GSX750INAZUMA(JS1AE) -since 1998-

GSX750INAZUMA

日本ではイナズマの名で通ってるイナズマ三兄弟の次男坊にあたるINAZUMA750。けどこのモデルの本当の名前というか正式名称はGSX750INAZUMAです。

イナズマ750

何でかというと国内で売ったけど鳴かず飛ばずな状況だったGSF750の状況を見て国内販売を見送ったから。だからINAZUMAやGSX-FSっていう和名を持ってない。

スズキとしては珍しいコテコテなジャパニーズネイキッドしかもナナハンなのに日本での発売無しってのは何とも悲しい話。

イナズマ750カスタム

救いがあるとすれば欧州で2010年頃から流行りだしたネオクラ・カフェレーサーカスタムで地味なINAZUMA750を洒落に劇的ビフォーアフター的な事をやってる人がチラホラ居ることでしょうか。原型留めてないですけど。

主要諸元
全長/幅/高 2145/750/1095mm
シート高 785mm
車軸距離 1470mm
車体重量 201kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 油冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 748cc
最高出力 69ps/8500rpm
最高トルク 6.2kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後170/60ZR17(72W)
バッテリー
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
推奨オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
スプロケ 前15|後42
チェーン サイズ530|リンク112
車体価格
系譜図
GR72A1976年
GS750/2/E/G/GL
(GR72A)
GSX750E1980年
GSX750E
(GR72A)
バンディット7501996年
GSF750
(GR7EA)
イナズマ7501998年
GSX750INAZUMA
(JS1AE)
GSR6002006年
GSR600
(GK7EA)
GSR7502011年
GSR750
(GR7NA)
00GSX-R7502017年
GSX-S750
(C533F)

GSF750(GR7EA) -since 1996-

GSF750

系譜の中でも恐らく一二を争う知名度の無さだと思うGSF750。

GSF(BANDIT)という名前、そしてそれに準ずる見た目からいっても見覚えが無い人は居ないと思いますが、コレがどういうモデルか説明できる人は居ないと思います。

GSFといえば今もBANDITとして続いているGSF1200が有名ですが、このGSF750はその弟分として登場しました。ちなみに更に下に600モデル(後の650)が出たので750はGSFとしては次男坊になります。

型式があるようにちゃんと日本でも発売されていました。このGSF750は油冷GSX-R750のエンジンを積んだネイキッド、つまり今でいう所のストリートファイターです。

GSX-R750W

まだまだストファイなんてニッチな時代に何故こんなモデルを出したのかって話だけど、それはGSX-R750(上の写真)がレースで勝つ為にエンジンを油冷から水冷に移行することになった事から油冷エンジンの新たな使いみちを模索。その結果生まれたのがGSF750というわけ。エンジンって凄くお金(開発費)が掛かるから簡単に使い捨て出来ない。

そんなGSF750はほぼ日本だけの為に用意されたモデルで教習車モデルも存在したんだけど、既に750規制が無くなってて時代はリッターだったからナナハンという神通力も通用せず。

1990R750

まあモノサスだしね・・・それならいっその事R750のダブルクレードルスーパースポーツフレームのまま出せば少しは違ったかもしれない・・・ってそれがGSR600か。

主要諸元
全長/幅/高 2090/770/1095mm
シート高 795mm
車軸距離 1420mm
車体重量 201kg(乾)
燃料消費率 35.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 19.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 749cc
最高出力 77ps/9000rpm
最高トルク 6.5kg-m/7000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70-17(58W)
後150/70-17(69W)
バッテリー FTX12-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.7L
交換時3.2L
フィルター交換時3.6L
スプロケ 前15|後43
チェーン サイズ530|リンク108
車体価格 649,000円(税別)
系譜図
GR72A1976年
GS750/2/E/G/GL
(GR72A)
GSX750E1980年
GSX750E
(GR72A)
バンディット7501996年
GSF750
(GR7EA)
イナズマ7501998年
GSX750INAZUMA
(JS1AE)
GSR6002006年
GSR600
(GK7EA)
GSR7502011年
GSR750
(GR7NA)
00GSX-R7502017年
GSX-S750
(C533F)

