ZX-10(ZX1000B)-since1988-

ZX-10

「INTRODUCING A NEW BALANCE OF POWER」

二年でフルモデルチェンジされた後継となるZX-10。

フレームがアルミツインスパーのe-BOXフレームとなり、エンジンもヘッドとピストンの見直しで16kgもの軽量化&12psアップで再び世界最速に。

ホイールも不評だった前後16インチというクラスにあるまじき小径から主流だった17/18インチへと変更。

ZX-10ボディ

ZX-10の狙いはズバリこのラジアルタイヤにしたかったのが最大の狙い。

このおかげでゼロヨン10.5秒、最高速度270km/hと文句なしの性能になりましが・・・が、残念ながら最速バイクの割にはあまり話題にはならなかった。

ニンジャZX-10

ZX-10が売れなかったとされる理由は、デザインがモッサリだとして評判があまり良くなかったGPZ1000RXからほとんど変えなかったから。

中身を凄く進化させたのに外見はほぼそのままっていう。

何故カウルデザインを大きく変えなかったのかというと、車体担当の藤井さんいわく

ZX1000B

「これはモデルチェンジではなくGPZ1000RXのエボリューションモデルだから」

との事。

要するに変えるために変えるのではなく、積み上げていく安心感を第一に考えた変更ということ。

同じものを何十年も売る重工業らしい考えですね。

主要諸元
全長/幅/高 2170/715/1240mm
シート高 790mm
車軸距離 1490mm
車体重量 222kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 997cc
最高出力 137ps/10000rpm
最高トルク 10.5kg-m/9000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70VR17
後160/60VR18
バッテリー YB14L-A2
プラグ CR9E
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.0L
スプロケ 前17|後45
チェーン サイズ532|リンク110
車体価格
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

GPZ1000RX(ZX1000A)-since1986-

GPZ1000RX

「パフォーマンス・キング」

GPZ900Rからわずか二年で登場したGPZ1000RX(北米名NINJA1000R)。

GPZ900Rを超えるマシンとして997ccまで排気量を上げ、当時としては珍しい空力に優れるミラーと一体型ウィンカーを付けているのが特徴。

前後16インチながらフレームはダイヤモンドではなくオーソドックスなダブルクレードル。

ZX1000A

商品企画の吉田さん曰く

「GPZ900Rでは飽き足らない人向けのハイパフォーマンスモデル」

GPZ900Rが次世代のZなら、GPZ1000RXはZを超える新しいバイクというのがコンセプトでした。

GPZ1000RX壁紙

ちなみにGPZ1000RXはGPZ900Rが発売されると同時に開発がスタートしたバイクで最初はGPXで出す予定でした。しかしGPZ900Rがヒットを飛ばし始めたこともあり、GPZというネームを継続採用する事に決定した背景があります。

GPZ1000RXテクニカルイラストレーション

でもいま振り返ってみるとGPZと名前がつくバイク全体で見ると不人気に終わったバイクが多いんですよね。成功したのはGPZ900RとGPZ400Rくらい。

ちなみにそんなハイパフォーマンス路線だったGPZ1000RXのエンジンが如何に凄かったかを示す一台のバイクがあります。

ランボルギーニのバイク

このバイクかの有名なあのランボルギーニがGPZ1000RXのエンジンを使って造ったバイク。

つまりGPZ1000RXはイタリアのランボルギーニすら認めたというわけ。

主要諸元
全長/幅/高 2230/725/1215mm
シート高 805mm
車軸距離 1505mm
車体重量 238kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 997cc
最高出力 125ps/9500rpm
最高トルク 10.1kg-m/8500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/80-V16(V270)
後150/80-V16(V270)
バッテリー YB14L-A2
プラグ DR8ES
または
X27ESR-U
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.0L
交換時3.5L
フィルター交換時4.0L
スプロケ 前15|後40
チェーン サイズ632|リンク94
車体価格
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

GPZ900R(ZX900A)-since1984-

GPZ900R

「新世代スーパースポーツ Ninja」

元祖ニンジャでお馴染みGPZ900R/ZX900A。

Ninjaと名付けられたキッカケは米カワサキの提案によるもので向こうではNinja900という愛称でした。

Ninja900カタログ

ネーミングの経緯については

『Ninja』と名乗るようになった理由|バイク豆知識

をどうぞ。

そんなGPZ900Rですがコンセプトは『次世代のZ』というもの。

・高出力、コンパクト、軽量で圧倒的な走行性能を発揮すること

・事業性目標(採算性)を厳守すること

これらの目標を掲げ開発が始まったわけですが、そんな開発におけるメンバーのポリシーの一つが

「迷ったら新しい技術を取る」

というもので意欲の塊の様な設計だったことから開発期間も実に5年と通常の倍以上を掛けて造られました。

それが如実に表れているのがフロント16インチやバックボーンフレームもそうですが何よりも水冷エンジン。

GPZ900Rエンジン

水冷化だけでなくカムチェーンがセンターではなくサイドに来ているサイドカムチェーンレイアウトに。

これ今でこそ珍しくもなんともないんですが当時はF1くらいで参考になるようなデータがなく設計に相当な苦労されたそう。

「どうしてサイドカムチェーンが良いのか」

と言うと、吸気の流れがセンターカムチェーン(トンネル)に邪魔されずストレートになることで流速が増す事と、壁と軸受を実質的に一つ減らせる事からエンジンのコンパクト軽量化に繋がるわけです。

