチなAF56~63

・コストパフォーマンスのAF62

という展開。

だからスポーツバージョンのZ4もスマートディオだけでコッチは無印モデルのみ。

ちなみにぶっちゃげると中身はトゥデイとほぼ同じなんですが、1988年に登場した初代より9000円も安い119,000円というとんでもない安さとはいえ

・22Lメットイン
・コンビブレーキ
・シートオープナー機能付きキーシリンダー

などスクーターとしての基本は抑えていました。

2007年には排ガス規制に伴いキャブからスマートディオと同じくFI化されたAF68へとモデルチェンジ。

AF68

さらに2011年には排ガス規制に対応するためエンジンが見直されるマイナーチェンジがされAF68後期に。

ちなみに懲りない蛇足ですが中国ではこれとは別にもう一つ別のディオというか従姉妹の様な存在がいました。

DD50

DD50という台湾のSYMが造っていた原付で中身が縦型エンジン時代のスーパーディオつまり先々々代がベース。

これはパクってるわけではなくホンダの技術提供によって作られたスクーターだから。つまりSYM版ディオといえるモデルで2007年まで販売されていました。

さてさて・・・そんなディオなんですが残念な事にこの代(2013年モデル)が50ccとしては最後。

ディオAF68の壁紙

三ない運動を発端としたイメージの悪化や駐禁などによる原付市場の低迷が原因・・・と簡単に片付ける事も出来るんですが2010年代も厳しい状況なりにズーマーやダンクなどがヒットしていたのを見るに

「こういうデザインが若者にはもうウケない」

という事が少なからずあったかと。

ホンダの原付市場分析でも今の若者は”カッコイイ”とか”速そう”という要素ではなく

「目立たず街に溶け込む機能的なハイブランド」

を好む傾向があるんだとか。

ディオ最終型

若者の為に生まれ、若者から支持され、若者と共に歩み続けていたクラスを代表する歴史あるディオが50ccの世界から姿を消したのはそういう背景があったからでしょう。少し厳しい言い方かもしれませんが。

ただ完全に消えたかというとそうとも言い切れない部分もあります。

ホンダとヤマハが原付一種事業で提携したのが記憶に新しいかと思いますが、それにより誕生したのがホンダ製のジョグ。

ホンダのジョグ

ホンダがジョグを造るなんて今でも嘘じゃないのかと思える話なんですが、よく見るとボディは確かにジョグだけど顔は・・・これディオでは。

ディオとジョグ

永遠のライバルだったディオとジョグがまさかの融合というオチ。

悟空とベジータが融合してゴジータ誕生的な。

主要諸元
全長/幅/高 1720/630/1020mm
{1720/650/1020mm}
シート高 695mm
車軸距離 1180mm
車体重量 77kg(装)
[81kg(装)]
{81kg(装)}
燃料消費率 65.0km/L
[73.0km/L]
{73.0km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 5.0L
[4.6L]
{4.6L}
エンジン 空冷4サイクルOHC単気筒
総排気量 49cc
最高出力 4.1ps/8000rpm
[4.1ps/8250rpm]
{3.8ps/8250rpm}
最高トルク 0.38kg-m/6500rpm
[0.38kg-m/7500rpm]
{0.38kg-m/7000rpm}
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後80/100-10-46J
バッテリー GTH4L-BS
または
YTX4L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR7HSA-9
推奨オイル Honda純正ウルトラE1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.8L
交換時0.7L
Vベルト 23100-GFC-890
車体価格 119,000円(税別)
[147,000円](税別)
{147,000円}(税別)
※[]内はAF68
※{}内はAF68後期
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)

DIO/Z4/DX(AF56/57/63)-since 2001-

スマートディオ

「4stという先端。」

4stへの大転換となった四代目ディオことスマートディオのAF56/AF57型。

モーニング娘

カタログにはモーニング娘が起用されていました。

マルチリフレクターヘッドライトが特徴的なモデルですがグレードとしては

・ノーヘルのディオ/AF56
・アイドリングストップとディスクブレーキのDX/AF57
・スポーツタイプのZ4/AF57(翌02年から)