GSX-R600(W/X/Y)-since 1997-

1998年式GSX-R600

GSX-R750がフルモデルチェンジしたのを機に投入された初代GSX-R600。

当時600ccは俗にいうナナハンやリッターオーバーの廉価版で当然このR600もR750から色々とスポイルされている。

1998年式GSX-R600カタログ

750が倒立フォークなのに対し600は正立フォーク、FIなのに対しキャブとちょこちょこ変更されています。

主要諸元
全長/幅/高 2100/720/1165mm
シート高 830mm
車軸距離 1385mm
車体重量 175kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 18.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC四気筒
総排気量 600cc
最高出力 106ps/12000rpm
最高トルク 6.7kg-m/10000rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後180/55ZR17(73W)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR9E
または
U27ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.5L
交換時2.6L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前16|後46
チェーン サイズ525|リンク108
車体価格
系譜図
98GSX-R600 1997年
GSX-R600
(W/X/Y)
01GSX-R750 2001年
GSX-R600
(K1/K2/K3)
04GSX-R600 2004年
GSX-R600
(K4/K5)
06GSX-R600 2006年
GSX-R600
(K6/K7)
08GSX-R600 2008年
GSX-R600
(K8/K9/L0)
11GSX-R600 2011年
GSX-R600
(L1~)

INAZUMA400(GK7BA)-since 1997-

GSR400後期

厳密に言うとイナズマ400はこの系譜に入らない。
というのもイナズマのエンジンはGSX-R400からの物ではなくGSF750の油冷エンジンだから。車体もイナズマ1200との共用設計だから繋がりが一切ない。

でもまあせっかくだしイナズマだけ仲間はずれも可哀想なのでちょっとご紹介。

上で言ってる通り大型のINAZUMA1200との共通車体にGSF750のエンジンを399ccにスケールダウンしたものを積んだのがイナズマ400。
だからとても400には見えない車格を持ってる。(ちなみに1200はフレームに補強が入ってる。)

実はスズキ初となるブレンボキャリパーを装着したバイクでもある。
これは1200との部品共用をするためでサスペンションもKYBと結構贅沢な足廻りだったり。

大型との共用化で大型並の装備を手に入れたんだけど、その代わりデカくて重いという大型のデメリットの部分も色濃く出てしまった。

よくよく考えたら中型では唯一の油冷になるのかな。

主要諸元
全長/幅/高 2140/745/1090mm
シート高 760mm
車軸距離 1460mm
車体重量 187kg(乾)
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 18.0L
エンジン 油冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.7kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前120/70ZR17(58W)
後170/60ZR17(72W)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8EK
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量4.7L
交換時3.3L
フィルター3.5L
スプロケ 前14|後49
チェーン サイズ520|リンク114
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

バンディット400/V/VZ(GK7AA)-since 1995-

バンディット400後期

400カタナ、GSX400インパルスとどちらかと言えばオールドルックなネイキッド達が成功してバンディットはフェードアウトするのかと思ったらまさかのフルモデルチェンジだった。

フレームも外装も新しく設計し直された通称「後期モデル」

今度は最初から無印と可変バルブ機構をもったVモデルの二種類をラインナップ。

出来も評判も悪くなかったし走りのネイキッドを求めるならバンディット一択だったんだけど、気合を入れ過ぎて他車のネイキッドより5万円ほど高いのがたまにキズだった。

更にインパルスも出してカタナも出してバンディットも出してオマケにイナズマ400しかも同じようなランナップを250でも展開するという充実を通り過ぎて出しすぎな状態。

VZモデル

二年後にはVZというビキニカウルを付けたモデルも登場したけど、ただでさえ高かった車体価格に+3万円。

その結果としてバンディット400はコスト増を理由に97年モデルを最後に生産終了を迎えました。

バンディットのこの流れをスズキは繰り返す事になります。

主要諸元
全長/幅/高 2050/720/1055mm
シート高 745mm
車軸距離 1410mm
車体重量 165kg(乾)
[167kg(乾)]
燃料消費率 36.5km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 15.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70R17(54H)
後150/60R17(66H)
バッテリー YTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.3L
フィルター交換時2.8L
スプロケ 前14|後44
チェーン サイズ525|リンク112
車体価格 599,000円(税別)
[639,000円(税別)]
※[]内はVモデル
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400IMPULSE/S(GK79A)-since 1994-