GPZ900Rチラシ

まさに

「高出力を得るための新しい要素」

という事を表している部分。

苦労して造られた時代先取りエンジンだっただけありZRX1200DAEGまで長く使われる事になったんですが、実は最初は水冷直四ではありませんでした。

検討段階ではV型を始めとしたありとあらゆるエンジンが検討され、その中で有力候補として開発されたのは空冷2バルブ直列六気筒エンジン。

直列六気筒GPZ900R

Z1300のノウハウを活かしたモデルで完成の域にまで来ていたものの

・コストの兼ね合い

・コンパクトに出来ない

・紳士過ぎる(振動がない)

などの理由でお蔵入りとなり空冷四気筒で再開発される事に。

そしてそこから更に

「空冷よりも水冷の方がパワーを出せる」

という再三に渡るやり直しの末この形になった背景があります。

もしも直列六気筒エンジンになっていたらどうなっていたんでしょうね・・・設計していた山田さんもアレも良かったと悔やまれていました。

でももしもそのままスムーズに進んでいたらこんなカウル付きのデザインにはならなかったでしょうね。

ニンジャ900

ちなみにその直列六気筒も900ccで、最後に形となったこのGPZ900Rの水冷直列四気筒も908cc。

既に時代は空冷イレブン時代と言われリッターオーバーが当たり前だった時代で、カワサキ自身もGPz1100というバイクを出して対抗していたにも関わらず900という何故か寸足らずの排気量。

この『9』という数字は最初から決められた事で、理由はパワーウェイトレシオのバランスなどもありますがプロジェクトリーダーの稲村さんいわく

「Z1(900Super4)からの縁起物だから」

という理由もあったそう。※RIDE70にて

しかし何度も言いますが当時は既にリッターオーバーの時代だったので市場では最初は総スカン。正直カワサキも焦った事と思います。

そんな状況を好転させたのが有名ですがトムクルーズ主演の映画トップガン。

トップガンGPZ900R

ですが・・・実はカワサキはブランドイメージを損なう恐れがあるとしてタイアップの許可を出さなかったそう。

だからロゴやエンブレムが外されシールがベタベタと貼られていたわけですが、最大の特徴であるカワサキ初の特徴的なカウルなどはほぼそのままだったからGPZ900Rだと丸わかりで

「あのバイク格好いい」

と世界中で話題となり、映画を見た後バイク屋に駆け込む人が大量に出た。

この結果GPZ900Rは世界中に認知される事となったわけですが、これはあくまでも大ヒットとなるキッカケです。

GPZ900Rライムグリーン

映画によって初めて寸足らずというだけで見向きもされなかった状況から、多くの人にビッグバイクとして見てもらえる様になった。

そしたら115馬力で最高速247km/hという世界最速はもちろんの事、ダイヤモンドフレームやフロント16インチが織りなすコーナリング性の素晴らしさなどトータル性能の高さに舌を巻くジャーナリストやライダーで溢れかえり、また口コミでも凄いバイクだと広まったことで大ヒットとなったわけです。

戦闘機とGPZ900R

もちろん性能に負けないほどのインパクトを持った戦闘機がイメージのデザインも人気の理由。

特にこのデザインへの評価は高く、車体設計だった藤井さんが人気に応えようと改良点を聞き込みに出たら何処に聞いても

「見た目だけは絶対に変えないでくれ」

と念を押される始末。

KAWASAKIGPZ900R

そんなもんだから

85年後期型:ヘッド改良

88年型:ディスクローター、カムテンショナー

89年型:キャブヒーター(英のみ)

90年型:AVDS廃止、ブレーキキャリパー、F17インチ化

91年型:国内仕様の販売開始

93年型:キャブヒーター(国内仕様)

99年型:前後サス、6ポットキャリパー、ラジアルタイヤ

02年型:KCA(エアインジェクション)