の3タイプでZXは4st化という事で名前がZ4(ズィーフォー)に改名。ちなみに今回はパワーユニットも同じ。

Z4

まだまだ2stが売れる時代にも関わらず4stに切り替えという永遠のライバルだったジョグとは別の道を歩み始めたディオなんですが、これがまたとってもバブリー。

例えばクレアスクーピーからの流れで採用された次世代4stエンジンなんですが初っ端にして水冷エンジン。

ディオの水冷エンジン

しかも徹底的なコンパクトモジュール化されたもの。

今にして思えばホンダが開発したeSPエンジンの基礎はここにあったと言えるでしょうね。

でもそれだけではなくもう一つ驚きなのがフレームで、2ピースのアルミダイキャストになっています。

アルミフレーム

50ccのそれもスクーターでこれほど豪華なフレームってそうそうない。

アルミにした理由について公式では

「従来の鋼管&鋼板よりも部品点数や溶接が少なく環境に優しいから」

との事でしたが4st化に伴う重量増を少しでも解消する狙いも少なからずあったかと。実際これのおかげで車重は2st時代からわずか+3kgしか増加してないわけですから。

そんなもんだから一部のカスタム好きにオリジナル原付のフレームとして人気っていう要らぬ需要まで生んでしまう始末。

そんなスマートディオで紹介しておかないといけないのがこれ。

Z4阪神スペシャル

『Z4 阪神タイガーススペシャル』

ご存知あの阪神タイガースカラーを纏ったZ4で僅か120台限定。しかも驚きのお値段据え置き。

これは開幕から絶好調で有頂天だった阪神ファンがホンダモーターサイクルジャパン(販社)大阪支部に要望し、それをホンダが引き受けて製作したもの。

なにが恐ろしいのがこれ優勝記念車じゃない事。8/30発売という企画から製品化までの日数を考慮すると見切り発車もいいとこの販売だったんです。

しかもホンダは野球部持ってるとはいえ阪神とは縁もゆかりも・・・どちらかというとカワサキ(本社:神戸)じゃないのかっていう。

2004年にはZ4のみクラス世界初となるFI(電子制御燃料噴射装置)を採用するモデルチェンジが入りAF63型となりました。

AF63型

FI化により始動性と燃費が更に向上したんですが、更に嬉しいのがバッテリーが力尽きていてもキックで始動出来るよう配慮されていること。

センサー類を徹底的に統合することで部品点数を減らし、さらに高性能ECUや燃料ポンプを小型&省電力化することで必要な電力を削減。

そしてキック始動時に灯火系やバッテリーへの回路を遮断し、プラグと燃料ポンプとFIにのみ電力を供給するようにした事で僅か0.2秒のキック時の発電でも安定始動できる様にした事で可能にしているというわけ。

まあこれはスーパーカブなど他の原付にも付いてる機能。それより見て欲しいZ4だけの凄い部分はエンジン。

Z4エンジン

たった0.3馬力上げるためだけに直径38mmしかないエンジンを4バルブ化したんです。もうミニチュアの世界ですよね。

もちろん50ccスクーターとしては世界初。

主要諸元
全長/幅/高 1710/620/1010mm
[1710/630/1010mm]
シート高 710mm
車軸距離 1190mm
車体重量 76kg(装)
[77kg(装)]
{81kg(装)}
燃料消費率 75.0km/L
{80.0km/L}
※定地走行テスト値
燃料容量 5.0L
{4.8L}
エンジン 水冷4サイクル単気筒
総排気量 49cc
最高出力 5.0ps/8000rpm
{5.3ps/8000rpm}
最高トルク 0.47kg-m/7000rpm
{0.49kg-m/7500rpm}
変速機 無段階変速機(Vマチック)
タイヤサイズ 前後90/90-10-50J
バッテリー YTZ7S
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EH-9
{ER8EH-N}
推奨オイル Honda純正ウルトラG1
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量0.7L
交換時0.6L
Vベルト 23100-GET-003
車体価格 159,000円
[179,000円]
{199,000円}
※[]内はDX
※{}内はAF63
系譜図
DJ-11985年
DJ-1/R/L/RR
(AF12/AF19)
AF181988年
DIO/SR
(AF18/AF25)
Gダッシュ1989年
G’
(AF23)
AF271990年
DIO/SR/ZX
(AF27/28)
AF341994年
DIO/SR/ZX/J/S
(AF34/AF35)
AF562001年
DIO/Z4/DX
(AF56/AF57/AF63)
AF622003年
DIO
(AF62/AF68)
JF312011年
DIO110
(JF31)
JF582015年
DIO
(JF58)