GK79A

あの呪われた(失礼)GSX400Xインパルス以来となるインパルスの名を冠して登場した三代目インパルスのGSX400インパルス

バンディットとは打って変わり二本サスにダブルクレードルフレームとまさに絵に描いたようなネイキッドとしてデビュー。ゼファーやCB400SFの対抗馬ですね。

でもソコはやっぱりスズキ。
エンジンはカタナと同じものなのに加え前後KYBサスペンションで足廻りを強化など、性能を捨てきれない面がチョコチョコと見て取れる。スズキらしいね。

ユーザーから人気を呼びインパルスの名を押し上げたのは何と言ってもSモデル。

GSX400インパルスSモデル

スズキの伝統的なGSカラーを身にまとったビキニカウルモデルで名車GS1000を思い出す。

(でもGS1000のカラーだから人気が出たというよりはカラーリングが似合ってたから人気が出たような気がする。)

GSX400インパルスカタログ写真

このモデルでやっとスズキも他車に負けない特徴を持ったネイキッドを出す事に成功することとなった。

最終型では初代インパルス(GSX400FS)のカラーリングである赤黒が復活しました。

主要諸元
全長/幅/高 2065/740/1110mm
シート高 760mm
車軸距離 1435mm
車体重量 172kg(乾)
燃料消費率 36.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 16.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 399cc
最高出力 53ps/11000rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前110/70-17(54H)
後140/70-17(66H)
バッテリー FTX7A-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前14|後48
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 559,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

GSX400S KATANA(GK77A)-since 1992-

GSX400Sカタナ

カタナシリーズでも最後発のGSX400S KATANA

スズキは中型(~400cc)のカタナを出す考えは無かったんだけど400ライダーのいつまで経っても冷めない熱い要望に応える形で発売。

なんと1100や750の発売から10年後という驚きの遅さ。さらに驚きなのが結構売れた事。

考えてみてください。
いくら1100が伝説と化していたからと言っても十年前にヒットしたバイクのスケールダウンモデルですよ。

400カタナカタログ写真

それでも売れた。

併売されていたバンディットが先細っていくこととは対照的に99年に販売終了するまで。カタナブランド恐るべしですね。

まあ特に400は最後発なだけあって一番1100に近いというかデザインがまとまっててカッコイイもんね。

でもスズキは内心複雑だったんじゃないのかな。その後のラインナップを見ても納得はしてなかった事が伺える。

カタナに限った話でもなく四輪なんかでもそうだけど、復刻を希望する声はよく聞くけどほとんど復刻されませんよね?
それは何故かと言うとあるメーカーの方がインタビューで言ってたんですが、昔の物を出す復刻っていう商売はメーカーからしたら”負け”なんだそうです。