03年型:ファイナルエディション

と長きに渡り数々の改良が加えられたものの見た目は最後まで変わらず。

GPZ900Rファイナル

それでも人気は一向に衰えることはなく、終わってみれば約20年に渡って計80,000台生産という異例のロングセラーを記録。

GPZ900Rは『新世代Z』であると同時に『元祖Ninja』でもある保守と革新その両方を成し遂げた20世紀を代表する名車でした。

主要諸元
全長/幅/高 2200/750/1215mm
A4~:2200/750/1215mm
A7~:2220/730/1220mm
A11~:2220/740/1220mm
シート高 790mm
車軸距離 1495mm
A7~:1500mm
[1500mm]
車体重量 228kg(乾)
A7~:234kg(乾)
[234kg(乾)]
燃料消費率
燃料容量 22.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 908cc
最高出力 115ps/9500rpm
A7~:108ps/9500rpm
[86ps/9000rpm]
最高トルク 8.7kg-m/8500rpm
A7~:8.5kg-m/8500rpm
[7.3kg-m/6500rpm]
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ

前120/80V16|後130/80V18
A7~:前120/70V17|後150/70V18
[前120/70R17(58H)|後150/70-18(70H)]

バッテリー YB14L-A2
プラグ DR9EA
[DR8ES
または
X27ESR-U]
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量4.0L
交換時2.7L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前17|後49
[前17|後47]
チェーン サイズ525|リンク110
車体価格 ※[]内は国内仕様
系譜図
gpz900r 1984年
GPZ900R
(ZX900A)
gpz1000rx 1986年
GPZ1000RX
(ZX1000A)
zx-10 1988年
ZX-10
(ZX1000B)
zzr1100 1990年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100C)
zzr1100 1993年
ZZR1100/ZX-11
(ZX1100D)
ZX-12R 2000年
ZX-12R
(ZX1200A/B)
zzr1200 2002年
ZZR1200
(ZX1200C)
zzr1400 2006年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400A/B)
1400GTR ZG1400A 2008年
1400GTR
CONCOURS14
(ZG1400A/B)
zx-14 2008年
ZZR1400/ZX-14
(ZX1400C/D)
ZG1400C/E 2010年
1400GTR ABS
CONCOURS14
(ZG1400C/D/E)
ZX-14R 2012年
ZX-14R
(ZX1400E)

GPX400R(ZX400F) -since 1987-

GPX400R

「Xの思想」として出されたGPX400R。

GPZ400Rのエンジンをベースにフリクションロスと重量を減らす改良を施し、フレームもFASTフレームなる新しく設計しなおしたもの。

・・・GPZ400Rでチョロっと話した通り売れませんでした。

GPX400R

先ず先代ではアルミだったフレーム(アルクロス)からスチール丸パイプフレームへとなったこと、デザインが保守的で代わり映えしないこと、そして何よりレーサーレプリカ全盛期だったこと、が挙げられると思います。

カワサキも余りの売れ無さに最終的にはアルミフレームのGPX400Rに改良されたGPX400Rのエンジンを積みNinjaの名を冠したGPZ400R改を売る形を取りGPXは捨て去られました。

話を少し戻して「Xの思想」について少し。

カワサキがGP”Z”をやめてGP”X”を始めたのはXという新たなブランドを展開するため。

Xというのはザックリ解釈していうと「究極のZ」に対して「身近なX」という感じ。もともとGPZもアンチレーサーレプリカで控えめな前傾とシート高が特徴の言わばスポーツツアラー的な存在だったんだけど、何でもかんでもZにするのはやめようということで、速さを求めたモデルであるZと、スポーツモデルながら扱いやすく身近に感じるXと分けようとしたんだね。

このGPX400Rを見ると分かるように、シートが更に少し下げられ、荷物を載せられる様にグラブバーが付けられ、視認性に優れるイエローハロゲンにされてる。

非常にユーザーの事を考えて作られてたんけど、レーサーレプリカブーム真っ只中だったもんだから出鼻を挫かれGPXという車名自体が無くなってしました。

GPX250R

Ninja250の方で書いてるんだけどGPX250Rは成功したんですけどね。

GPZの頃は400が大成功で250は鳴かず飛ばず、GPXでは400が鳴かず飛ばずで250が大成功。

やっぱり250も400も両方成功させるのは松竹梅商法になってしまうから難しいか。

というか今では当たり前だけどZX-4とかZXRとかZRXとかZとXがコラボしだして、意味が四気筒になってと、もはやXの法則というか意味がよく分からん事になってますね。

一応今のところXは車名型式共にカウルが付いているスポーツモデルの意味(ZXRやZX-10Rなど)となってます。

主要諸元
全長/幅/高 2105/690/1155mm
シート高 755mm
車軸距離 1415mm
車体重量 174kg(乾)
燃料消費率 40km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 59ps/12000rpm
最高トルク 3.6kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-16(54H)
後130/90-16(67H)
バッテリー YB12A-AK
プラグ D9EA
または
X27ES-U
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.0L
交換時2.6L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前15|後40
チェーン サイズ520|リンク102
車体価格 659,000円(税別)
系譜図
zx400d1985年
GPZ400R/FX400R
(ZX400D/E)
zl400a1986年
エリミネーター400/SE/LX
(ZL400A/B/C/D)
zx400f1987年
GPX400R
(ZX400F)
Zx400k/n1990年
ZZR400
(ZX400K/N)
ZR400E1994年
ZRX/2
(ZR400E/F)

ELIMINATOR400(ZL400A/B/C/D) -since 1986-

エリミネーター400D

カワサキの400クルーザー・・・というかドラッグマシンなエリミネーター400。

日本のメーカーがネイキッドベースにハンドルとシートを変えただけのナンチャッテアメリカンで叩かれていた中で出てきたエリミネーターは完全に割り切った造り。

水冷直四、ドラッグバーハンドル、長いホイールベース、フォアード化(前に移動)してないステップ。厳密にいうとストリートドラッガーというジャンルで、記憶が確かならこのジャンルで出たのはVMAX、X4、エリミネーターの三車種だけ、そしてアンダー400唯一のストリートドラッガーはエリミネーターだけ。

ZL400

タンク容量も僅か12Lというこのカワサキの思い切ったというか開き直った様な狙いは見事に的中し非常に人気が出ました。

GPZ400Rのエンジンを積んで、更に二次変速比を低速寄りに変更された結果GPZ400Rより信号ダッシュが速いので、ナメてかかるとあっという間に置いて行かれます。そのぶん曲がらないし止まらないですが。

エリミネーターにおいて最も成功したモデルは400の中でも88年に登場したSE/ZL400Bというモデル。

ZL400SE

ビキニカウルとブラックアウト化でドラッガーの雰囲気が更に強調されたモデルで非常に人気出ました。

そして同時期に出たもう一車種の派生モデルであるLX/ZL400C。

エリミネーター400LX

SEとは対照的にメッキパーツを多用したスポークホイールモデルでクラシカルな雰囲気を演出。海外ではコッチのLXモデルの方が人気出たみたい。

結局このSEとLXの二本立てで無印は廃止となって続くことになったんだけど、400の馬力上限が53馬力になった事から95年のモデルチェンジでエリミネーター400(ZL400D)で再び一本化されました。

エリミネーター400D

デザインが曲線に改められライトも大径化、シートも変更され足つき性が良くなり、更に嬉しいタンク容量1Lアップ。

そして忘れちゃいけないのがカモノハシテールじゃなくなったこと。

言い忘れてたけどエリミネーターの特徴の一つとして欠かせないのがカモノハシのクチバシに似ている事からカモノハシテールと呼ばれるようになったリアフェンダー。

生えるように延びているフェンダーで「コレが良い」という人も居れば「せっかくのデザインが台無し」という人もいた。

ZL400

ただコレは(フェンダーなんだから当然なんだけど)泥はね防止のためで特にエリミネーターの場合はコレがあっても泥が跳ね返ってくる。そんなタダでさえ酷い泥ハネがカモノハシテール外しちゃうととんでもない事になる。

モデルチェンジでカモノハシじゃなくなったって事は不評だったんですかね。エリミの特徴だとも思うんですが。

主要諸元
全長/幅/高 2245/720/1150mm
[2210/795/1130mm]
{2210/755/1070mm}
<2245/720/1090mm>
シート高 720mm
車軸距離 1550mm
車体重量 195kg(乾)
[197kg(乾)]
{194kg(乾)}
<195kg(乾)>
燃料消費率 40.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
[{12.0L}]
<13.0L>
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/12000rpm
最高トルク 3.4kg-m/10000rpm
[{3.4kg-m/10500rpm}]
<3.4kg-m/10000rpm>
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-18(56H)
後150/80-15(70H)
バッテリー YB12A-AK
プラグ DR9EA
または
X27ESR-U
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.0L
交換時2.6L
フィルター交換時3.0L
スプロケ
チェーン
車体価格 598,000円(税別)
[623,000円(税別)]
{630,300円(税別)}
<605,000円(税別)>
※[]内はSE(ZL400B)
※{}内はLX(ZL400C)
※<>内は後期(ZL400D)
系譜図
zx400d1985年
GPZ400R/FX400R
(ZX400D/E)
zl400a1986年
エリミネーター400/SE/LX
(ZL400A/B/C/D)
zx400f1987年
GPX400R
(ZX400F)
Zx400k/n1990年
ZZR400
(ZX400K/N)
ZR400E1994年
ZRX/2
(ZR400E/F)

GPZ400R(ZX400D) -since 1985-

GPZ400R(ZX400D)

当時を知る人でこのバイクを知らない人は居ないでしょう。

Z400FXがそうだったように輸出仕様のGPZ600Rの弟分として1985年に登場したGPZ400R。久しぶりの直四400として人気が出たZ400FXに勝るとも劣らない人気となったモデルですね。

80年代のカワサキ車を代表すると言ってもいいGPZ400Rはデビューと同時に大ヒットを飛ばし85~86においてクラス別の販売台数で一位に輝いたわけですが、コレは引き下げている物を見れば分かる。