過去の遺産に手を出していると新しいものが何も生み出せなくなるとか何とか。要するに後ろを向いちゃだめって事ですね。もちろん規制やコストの問題もあるでしょうけど。

katana400

まあそれでも出たカタナはそれだけ凄い影響力を持っていたって事です。

主要諸元
全長/幅/高 2060/700/1150mm
シート高 750mm
車軸距離 1430mm
車体重量 182kg(乾)
燃料消費率
燃料容量 17.0L
エンジン 水冷4サイクルDOHC4気筒
総排気量 398cc
最高出力 53ps/10500rpm
最高トルク 3.8kg-m/9500rpm
変速機 常時噛合式6速リターン
タイヤサイズ 前100/80-18(53H)
後140/70-17(66H)
バッテリー YTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
CR8E
または
U24ESR-N
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.2L
交換時2.7L
フィルター交換時2.9L
スプロケ 前14|後50
チェーン サイズ525|リンク116
車体価格 659,000円(税別)
系譜図
GSX400F 1981年
GSX400F/F2/FW/FSインパルス
(GK71A/GK72A)
GSX400インパルス 1986年
GSX400XS/Xインパルス
(GK71E)
バンディット400 1989年
バンディット400/V
(GK75A)
GSX400Sカタナ 1992年
GSX400S KATANA
(GK77A)
GSX400インパルス 1994年
GSX400インパルス
(GK79A)
bandit400V 1995年
バンディット400/V/VZ/リミテッド
(GK7AA)
イナズマ400 1997年
イナズマ400
(GK7BA)
impulse400 2004年
インパルス400
(GK7CA)
前期 2006年
GSR400前期
(GK7DA)
後期 2009年
GSR400後期
(GK7EA)

デスペラード400/X/ワインダー(VK52A) -since 1996-

デスペラード400

イントルーダーがブームに今ひとつ乗り切れてない事を受けて僅か二年でモデルチェンジというか追加でニューモデルを出したのがこのデスペラード400。

エンジンはイントルーダー400でボディはデスペラード800と同じでイントルーダー400より更にローロングなワイルド系。

ある意味ではスズキクルーザーとして一番知名度はあるかもしれない。

何故ならクルーザーなのに倒立フォークだから。

デスペラード

何でクルーザーなのに倒立フォーク・・・しかもリアもツインサスで駆動もチェーンドライブ。

まだ1980年代頃、日本メーカーがクルーザーをやり始めた頃はネイキッドベースでアップハンにしただけのような俗にいうナンチャッテアメリカンでした。

GSX400L

だから本物のクルーザーを知ってたり求める人達から「何も分かってない」と批判されメーカーもそれを反省。
そしてスティードやドラッグスターといったハーレーになぞる造りに変わり大ヒットしました。当然ながらイントルーダー400もその流れに沿いました。

それなのにこのデスペラード400ときたらそれらを無視して倒立フォーク。しかもチェーンドライブにツインショックにキャストホイールというクルーザーのセオリーを完全に無視したレイアウト。

走行性能の高いクルーザーとしてスズキは出したんだけど、結局ジャメリカンと揶揄されていた昔と同じ轍を踏んでしまうことに。

パフォーマンスにうるさいスポーツメーカーの血が騒いだのでしょうか・・・

ちなみにビキニカウルとアンダーカウルを付けたデスペラード400Xもありました。

デスペラード400X

さらに97年にはマイナーチェンジでクラストップの38馬力を記録しクルーザーにあるまじき速さを持つ事に。

45度Vツインでも可能な限り馬力を求めるとか流石スズキとしか言いようが無いんですが、そんなものを求めている人はあまり居ない事に気付いたのか1999年には俗にいうクラシックモデル的なワインダーが登場。外装にお金を掛けサスペンションは正立になりました。

といってもデスペラード400自体、発売から僅か4年後の2000年に国内販売は終わってたりする・・・人気は言わずもがな。海外では2002年まで売られてたんだけどね。

本当に異端なクルーザーだったんだけど何故か後にブルバードとして復活する。

ちなみにデスペラードとは「ならず者」という意味。もうちょっと何かなかったんだろうか・・・いやそれがいいのか?

主要諸元
全長/幅/高 2370/750/1115mm
シート高 685mm
車軸距離 1650mm
車体重量 214kg(乾)
燃料消費率 38.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルSOHC二気筒
総排気量 399cc
最高出力 33ps/8000rpm
最高トルク 3.4kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前130/90-16(67H)
後150/90-15(74H)
バッテリー FTX9-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA-9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量2.5L
交換時1.7L
フィルター2.1L
スプロケ 前15|後50
チェーン サイズ520|リンク118
車体価格 629,000円(税別)
※スペックはデスペラード400
系譜図
VK511994年
イントルーダー400
(VK51)
VK521996年
デスペラード400/X/ワインダー
(VK52)
VK542001年
イントルーダークラシック400
(VK54)
VK552005年
ブルバード400
(VK55)
VK56|VK572008年
イントルーダークラシック
(VK56)
ブルバード400
(VK57A)

イントルーダー400(VK51A) -since 1994-

初代イントルーダー400

イントルーダー400シリーズとしては初代となるVK51A

車体がイントルーダー800と共通なだけあり、400には思えない車格に加えローロングでシャフトドライブ。

時代はクルーザーブームの真っ只中でイントルーダーもクルーザーのツボを抑えてはいたんだけど今ひとつ人気は出なかった。

VS400

水冷エンジンだったのが駄目だったのかな・・・背もたれまで標準装備だったし兄であるVS750はソコソコ人気出たんだけどね。

ちなみにイントルーダーは「侵入者」という意味。

主要諸元
全長/幅/高 2255/770/1215mm
シート高 685mm
車軸距離 1650mm
車体重量 216kg(乾)
燃料消費率 38.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 13.0L
エンジン 水冷4サイクルSOHC二気筒
総排気量 399cc
最高出力 33ps/7500rpm
最高トルク 3.23kg-m/6000rpm
変速機 常時噛合式5速リターン
タイヤサイズ 前80/90-21(48H)
後140/90-15(70H)
バッテリー YB16B-A1
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
DPR8EA-9
推奨オイル スズキ純正
エクスター
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量3.3L
交換時2.4L
フィルター2.8L
スプロケ
チェーン
車体価格 599,000円(税別)
系譜図
VK511994年
イントルーダー400
(VK51)
VK521996年
デスペラード400/X/ワインダー
(VK52)
VK542001年
イントルーダークラシック400
(VK54)
VK552005年
ブルバード400
(VK55)
VK56|VK572008年
イントルーダークラシック
(VK56)
ブルバード400
(VK57A)

Address110(CF11A)-since 1998-

アドレス110

アドレスシリーズの中で忘れられがちな110は一応V100の後継モデルとしてデビューした。

「アドレスを超えるのはアドレスだけ」

というキャッチコピーを引き下げ登場した・・・のはいいんだけどV100との併売というスズキ特有の独特な販売戦略を取った。

差別化のためなのか、それまでのアドレスシリーズのデザインからガラッと変わってイタリアンなテイストのものに。

これが下駄車としてはミスマッチだと不評だった。しかもV100より四万円も高い車体価格だった事が災いして鳴かず飛ばず。

・剛性の高い新設計フレーム
・大容量メットインスペース
・12インチホイール
・クラス最大の排気量

性能に関しては文句の付け所が無いんだけど、Addressというバイクに気品を求める人が居なかったんだろうね。

でもまあ結局V100同様に2st終焉の2003年まで一緒に発売されていました。

主要諸元
全長/幅/高 1675/635/1015mm
シート高
車軸距離 1190mm
車体重量 97kg(装)
燃料消費率 41.0km/L
※定地走行テスト値
燃料容量 6.0L
エンジン 空冷2サイクル単気筒
総排気量 113cc
最高出力 10.0ps/6000rpm
最高トルク 1.3kg-m/5500rpm
変速機 Vベルト
タイヤサイズ 前90/90-12(44J)
後100/80-12(56J)
バッテリー FTZ5L-BS
プラグ
※2つの場合は手前が、3つの場合は中央が標準熱価
BPR7HS
推奨オイル スズキ純正オイル
オイル容量
※ゲージ確認を忘れずに
全容量1.2L
ベルト 27601-16F12
車体価格 239,000円(税別)
系譜図
アドレス501987年
Address50/チューン(CA1CA/B)
アドレスV501990年
Address V50/Vチューン(CA1FA)
アドレスV1001991年
Address V100/S(CE11A/CE13A)
アドレス110

1998年
Address110(CF11A)

アドレスV125/G規制前モデル2005年
Address V125/G(CF46A K5~K7)
アドレスV125規制後モデル2009年
Address V125/G(CF4EA K9~)
アドレスV125S2010年
Address V125/S/SS(CF4EA/CF4MA L0~)
2015アドレス1102015年
Address110(CE47A)
2017アドレス1252017年
Address125(DT11A)