GPZ400Rカタログ写真

市販400としては初の水冷直四で馬力は自主規制上限の59馬力はもちろんの事、ロッカーアームの軽量化やピストンリングの軽薄化、そして何より600と共有なことから400とは思えない車格。

GPZ400Rが600のスケールダウン版にも関わらず成功したのはAL-X(アルクロス)と呼ばれる専用のフレームに積まれていたから。兄貴の600がスチール製なのに対しなんとアルミ。

アルクロスフレーム

「クラスを超越」って在り来りな謳い文句だけど、本当に兄より優れた400が誕生したわけです。

そしてもう一つGPZ400Rの成功要素を取り上げるとするならばその車体。

カワサキは”アンチレーサーレプリカ”を掲げていました。その意思が表れているのが大柄な車格とポジション。

GPZ400

シート部分が大きく抉られ、大きめのタンク。レーサーレプリカにありがちな窮屈なポジションではなく足付きも良好。しかし一方で59馬力の水冷直四を積んでいる。

つまりGPZ400Rは街乗りからツーリング、スポーツ走行に至るまでオールマイティに使える400スポーツツアラーとして成功したわけです。

GPZ400R最終型

その人気は本当に留まるところを知らず、後継として併売されるた次の次に紹介するGPX400Rの登場後もGPZ400Rを買う人が多かった。だから89年(ZX400D4)にはシリンダーヘッドや足回りをGPX400Rから引っ張って来て、もうどっちが先代でどっちが後継が分からないようなことにまでなる始末。

そして忘れちゃいけないのがGPZ400Rのネイキッドモデルとして半年遅れで登場したFX400R。

FX400R
(ZX400E)
-since 1985-

FX400R(ZX400D)

最初に言っていたZ400FXの再来として読んで字のごとくFXという名誉ある名を冠して出されたFX400R。

単にGPZ400Rのカウルを取っ払っただけと思うことなかれ。

エンジンこそGPZ400Rのものだけど専用のスチールフレームに搭載し、マフラーも4-1に変更。シートカウル周りも違うという結構色々と手が加えられてるストリート特化モデル。

ただまあ今でもなおGPZ400Rの影に隠れて語られる事が無い点からも察して欲しいんだけど、コッチは本当に売れなかった。

FXR

「これの一体どこがFXなんだ」

と、誹謗中傷の嵐。

まあ確かになんでFXって付けちゃったんだとは思う・・・カクカクな所からかな。

89年には見直しが入って57馬力に変更。更に乗りやすくなったけど見向きもされなかった。CBR400Fの方は売れたのにね。

主要諸元
全長/幅/高 2095/675/1180mm
[2080/675/1030mm]
シート高 770mm
車軸距離 1430mm
[1425mm]
車体重量 181kg(乾)
[170kg(乾)]
{173kg(乾)}
燃料消費率 40.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 59ps/12000rpm
{57ps/12000rpm}
最高トルク 3.6kg-m/10500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/90-16(54H)
後130/90-16(67H)
バッテリー YB12A-AK
プラグ D9EA
または
X27ES-U
{DR8ES
または
X27ESR-U}
推奨オイル カワサキ純正オイル
または
MA適合品SAE10W-40
オイル容量 全容量3.0L
交換時2.6L
フィルター交換時3.0L
スプロケ 前15|後39
[前15|後41]
{前15|後40}
チェーン サイズ520|リンク102
[サイズ520|リンク104]
車体価格 629,000円(税別)
[564,000円(税別)]
※{}内は89以降のFX400R
系譜図
zx400d1985年
GPZ400R/FX400R
(ZX400D/E)
zl400a1986年
エリミネーター400/SE/LX
(ZL400A/B/C/D)
zx400f1987年
GPX400R
(ZX400F)
Zx400k/n1990年
ZZR400
(ZX400K/N)
ZR400E1994年
ZRX/2
(ZR400E/F)

GPz1100(ZX1100A) -since 1983-

GPz1100

「THE HIGH IN HIGH-PERFORMANCE」

Z1系エンジンのラストモデルとなるGPz1100/ZX1100A型。

あまり話題にあがることが無いけど最初にGPzと名付けられたのは何を隠そうこのバイク。

GPz1100カタログ

新世代をアピールするフェアリングとモノサスを採用しているのが特徴ですが、他にも液晶ディスプレイや引き続きFIなども搭載。

最速が至上命題であるZという事で、既に時代遅れ感のあった2バルブながら最高時速230km/hというトップスピードをマークしたあたりに並々ならぬ熱意を感じずにはいられない。

GPZ1100諸元

だからGPz1100はカワサキの旗艦としてその名に恥じぬバイクだったんです・・・が、世間的には翌年に登場した元祖NinjaことGPZ900Rの方が有名ですよね。

結局1100はGPに続き僅か3年でフェードアウトするように生産終了となりました。

ZX1100A

ただZ1100GPが最後の空冷Zネイキッドとして評価されるようになったように、このGPz1100も今では

『最後にして最速の空冷2バルブZ』

として当時が嘘のように今では高い評価を得るまでになりました。

主要諸元
全長/幅/高 2320/740/1275mm
シート高 800mm
車軸距離 1565mm
車体重量 244kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 20.4L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1089cc
最高出力 120ps/8750rpm
最高トルク 10.2rpm/8000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前110/90V18
後130/90V17
バッテリー YB16L-B
プラグ BR8ES
または
W24ESR-U
推奨オイル
オイル容量
スプロケ 前15|後41
チェーン サイズ630|リンク100
車体価格
系譜図
Z11972年
900Super4
(Z1/A/B)
Z900
(A4)
Z1000A1976年
Z1000
(Z1000A1/2)
Z1-R1977年
Z1-R/2
(Z1000D)
Z1000MK2
(Z1000A3~)
Z1000J1981年
Z1000J
(Z1000J)
Z1000R
(Z1000R)
Z1100GP1981年
Z1100GP
(Z1100B)
Z1100R
(Z1100R)
GPz11001983年
GPZ1100
(ZX1100A)
ZR1000A2003年
Z1000
(ZR1000A)
ZR1000B2007年
Z1000
(ZR1000B)
ZR1000D2010年
Z1000
(ZR1000D)
Ninja10002011年
Ninja1000
(ZX1000G/H)
ZR1000L/M2014年
Z1000
(ZR1000F/G)
Ninja1000
(ZX1000L/M)
ZX1000W2017年
Z1000/R
(ZR1000H/J)
Ninja1000
(ZX1000W)
ZX1002K2020年
Ninja1000SX
(ZX1002K)

Z1100GP(KZ1000B1/2) -since 1981-

Z1100GP

先に紹介したJ型から少し遅れて登場したZ1100GPのB型。

J型がレースを視野に入れたモデルだったのに対しB型は公道向けフラッグシップといった感じで、ボアを3.1mm拡大し1090ccとスケールアップされている。今にして思えばZX-6RとZX-6RRの関係に近いですね。

ただしこちらはH型に引き続き、電子制御燃料噴射装置であるKEFI(Kwasaki Electric Fuel Injection)を採用しているのが特徴です。

カタログ写真

2年目にはDFI(Digital Fuel Injection)へと変更され1馬力UPと追従性向上などの改善に加え、ローソンレプリカっぽいビキニカウルを付けた通称B2を発売。

Z1100B2

ある意味ではZRXの流れはここからとも言えますね・・・という話なんですが鋭い人は

「なんでB型なのかA型は何だ」

と思われるので説明するとA型は同年デビューのZ1100シャフトドライブ仕様になります。

Z1100A

Z1000STの後継モデルで、こちらは普通にキャブ仕様。

ついでにいうと1984年に出たローソンレプリカモデルであるZ1100Rもキャブ仕様でした。

Z1100R

ちなみに1100の方は幻のシルバーローソンレプリカもありました・・・先ず見ないですね。

Z1100R銀

キャブに戻されている理由はお察しの通りまだ少しFIは早かったというのが正直な所というか。

そもそも何故まだ排ガスが厳しいわけでもなかった80年代にFIを採用したのかというと、当時レースマシンでFIが流行っていたからなんです。だからそれをフィードバックさせる事でレプリカ感を高める狙いがあったわけ。

一応ネイキッドの空冷ZとしてはこのZ1100GPが最後となるわけですが、実は凄く短命で2年ほどしか売られませんでした。

理由はFIの件ではなく

「世代交代に迫られた」

というのが理由。

80年代に入ると競合から溢れんばかりの新世代技術を搭載したモデルが多く出ており、カワサキもこれに対応する必要が出てきた。

新世代技術とはなにか・・・それはフェアリングとモノサス。これを満たす後継を開発した事でGPはお役御免となったんですね。

Z1100GP赤

ただこれは当時の話。

いま改めて長い歴史として振り返ってみると第一世代Zの集大成モデルと言ったほうが良いかと。

主要諸元
全長/幅/高 2265/820/1145mm
[2265/785/1240mm]
シート高 805mm
[785mm]
車軸距離 1540mm
車体重量 237kg(乾)
[238kg(乾)]
燃料消費率
燃料容量 21.4L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 1089cc
最高出力 108ps/8500rpm
[114ps/8500rpm]
最高トルク 9.8kg-m/7000rpm
[10.2kg-m/7000rpm]
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.25V19
後4.25V18
[前110/90V-18
後130/80V-18]
バッテリー YB16L-B
[YB18L-B]
プラグ BR8ES(B8ES)
または
W24ESR-U(W24ES-U)
※()内はUS仕様
推奨オイル
オイル容量
スプロケ 前15|後41
チェーン サイズ630|リンク96
車体価格 ※[]内はKZ1100R
系譜図
Z11972年
900Super4
(Z1/A/B)
Z900
(A4)
Z1000A1976年
Z1000
(Z1000A1/2)
Z1-R1977年
Z1-R/2
(Z1000D)
Z1000MK2
(Z1000A3~)
Z1000J1981年
Z1000J
(Z1000J)
Z1000R
(Z1000R)
Z1100GP1981年
Z1100GP
(Z1100B)
Z1100R
(Z1100R)
GPz11001983年
GPZ1100
(ZX1100A)
ZR1000A2003年
Z1000
(ZR1000A)
ZR1000B2007年
Z1000
(ZR1000B)
ZR1000D2010年
Z1000
(ZR1000D)
Ninja10002011年
Ninja1000
(ZX1000G/H)
ZR1000L/M2014年
Z1000
(ZR1000F/G)
Ninja1000
(ZX1000L/M)
ZX1000W2017年
Z1000/R
(ZR1000H/J)
Ninja1000
(ZX1000W)
ZX1002K2020年
Ninja1000SX
(ZX1002K)

Z1000J(KZ1000J) -since 1981-

KZ1000J

「NEW GENERATION」

Z1シリーズの直系モデルであるものの、その中でも少し特異な存在になる通称J型。

・クランクシャフトの大径化を始めとした改良

・排気量を1016ccから998c化

・給排気の見直し

・フレーム各部の補強

などZ1としては初めて大幅な変更が入ったモデルになります。

Z1000J

どうして特異なモデルなのかというと、排気量を1000cc未満に抑えている事からも分かるようにZ1000Jは市販車レースを睨んで開発されているから。ある意味では現代のスーパースポーツと同じような感じ。

そもそもZ1はレースを睨んでいるわけではなくカワサキの考える最速車だったんですが、その性能の凄さからヨシムラを始めとした色んなカスタムビルダーや現地法人が使った結果レースで活躍していました。

カワサキもこれを良しとしていて、自身がZ1をフルチューニングしてレースに挑むという事はしていなかった。

しかし70年代後半に入るとライバルメーカーが多数登場しレースでブイブイ言わせるようになってきた事からカワサキもMKIIベースで参戦を開始。※この時のカラーリングが黒金だった

しかしMKIIはレース主体で開発したわけではない事から不都合があったので、それを解消するために開発されたのがJ型。

そして活躍したレーサーの一つが981年に出したJ型ベースのKR1000というモデル。

KR1000

なんとなく見覚えがある人も多いかと思いますが、これこそがJ型の狙い。

仏カワサキとカワサキとパフォーマンスというチューニングメーカーのトリオで造り上げた耐久レース用マシンで81年から3年連続で世界耐久レースを制覇。グリーンモンスターとして歴史に名を刻む結果になりました。

ちなみに『カワサキパフォーマンス』というチーム名で変な矢印が付いたロゴが付いていました。

KR1000パフォーマンスカワサキ

これはパフォーマンス社のもので

「前進と上昇あるのみ」

という意味だったりします。カワサキにピッタリですね。

ただ”一つ”と言ってる通りJ型のレーサーはもう一つある・・・恐らく日本ではコッチのほうが有名じゃないかと思います。

Z1000R
(KZ1000R1/2) 
-since 1982-

Z1000R

そうZRXシリーズでお馴染みだったローソンレプリカの始まりであるR型。これもJ型が発端。

欧州では耐久レースが盛んだった一方でアメリカではスーパーバイクが盛んだった。J型はそっちも睨んでいて1981年にそれをチューニングしたマシンでチャンピオンを獲得。

KZ1000R

その時のレーサーが皆さんご存知エディ・ローソン。1980年の黒金MKIIレーサーもこの人。

その記念に発売された今でいう所のレーサーレプリカなのがこのZ1000Rという話なんですね。

ローソンレプリカ

カワサキとローソンのタッグは翌1982年も優勝を遂げたので1983年にも引き続きレプリカであるZ1000R2を出ました・・・が、あくまでもスーパーバイクレプリカ。

R1の頃にはタンクに貼られていた記念エンブレムが付いていないだけでなく、カタログを見てもローソンもローソンレプリカの文字もなかった。

Z1000RIIカタログ写真

これ何故かと言うとR2が発売する頃にエディーローソンさんがヤマハに電撃移籍しちゃったから。大人の事情というやつです。

ただローソンレプリカを語る上でもう一つ欠かせないモデルがこれ。

Z1000S
(KZ1000S) 
-since 1982-

KZ1000S1

これはストックレースのレギュレーションで

「24台以上販売しているバイクじゃないとダメ」

となったことから連覇を目論むカワサキが

「それならレース用バイクを24台売ればいい」

と考え発売したスペシャルホモロゲーションモデル。

30台作って6台はカワサキ自身がレース用として確保。つまり世に24台しかないZ史上一番レアで、まず市場に出回ることは無い世界一貴重なZになります。

おまけで言うと開発チームは当初は逆で

「Rがホモロゲで、Sがレプリカ」

という認識というか名前だったんだとか。まあ確かにホモロゲの方が普通はRだよなと思うところですが、広報かなにかの関係で逆になったんだそう。

非常にザックリですがこれがZ1000GP/Z1000J型の大まかな歴史。

カワサキZ1000GP

正直なことをいうとJ型は初代Z1や二代目MK-IIに比べると知名度は少し落ちるんですが、Z史に与えた影響そして貢献度は非常に大きいモデルでした。

主要諸元
全長/幅/高 2265/820/1145mm
[2240/820/1230mm]
{2265/820/1240mm}
シート高 805mm
[775mm]
{785mm}
車軸距離 1520mm
[1525mm]
{1520mm}
車体重量 230kg(乾)
[222kg(乾)]
{236kg(乾)}
燃料消費率
燃料容量 21.4L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 998cc
最高出力 102ps/8500rpm
最高トルク 9.3kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前3.25V19
後4.25V18
[前100/90V19
後120/90V18]
{前3.25V19
後4.25V18}
バッテリー YB18L-A
プラグ

BR8ES(B8ES)
または
W24ESR-U(W24ES-U)
※()内はUS仕様

[B8ES
またはW24ES-U]

{BR8ES
または
W24ESR-U}

推奨オイル
オイル容量
スプロケ 前15|後41
チェーン サイズ630|リンク96
車体価格 ※[]内はZ1000R1
※{}内はZ1000R2
系譜図
Z11972年
900Super4
(Z1/A/B)
Z900
(A4)
Z1000A1976年
Z1000
(Z1000A1/2)
Z1-R1977年
Z1-R/2
(Z1000D)
Z1000MK2
(Z1000A3~)
Z1000J1981年
Z1000J
(Z1000J)
Z1000R
(Z1000R)
Z1100GP1981年
Z1100GP
(Z1100B)
Z1100R
(Z1100R)
GPz11001983年
GPZ1100
(ZX1100A)
ZR1000A2003年
Z1000
(ZR1000A)
ZR1000B2007年
Z1000
(ZR1000B)
ZR1000D2010年
Z1000
(ZR1000D)
Ninja10002011年
Ninja1000
(ZX1000G/H)
ZR1000L/M2014年
Z1000
(ZR1000F/G)
Ninja1000
(ZX1000L/M)
ZX1000W2017年
Z1000/R
(ZR1000H/J)
Ninja1000
(ZX1000W)
ZX1002K2020年
Ninja1000SX
(ZX1002K)

Z750GP(Z750R) -since 1982-

Z750GP

各社からZより速いバイクがゴロゴロ出てきた事で、もはやZブランドは無いに等しいものになってた。

そんな状況を何とか挽回しようとしたカワサキが出したバイクがこのZ750GP。

サイドカバーを見てもらうと「GPz750」と書いているのが分かる。

Z750GPなのかGPz750なのか非常に紛らわしいけど車名はZ750GPです。GPz750は二年後に登場する。

じゃあなんでGPz750なんて書いてあるのかというと「GPモデルのZ750」という意味。結果的にこれがGPzという名前を生んだキッカケになった。

さてそのZ750GPだけどエンジンこそ先代FXから続くザッパーだけど兄貴分のZ1000GPの造りを意識した物になっている。

何と言ってもこの時代にFIを採用したこと。

d.f.i

Z1000GPでも言ってるけど正直褒められた出来ではなく、エンジンストールが絶えなかったとか何とか・・・

結果的にZ系のネイキッドはハイスペックカウル車ブームに伴いGPz系へバトンタッチすることでしばらくお休みすることになった。

主要諸元
全長/幅/高 2170/780/1130mm
シート高 -mm
車軸距離 1460mm
車体重量 216kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 21.0L
エンジン 空冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 738cc
最高出力 70ps/9500rpm
最高トルク 6.0kg-m/7500rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前100/90-19
後120/90-18
バッテリー YB12A-AK
プラグ B8ES
推奨オイル
オイル容量
スプロケ 前13|後33
チェーン サイズ630|リンク88
車体価格 645,000円(税別)
系譜図
Z21973年
750RS
(Z2/Z2A)
Z750FOUR1976年
Z750FOUR
(Z750A4/A5/D1)
Z750FX1979年
Z750FX
(Z750D2/D3/E)
Z750GP1982年
Z750GP
(Z750R)
ZR750J2004年
Z750/S
(ZR750J/K)
ZR750L2007年
Z750
(ZR750L)
ZR750N2011年
Z750R
(ZR750N/P)
ZR800B2012年
Z800
(ZR800A)
ZR900B2017年
Z900
(ZR900B)
ZR900B2017年
Z900RS/CAFE
(ZR900C/E)